生理痛を和らげるには?今すぐの対処と繰り返さない根本ケアまで

毎月の生理のたびに下腹部が重く痛み、仕事や家事を思うように進められない方もいます。鎮痛薬でその場をしのいでも、また来月が来ると思うと気が重くなります。
生理痛の主な原因は、子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質です。お腹や腰を温める、楽な体勢をとるといった対処で、その日の痛みは和らげられます。ただ、毎月同じつらさが続くのであれば、痛みそのものが起こりにくい状態を目指す方法もあります。
この記事では、今すぐできる対処法から、毎月の生理痛を軽くする習慣、婦人科で受けられる治療までを解説します。
この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学卒業。亀田総合病院臨床後研修、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より国家公務員連合連合会虎の門病院救急科部長(現職)。東京大学医学部附属病院 総合研修センター講師。東京大学医学部講師。KAKENプロフィール。『早わかり! 救急科診療マニュアル』(共訳者)。
※オンライン診療では触診や精密検査が行えないため、症状によっては対面受診を勧められる場合があります。
※記載の料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は2026年7月時点の情報です。最新情報はクリニックの公式サイトをご確認ください。
生理痛が起こる原因

生理痛と一口にいっても、下腹部の痛みだけとは限りません。腰の痛みやお腹の張り、吐き気、頭痛、食欲不振をともなうこともあり、つらさの現れ方には個人差があります。こうした症状の背景には、生理のときに体内で起こるいくつかの変化があります。生理痛が起こる主な原因は次の3つです。
- プロスタグランジンによる子宮の収縮
- 冷え・血行不良やストレスも痛みを強める
- 機能性・器質性の月経困難症など病気が原因のこともある
プロスタグランジンによる子宮の収縮
生理痛の主な原因は、プロスタグランジンという物質による子宮の収縮です。
生理が始まると、子宮内膜からプロスタグランジンが分泌されます。この物質が子宮を収縮させることで、不要になった子宮内膜が経血として押し出されるという仕組みです。生理に欠かせない働きですが、分泌量が多いほど子宮の収縮は強まり、痛みも強くなります。
さらに、プロスタグランジンとその代謝物質は血流に乗って全身をめぐります。そのため痛みは下腹部にとどまらず、腰の痛みや頭痛、吐き気といった症状として現れることもあります。
痛みの強さは月によって変わることもあります。先月が軽かったから今月も同じとは限らないため、鎮痛薬や温めグッズは常に手元に用意しておくと慌てずに済みます。
冷え・血行不良やストレスも痛みを強める
プロスタグランジンの量だけでなく、体の冷えやストレスも生理痛を強める要因になります。
体が冷えると血管が収縮して血行が悪くなり、子宮まわりの血流が滞ることで痛みが強まります。冷えと血行の悪さは、互いに影響し合う関係です。この状態が続くと、月経痛や月経不順といった不調にもつながります。生理のあいだだけでなく、普段の過ごし方が痛みの出方に関わってきます。
骨盤内で血液の流れがうっ滞した状態も、月経痛を強める要因のひとつです。また、ストレスや自律神経の乱れも、痛みの感じ方に影響するとされています。
冷房の効いたオフィスで一日過ごす、薄着で長時間外にいる、入浴をシャワーだけで済ませる日が続くといった状況は、どれも体を冷やす方向に働きます。心当たりがあるなら、生理前の1週間だけでも見直してみる価値があります。
機能性・器質性の月経困難症など病気が原因のこともある
生理にともなう痛みや体調の変化によって日常生活に支障をきたす状態は、月経困難症と呼ばれます。月経困難症は、機能性と器質性の2つのタイプに分けられます。
機能性月経困難症は、子宮や卵巣に病気が見つからないタイプです。プロスタグランジンによる子宮の過剰な収縮や、子宮の出口にあたる子宮頸管が狭いことが主な原因になります。初経から2〜3年ほどで始まることが多く、年齢を重ねることや妊娠・出産を経て軽くなるとされています。
