防已黄耆湯の効果でやせる?効果が出るまでの期間と副作用、防風通聖散との違い・選び方
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、むくみや多汗症、水ぶとりタイプの肥満症などに使われる漢方薬です。「防已黄耆湯でやせたという口コミを見た」「効果が出るまでどのくらいかかるのか」「防風通聖散とどっちを選べばいいのか」など、防已黄耆湯の効果について気になっている方も多いのではないでしょうか。
防已黄耆湯は、医療機関で処方される医療用医薬品と、ドラッグストアで購入できる市販薬の両方があります。市販薬の効能・効果には肥満症が含まれていますが、どんな人でもやせる薬ではなく、体質に合うかどうかが大切な漢方薬です。
この記事では、防已黄耆湯の効果と向いている体質、やせるといわれる理由、効果が出るまでの期間、副作用と飲み合わせ、防風通聖散との違い、市販薬の選び方までを解説します。
※本記事に関するご注意
本記事は、執筆時点で確認できた公開情報をもとにした一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の効果を保証するものではありません。
防已黄耆湯の効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。体重の減少を約束するものではありません。
持病のある方、ほかの薬を服用している方、妊娠中・授乳中の方は、服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
製品の成分や販売状況は変更される場合があります。最新の情報は、各製品の添付文書や製造販売元の公式サイトでご確認ください。
※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
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防已黄耆湯とはどんな漢方薬か
防已黄耆湯は、体力が中等度以下で、疲れやすく、汗をかきやすい傾向がある人などに用いられる漢方薬です。どのような特徴があるのか、配合される生薬や適応を含めて見ていきましょう。
防已黄耆湯に含まれる6つの生薬
防已黄耆湯は、6種類の生薬を組み合わせた漢方薬です。ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)では、1日量7.5g中に、オウギ5.0g、ボウイ5.0g、ソウジュツ3.0g、タイソウ3.0g、カンゾウ1.5g、ショウキョウ1.0gの割合で生薬を含むエキスが配合されています。
防已黄耆湯は、中国の古典医学書である金匱要略に記載されている処方で、古くから用いられてきた漢方薬です。処方名は、主な生薬であるボウイ(防已)とオウギ(黄耆)に由来しています。
ボウイは体内の余分な水分を排出するはたらき、オウギは汗の出すぎを抑えたり、疲れやすさを補ったりするはたらきがあるとされています。
なお、防已黄耆湯にはカンゾウが含まれています。カンゾウを含む漢方薬は、ほかの薬との飲み合わせや副作用に注意が必要です。
防已黄耆湯が向いている体質
漢方薬は、症状だけでなく、その人の体質にあわせて選ぶのが基本です。防已黄耆湯が向いているのは、いわゆる水ぶとりの体質の方とされています。
防已黄耆湯は、体力が中等度以下で、疲れやすく、汗をかきやすい傾向がある方に用いられる漢方薬です。
体力があり、がっしりとした体格で、おなかまわりに脂肪がついて便秘がちな方は、防已黄耆湯よりも別の漢方薬が向いている場合があります。
同じように太っているように見えても、筋肉が少なく色白でぽっちゃりとした体型の方と、筋肉質で固太りの方とでは、向いている漢方薬が異なります。体型だけで判断せず、疲れやすさや汗のかき方、むくみやすさなどもあわせて考えることが大切です。
防已黄耆湯の効果
防已黄耆湯は、むくみや肥満に伴う関節の腫れ・痛み、多汗症などに用いられる漢方薬です。どのような症状に効果が期待できるのか、詳しく見ていきましょう。
防已黄耆湯の効能・効果
防已黄耆湯の効能・効果は、医療用医薬品と市販薬で記載が異なります。
ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)の効能・効果は、色白で筋肉軟らかく水ぶとりの体質で疲れやすく、汗が多く、小便不利で下肢に浮腫をきたし、膝関節の腫痛するものの次の諸症として、腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、癤、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順が記載されています。
市販薬の効能・効果は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症として、肥満に伴う関節のはれや痛み、むくみ、多汗症、肥満症が記載されています。製品によっては、肥満症について、筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとりと補足されています。
むくみへの効果
防已黄耆湯は、むくみに対して用いられる漢方薬です。とくに、疲れやすく、汗をかきやすい傾向があり、むくみがみられる方などに使用されます。
ただし、むくみの原因はさまざまで、心臓や腎臓、肝臓の病気、甲状腺の病気などが隠れていることもあります。急にむくみがひどくなった場合や、片足だけがむくむ場合、息切れを伴う場合などは、漢方薬で様子を見るのではなく、医療機関を受診しましょう。
多汗症への効果
防已黄耆湯の効能・効果には多汗症が含まれており、汗をかきやすい体質の方に用いられることがあります。
防已黄耆湯が向いているのは、少し動いただけで汗をかく、汗をかいたあとに疲れやすいといった、体力がやや低下した状態の多汗とされています。皮膚科では、多汗症の治療の選択肢のひとつとして、防已黄耆湯が処方されることもあります。
汗が多いことに加えて、むくみやすい、疲れやすいといった特徴がある方は、防已黄耆湯の体質に当てはまりやすいと考えられます。一方で、手のひらや脇など特定の部位に大量の汗をかく原発性局所多汗症では、外用薬など別の治療が中心になることもあるため、皮膚科で相談しましょう。
膝の痛みへの効果
防已黄耆湯は、肥満に伴う関節のはれや痛みにも用いられます。体重が増えたことで膝に負担がかかり、膝が腫れて痛むといった症状に使われることが多い漢方薬です。
防已黄耆湯は、水分の巡りを整えることで、関節にたまった水によるはれや痛みにはたらくと考えられています。変形性膝関節症で膝に水がたまりやすい方に、医師の判断で処方されることもあります。
ただし、関節の痛みが強い場合や、長く続く場合は、整形外科などで原因を確認することが大切です。
防已黄耆湯でやせる?
防已黄耆湯は、飲めば誰でもやせる「ダイエット薬」ではありません。防已黄耆湯がどのような場合に肥満に用いられるのか、体重減少との関係について見ていきましょう。
防已黄耆湯でやせたといわれる理由
防已黄耆湯でやせたといわれる理由として考えられるのは、むくみの改善による変化です。
防已黄耆湯は、体内の余分な水分の巡りを整えるはたらきがあるとされています。水ぶとり体質の方が防已黄耆湯を飲んで、むくみがとれると、体重が減ったり、足がすっきりしたりしたと感じることがあります。
一方で、防已黄耆湯は脂肪を直接燃やしたり、食欲を抑えたりする薬ではありません。むくみが少ない方や、体質が合わない方が飲んでも、体重の変化を感じにくいことがあります。
ダイエット目的で飲むときの考え方
市販の防已黄耆湯の効能・効果には肥満症が含まれていますが、その対象は、体力中等度以下で疲れやすく、汗をかきやすい、いわゆる水ぶとりの体質の方です。体質に合わない方がダイエット目的で飲んでも、期待した効果が得られるとは限りません。
防已黄耆湯が合う体質かどうかの目安は、汗をかきやすく疲れやすい、夕方に足がむくみやすい、色白で筋肉がやわらかい、といった特徴に当てはまるかどうかです。こうした特徴が少ない場合は、防已黄耆湯のダイエット効果を感じにくい可能性があります。
防已黄耆湯を飲むだけでやせることを期待するのではなく、食事の見直しや適度な運動など、生活習慣の改善とあわせて取り組むことが大切です。膝の痛みがあって運動しにくい方にとっては、関節のはれや痛みへの効果が、体を動かしやすくするきっかけになることもあります。
