黄連解毒湯エキスの効果・副作用|顆粒・錠剤・カプセルの違いと飲み方を解説

のぼせて顔が赤くなる、いらいらして眠れない、湿疹やかゆみが繰り返す。こうした症状で処方されることのある漢方薬のひとつが黄連解毒湯エキス顆粒です。


黄連解毒湯エキス顆粒は、4種類の生薬から成る漢方処方をもとにした医療用医薬品で、体にこもった熱を冷ます方向に働く処方として位置づけられています。名前のとおり非常に苦味が強く、飲みにくさを感じる方が少なくありません。またメーカーによって顆粒、細粒、錠剤、カプセルと剤形が分かれており、どれを選べばよいのか迷う場面もあります。


この記事では、黄連解毒湯エキス顆粒の成り立ちと含まれる生薬、承認されている効能効果、飲み方と飲むタイミング、副作用と長期服用時の注意点、飲み合わせ、そしてメーカーごとの剤形の違いまでを、添付文書などの公開情報をもとに整理してお伝えします。



※注意事項

  • 本記事は、執筆時点で公開されている添付文書などの情報をもとにした一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療や製品の使用をすすめるものではありません。診断や治療方針の決定に代わるものではない点をご理解ください。

  • 漢方薬の効果や副作用の現れ方には個人差があります。漢方では体質や症状の現れ方を「証」として捉え、それに合っているかどうかで適否が判断されます。同じ症状でも、人によって適した処方は異なるとされています。

  • 黄連解毒湯エキス顆粒は医療用医薬品であり、医師の処方が必要です。服用の可否や用法用量については、必ず医師または薬剤師の判断を仰いでください。自己判断での服用や、他の人に処方された薬を使用することは避けてください。

  • 黄連解毒湯エキス顆粒には、長期に服用した場合の重大な副作用が添付文書に明記されています。漫然と飲み続けるものではなく、定期的な検査と経過の確認が求められます。

  • のぼせ、動悸、めまい、皮膚症状といった症状の背景には、検査が必要な疾患が隠れている場合があります。症状が続く場合や強い場合は、自己判断せず医療機関で原因を確かめてください。

  • 添付文書の内容や薬価は改訂されることがあります。最新の情報については、製造販売元の公式情報や医療機関でご確認ください。

黄連解毒湯エキス顆粒とは?効果・効能と特徴

黄連解毒湯エキス顆粒は、漢方製剤に分類される医療用医薬品です。4種類の生薬を組み合わせた処方から抽出したエキスを、飲みやすい顆粒の形にしたものが流通しています。


黄連解毒湯は、漢方でいう「清熱剤」に分類される処方です。体内にこもった熱を冷ますという方向性を持ち、のぼせや炎症、精神的な高ぶりといった状態に用いられてきました。


内科、皮膚科、精神科、耳鼻咽喉科など、幅広い診療科で処方されることがあります。


黄連解毒湯という処方の成り立ち

黄連解毒湯は、中国の唐の時代に成立したとされる医書『外台秘要方』に引用されている処方として知られています。1000年以上にわたって用いられてきた古典的な処方です。


名称の「解毒」は、現代でいう毒物を分解するという意味ではありません。漢方において体内にこもった熱や炎症を、いわば毒と捉えて取り除くという考え方に由来しています。


日本では1986年に医療用のエキス顆粒が販売開始されており、医療現場で長く使われてきた実績があります。


黄連解毒湯エキス顆粒の効能・効果

黄連解毒湯エキス顆粒の効能効果は、「比較的体力があり、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらする傾向のある次の諸症」として、鼻出血、高血圧、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症が挙げられています。


対象が幅広く、出血、循環器、精神、消化器、皮膚と複数の領域にまたがっている点が特徴です。ひとつの処方でこれだけの症状が並ぶのは、体にこもった熱を冷ますという共通の考え方で束ねられているためです。


「のぼせ」「いらいら」という前提条件

黄連解毒湯エキス顆粒の効能効果を読むうえで見落としてはならないのが、症状のリストの前に置かれた条件です。


「比較的体力があり、のぼせぎみで顔色赤く、いらいらする傾向のある」という記述が、この処方を用いる前提になっています。単に不眠がある、湿疹があるというだけでは対象になりません。