一方の器質性月経困難症は、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症といった病気が背景にあるものです。生理が終わっても痛みが残る、年を追うごとに痛みが強くなるといった場合は、器質性の可能性があります。セルフケアを続けても和らがない痛みは、我慢せずに婦人科で相談してみてください。
自分がどちらのタイプかは、痛みの強さだけでは判断できません。ここ数年で痛みがどう変わってきたか、生理の期間以外にも痛みがあるかどうかが、見分けるうえでの手がかりになります。
今すぐ生理痛を和らげる方法
原因が分かったところで、痛みが出ているそのときにできる対処を紹介します。体を温める、体勢を変える、ツボを押すといった方法なら、特別な道具がなくてもその場で試せるものばかりです。市販の鎮痛薬や温めグッズも含めて、次の5つの方法があります。
- お腹や腰を温めて血行を促す
- 生理痛が楽になる体勢で過ごす
- 生理痛を和らげるツボを押す・マッサージする
- 市販の鎮痛薬を活用する
- 温めグッズなど生理痛を和らげるアイテムを活用する
お腹や腰を温めて血行を促す
痛みを感じたときにまず試したいのは、お腹と腰を温めることです。
温める場所は、下腹部と腰、そして仙骨(腰の中心にある三角形の骨)のあたりです。この周辺を温めると子宮まわりの血行が促され、痛みが和らぎやすくなるとされています。デスクワーク中はひざ掛けを腰に回す、就寝時は腹巻を使うなど、生活のなかで取り入れやすい形でかまいません。
入浴にも同じことがいえます。時間がないとシャワーだけで済ませがちですが、体の芯まで温めたいならぬるめの湯船にゆっくり浸かるのが確実です。全身の血行が良くなることは、生理痛の緩和にもつながるといわれています。湯船に入れない日でも、足元を冷やさない、温かい飲み物を選ぶといった工夫で体は冷えにくくなります。
生理痛が楽になる体勢で過ごす
痛いときは体を丸めたくなりますが、姿勢を変えるだけで楽になることがあります。
共通するポイントは、お腹を圧迫しないことです。椅子には浅めに腰かけて骨盤を立てると、下腹部への負担が軽くなりやすくなります。背中を丸めて縮こまる姿勢は、一見楽そうに見えて、かえってお腹を圧迫します。
就寝時は、腹部にかかる圧を逃がす形を探します。横向きか仰向けかは好みで構わず、膝の角度やクッションの位置で調整するほうが、体に合った形を見つけやすくなります。
- 日中は椅子に浅めに腰かけ、骨盤を立てて座る
- 日中は背中を丸めて縮こまる姿勢を避ける
- 就寝時は横向きになり、膝を軽く曲げる
- 就寝時に仰向けで寝るなら、膝の下にクッションを入れる
同じ姿勢を長く続けるより、つらくなったら体勢を変えるほうが楽に過ごせます。
生理痛を和らげるツボを押す・マッサージする
道具がいらず、外出先でも試せるのがツボ押しです。
三陰交(さんいんこう)と気海(きかい)は、生理痛の緩和が期待できるツボとして一般的に知られています。押す強さや回数に厳密な決まりはなく、心地よいと感じる範囲で行います。
- 三陰交は足の内くるぶしから指4本分ほど上、すねの骨のすぐ内側にあります。気海はおへそから指2本分ほど下です
- 親指の腹を当て、息を吐きながらゆっくりと押します
- 痛気持ちいいと感じる程度の強さにとどめ、強く押しすぎないようにします
腰まわりのマッサージも取り入れられます。手のひらやカイロで腰を温めながら上下にゆっくりさすると、こわばりがやわらぎやすくなります。テレビを見ている時間や湯船のなかなど、ついでにできるタイミングを選ぶのがコツです。
市販の鎮痛薬を活用する
セルフケアで足りないときは、市販の鎮痛薬を我慢せずに使います。
市販の鎮痛薬の多くに使われているNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は、機能性月経困難症を訴える女性のおよそ80%に有効です。痛みを引き起こすプロスタグランジンの生成を抑えることで効果を発揮します。
鎮痛薬は、痛みが本格化する前の早い段階で飲むほうが、少ない量でよく効きます。生理が始まりそうだと感じた時点や、痛みが出はじめた段階が飲みどきです。
