生理痛の重さレベル診断:0〜6点で受診の目安がわかる


毎月の生理痛を鎮痛剤でしのぎながら、この痛みは人と比べて重いのだろうかと考えたことはないでしょうか。痛みは数値で測れず、他人と比べる手段もないため、婦人科に行くべき水準なのかを自分では決めきれません。


この判断には、厚生労働省の研究事業として公開されているセルフチェックが使えます。日常生活への支障と、鎮痛剤を使った日数を問う2つの質問に答えて合計0〜6点で採点し、3点以上が婦人科の受診の目安です。


この記事では、2つの質問による採点方法から、重い生理痛に隠れていることがある病気、年代別に疑うべき原因、受診の目安と治療の選択肢までを解説します。

この記事の監修者

国家公務員共済組合連合会虎の門病院救急科部長

東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)

1995年長崎大学卒業。亀田総合病院臨床後研修、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より国家公務員連合連合会虎の門病院救急科部長(現職)。東京大学医学部附属病院 総合研修センター講師。東京大学医学部講師。KAKENプロフィール。『早わかり! 救急科診療マニュアル』(共訳者)。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の医療行為・医薬品の使用を推奨するものではありません。治療や服薬に関しては必ず医師にご相談ください。※オンライン診療では触診や精密検査が行えないため、症状によっては対面受診を勧められる場合があります。※記載の料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は2026年7月時点の情報です。最新情報はクリニックの公式サイトをご確認ください。

生理痛の重さレベル診断:2つの質問で採点する


生理痛の重さは、痛みの強さそのものではなく、その痛みで生活に何ができなくなったかで測ります。ここで使うのは、厚生労働省の研究事業として公開されているセルフチェックと同じ2つの質問です。日常生活への支障と、直前の生理で鎮痛剤を使った日数を、それぞれ4段階から1つずつ選び、0〜3点を当てて合計します。直前、または現在の生理を思い浮かべながら選んでみてください。


  • 質問1:生理痛による日常生活への支障を4段階で選ぶ
  • 質問2:直前の生理で鎮痛剤を使った日数を4段階で選ぶ
  • 合計3点以上なら婦人科の受診が目安

質問1:生理痛による日常生活への支障を4段階で選ぶ

1つ目の質問では、生理痛によって日常生活にどれだけ支障が出ているかを、4つの段階から1つ選びます。支障がまったくない状態が最も軽く、仕事や学業、家事に若干の支障が出る、横になって休憩したくなるほど支障をきたす、1日以上寝込んで仕事や学業、家事ができなくなる、と重くなっていきます。軽いほうから順に当てる点数が、0点、1点、2点、3点です。我慢できたかどうかではなく、実際に予定を変えたり休んだりしたかを思い出すと、当てはまる段階を決めやすくなります。


☐ 支障なし(0点)

☐ 仕事・学業・家事に若干の支障がある(1点)

☐ 横になって休憩したくなるほど仕事・学業・家事に支障をきたす(2点)

☐ 1日以上寝込んで仕事・学業・家事ができない(3点)

質問2:直前の生理で鎮痛剤を使った日数を4段階で選ぶ

2つ目の質問では、直前または現在の生理期間中に鎮痛剤を使った日数を、4つの段階から1つ選びます。ここで数えるのは飲んだ日数だけです。薬の種類や強さ、よく効いたかどうかは点数に関係しません。


市販の鎮痛剤でも、婦人科や内科で処方された薬でも、同じように1日と数えます。段階は使用なし、1日使用、2日使用、3日以上使用の4つで、少ないほうから順に0点、1点、2点、3点を当てます。何日飲んだかを覚えていない場合は、直前の生理を振り返って数えてみてください。


☐ 使用なし(0点)

☐ 1日使用した(1点)

☐ 2日使用した(2点)

☐ 3日以上使用した(3点)

合計3点以上なら婦人科の受診が目安

2つの質問の点数を足すと、合計は0点から6点の範囲になります。合計が3点以上なら、婦人科の受診が目安です。たとえば仕事に若干の支障があり(1点)、鎮痛剤を2日使った(2点)場合も、合計3点として受診の目安に当たります。


