サンコバ点眼液の副作用は?効果と正しい使い方、コンタクトの注意点を解説

眼科で「疲れ目に」とサンコバ点眼液を処方され、副作用が気になって調べている方もいらっしゃるでしょう。あるいは、しばらく使っていても効果を実感しにくく、「本当に効いているの?」「どんな薬なの?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。 


サンコバ点眼液の添付文書に記載されている副作用は、頻度不明の「過敏症状」のみです。また、使用が禁止されている特定の疾患や状態(禁忌)の記載はありません。 


ただし、使用にあたって注意したい点があります。ひとつは、ソフトコンタクトレンズを装用している場合は、レンズを外してから点眼することです。もうひとつは、承認されている効能が「調節性眼精疲労における微動調節の改善」であり、ドライアイや老眼そのものを治療する薬ではないことです。


この記事では、サンコバ点眼液の副作用や効果、正しい使い方を中心に、コンタクトレンズ使用時の注意点、市販薬やジェネリックとの違いについて分かりやすく解説します。 


※注意事項

  • 本記事は執筆時点で公開されている情報に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。

  • 薬の効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。ここで紹介する内容が、すべての方に同じように当てはまるわけではありません。

  • サンコバ点眼液は医師の処方が必要な医療用医薬品です。使用の可否、点眼回数、他の目薬との併用、中止の判断については、必ず医師または薬剤師にご相談ください。気になる症状があらわれた場合も、自己判断で中止せずご相談ください。

  • 薬価や添付文書の記載内容は改訂されることがあります。最新の情報は、製造販売元の公式情報や医療機関でご確認ください。

※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
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サンコバ点眼液とはどんな薬か

サンコバ点眼液0.02%は、参天製薬が製造販売する点眼薬です。有効成分は、ビタミンB12の一種であるシアノコバラミンです。薬効分類では「調節機能改善点眼剤」に分類されています。 


作用の仕組み

サンコバ点眼液は、目のピント調節に関わる筋肉の働きを助ける点眼薬です。

有効成分のビタミンB12が、目の組織で使われるエネルギーの産生を促し、低下したピント調節機能の改善を助けると考えられています。

ただし、目の疲れすべてに効果があるわけではなく、ドライアイや老眼そのものを治療する薬ではありません。


効能は調節性眼精疲労

サンコバ点眼液は、「調節性眼精疲労における微動調節の改善」に対して承認されている点眼薬です。


「調節性眼精疲労」とは、近くのものを長時間見続けるなどして、目のピントを合わせる機能が低下した状態を指します。
サンコバ点眼液は、このようなピント調節機能の低下による疲れ目の改善を目的とした薬です。


一方で、ドライアイや充血、かゆみ、アレルギー症状などに対する効能は認められていません。


「疲れ目の目薬」というイメージがありますが、実際にはピント調節機能の低下による眼精疲労に使用される点眼薬です。

サンコバ点眼液の副作用

報告されている副作用は「過敏症状」のみ

サンコバ点眼液で報告されている副作用は、頻度不明の「過敏症状」です。


過敏症状とは、薬の成分に対するアレルギー反応のことです。目のかゆみや充血、まぶたの赤み・腫れ、発疹などがあらわれる可能性があります。


点眼後にこのような異常がみられた場合は、使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。


臨床試験では副作用が認められなかった

国内で行われた臨床試験では、調節性眼精疲労の患者45例を対象に、サンコバ点眼液またはプラセボ点眼液を2週間使用しました。


この試験では、サンコバ点眼液を使用した患者に副作用は認められませんでした。


ただし、臨床試験で副作用が認められなかったからといって、すべての人に副作用が起こらないわけではありません。点眼後に目のかゆみやまぶたの腫れなどの異常がみられた場合は、使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。


禁忌の項目が設けられていない

サンコバ点眼液には、あらかじめ使用してはならないとされる禁忌の記載はありません。


ただし、過去に点眼薬や医薬品でアレルギー症状を起こしたことがある場合は、使用前に医師または薬剤師へ伝えてください。


また、禁忌がないからといって、どのような目の症状にも使用できるわけではありません。症状に合った点眼薬を使用することが大切です。


過敏症状があらわれたときの対応

点眼後に次のような症状が出た場合は、使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。


  • まぶたの赤み、腫れ、かゆみ

  • 目の強い充血

  • 皮膚の発疹や発赤

  • 目の痛み


過去に薬や食べ物で、かゆみや発疹などのアレルギー症状が出たことがある方は、使用前に医師または薬剤師へ伝えてください。


妊娠中・授乳中・子どもへの使用

使用にあたって注意が必要な方として、次のような人が挙げられています。


  • 妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する

  • 授乳婦には、治療上の有益性および母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討する


小児等に関する特別な注意事項は設けられていません。ただし、子どもに使用する場合は、自己判断で大人に処方された薬を使わせず、医師または薬剤師に相談してください。

サンコバ点眼液は何に効いて、何に効かないのか

調節性眼精疲労とは

眼精疲労にはいくつかのタイプがあります。ピント調節を担う筋肉の疲労によるもの、目の位置のずれによるもの、ドライアイによるもの、全身の疲労や精神的な要因によるもの。原因はさまざまです。