市販薬の主な成分には、ロキソプロフェンナトリウム、イブプロフェン、ナプロキセンなどがあります。どれを選べばよいか迷う場合は、薬剤師に体質や飲み合わせを伝えて相談すると選びやすくなります。
副作用として、胃腸障害や胃部不快感、胃痛が起こることがあります。添付文書に書かれた用法用量を守ってください。飲んでも効きにくい場合や、毎月手放せない場合は、子宮の病気が関係している可能性があります。
温めグッズなど生理痛を和らげるアイテムを活用する
温めを続けやすくするために、道具の力を借りるのも一つの方法です。
湯たんぽや腹巻、貼るタイプの温熱シートは、繰り返し使えて生理のたびに出番があります。湯たんぽは下腹部や腰に当てて使い、腹巻は日中も就寝時も身につけられます。職場で使うなら、電源のいらない温熱シートが便利です。
使い捨てカイロを使うときは、低温やけどに注意が必要です。肌に直接貼らず、必ず衣類の上から貼ってください。
こうしたアイテムは、痛みそのものを治すものではありません。温める、体勢を整えるといった他の方法と組み合わせて、補助として使うのが現実的です。
生理痛を和らげる食べ物・飲み物
体を内側から温める食べ物や飲み物も、生理中の過ごしやすさに関わります。何かを食べれば痛みが消えるという話ではありませんが、冷えを招く食習慣を避けるだけでも体は楽になりやすくなります。取り入れたいものと控えたいものは、次の表にまとめました。
| 区分 | おすすめ・控える理由 | 主な例・栄養素 |
|---|---|---|
| 食べ物 | 体を温め、生理中に不足しがちな栄養素を補える | 生姜、根菜類、ナッツ類、海藻類、青魚、赤身の肉(マグネシウム、ビタミンE、EPA・DHA、鉄分) |
| 飲み物 | 温かい状態で飲むことで体を温め、ひと息つける | 白湯、生姜湯、カモミールなどのハーブティー、ホットミルク |
| 控えたいもの | 体を冷やしたり血管を収縮させたりして、痛みを強める可能性がある | カフェインを含む飲み物、冷たい飲み物、過度なアルコール |
体を温め痛みをやわらげる食べ物
食事で意識したいのは、体を温める食材と、生理中に不足しがちな栄養素です。
体を温める食材の代表が生姜です。にんじんやごぼう、れんこんといった根菜類も体を温める食材として知られています。生のまま食べるより、加熱して汁物や煮物にすると量を取りやすくなります。
マグネシウムは筋肉の過度な収縮を抑えるとされ、ビタミンEやEPA・DHAは血液の流れを保つのに役立つとされています。マグネシウムはナッツ類や海藻類、ビタミンEはアーモンドやかぼちゃ、EPA・DHAはさばやいわしなどの青魚に多く含まれます。
経血で失われる鉄分も、生理中は意識したい栄養素です。赤身の肉やレバー、小松菜やほうれん草などから補えます。毎食そろえる必要はなく、汁物の具材を増やす、間食をナッツに変える置き換えから始められます。
生理中におすすめの温かい飲み物
飲み物は、温かい状態で飲むことが基本です。
白湯や生姜湯、カモミールなどのハーブティー、ホットミルクは、体を温めるのに役立つとされています。なかでも生姜を使った飲み物は、体を温める食材と温かい飲み物の両方の性質をあわせ持ちます。
温かい飲み物には、ゆっくり飲むことでひと息つけるという面もあります。デスクにマグカップを置いたり、外出時に保温ボトルを持ち歩いたりして、冷たい飲み物に手が伸びにくい環境を作っておくと続けやすくなります。
夏場は特に、冷房の効いた室内で冷たい飲み物を取り続けると体が冷えやすくなります。氷を入れない、常温のものを選ぶといった小さな調整でも違いが出ます。
カフェイン・冷たい飲み物など控えたいもの
生理中に控えたいのは、体を冷やすものと血管を収縮させるものです。
カフェインを含む飲み物、冷たい飲み物、過度なアルコールは、冷えや血行不良を通じて痛みを強める可能性があります。カフェインには血管を収縮させる働きがあるとされ、冷たい飲み物は内臓を冷やすといわれています。
コーヒーや紅茶、エナジードリンクを毎日何杯も飲んでいる場合は、生理の前後だけでも量を減らすか、カフェインを含まない飲み物に置き換えると無理なく続けられます。アルコールも、生理中は量を控えめにしておくと体を冷やしにくくなります。