合計が2点以下で、鎮痛剤を飲めば普段どおり過ごせているなら、いまは経過を見ておく段階です。次の生理のときに、痛みや鎮痛剤の日数が増えていないかを振り返っておきます。


この2つの質問と判定は、厚生労働省の研究事業として公開されているセルフチェックで用いられているもので、年代によって基準が変わることはありません。ただし判定はあくまでも目安です。2点以下でも、つらいと感じているなら受診してかまいません。


自分の組み合わせがどこに当たるかは、次の表で確かめられます。「受診」と付いている組み合わせが、婦人科の受診が目安になる3点以上です。


質問1\質問2 0点 1点 2点 3点
0点 0点 1点 2点 3点・受診
1点 1点 2点 3点・受診 4点・受診
2点 2点 3点・受診 4点・受診 5点・受診
3点 3点・受診 4点・受診 5点・受診 6点・受診

合計点ごとの次の行動は、下の表のとおりです。


合計点 状態 次にすること
0〜2点 日常生活への支障と鎮痛剤の使用が限られている 次の生理で症状が悪化していないかを振り返る
3点以上 日常生活に支障が出ている 婦人科を受診する

合計3点以上は月経困難症の可能性がある

採点で3点以上だった場合、その痛みは月経困難症と呼ばれる状態に当たる可能性があります。月経困難症は体質ではなく、治療の対象になる病態です。ここでは月経困難症がどういう状態を指すのか、点数だけでは掴みきれない痛みの質をどう見るのか、そして同じように痛みを抱えたまま受診していない人がどれだけいるのかを解説します。


  • 月経困難症は日常生活に支障が出る生理痛
  • 点数では測れない痛みの質と伴う症状
  • 生理痛を我慢して受診していない人は多い

月経困難症は日常生活に支障が出る生理痛

月経困難症とは、月経に随伴して起こる病的症状のことをいいます。


鎮痛薬や、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(低用量ピル)などによる治療が行われます。決して珍しい状態でもありません。


月経困難症は生殖年齢の女性の25%以上に認められ、25歳未満では40%以上に認められます。毎月の痛みを一人で抱えている感覚があっても、同じ状態にある人は多くいます。

点数では測れない痛みの質と伴う症状

点数が2点と3点の境目にある場合は、痛みの出かたそのものも判断の材料になります。月経困難症の主な症状は、月経時または月経直前から始まる強い下腹部痛と腰痛です。それ以外にも、腹部膨満感、吐き気、頭痛、疲労や脱力感、食欲不振、イライラ、下痢、憂うつといった症状がみられます。病気の原因がない機能性月経困難症では、痛みが痙攣性で、周期的に来ることが多いのが特徴です。


一方、子宮内膜症がある場合は、月経でないときも下腹部や腰が痛んだり、排便や性交のときに痛んだりすることがあります。痛みの感じ方には個人差があるため、以下は診断ではなく、採点を補う手がかりです。


  • 痛みが出る時期:月経中だけか、月経以外のときも痛むか
  • 痛みの出かた:痙攣するように波があるか、鈍く続くか
  • 伴う症状:吐き気、頭痛、下痢、強い疲労感があるか
  • 月経でないときの痛み:排便時や性交時に痛むか

生理痛を我慢して受診していない人は多い

痛みを我慢したまま受診していない人は、実際に多くいます。2016年にスポーツ庁の委託事業として千葉県の中高生を対象に行われた調査では、71%に月経痛が認められました。さらに月経痛の程度について、「我慢している」と答えた人が43%、「薬で我慢している」と答えた人が35%を占めています。


この結果からは、月経痛に対して積極的な治療が行われていないことがわかります。この調査の対象は中高生であり、全年代の割合を示すものではありません。痛みを我慢し続けることが当たり前になっていないか、一度立ち止まって考えてみてください。

生理痛が起こる仕組みと重くなる原因

そもそも生理痛は、なぜ起きるのでしょうか。痛みの正体が分かると、鎮痛剤がどこに効いているのか、そして痛みが重い人と軽い人で何が違うのかが見えてきます。月経困難症は、原因となる病気があるかどうかで2つの型に分かれるものです。どちらの型に当たるかで、多い年代も治療の進め方も変わります。ここでは痛みが生じる仕組みと、2つの型の違いを解説します。