このうちサンコバ点眼液が対象とするのは、ピント調節の機能低下による「調節性」の眼精疲労です。パソコンやスマートフォンを長時間見続けて、近くから遠くへ視線を移したときにピントが合いにくい、といった症状がみられます。


老眼には効きますか?

サンコバ点眼液の効能に、老眼は含まれていません。


老眼は、加齢によって水晶体の弾力が失われ、ピント調節の幅そのものが狭くなる変化です。サンコバ点眼液を使うことで老眼の進行が止まる、あるいは改善するという承認された効能はありません。


ただし、老眼によって近くを見る際に目へ負担がかかり、調節性眼精疲労を伴っている場合には、その眼精疲労に対して処方されることがあります。老眼そのものを治療する点眼薬ではありません。 


ドライアイには効きますか?

サンコバ点眼液の効能に、ドライアイは含まれていません。


ドライアイには、涙の量や質を改善する別の点眼薬が使われます。目の乾きが主な症状であれば、サンコバ点眼液だけでは十分な改善は期待できません。


ただし、ドライアイと眼精疲労を同時に認めることはあり、その場合は複数の点眼薬が処方されることもあります。それぞれの点眼薬の目的を確認して使用することが大切です。


緑内障がありますが使えますか?

サンコバ点眼液には、緑内障の方の使用を禁止する記載や、特別な注意事項は設けられていません。


ただし、緑内障の治療でほかの点眼薬を使用している場合は、使用中の薬を医師または薬剤師に伝えてください。複数の点眼薬を使用するときは、通常5分以上の間隔をあけて点眼します。

コンタクトレンズをしたまま使えますか?

ソフトコンタクトレンズは外してから点眼する

サンコバ点眼液には、防腐剤としてベンザルコニウム塩化物が含まれています。この成分はソフトコンタクトレンズに吸着することがあるため、点眼前にレンズを外してください。


点眼後は5〜10分以上あけてから、レンズを再装用します。


「レンズを外す → 点眼する → 5〜10分待つ → 再装用する」という手順を守りましょう。


他の目薬と混同しないでください

サンコバ点眼液は、ソフトコンタクトレンズを外してから点眼してください。他の点眼薬を装用したまま使用できた場合でも、同じように扱わないようにしましょう。


ハードコンタクトレンズについては、医師または薬剤師に確認してください。


1日3〜5回の点眼とレンズの着脱

サンコバ点眼液は1日3〜5回点眼するため、ソフトコンタクトレンズを使用している方には、レンズの着脱が負担になることがあります。


点眼を続けることが難しい場合は、自己判断で回数を減らさず、医師または薬剤師に相談してください。生活に合わせた点眼のタイミングや、眼鏡の併用などを検討します。

サンコバ点眼液の正しい使い方

用法用量

通常、1回1〜2滴を1日3〜5回点眼します。点眼する量や回数を調整することがあります。


自己判断で滴数や回数を増やさず、医師から指示された用法・用量を守って使用してください。多く点眼しても、効果が高まるわけではありません。


正しい点眼手順

点眼するときは、次の点に注意してください。 


  • ソフトコンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、点眼後少なくとも5〜10分間の間隔をあけて再装用する

  • 薬液が汚染されるのを防ぐため、点眼のときに容器の先端が直接目に触れないよう注意する

  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上の間隔をあけてから点眼する


点眼は、次の手順で行います。


1. 石けんと流水で手をよく洗う

2. 下まぶたを軽く下にひき、点眼する。このとき容器の先がまぶたやまつ毛、目に触れないようにする

3. 点眼後はまばたきをせず、そのまましばらく(1〜5分)まぶたを閉じる

4. あふれた液は、清潔なガーゼやティッシュで軽く拭き取る


点眼を忘れたとき

点眼を忘れたことに気づいたときは、気づいた時点で1回分を点眼してください。ただし、次に点眼する時間が近い場合には点眼せず、次の通常の時間に1回分を点眼します。2回分を一度に点眼してはいけません。


誤って多く点眼した場合は、医師または薬剤師に相談してください。


保管方法

直射日光の当たる場所や、高温になる車内には置かないでください。小児の手の届かない場所に保管し、使用期限を過ぎたものは使用しないでください。容器の先端に触れないようキャップを閉め、他の人と共用しないでください。


サンコバ点眼液は市販で買えますか?