漢方でいう証の考え方がここに表れています。体力が落ちている方や、顔色が青白く冷えを感じている方の場合、同じ症状であっても別の処方が選ばれることになります。


黄連解毒湯エキス顆粒の読み方と製品番号

黄連解毒湯エキス顆粒の読み方は「おうれんげどくとうえきすかりゅう」です。処方名の部分は「おうれんげどくとう」と読みます。


医療用の漢方製剤には製造販売元ごとに番号が振られており、ツムラの製品では黄連解毒湯に15番が割り当てられています。処方箋や薬袋に「ツムラ15」と記載されているのを見かけることがありますが、これはこの番号を指しています。

黄連解毒湯エキス顆粒に含まれる4つの生薬

黄連解毒湯エキス顆粒の構成は、漢方処方の中では比較的シンプルです。


ツムラ黄連解毒湯エキス顆粒(医療用)の場合、1日量7.5g中に混合生薬の乾燥エキス1.5gが含まれており、その原料となる生薬の配合はオウゴン3.0g、オウレン2.0g、サンシシ2.0g、オウバク1.5gとなっています。


黄連解毒湯エキス顆粒に含まれるオウゴン・オウレン・オウバク

黄連解毒湯エキス顆粒に含まれる生薬のうち、3つは名称に「黄」の字を持ちます。


オウゴンは、コガネバナというシソ科の植物の根を用いた生薬です。この処方の中で最も配合量が多く、中心的な役割を担っています。


オウレンは、キンポウゲ科の植物の根茎を用いた生薬で、処方名の由来にもなっています。非常に強い苦味を持つことで知られています。


オウバクは、キハダというミカン科の樹木の樹皮を用いた生薬です。健胃薬の原料としても古くから使われてきました。


これら3つはいずれも、漢方において体内の熱を冷ます方向に働く生薬として位置づけられています。黄連解毒湯エキス顆粒の味が「苦い」と記載され、色が黄褐色であるのは、これらの生薬に由来しています。


黄連解毒湯エキス顆粒に含まれるサンシシ

サンシシは、クチナシというアカネ科の植物の果実を用いた生薬です。


染料として用いられることでも知られており、この生薬が加わることで製剤に黄色みが出ます。漢方では、体内にこもった熱を取り除く方向に働く生薬として位置づけられています。


サンシシは長期に服用した場合の副作用との関連が指摘されている生薬でもあります。


黄連解毒湯エキス顆粒が甘草を含まない処方である点

黄連解毒湯エキス顆粒は、カンゾウを含まない処方です。


カンゾウは多くの漢方処方に含まれており、複数の漢方薬を併用すると摂取量が重なりやすいことが知られています。摂りすぎることで、血圧の上昇やむくみ、体のだるさ、手足のしびれといった症状が現れる偽アルドステロン症が問題になることがあります。


この処方にカンゾウが含まれていない点は、他の漢方薬と併用する場面で考慮される要素のひとつです。


ただし、カンゾウを含まないからといって注意が不要というわけではありません。オウゴンとサンシシという、それぞれ別の観点から注意を要する生薬が含まれています。

黄連解毒湯エキス顆粒の効果と作用の仕組み

黄連解毒湯エキス顆粒の薬効薬理については、添付文書に複数の試験結果が記載されています。


黄連解毒湯エキス顆粒の抗炎症作用

黄連解毒湯には、抗炎症作用が報告されています。動物実験では、炎症や腫れを抑える作用が確認されています。

ただし、これらは動物実験の結果であり、そのままヒトでの効果を示すものではありません。


黄連解毒湯エキス顆粒の循環に関わる作用

黄連解毒湯には、血小板の働きや血流に関する作用が報告されています。ただし、これらは主に基礎研究や動物実験による結果であり、そのままヒトでの治療効果を示すものではありません。 