  • 生理痛はプロスタグランジンによる子宮の収縮で起こる
  • 病気が原因の器質性月経困難症
  • 病気のない機能性月経困難症

生理痛はプロスタグランジンによる子宮の収縮で起こる

生理痛は、子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質によって起こります。月経のときには子宮内膜の上皮が崩壊し、その細胞膜からプロスタグランジンが作られます。


この物質が子宮を収縮させる働きは、月経血を子宮の外へ押し出すために必要なものです。ただし収縮と同時に、子宮の筋肉を貫く血管が強く縮んで子宮筋が低酸素の状態に陥り、これが痛みを発生させるといわれています。


月経時にみられる吐き気、下腹部の痛み、下痢、頭痛といった全身の症状は、プロスタグランジンとその代謝物質が体循環に流入することで生じると考えられています。

病気が原因の器質性月経困難症

月経困難症は、原因となる病気があるかどうかで2つの型に分かれます。原因となる疾患がある月経困難症が、器質性月経困難症です。原因となる病気には、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などがあります。


器質性月経困難症が多い年代は、資料によって30歳以上とされていたり、20〜40歳代とされていたりと幅があります。厳密な線引きはありませんが、10代より上の年代で増えるものだと捉えておけば十分です。


ただし2021年時点の資料では、10〜20歳代での子宮内膜症も増加していると指摘されています。若いから病気ではない、と決めつけられるわけではありません。痛みが年々強くなっている場合は、年齢にかかわらず一度婦人科で確かめておく価値があります。

病気のない機能性月経困難症

特定の疾患がない月経困難症を、機能性月経困難症といいます。原因は、子宮の出口にあたる頸管が狭いことや、プロスタグランジンなどによる子宮の過収縮です。


この痛みは、排卵がない周期に出ることは稀で、排卵周期が確立されるのに伴って出現します。日本の文献では、初経後2〜3年より始まると記載されていることが多くみられます。


思春期に多いのはこちらの型です。痛みが軽くない場合は、機能性だろうと自己判断せずに相談してみてください。


型 原因 多い年代 痛みの特徴
器質性月経困難症 子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気 30歳以上、または20〜40歳代(資料により幅がある) 原因となる病気によって異なる。子宮内膜症では月経以外のときにも痛む
機能性月経困難症 子宮の頸管が狭いこと、プロスタグランジンなどによる子宮の過収縮 初経後2〜3年から。思春期に多い 痙攣性で周期的。月経の初日から2日目ごろに強い

重い生理痛に隠れていることがある病気

痛みが強い月経困難症の裏には、病気が隠れていることがあります。器質性月経困難症の原因になる病気には、月経痛以外の症状を伴うものもあるからです。ここでは代表的な4つを取り上げ、それぞれの生理痛の特徴と、あわせて起こりやすい症状を解説します。気になるものがあれば、受診のときにそのまま医師へ伝えてみてください。


  • 子宮内膜症
  • 子宮腺筋症
  • 子宮筋腫
  • 性器クラミジア感染症

病気 生理痛の特徴 伴いやすい症状・リスク
子宮内膜症 9割の患者にみられ、年々悪化する 月経以外のときの下腹部痛・腰痛、排便時や性交時の痛み、不妊
子宮腺筋症 月経困難症状を引き起こす 過多月経、不正性器出血
子宮筋腫 主な症状の一つ 過多月経、鉄欠乏性貧血
性器クラミジア感染症 生理痛の直接の原因ではない 自覚症状が乏しい、骨盤内の炎症、不妊

子宮内膜症

子宮内膜症は、月経で剥がれ落ちるはずの子宮の内膜組織が、子宮の内側以外の場所に入り込んで発育してしまう病気です。発症は20〜30代の女性に多く、そのピークは30〜40歳ともいわれています。月経痛は子宮内膜症の9割の患者にみられ、症状は年々悪化します。


痛みが強くなってきたという感覚そのものが、この病気を疑う手がかりです。月経でないときも下腹部や腰が痛んだり、排便や性交のときに痛みを感じたりすることもあります。さらに、子宮内膜症は不妊の原因になることもあります。将来の妊娠を考えているなら、早めに確かめておきたい病気です。