完全に断つ必要はありません。習慣として取りすぎているものを、生理の期間だけ見直すという形で十分です。
毎月の生理痛を和らげる日頃の習慣
ここまでは痛みが出てからの対処ですが、毎月のつらさを軽くするには生理中以外の過ごし方も関わってきます。特別なことをする必要はなく、冷え対策・運動・休息という3つを無理のない範囲で続けることが軸になります。
- 体を冷やさない習慣を続ける
- 適度な運動・ストレッチで血行を保つ
- ストレスをためない・休息をとる
体を冷やさない習慣を続ける
冷え対策は、生理の期間だけでなく普段から続けることに意味があります。
冷えが続くと月経痛などの不調につながるため、生理のときだけでなく、日常的に体を冷やさない過ごし方を土台にすることが予防につながるとされています。
服装では、下半身を冷やさないことが基本になります。夏場は室内でも、カーディガンやひざ掛けが一枚あると安心です。冬場は腹部と足首を覆っておくと冷えにくくなります。
入浴は、毎日湯船に浸かる習慣がもっとも取り入れやすい方法です。飲食では、冷たいものを立て続けに取らない、温かい汁物を一品加えるといった積み重ねが、冷えにくい体づくりにつながります。
お腹や腰を触ってみて冷たいと感じるなら、服装や入浴の習慣を見直す目安になります。
適度な運動・ストレッチで血行を保つ
適度な運動は、月経痛の軽減に有効です。体を動かすと、痛みを強める骨盤内の血流のうっ滞がやわらぎます。激しいトレーニングである必要はありません。ウォーキングや骨盤まわりのストレッチ、ヨガのような軽い運動で足ります。
- 通勤や買い物の移動で、歩く時間を意識して増やす
- 股関節を開く、腰をゆっくりひねるなど骨盤まわりのストレッチをする
- 呼吸に合わせて体を伸ばすヨガのポーズを取り入れる
- 長時間座り続けたときは、立ち上がって体を動かす
生理中に無理をする必要はありません。痛みが強い日は休み、痛みが落ち着いている時期に体を動かす習慣をつけておくほうが、毎月の負担は軽くなりやすくなります。
ストレスをためない・休息をとる
生理の前後は、いつもより休息を優先してよい時期です。
ストレスや睡眠不足は、生理中の不調につながることがあるとされています。痛みそのものの強さだけでなく、それをつらいと感じる度合いにも心身の状態が関わるとされています。
リラックスの方法は、自分が心地よいと感じるもので構いません。好きな香りのアロマをたく、ゆっくり深呼吸をする、照明を落として過ごすなど、取り入れやすいものから試せます。眠る前にスマートフォンを見る時間を減らすだけでも、休息を取りやすくなります。
生理の前に気持ちが沈む、いつもなら流せることにいらだつといった変化を感じる方もいます。そうした時期は、判断が必要な予定や気の張る約束を減らしておくと、心身にかかる負担を軽くできます。
生理の期間は予定を詰め込みすぎず、休む時間をあらかじめ確保しておきましょう。生理の周期が分かっていれば、重い日に大事な予定を入れないという調整もできます。がんばりすぎない日をつくることも、毎月を乗り切るための対策のひとつです。
その生理痛、我慢は禁物?受診を考えたい目安
セルフケアを試しても痛みが変わらない場合、その生理痛は我慢し続けるものではないかもしれません。どのくらいのつらさなら相談してよいのかは、次の目安で確認できます。
- 生理痛の重さレベルをセルフチェック
- 鎮痛剤が効かない・年々悪化するなら受診を検討する
生理痛の重さレベルをセルフチェック
生理痛の重さレベル診断として使える厳密な基準はありませんが、日常生活への影響と鎮痛薬の効き方を手がかりにすると、相談すべきかどうかの目安が立てられます。
| レベル | 症状の特徴 | 対処の目安 |
|---|---|---|
| 軽度 | 痛みはあるが、日常生活は普段どおり送れる。鎮痛薬を使わない日もある | セルフケアを続けながら様子を見る |
| 中等度 | 鎮痛薬を飲めば動けるが、飲まないと家事や仕事がつらい | セルフケアを続けつつ、毎月同じ状態なら相談を検討する |
| 重度 | 日常生活に支障が出る。鎮痛薬が効きにくい。生理時以外にも痛む。年々痛みが強まっている | 我慢せず婦人科に相談する |
この表は診断ではなく、相談するかどうかを考えるための一般的な目安です。