胃粘膜に対する作用

黄連解毒湯には、胃粘膜を保護する作用が報告されています。動物実験では、胃粘膜の障害を抑える作用が確認されています。


ただし、これらは動物実験の結果であり、そのままヒトでの治療効果を示すものではありません。

黄連解毒湯エキス顆粒の飲み方と飲むタイミング

黄連解毒湯エキス顆粒の飲み方は、他の漢方エキス製剤と共通する部分が多くなっています。


黄連解毒湯エキス顆粒の用法用量

黄連解毒湯エキス顆粒は、通常、成人1日7.5gを2回から3回に分割し、食前または食間に経口投与するとされています。年齢、体重、症状により適宜増減されます。


分包品では1包が2.5gに設定されているため、1日3包を目安に飲む形が一般的です。


食前・食間に飲む理由

黄連解毒湯エキス顆粒を含む漢方薬の多くは、食前または食間に飲むよう指示されます。


食間とは食事と食事の間、つまり食後2時間程度を経過した空腹の時間帯を指します。食事中という意味ではありません。ここを誤解して食事と一緒に飲んでいる方が少なくないため、確認しておきたいところです。


空腹時に飲むことが基本とされるのは、生薬の成分が吸収されやすいと考えられているためです。


ただし、胃腸が弱く空腹時に飲むと不快感が出る場合には、食後に変更されることもあります。飲むタイミングで困っている場合は、我慢せず医師や薬剤師に相談してください。


飲み忘れたときの対応

黄連解毒湯エキス顆粒の飲み忘れに気づいたときは、次に飲む時間まで十分な間隔があるかどうかで判断します。


次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飛ばして次の分から通常どおり服用してください。2回分を一度に飲むことは避けてください。


苦味が強いときの工夫

黄連解毒湯エキス顆粒は、添付文書上、味が「苦い」と明記されている製剤です。漢方薬の中でも苦味が強い部類にあたり、これが理由で続けられないという声もあります。


少量の白湯に溶かして飲む方法や、オブラートを利用する方法が知られています。冷たい水で一気に流し込むほうが飲みやすいという方もいます。


服用の継続が困難なレベルの苦味を感じる場合は、自己判断で服用を中断せず、カプセル剤や錠剤など別の剤形への変更について処方医や薬剤師へご相談ください。

黄連解毒湯エキス顆粒の処方が検討されるケース・注意が必要な人

黄連解毒湯エキス顆粒は、証に合っているかどうかで適否が大きく変わる処方です。


黄連解毒湯エキス顆粒の処方が検討される主なケース

比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤く、いらいらする傾向があるという状態が基本的な目安になります。


そのうえで、鼻血が出やすい、血圧が高め、寝つきが悪い、胃の調子が悪い、飲みすぎた翌日の不調、めまいや動悸、湿疹やかゆみといった症状をともなう場合が対象とされています。


いずれの場合も、症状が該当していれば必ず適しているというわけではなく、漢方でいう証に合っているかどうかが判断の中心になります。


黄連解毒湯エキス顆粒の服用に注意が必要な人

体力が著しく低下している方では、副作用が出やすくなったり、症状が強く出たりする可能性があります。


体にこもった熱を冷ます方向の処方であるため、もともと冷えがある方や体力が落ちている方には適さないという考え方によるものです。


妊娠中の方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与することとされています。授乳中の方については、治療上の有益性と母乳栄養の有益性を考慮して、授乳を続けるか中止するかを検討することとされています。


高齢の方については、一般に体の機能が低下していることから、減量するなど注意して投与することとされています。


持病がある方、他に薬を飲んでいる方は、開始前に必ずその旨を医師または薬剤師に伝えてください。


黄連解毒湯エキス顆粒は子供に使えるか

黄連解毒湯エキス顆粒の添付文書には、小児等を対象とした臨床試験は実施していないと記載されています。


実際の使用にあたっては、年齢や体重に応じて量が調整されます。またこの処方は苦味が強いため、小さなお子さんが飲み続けることは現実的に難しい場合もあります。


お子さんに使用する場合は、自己判断で大人用の薬を減量して使用せず、医師や薬剤師に相談してください。 

黄連解毒湯エキス顆粒の副作用と注意点

黄連解毒湯エキス顆粒には、重大な副作用が3項目にわたって記載されています。漢方薬の中では注意すべき事項が多い部類にあたるため、内容を把握しておくことが大切です。


黄連解毒湯エキス顆粒の重大な副作用

黄連解毒湯エキス顆粒の重大な副作用は、間質性肺炎、肝機能障害および黄疸、腸間膜静脈硬化症の3つです。いずれも頻度は不明とされています。


これらの副作用があらわれることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこととされています。


間質性肺炎の初期症状

間質性肺炎については、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常などがあらわれた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線や胸部CTなどの検査を実施するとともに、副腎皮質ホルモン剤の投与などの適切な処置を行うこととされています。