子宮腺筋症

子宮腺筋症は、子宮内膜に似た組織が子宮の筋層内に発生し、子宮の筋層が厚くなる病気です。子宮の内膜が変形したり拡張したり、子宮の収縮のバランスが崩れたりすることで、過多月経、不正性器出血、月経困難症状を引き起こします。生理痛の重さに加えて、経血の量が増えたかどうかも判断の材料です。


年代については、患者のうち40歳未満は2割程度で、8割は40〜50代であるという報告があります。20代や30代で必ず除外できるわけではないものの、40代以降で生理痛と経血量がともに増えてきた場合には、候補として考えておきたい病気です。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍で、がんではありません。30歳以上の女性の3割前後に子宮筋腫を認めるといわれており、珍しい病気ではありません。主な症状は、月経の出血量が異常に多い過多月経と、それに伴う鉄欠乏性貧血、そして月経痛です。


ここで注意したいのは、症状の出かたが筋腫のできる場所によって変わる点です。子宮の外側にできた漿膜下筋腫(しょうまくかきんしゅ)は、サイズが大きくても症状は出にくくなります。逆にいえば、症状が軽いことは筋腫がないことの証明にはなりません。

性器クラミジア感染症

性器クラミジア感染症は、日本で最も多い性感染症です。女性では、子宮の入り口の炎症(子宮頸管炎)や、子宮・卵管のまわりの炎症(骨盤内付属器炎)、肝の周囲の炎症(肝周囲炎)を起こし、放置すると不妊につながることもあります。


注意したいのは、自覚症状の乏しいことが多く、感染に気づかないまま進んでしまう点です。生理痛そのものの原因ではありませんが、下腹部の違和感が続く場合や妊娠を考えている場合には、あわせて調べておきたい感染症です。治療にはテトラサイクリン系、マクロライド系、ニューキノロン系などの抗菌薬が使われます。

年代で変わるのは判定基準ではなく疑うべき原因

採点の基準は、年代によって変わりません。3点以上なら受診の目安、という線は10代でも40代でも同じです。変わるのは、その痛みの裏で何を疑うべきかという中身のほうです。年代ごとに多い原因を知っておくと、受診したときに医師へ伝えるべきことがはっきりします。


  • 10代の生理痛は機能性が中心
  • 20〜30代は子宮内膜症が増える
  • 40代は子宮筋腫が大きくなり、子宮腺筋症が増える

年代 多い原因 注意したい変化
10代 機能性月経困難症 機能性と決めつけない。子宮内膜症が隠れていることがある
20〜30代 子宮内膜症 痛みが年々悪化していないか
40代 子宮筋腫、子宮腺筋症 経血量が増えていないか

10代の生理痛は機能性が中心

思春期の生理痛では、病気が原因ではない機能性月経困難症が多くを占めます。子宮が小さく、硬い頸管を月経血が流れ出るときの神経反射によって痛みが生じることもあります。ただし注意したいのは、機能性だと思われていたものの中に、子宮内膜症によるものがかなりの頻度を占めるという研究報告も多い点です。


10代だから病気ではない、とは言い切れません。採点が3点以上なら、年齢にかかわらず婦人科の受診が目安になります。保護者の方が読んでいる場合も同じで、本人が痛みで学校を休んでいるなら、一緒に受診して確かめる価値があります。

20〜30代は子宮内膜症が増える

20代から30代は、子宮内膜症の症状が現れやすい年代です。子宮内膜症の症状は20〜30歳代で発症し、放置するほど進みます。この年代で注目したいのは、痛みの強さそのものより、その推移のほうです。


また、月経困難症がある女性は、将来の子宮内膜症の罹患率が高いと報告されています。先ほど触れた不妊のリスクについては、子宮内膜症を発症した人のうち30〜50%が不妊になるという報告があります。妊娠を今すぐ考えていない場合でも、選択肢を狭めないために早めに相談しておきたいところです。

40代は子宮筋腫が大きくなり、子宮腺筋症が増える

40代は、子宮筋腫が大きくなり、子宮腺筋症の患者も増える年代です。子宮筋腫は女性ホルモンの影響を受けて発育し、20代から40代にかけて発生・発育して、閉経後には縮小します。子宮腺筋症については、患者の8割が40〜50代であるという報告があります。