日常生活に支障が出るほどの痛みや、年単位で痛みが強まっている場合は、我慢せず婦人科に相談してよい状態です。痛みや体調の変化で日常生活に支障が出ている状態は月経困難症にあたり、適切に治療すれば症状を改善することができます。
痛みの感じ方には個人差があるため、周囲と比べて「自分はまだ軽いほうだ」と判断する必要はありません。市販薬でしのげているかどうかではなく、生活に影響が出ているかどうかを基準にすると考えやすくなります。
鎮痛剤が効かない・年々悪化するなら受診を検討する
痛みの出方が変わってきたときは、背景に病気が隠れている可能性があります。
鎮痛剤を飲んでも効きにくいという場合は、器質性月経困難症の原因となる子宮内膜症などが関係していることがあります。鎮痛剤が効きにくいこと、生理が終わっても痛みが残ること、年を追うごとに痛みが強くなること、生理のとき以外にも下腹部が痛むこと。この4つが、受診を考えるサインです。
受診をためらう理由が「この程度で行ってよいのか分からない」ことなら、その心配はいりません。痛みで生活に支障が出ている時点で、相談する理由としては十分です。
婦人科では、痛みの経過や生理の状態を聞いたうえで、必要に応じて検査や治療の相談に進みます。原因がはっきりすれば、痛みを我慢する以外の選択肢が見えてきます。
繰り返す生理痛を根本から改善する方法
受診の目安が分かったら、次は婦人科で受けられる治療です。セルフケアがその日の痛みを和らげるのに対し、医療の力を借りれば痛みそのものが起きにくい状態を目指せます。婦人科で相談できる主な方法は次の2つです。
- 低用量ピル・ミニピルでホルモンバランスを整える
- 漢方薬で冷えや血行から体質を整える
低用量ピル・ミニピルでホルモンバランスを整える
毎月の生理痛を根本から軽くする方法として、婦人科で多く用いられているのが低用量ピルです。
低用量ピルには子宮内膜の増殖を抑える働きがあり、経血量と月経痛の軽減につながるとされています。子宮内膜が薄くなると、痛みのもとになるプロスタグランジンの産生も減り、子宮の収縮がやわらぎます。痛みが出てから抑える鎮痛薬とは、働きかける場所が違う点が特徴です。
ピルには2つの区分があります。避妊を主な目的とする低用量ピル(OC=経口避妊薬)は保険適用外で、月経困難症の治療薬として使われる低用量ピル(LEP=低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬)は保険適用の対象です。生理痛の改善を目的に相談する場合は、LEPが選択肢になります。ただし保険が適用されるかどうかは、受診先や診療の形態によって異なります。
エストロゲンを含まないミニピルという選択肢もあります。エストロゲンによる副作用のリスクを避けられるため、40歳以降の方や、肥満・高血圧・喫煙・片頭痛といった条件がある方にも処方しやすいとされています。血栓症のリスクが気になって踏み出せずにいた方にとっては、検討する余地のある選択肢です。
なお、ミニピルには国内で承認されていないものも含まれます。該当する場合の注意事項は記事末尾の「未承認医薬品等に関する注意事項」にまとめているため、検討する前に目を通しておいてください。
低用量ピルとミニピルのどちらが向いているかは、年齢や持病、生活習慣によって変わります。判断は診察のうえで医師が行うため、自分に使えるかどうかを事前に決めておく必要はありません。
いずれも医師の処方が必要な薬です。副作用として血栓症が起こる可能性があり、服用にあたっては医師から説明を受け、その管理のもとで使います。
漢方薬で冷えや血行から体質を整える
体質から整えたい場合の選択肢が漢方薬です。
漢方薬は冷えや血行不良、ホルモンバランスといった体質に働きかけ、体の内側から症状の改善を目指すとされています。効果の出方はゆるやかで、飲んですぐ痛みが消えるという性質のものではありません。
| 漢方名(読み) | 期待される働き |
|---|---|
| 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) | 体力が虚弱で、冷え症と貧血の傾向があり疲れやすい方の月経痛に用いられる |