咳や息苦しさ、発熱などの症状があらわれた場合は、服用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。


風邪と区別がつきにくい症状から始まることがあります。空咳が続く、階段を上ると息が苦しい、発熱が続くといった変化に気づいた場合は、この薬を飲んでいることを伝えたうえで受診してください。


肝機能障害・黄疸の初期症状

肝機能障害と黄疸については、AST、ALT、Al-P、γ-GTPなどの著しい上昇をともなうものと記載されています。


体のだるさが続く、食欲が落ちる、白目や皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなるといった変化が受診の目安になります。

黄連解毒湯に含まれるオウゴンは、まれに肝機能障害や間質性肺炎との関連が報告されています。長期間服用する場合などは、症状や経過に応じて医師の診察や検査を受けることが大切です。


腸間膜静脈硬化症と長期服用の注意

黄連解毒湯エキス顆粒において、特に押さえておきたいのが腸間膜静脈硬化症です。


重要な基本的注意には、サンシシを含む製剤を長期に投与することにより、大腸の色調異常、浮腫、びらん、潰瘍、狭窄をともなう腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがあると記載されています。長期投与の目安として、多くは5年以上と示されています。


そのため、長期に投与する場合には定期的にCTや大腸内視鏡などの検査を行うことが望ましいとされています。


重大な副作用の項目でも、腹痛、下痢、便秘、腹部膨満などが繰り返しあらわれた場合、または便潜血が陽性になった場合には投与を中止し、検査を実施するとともに適切な処置を行うこととされています。重症例では、腸管の切除が必要になったケースも報告されています。 


漢方薬だから長く飲んでも安心だという受け止め方は、この処方については当てはまりません。おなかの症状が繰り返す場合は、我慢せず医師に伝えてください。また、健康診断で便潜血が陽性になった場合も、この薬を飲んでいることを申告してください。


黄連解毒湯エキス顆粒のその他の副作用

黄連解毒湯エキス顆粒のその他の副作用としては、過敏症と消化器症状が挙げられています。


過敏症としては発疹、蕁麻疹などが、消化器症状としては食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などが記載されています。いずれも頻度は不明とされています。


湿疹や皮膚のかゆみに用いる処方でありながら、発疹や蕁麻疹が副作用として挙げられている点には注意が必要です。飲み始めてから皮膚症状が悪化した場合は、自己判断で続けず相談してください。

黄連解毒湯エキス顆粒の飲み合わせ

黄連解毒湯エキス顆粒を他の薬と併用する際には、いくつか確認しておきたい点があります。


黄連解毒湯エキス顆粒と他の漢方薬との併用

他の漢方薬と併用する場合は、同じ生薬が重複して含まれていないか注意が必要です。 


漢方薬は複数の生薬から構成されているため、別々の処方であっても同じ生薬が含まれていることがあります。特にオウゴンやサンシシは他の処方にも配合されているため、意図せず摂取量が重なる可能性があります。


サンシシについては、長期服用にともなう腸間膜静脈硬化症との関連が指摘されている生薬です。複数の漢方薬を併用している場合、それぞれの服用期間も含めて把握しておく必要があります。


他の薬との飲み合わせ

黄連解毒湯では、併用禁忌や併用注意として特定の薬剤は挙げられていません。 


ただし、記載がないことと自己判断で併用してよいことは同じではありません。効能効果に高血圧が含まれる処方であるため、血圧の薬を飲んでいる場合などは、その旨を伝えたうえで確認してください。


複数の医療機関にかかっている場合は、お薬手帳を提示して薬剤師に確認することをおすすめします。


お酒との関係

黄連解毒湯エキス顆粒の効能効果には二日酔が含まれています。


ただし、飲酒を前提に常用することが想定されているわけではありません。医師の処方が必要な医療用医薬品であるため、処方された目的以外の場面で手元にあるものを自己判断で使うことは避けてください。