この年代で気をつけたいのは、痛みよりも経血の量です。過多月経は子宮筋腫や子宮腺筋症の主な症状であり、鉄欠乏性貧血の原因にもなります。経血量が増えていると感じる場合は、貧血の有無もあわせて確かめておくと安心です。


この年代は更年期にさしかかる時期でもあり、卵巣の機能が低下し始めると月経周期は不順になります。ただし、経血量が増える、月経痛が重くなるといった変化は、更年期のせいと自己判断しないことが大切です。更年期障害は、似た症状を起こす病気を除外して初めて診断されるものであり、その裏に子宮筋腫や子宮腺筋症が隠れていることもあります。

生理痛で婦人科を受診する目安

婦人科の受診が目安になるのは、採点が3点以上のときです。ただし2点以下でも、受診したほうがよい場合があります。点数は日常生活への支障と鎮痛剤の日数という2つの軸で測るものなので、それ以外の形で出ているサインは拾いきれないからです。ここでは点数以外の受診のサイン、受診先、そして受診前に整理しておくことを解説します。


  • 点数以外に受診を考えたいサイン
  • 受診するのは婦人科・産婦人科
  • 受診前に整理しておくこと

点数以外に受診を考えたいサイン

次に挙げるサインが1つでも当てはまるなら、採点が2点以下でも婦人科に相談して構いません。厚生労働省は、鎮痛剤が効かない、年々痛みがひどくなる、日常生活に影響が出ている場合を専門医受診の目安として挙げています。


過多月経では、レバーのような血の塊が出ることも目安の一つです。これらのサインの背景には、それぞれ疑うべき病気や次に取るべき対応があります。痛みが強まっている場合に疑われるのは子宮内膜症です。また、鎮痛剤で十分な痛みの緩和が得られない場合は、低用量ピルなどの治療を検討する段階にあります。


月経の出血量が異常に多い過多月経は、子宮筋腫や子宮腺筋症の主な症状です。月経でないときの下腹部痛や腰痛、排便時や性交時の痛みは、子宮内膜症の症状です。


☐ 生理痛が年々ひどくなっている

☐ 鎮痛剤を飲んでも十分に効かない

☐ 鎮痛剤を飲む日数が増えている

☐ 経血量が増えている

☐ レバー状の血の塊が出る

☐ 生理のとき以外にも下腹部痛や腰痛がある

☐ 排便時や性交時に痛む

受診するのは婦人科・産婦人科

生理痛の相談先は、婦人科または産婦人科です。診察ではまず問診が行われ、初経年齢、初経後の月経の状態、直近の月経の状態、痛みの程度や部位、続く期間、鎮痛薬の内服歴などを聞かれます。受診をためらう理由として内診への不安が挙げられますが、内診は必ずしも必要ではありません。


ただし、原因となる病気を見分けるために、超音波検査は行った方がよいとされています。超音波検査の方法は状況によって変わり、性交経験がない場合は、お腹の上から調べる経腹超音波検査で子宮や卵巣に異常がないかを確かめます。


内診に不安がある場合は、問診のときに医師へ伝えて構いません。何をされるか分からないという不安が受診を止めているなら、検査の中身を知っておくだけでもハードルは下がります。

受診前に整理しておくこと

受診の前に情報を整理しておくと、診察がスムーズに進みます。問診で聞かれる項目をあらかじめ書き出しておけば、痛みの説明に迷わずに済みます。


痛みについて整理したいのは、程度、痛む部位、続く日数の3つです。鎮痛薬については、直近の生理で飲んだ日数と、飲んだ薬の名前を控えておきます。初経年齢と直近の月経の状態も、問診で聞かれる項目です。


経血については、量と、レバー状の血の塊が出るかどうかを確認しておきます。痛みは主観でしか語れないものですが、日数や薬の名前なら記録に残せるはずです。記録があるほど、医師は状態を掴みやすくなります。