防已黄耆湯の効果の口コミを見るときの注意
インターネット上には、防已黄耆湯の効果についての口コミや、ダイエットのブログ、ビフォーアフターの写真などが多く見られます。
しかし、口コミで紹介されている変化は、あくまで個人の体験です。食事や運動の内容、もともとの体質、服用した製品や量によって結果は大きく異なります。
口コミの結果を自分にもそのまま当てはめず、自分の体質に合っているかどうかを基準に判断しましょう。
また、「短期間で何キロやせた」といった極端な体験談は、食事制限などほかの要因が大きく影響している可能性があります。防已黄耆湯の効果を過大に期待せず、体調の変化にも目を向けながら続けることが大切です。
防已黄耆湯の効果が出るまでの期間
防已黄耆湯の効果を感じるまでの期間には個人差があり、「何日飲めば効く」と一概にはいえません。服用期間の目安や、症状が改善しない場合の対応について見ていきましょう。
効果が出るまでの目安
漢方薬は、体質にはたらきかけながら少しずつ効果をあらわすことが多いため、効果が出るまでにある程度の期間がかかるとされています。
防已黄耆湯の効果が出るまでの期間は、症状や体質、服用している製品の量によって異なります。むくみなどの症状は、比較的早い段階で変化を感じる方もいますが、体質の改善を目的とする場合は、数週間から数か月単位で様子を見ることが多くあります。
市販の防已黄耆湯は、1か月くらい服用しても症状がよくならない場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談することとされています。
効果を感じないときの見直し方
防已黄耆湯を1か月ほど飲んでも効果を感じない場合は、体質に合っていない可能性があります。
防已黄耆湯は、体力中等度以下で汗をかきやすい、水ぶとりの体質の方に向いている漢方薬です。体力があって便秘がちな方や、むくみが少ない方には、別の漢方薬が適していることもあります。
自己判断で量を増やしたり、ほかの漢方薬を重ねて飲んだりせず、医師や薬剤師に相談して見直しましょう。
飲むタイミングがばらばらになっている場合や、飲み忘れが多い場合も、効果を感じにくくなることがあります。決められた回数とタイミングで続けられているかどうかも確認してみましょう。
また、市販薬のなかには、1日量の生薬の量が医療用よりも少なく設定された製品もあります。服用している製品の1日量を確認しておくことも、見直しのポイントです。
効果を感じないまま漫然と飲み続けることは、費用の面でも、副作用の面でもおすすめできません。むくみや汗、体重などの変化を記録しておくと、効果が出ているかどうかを判断しやすくなり、医師や薬剤師に相談するときにも役立ちます。
防已黄耆湯の副作用と飲み合わせ
防已黄耆湯は漢方薬ですが、副作用がまったくないわけではありません。防已黄耆湯の副作用と、飲み合わせの注意点を確認しておきましょう。
防已黄耆湯の主な副作用
防已黄耆湯の主な副作用として、発疹やかゆみなどの皮膚症状、食欲不振や胃部不快感などの消化器症状が知られています。
市販の防已黄耆湯は、服用後に発疹・発赤、かゆみ、食欲不振、胃部不快感などの症状があらわれた場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談することとされています。
胃の不快感や食欲不振は、胃腸が弱い方に出やすいことがあります。食前に飲むと胃に負担を感じる場合は、医師や薬剤師に相談のうえで、食後の服用に変えることを検討する場合もあります。
注意したい重大な副作用
まれではありますが、防已黄耆湯には重大な副作用も報告されています。重大な副作用として、間質性肺炎、偽アルドステロン症、ミオパチー、肝機能障害・黄疸が記載されています。
間質性肺炎では、階段を上ったり少し無理をしたりすると息切れがする、空せきが出る、発熱するなどの症状があらわれます。偽アルドステロン症では、手足のだるさ、しびれ、つっぱり感、こわばり、力が抜ける感じ、筋肉痛などがあらわれ、次第に強くなることがあります。