また、肝機能障害が重大な副作用に挙げられている処方でもあります。飲酒の習慣がある場合は、その旨を診察時に伝えたうえで判断を仰いでください。

黄連解毒湯エキス製剤の剤形とメーカーの違い

黄連解毒湯のエキス製剤は複数のメーカーから販売されており、剤形にも幅があります。


ツムラ黄連解毒湯エキス顆粒(医療用)

ツムラのツムラ黄連解毒湯エキス顆粒(医療用)は、顆粒剤の代表的な製品です。


1日量7.5gを2回から3回に分けて服用し、薬価は1gあたり14.1円と添付文書に示されています。1日分で計算すると、およそ106円という水準です。


顆粒剤は白湯に溶かして飲めるため、漢方本来の飲み方に近い形になります。一方で苦味を直接感じやすい剤形でもあります。


クラシエ黄連解毒湯エキス錠・細粒

クラシエからは、黄連解毒湯エキス錠と黄連解毒湯エキス細粒が販売されています。


錠剤タイプは飲み込むだけで済むため、苦味が苦手な方にとって選びやすい剤形です。細粒は顆粒よりも粒が細かい製剤で、こちらは水や白湯で服用します。


コタロー黄連解毒湯エキスカプセル

小太郎漢方製薬からは、カプセル剤が販売されています。黄連解毒湯のエキス製剤の中では特徴的な剤形です。


通常、成人1日6カプセルを2回から3回に分割し、食前または食間に服用するとされています。薬価は1カプセルあたり20.8円です。


カプセルは中身の苦味を感じにくいため、顆粒の味が苦手な方でも服用しやすいのが特徴です。ただし、1日6カプセルを服用する必要があります。 


黄連解毒湯エキス製剤の剤形の選び方

黄連解毒湯エキス製剤の剤形を選ぶ際は、飲みやすさと続けやすさが判断材料になります。


苦味を強く感じる処方であるだけに、剤形が合わないと服用の継続が難しくなります。顆粒がつらい場合は錠剤やカプセルへの変更が検討できることを知っておくと、選択の幅が広がります。


なお、メーカーによって生薬の配合量や1日量に違いがあるため、自己判断で製品を切り替えることはできません。剤形の変更を希望する場合は、処方時に相談してください。

茵蔯五苓散は市販で買える?

黄連解毒湯エキス顆粒の入手方法についても整理しておきます。


黄連解毒湯エキス顆粒の市販品の流通

黄連解毒湯を含む一般用医薬品は、ドラッグストアや薬局でも販売されています。顆粒や錠剤の形で複数のメーカーから流通しています。


ただし、医療用と一般用では含まれるエキスの量や効能効果の範囲が異なります。市販品を選ぶ際は、パッケージの成分表示と効能効果を確認してください。


また、鼻出血が続く場合、血圧が高い状態が続く場合、不眠が長引く場合などは、市販品で対応を続けず医療機関を受診してください。ほかの病気が隠れている可能性があります。 


医療機関で処方してもらう方法

黄連解毒湯エキス顆粒の処方を希望する場合は、内科を受診するのが一般的です。皮膚症状が主な悩みであれば皮膚科でも相談できます。


漢方薬は保険診療で処方されるため、症状に応じた病名がつけられます。効能効果の範囲に含まれているかどうかが処方の前提になります。


診察の際には、のぼせや顔色、いらいらの有無、体力の程度、症状が出やすい状況などを具体的に伝えると、医師の判断に役立ちます。長期に服用することになった場合は、定期的な検査の計画についても確認しておくとよいでしょう。


通販・個人輸入の注意点

インターネット上には医薬品を扱うサイトが数多くありますが、海外から取り寄せる個人輸入代行を利用することにはリスクがあります。


届いた製品が本物である保証はなく、成分が表示と異なる、不純物が混入しているといった偽造医薬品の問題が報告されています。また、医薬品副作用被害救済制度は国内で適正に使用された医薬品による健康被害を対象としており、個人輸入したものは対象外です。