  • 痛みの程度・部位・続く日数
  • 鎮痛薬を飲んだ日数と薬の名前
  • 初経年齢と直近の月経の状態
  • 経血の量と血の塊の有無

月経困難症の治療方法

月経困難症は治療の対象になる状態であり、痛みを我慢し続ける以外の選択肢があります。治療の手段は鎮痛剤だけではありません。痛みのもとになるホルモンの動きに働きかける方法もあります。どれを選ぶかは、症状の重さ、原因となる病気の有無、体質によって変わるものです。ここでは代表的な4つの選択肢を解説します。


  • 鎮痛剤で痛みのもとを抑える
  • 低用量ピル・超低用量ピルで子宮内膜を薄く保つ
  • 低用量ピルが使えない場合の選択肢
  • 漢方薬で体質から整える

治療 はたらき 向いている場合
鎮痛剤 プロスタグランジンの合成を抑えて痛みを抑える 痛みの緩和を優先したい場合
低用量ピル・超低用量ピル ホルモンの働きに作用し、月経困難症を治療する 鎮痛剤で十分な緩和が得られない場合
黄体ホルモン剤・子宮内システム ホルモンの働きに作用する 黄体ホルモン剤は子宮内膜症の痛み。子宮内システムは経口薬を続けにくい場合や血栓症のリスクがある場合
漢方薬 漢方医学的な診断に基づいて体質から整える 痙攣性の痛みがある場合

鎮痛剤で痛みのもとを抑える

月経困難症の鎮痛薬としては、プロスタグランジンの合成酵素を阻害する非ステロイド系消炎鎮痛薬が第一選択となります。痛みの信号をごまかすのではなく、痛みのもとになるプロスタグランジンが作られる段階に働きかける薬です。


効果の範囲もはっきりしており、機能性月経困難症を訴える女性のおよそ80%に有効とされています。一方で、胃腸障害、胃部不快感、胃痛などの副作用もある薬です。

低用量ピル・超低用量ピルで子宮内膜を薄く保つ

低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬、いわゆる低用量ピルは、月経困難症の治療に有効です。日本では、月経困難症の保険適用薬として複数の低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬があります。


鎮痛剤で足りない場合の次の一手として位置づけられており、子宮内膜症の痛みでも、鎮痛剤の効果が乏しい場合にホルモン量の少ない低用量ピルを用います。ただし、誰にでも使える薬ではありません。投与にあたっては、副作用として血栓症について医師から説明を受けることになります。持病や体質によって使えない場合があるため、判断は医師に委ねる必要があります。

低用量ピルが使えない場合の選択肢

低用量ピルが使えない場合でも、ホルモンに働きかける治療の選択肢は残されています。黄体ホルモン剤は、子宮内膜症の痛みの治療に用いられます。また、レボノルゲストレルという黄体ホルモンを放出する子宮内システム(子宮内に装着する小さな器具)は、経口薬を続けにくい場合や血栓症のリスクがある場合に有用です。


この子宮内システムは、2014年11月に月経困難症に対して保険適用となっています。さらに器質性月経困難症では、原因となっている病気の状態によって手術が選択されることもあります。使える薬がないという理由で治療を諦める必要はありません。

漢方薬で体質から整える

漢方薬も、月経困難症を効果的に治療できる可能性があります。なかでも芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)は筋肉に対する抗痙攣作用があり、痙攣性の痛みには即効性が期待できます。機能性月経困難症の痛みは痙攣性であることが多く、この型の痛みとは相性のよい選択肢です。ただし、症状の名前だけで選べる薬ではありません。漢方薬は、漢方医学的な診断に基づいて処方されます。市販の漢方薬を自己判断で選ぶより、医師に相談したほうが合うものにたどり着きやすくなります。

生理痛が重いときの鎮痛剤の使い方とセルフケアの限界

鎮痛剤は、飲むタイミングによって効きが変わります。効かないと感じている場合、薬が合っていないのではなく、飲む時機が遅いだけということもあります。一方で、鎮痛剤やセルフケアで痛みを抑えることと、痛みの原因を治療することは別です。ここでは鎮痛剤の使い方と、セルフケアでは届かない範囲を解説します。