肝機能障害では、発熱やかゆみ、発疹、皮膚や白目が黄色くなる、全身のだるさなどがあらわれることがあります。
こうした症状があらわれた場合は、すぐに服用を中止し、医療機関を受診してください。
防已黄耆湯の飲み合わせで注意したい薬
防已黄耆湯にはカンゾウが含まれています。カンゾウを含む製剤や、グリチルリチン酸およびその塩類を含む製剤との併用で、偽アルドステロン症があらわれやすくなるため注意することとされています。
カンゾウは、多くの漢方薬や一部の胃腸薬、かぜ薬などにも含まれています。防已黄耆湯とほかの漢方薬を一緒に飲む場合や、ほかの薬を服用している場合は、飲み合わせについて医師や薬剤師に確認しましょう。
防已黄耆湯が合わない人・注意が必要な人
防已黄耆湯が合わない人や、服用に注意が必要な人もいます。次のような方は、防已黄耆湯を服用する前に医師や薬剤師に相談が必要です。
医師の治療を受けている方、妊娠中または妊娠している可能性のある方、高齢の方、これまでに薬で発疹などのアレルギー症状を起こしたことがある方、むくみや高血圧、心臓や腎臓の病気がある方などです。
授乳中の方も、服用前に医師や薬剤師に相談しましょう。また、体力が充実している方や、暑がりで汗をかいても疲れにくい方など、体質に合わない方が飲むと、効果を感じにくいだけでなく、胃の不快感などを感じることもあります。
防已黄耆湯と防風通聖散の違い
肥満症に用いられる漢方薬には、防已黄耆湯のほかに防風通聖散があります。どちらも肥満症に使われますが、適する体質や症状が異なります。それぞれの違いを見ていきましょう。
項目 |
防已黄耆湯 |
防風通聖散 |
向いている体力 |
体力中等度以下 |
体力充実 |
向いている体質 |
疲れやすく汗をかきやすい、いわゆる水ぶとり |
腹部に皮下脂肪が多く、便秘がち |
市販薬の主な効能・効果 |
肥満に伴う関節のはれや痛み、むくみ、多汗症、肥満症 |
肥満症、高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、吹出物 |
生薬の数 |
6種類 |
18種類 |
便通を促す生薬 |
含まない |
ダイオウなどを含む |
カンゾウ |
含む |
含む |
効能・効果の違い
防已黄耆湯の市販薬の効能・効果は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの、肥満に伴う関節のはれや痛み、むくみ、多汗症、肥満症です。
防風通聖散の市販薬の効能・効果は、体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの、肥満症、高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、吹出物などです。
どちらも肥満症が効能・効果に含まれていますが、対象となる体質がまったく異なります。
防已黄耆湯はむくみや多汗、関節の症状に重点があるのに対し、防風通聖散は便秘やのぼせ、肩こりなど、体に熱や便がこもった状態に対する症状が多く含まれている点が特徴です。
向いている体質の違い
防已黄耆湯が向いているのは、色白で筋肉がやわらかく、疲れやすくて汗をかきやすい、いわゆる水ぶとりの体質の方です。体力はそれほどなく、下半身がむくみやすい方に用いられます。
防風通聖散が向いているのは、体力が充実していて、おなかまわりに皮下脂肪が多く、便秘がちな方です。防風通聖散にはダイオウなど便通を促す生薬が含まれているため、体力がない方や下痢しやすい方には向かないとされています。
防風通聖散は18種類の生薬を含む処方で、防已黄耆湯の6種類と比べて多くの生薬が組み合わされています。体力がない方が防風通聖散を飲むと、下痢や腹痛が起こりやすくなることもあるため注意が必要です。
防已黄耆湯と防風通聖散はどっちを選ぶか
防已黄耆湯と防風通聖散のどっちを選ぶかは、体重や見た目ではなく、体質や体力、便通の状態で考えるのが基本です。
疲れやすく汗をかきやすい、むくみやすい、下半身太りが気になるという方は防已黄耆湯、体力があって暑がり、おなかがぽっこりしていて便秘がちという方は防風通聖散が候補になります。