この処方は長期服用時の重大な副作用が明記されており、定期的な検査が推奨されているものです。医師の管理を離れて入手し続けることには、無視できない危険があります。

黄連解毒湯エキス顆粒に関するよくある質問

黄連解毒湯エキス顆粒について検索されることの多い疑問をまとめました。


黄連解毒湯エキス顆粒は何に効く薬ですか。

比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤く、いらいらする傾向がある状態を前提に、鼻出血、高血圧、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症に用いられます。体にこもった熱を冷ます方向に働く処方として位置づけられています。


黄連解毒湯エキス顆粒はいつ飲むのが正しいですか。

食前または食間に飲むよう指示されています。食間とは食事と食事の間、食後2時間程度の空腹時を指し、食事中という意味ではありません。空腹時に胃の不快感が出る場合は、飲むタイミングの変更を相談してください。


苦くて飲めないのですが対処法はありますか。

黄連解毒湯は、苦味が特徴の漢方薬です。 白湯に溶かす、オブラートを使うといった工夫のほか、錠剤やカプセルなど別の剤形へ変更できる場合があります。中断してしまう前に相談してください。


黄連解毒湯エキス顆粒は長く飲み続けても大丈夫ですか。

サンシシを含む製剤を長期に服用することで、腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがあると添付文書に記載されています。長期投与の目安は多くは5年以上とされ、定期的にCTや大腸内視鏡などの検査を行うことが望ましいとされています。漫然と飲み続けず、経過を医師に確認してもらってください。


飲み合わせに注意する薬はありますか。

併用禁忌や併用注意として、特定の薬は挙げられていません。 ただし他の漢方製剤を併用する場合は、含有生薬の重複に注意することが求められています。他の薬を飲んでいる場合は、お薬手帳を提示して確認してください。


ツムラとコタローで違いはありますか。

剤形と1日量、薬価が異なります。ツムラは顆粒剤で1日7.5g、薬価は1gあたり14.1円です。コタローはカプセル剤で1日6カプセル、薬価は1カプセルあたり20.8円です。効能効果は同じ内容が記載されています。


副作用はありますか。

重大な副作用として間質性肺炎、肝機能障害と黄疸、腸間膜静脈硬化症の3つが記載されています。その他の副作用としては、発疹や蕁麻疹といった過敏症、食欲不振や悪心、腹痛、下痢といった消化器症状が挙げられています。いずれも頻度は不明です。


妊娠中でも飲めますか。

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与することとされています。自己判断で使わず、必ず医師に相談してください。

黄連解毒湯エキス顆粒の効果と副作用に関するまとめ

黄連解毒湯エキス顆粒は、オウゴン、オウレン、サンシシ、オウバクの4種類の生薬から成る漢方処方をもとにした医療用医薬品です。体にこもった熱を冷ます清熱剤として位置づけられ、1000年以上にわたって用いられてきた古典的な処方にあたります。


黄連解毒湯エキス顆粒の効能効果は、比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤く、いらいらする傾向があることを前提として、鼻出血、高血圧、不眠症、ノイローゼ、胃炎、二日酔、血の道症、めまい、動悸、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症と幅広く設定されています。この条件に当てはまるかどうかが、使用を判断するうえで重要です。 


一方で、重大な副作用が報告されているため、注意が必要です。 間質性肺炎、肝機能障害と黄疸、そして腸間膜静脈硬化症です。特に腸間膜静脈硬化症については、サンシシを含む製剤を多くは5年以上にわたって服用した場合に生じるおそれがあり、定期的なCTや大腸内視鏡の検査が望ましいとされています。腸管切除術に至った症例も報告されています。


黄連解毒湯エキス顆粒は苦味がありますが、錠剤や細粒、カプセルなどの製品もあります。飲みにくい場合は、ほかのタイプに変更できるか医師や薬剤師に相談してみましょう。


漢方薬だから長く飲んでも安心という受け止め方は、この処方には当てはまりません。おなかの症状が繰り返す場合や便潜血が陽性になった場合は、服用していることを必ず伝えてください。重大な副作用(間質性肺炎・肝機能障害・腸間膜静脈硬化症等)を予防・早期発見するためにも、自己判断での長期継続を避け、定期的な検査と処方医による管理のもとで服用することが強く推奨されます。

参照リンク

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