  • 鎮痛剤は痛みを感じたらすぐ飲む
  • 症状が強い日は時間を決めて飲み続ける
  • セルフケアでは原因の治療にならない

場面 飲み始めるタイミング 飲み方
通常時 痛みを感じたらすぐ 我慢し続けたあとに飲むと、効果が現れるまでに時間がかかる
症状がとくに強い日 月経痛が始まったとき、またはその直前から 6〜8時間ごとに2〜3日間続けて服用する

鎮痛剤は痛みを感じたらすぐ飲む

鎮痛剤は、痛みを感じたらすぐに飲むように指導されます。痛みを我慢し続けたあとに飲むと、すでにプロスタグランジンが産生されているため、効果が現れるまでに時間がかかるからです。我慢してから飲むほど、効きが悪く感じられる仕組みになっています。


また、鎮痛剤には空腹時の内服を避けるようにと注意書きがありますが、痛みがあるときは空腹時でも飲んでよいとされています。食事を待っている間に痛みが強くなるほうが不利になるためです。なお、用法・用量については医師や薬剤師の指示に従ってください。

症状が強い日は時間を決めて飲み続ける

症状がとくに強い場合には、飲み方そのものが変わります。月経痛が始まったとき、あるいはその直前から服用を開始するように指導されます。痛みが出てから追いかけるのではなく、痛みの立ち上がりに先回りする飲み方です。


さらに、6〜8時間ごとに2〜3日間続けて服用するように指導されます。胃腸の症状が心配な場合は、胃粘膜保護剤の処方も検討されます。ただし服用の間隔や日数は自己判断で決めず、必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。

セルフケアでは原因の治療にならない

鎮痛剤やセルフケアで痛みを抑えても、原因となっている病気そのものの治療にはなりません。器質性月経困難症では、それを引き起こしている病気に対する治療が別途必要になります。とくに子宮内膜症は、どの治療法を選択しても再発するリスクが高く、長期間にわたり経過を観察する必要がある病気です。痛みが治まっている間も、状態そのものは進みうると考えたほうが実態に近いといえます。


思春期の月経困難症でも、鎮痛剤が効く場合でさえ、子宮内膜症の進行予防の観点から低用量ピルが有効とされています。つまり治療が必要かどうかを分けるのは、鎮痛剤の効き具合ではなく、日常生活に支障が出ているかどうかです。痛みが軽く、生活に支障が出ていないなら、治療を急ぐ必要はありません。

生理痛の相談はDMMオンラインクリニックでできる

生理痛の治療を始めたいと思っても、婦人科に行く時間が取れない、内診が不安、という理由で先延ばしになることがあります。オンライン診療であれば、相談の段階から自宅で始められるのが利点です。DMMオンラインクリニックは、低用量ピル・超低用量ピルの処方をオンラインで行っています。ここでは料金と予約の仕組み、扱っているピルの種類、受け取りまでの流れを説明します。


  • 診察料0円・24時間予約で相談から始められる
  • 低用量・超低用量ピルから目的に合わせて処方
  • 予約から受け取りまでオンラインで完結する

診察料0円・24時間予約で相談から始められる

DMMオンラインクリニックのピルの診療は、診察料0円です。まず相談してみたいという段階でも、診察そのものに費用はかかりません。


ピルの料金は1ヶ月あたり2,980円からで、別途配送料がかかります。予約は24時間オンラインで受け付けているため、仕事の後でも、生理痛で寝込んでいる最中でも申し込めます。なお、公的医療保険が適用されない自由診療です。診療実績は200万件以上あります(2022年4月〜2025年9月/全診療科目のお薬の発送実績および診療件数を含む)。

低用量・超低用量ピルから目的に合わせて処方

低用量ピルと超低用量ピルを取り扱っています。超低用量ピルは卵胞ホルモンの量が少ないため、副作用が起こりにくいという特徴があります。生理痛やPMS(月経前症候群)の症状が重い方に向いているのは、こちらのタイプです。


どちらを使うかは、症状や体質をふまえて医師が判断します。なお、医師の判断により処方できない場合があります。痛みの裏に病気が疑われる場合は、対面での検査や受診が必要になることもあるためです。オンラインで完結させることが目的ではなく、まず状態を医師に見てもらうことが出発点になります。相談した結果、対面での検査をすすめられることもありますが、その場合も、どこで何を調べればよいかがはっきりします。