処方薬のサンコバ点眼液は、市販では購入できません。医療用医薬品のため、医師の診察と処方が必要です。 


同じ成分を含む市販薬はある

有効成分のシアノコバラミン(ビタミンB12)を配合した市販の目薬もあります。

ただし、市販薬にはシアノコバラミン以外の成分も配合されていることが多く、サンコバ点眼液と同じ薬ではありません。成分や配合量が異なるため、処方薬の代わりとして自己判断で使用しないようにしてください。


ジェネリック(後発医薬品)について

サンコバ点眼液には、同じ有効成分を含む後発医薬品があります。「シアノコバラミン点眼液0.02%」という名称で、複数のメーカーから販売されています。


後発医薬品は、有効成分と規格が同じであることを前提に承認されています。ただし、添加物の構成や容器の形状は製品によって異なる場合があります。後発医薬品への変更を希望する場合や、変更後に気になる症状がみられた場合は、医師または薬剤師に相談してください。 


個人輸入や通販には手を出さないでください

インターネット上には、処方箋なしで医薬品を海外から購入できるとうたうサイトがあります。しかし、個人輸入には重大なリスクがあります。 


  • 偽造品や、有効成分が含まれていない製品が届く可能性があります

  • 品質や保管状態が保証されず、汚染された点眼薬を目にさす危険があります

  • 医師の診察を受けないため、そもそも自分の目の状態に適した薬なのか判断できません

  • 健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません


点眼薬は、目に直接使用する医薬品です。品質や保管状態が確認できない薬液を使用すると、感染などのトラブルにつながるおそれがあります。


通院の手間を理由に個人輸入を利用せず、医療機関を受診して処方を受けてください。

他の目薬との併用

眼精疲労やドライアイの治療では、複数の点眼薬が同時に処方されることがあります。


サンコバ点眼液の添付文書には、他の点眼剤を併用する場合、少なくとも5分以上の間隔をあけてから点眼してください。


間隔をあけずに続けて点眼すると、あとから入れた薬液によって、先に点眼した薬液が流れ出ることがあります。そのため、複数の点眼薬を使用する場合は、少なくとも5分以上の間隔をあけてください。


ソフトコンタクトレンズを使用している場合は、レンズを外すタイミングについても、医師または薬剤師に確認してください。

サンコバ点眼液に関するよくある質問

1日何回させばよいですか?

1回1〜2滴を1日3〜5回です。症状により医師が増減します。回数や滴数を自己判断で変えないでください。


長期間使い続けても大丈夫ですか?

サンコバ点眼液には、使用期間の上限や長期使用を制限する記載はありません。

ただし、症状が改善しないまま自己判断で使い続けるのではなく、医師に経過を伝えてください。眼精疲労には、ピント調節機能の低下以外の原因が関係していることもあります。


効果はどれくらいで実感できますか?

臨床試験では、1日4回を2週間継続したうえで効果の評価が行われています。効果のあらわれ方には個人差があるため、まずは医師から指示された期間、用法・用量を守って使用してください。症状が改善しない場合は、次回の診察で経過を伝えましょう。 


どんな病名で処方されますか?

サンコバ点眼液は、主にピント調節機能の低下による「調節性眼精疲労」に対して処方されます。

診断名は目の状態によって異なるため、詳しくは処方した医師に確認してください。


市販の疲れ目の目薬と併用してもよいですか?

自己判断での併用は避けてください。処方された点眼薬と成分が重複することがあるため、自己判断で併用しないでください。 


市販の目薬を使用したい場合は、 その製品名を医師または薬剤師に伝えて相談してください。

まとめ サンコバ点眼液の副作用と正しく使うためのポイント

サンコバ点眼液の副作用として、過敏症状が報告されています。頻度は不明ですが、国内の臨床試験では副作用は認められませんでした。また、使用してはならないとされる禁忌の記載もありません。


使用する際は、ソフトコンタクトレンズの扱いに注意が必要です。サンコバ点眼液にはベンザルコニウム塩化物が含まれているため、レンズを外して点眼し、5〜10分待ってから再装用してください。


サンコバ点眼液は、ピント調節機能の低下による調節性眼精疲労に使用される薬です。ドライアイや老眼そのものを治療する薬ではないため、目の乾きや加齢による見えにくさが主な症状の場合は、別の治療が必要になることがあります。


まぶたの赤みや腫れ、強いかゆみ、発疹などがあらわれた場合は、使用を中止して医師または薬剤師に相談してください。使用を続けても症状が改善しない場合も、自己判断で回数を増やしたり使い続けたりせず、医師に経過を伝えましょう。

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