どちらにもカンゾウが含まれているため、自己判断で両方を一緒に飲むことは避けましょう。どちらが自分に合うか迷う場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
また、防風通聖散の市販薬には、服用中は授乳を避けることとされている製品もあります。授乳中の方は、どちらを選ぶ場合も事前に相談してください。
防已黄耆湯の飲み方
防已黄耆湯は、製品によって1回量や服用回数が異なります。用法・用量を守って服用しましょう。
飲むタイミングと量
防已黄耆湯を飲むタイミングは、食前または食間が基本です。漢方薬は、胃に食べ物が入っていないときのほうが吸収されやすいと考えられているためです。
医療用の防已黄耆湯は、通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前または食間に服用するとされています。食間とは、食事と食事の間、つまり食後2時間程度たったころを指します。
市販の防已黄耆湯は、製品によって1回量や1日の服用回数が異なります。たとえば、ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒は1回1包を1日2回食前に、コッコアポL錠は1回4錠を1日3回食前または食間に服用するとされています。必ず記載された用法・用量を守りましょう。
顆粒は、水またはお湯で飲みます。漢方薬の味が苦手な場合は、少量のお湯に溶かして飲む方法もあります。
飲み忘れたとき
防已黄耆湯を飲み忘れた場合は、気づいたときに1回分を飲むのが一般的です。ただし、次に飲む時間が近い場合は、1回分を飛ばして、次の時間に1回分を飲みましょう。2回分をまとめて飲むことは避けてください。
食前に飲み忘れた場合に、食後に飲んでよいかどうかは、医師や薬剤師に確認しておくと安心です。
防已黄耆湯の市販薬の選び方
防已黄耆湯の市販薬は、複数のメーカーから販売されています。防已黄耆湯の市販薬を選ぶときのポイントを紹介します。
体力中等度以下で、疲れやすく汗をかきやすい体質に当てはまるか
効能・効果に、気になる症状(むくみ、多汗症、肥満症など)が含まれているか
1日量に含まれる生薬の量(満量処方かどうか)
顆粒か錠剤か、1日の服用回数は続けやすいか
ほかに飲んでいる薬や漢方薬に、カンゾウが含まれていないか
防已黄耆湯の市販薬はドラッグストアで買える
防已黄耆湯は、第2類医薬品としてドラッグストアや通販サイトで購入できます。ツムラの防已黄耆湯エキス顆粒や、クラシエのコッコアポL錠など、複数の製品が販売されています。
市販の防已黄耆湯を購入するときは、パッケージや添付文書で効能・効果、用法・用量、使用上の注意を確認しましょう。どの製品を選べばよいか迷う場合は、薬剤師に相談してください。
満量処方かどうかを確認する
市販の漢方薬には、1日量に含まれる生薬の量が、医療用と同じ量の製品と、それより少ない量の製品があります。医療用と同じ量の生薬を含む製品は、満量処方と表現されることがあります。
たとえば、コッコアポL錠は、成人1日量12錠中に、ボウイ・オウギ各5.0g、ビャクジュツ・タイソウ各3.0g、カンゾウ1.5g、ショウキョウ1.0gに相当するエキスを含んでいます。一方、ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒は、1日2包中にオウギ2.5g、ボウイ2.5gなどに相当するエキスを含む製品です。
生薬の量が多いほうが必ずよいというわけではなく、体質や年齢などによって適した量は異なります。製品の1日量を比べて、自分に合ったものを選びましょう。
満量処方の製品は、生薬の配合量が多く、カンゾウの摂取量にも注意が必要です。ほかにカンゾウを含む薬を使用している方や、高血圧、むくみがある方は、購入前に医師や薬剤師に相談してください<h3>顆粒・錠剤など剤形で選ぶ</h3>
防已黄耆湯の市販薬には、顆粒タイプと錠剤タイプがあります。
顆粒タイプは、1回分ずつ分包されているものが多く、持ち運びしやすいのが特徴です。錠剤タイプは、漢方薬特有の味やにおいが苦手な方でも飲みやすい一方で、1回に飲む錠数が多くなる製品もあります。続けやすさも考えて剤形を選びましょう。