予約から受け取りまでオンラインで完結する

予約から薬の受け取りまで、すべてオンラインで完結します。診察はビデオ通話で行うため、通院の必要がありません。流れは次の4ステップです。


  1. 診療科目と日時を選んで予約する
  2. 問診票を記入する
  3. ビデオ通話で医師の診察を受ける
  4. 薬を受け取る

薬は最短当日に届きます(東京都23区と大阪市24区が対象で、別途追加費用が必要です)。それ以外の地域でも配送で受け取れるため、通院のために半日を空ける必要はありません。生理痛がつらい時期に外出せずに済むことは、オンライン診療を選ぶ決め手のひとつになります。なお、15歳以上から受診でき、15歳以上18歳未満の場合は保護者の同伴が必要です。


予約から受け取りまでオンラインで完結し、最短当日に受け取れます。毎月の生理痛を我慢し続けているなら、まずは医師に相談するところから始めてみてください。

生理痛の重さレベル診断に関するよくある質問

月ごとの重さの違いや年齢との関係、中高生の受診など、採点のあとに気になりやすい疑問をまとめました。


  • 生理痛が重い月と軽い月があるのはなぜですか?
  • 生理痛は年齢とともに軽くなりますか?
  • 中学生や高校生でも婦人科を受診できますか?

生理痛が重い月と軽い月があるのはなぜですか?

月ごとに痛みが変わるのは、子宮の収縮の程度が周期によって違うためです。機能性月経困難症の痛みは、月経の初日および2日目ごろの出血が多いときに強くなります。痛みの強さは、プロスタグランジンによる子宮の過収縮の程度によって変わると考えられています。


したがって、月によって痛みに差が出ること自体は、仕組みの上では自然なことです。ただし、子宮内膜症では月経痛が悪化していきます。重い月が増えていると感じる場合は、婦人科に相談してみてください。

生理痛は年齢とともに軽くなりますか?

機能性月経困難症は、年齢とともに、また妊娠・出産とともに軽快すると説明されることが多くあります。ただし、加齢で軽くなる可能性を待つよりも、症状への対処や治療の選択肢、子宮内膜症のリスクをふまえて対応するほうが望ましいとされています。


理由は、待っている間に状態が進む可能性があるからです。子宮内膜症は月経を重ねるごとに悪化します。痛みが年々強くなっている場合は、軽くなるのを待たずに早めに相談してみてください。

中学生や高校生でも婦人科を受診できますか?

受診できます。年齢にかかわらず、日常生活に支障が出る月経痛は治療の対象です。思春期の女子は、保護者とともに受診することが多くみられます。一人で行くことに不安があれば、保護者と一緒に受診して構いません。


なお、DMMオンラインクリニックは15歳以上が受診でき、15歳以上18歳未満の場合は保護者の同伴が必須です。15歳未満の場合はオンライン診療の対象外となるため、保護者と一緒に婦人科を受診してください。

まとめ:3点以上の生理痛は我慢せず婦人科に相談を

生理痛の重さは、日常生活への支障と、鎮痛剤を使った日数という2つの質問で採点できます。それぞれ0〜3点、合計0〜6点で、3点以上なら婦人科の受診が目安です。3点以上だった場合、その痛みは月経困難症に当たる可能性があり、体質ではなく治療の対象になります。


痛みの裏に子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れていることもあり、年代によって疑うべき原因は変わります。2点以下でも、痛みが年々ひどくなっている、鎮痛剤が効きにくい、経血量が増えているといったサインがあれば、相談して構いません。


治療には鎮痛剤のほか、低用量ピル・超低用量ピルなどの選択肢があります。毎月訪れる痛みを、我慢し続ける必要はありません。診察料0円で相談から始められます。

【免責事項】 本記事は情報提供を目的として作成されたものであり、医師による診断・治療の代替となるものではありません。記事中で紹介した対策や治療法の効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。実際の治療や医薬品の服用にあたっては、必ず医師の診察を受け、ご自身の体質・症状に合わせた判断を仰いでください。服用中に体調の異変を感じた場合は、自己判断で中止・継続せず、速やかに処方医または最寄りの医療機関へご相談ください。
戻る

スキマ時間に医師の診察!

DMMオンラインクリニック公式サイトを見る