防已黄耆湯を処方してもらうには
防已黄耆湯は、市販薬だけでなく、医療機関で処方してもらうこともできます。
医療機関で処方を受ける方法
防已黄耆湯を処方してもらうには、内科や婦人科、皮膚科、整形外科、漢方外来などを受診し、症状や体質を医師に相談します。むくみや多汗症、関節の痛みなどの症状があり、医師が必要と判断した場合に処方されます。
医療用の防已黄耆湯は、効能・効果に該当する症状の治療として処方される場合、保険が適用されます。受診時には、むくみや汗の状態、疲れやすさ、便通、ほかに飲んでいる薬などを伝えると、医師が体質に合った漢方薬かどうかを判断しやすくなります。
ただし、美容やダイエットだけを目的とした場合は、保険診療の対象とならないことがあります。
医療機関では、症状や体質、服用中の薬などを確認したうえで、防已黄耆湯が適しているかを医師が判断します。市販薬を服用しても症状が改善しない場合や、持病がある場合は、医療機関に相談しましょう。
近年は、オンライン診療で漢方薬の相談ができる医療機関もあります。ただし、症状によっては対面での診察が必要と判断される場合や、医師の判断により処方されない場合もあります。
防已黄耆湯に関するよくある質問
防已黄耆湯は便秘に効きますか?
防已黄耆湯の効能・効果に便秘は含まれていません。便秘がちで体力がある方の肥満症には、防風通聖散が用いられることがあります。便秘が続く場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
防已黄耆湯は飲み続けても大丈夫ですか?
防已黄耆湯を飲み続けるかどうかは、症状の変化を見ながら判断します。体質に合っていれば、医師の指示のもとで続けて服用することがあります。
カンゾウを含むため、長く飲む場合は偽アルドステロン症などの副作用に注意が必要です。市販薬の場合は、1か月くらい服用しても症状がよくならなければ相談しましょう。
授乳中でも防已黄耆湯を飲めますか?
授乳中の服用については、自己判断せず、事前に医師や薬剤師に相談してください。
防已黄耆湯と防風通聖散は一緒に飲めますか?
防已黄耆湯と防風通聖散は、どちらもカンゾウを含むため、一緒に飲むと偽アルドステロン症などの副作用が起こりやすくなるおそれがあります。自己判断で併用せず、医師や薬剤師に相談しましょう。
ツムラとクラシエの防已黄耆湯に違いはありますか?
処方の内容は同じ防已黄耆湯ですが、剤形や1日量に含まれる生薬の量、1日の服用回数などが製品によって異なります。
防已黄耆湯は男性も飲めますか?
防已黄耆湯は、男女を問わず、体質に合っていれば服用できる漢方薬です。汗をかきやすく疲れやすい、むくみやすいといった体質に当てはまる男性にも用いられます。
防已黄耆湯の効果と選び方のまとめ
防已黄耆湯は、体力中等度以下で疲れやすく、汗をかきやすい、いわゆる水ぶとりの体質の方に向く漢方薬で、むくみや多汗症、肥満に伴う関節のはれや痛み、肥満症などに効果が期待されます。防已黄耆湯でやせたと感じる背景には、むくみの改善があると考えられ、誰でもやせる薬ではありません。
効果が出るまでの期間には個人差があり、市販薬では1か月くらい飲んでも改善しなければ相談することとされています。カンゾウを含むため、副作用や飲み合わせにも注意が必要です。
防風通聖散とは向いている体質が異なるため、体質や便通の状態をふまえて選び、迷う場合は薬剤師や医師に相談しましょう。
参照リンク
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KEGG MEDICUS:医療用医薬品 ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)
-
KEGG 一般用医薬品:ツムラ漢方防已黄耆湯エキス顆粒
-
クラシエ:コッコアポL錠
-
KEGG 一般用医薬品:ナイシトールZa
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独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA):医薬品副作用被害救済制度