| 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) | 比較的体力があり、のぼせて足が冷える方の月経痛に用いられる |
| 加味逍遙散(かみしょうようさん) | 体力が中等度以下で、精神不安やいらだちをともなう方の月経困難に用いられる |
| 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) | 筋肉のけいれんを抑える働きがあり、差し込むような痛みに用いられる |
同じ生理痛でも、冷えが強いのか、のぼせがあるのか、気分の落ち込みをともなうのかによって選ばれる処方が変わります。痛みという症状だけでなく、体質を見て選ぶという考え方です。
市販されているものもありますが、自己判断で選ぶより、医師や薬剤師に相談して選ぶほうが体質に合ったものにたどり着けます。ピルとどちらを選ぶかも含めて、診察のときに希望を伝えておくと相談しやすくなります。
ピルの相談・処方はDMMオンラインクリニックのオンライン診療で
ピルを試したい気持ちはあっても、婦人科に行く時間が取れない、待合室で待つのが気が進まないという理由で先延ばしになりがちです。DMMオンラインクリニックなら、スマホから医師に相談してピルの処方を受けられます。
- 通院しなくてもスマホでピルを相談・処方できる
- 診察から薬の受け取りまでオンラインで完結する
通院しなくてもスマホでピルを相談・処方できる
DMMオンラインクリニックでは、通院せずにスマホから医師へ相談し、ピルの処方を受けられます。
診療は24時間受け付けています。仕事終わりの遅い時間でも休日の早朝でも、自分の予定に合わせて診察を受けられます。近くに婦人科がない方や、平日に休みを取りにくい方でも相談しやすい仕組みです。
移動も待合室での待ち時間も発生しないため、生理痛がつらい日でも家から出ずに相談できます。婦人科の受診に気後れしてしまう方にとっても、はじめの一歩を踏み出しやすい選択肢です。
ピルの処方は自由診療のため、保険は適用されません(2026年7月時点)。そのぶん通院の手間がかからず、思い立ったタイミングで相談を始められます。
診察から薬の受け取りまでオンラインで完結する
予約から問診、ビデオ診察、薬の受け取りまで、すべてオンラインで完結します。予約は約30秒、問診票の記入は約5分、診察も約5分ほどで、薬は最短で当日に届きます。
料金は、診察料が0円、ピルは1か月あたり2,980円(税込)からです(2026年7月時点)。毎月続けるものだからこそ、続けやすい価格に設定されています。
診療実績は200万件以上あります。この数字は2022年4月から2025年9月までの全診療科目を合計したもので、ピル処方に限った件数ではありません。
はじめての方が不安に感じやすいのは、どの種類のピルを選べばよいか分からないという点です。診察では、生理痛の状況や体質、これまでに試した対処を医師に伝えたうえで相談できます。自分で調べて決めておく必要はありません。
毎月の生理痛を鎮痛薬でしのぐ生活を変えたいと思ったら、まずは一度相談してみてください。移動の時間をかけずに、医師に痛みの状況を伝えられます。
生理痛を和らげる方法に関するよくある質問
生理中に控えたい食べ物やピルの効果・副作用、不妊との関係など、よくある疑問をまとめました。
- 生理中に控えたほうがよい「3C」とは何ですか?
- ピルは生理痛に効きますか?副作用が心配です
- 生理痛がひどいと将来不妊になりますか?
生理中に控えたほうがよい「3C」とは何ですか?
生理中に控えたいものをまとめた呼び方で、カフェイン(Caffeine)と冷たい飲食(Cold)を中心に、体を冷やす要素を指して使われます。いずれも冷えや血行不良を通じて生理痛を強める可能性があるとされています。
生理の期間だけ、コーヒーや氷入りの飲み物を温かいものに置き換える程度で構いません。
なお、3Cという呼び方に医学的な定義があるわけではなく、3つ目に何を数えるかも使う人によって幅があります。体を冷やす要素を減らすという趣旨だと捉えておけば問題ありません。
ピルは生理痛に効きますか?副作用が心配です
ピルはホルモンバランスを整えて経血量を減らし、生理痛の軽減につながるとされています。子宮内膜の増殖が抑えられることで、痛みのもとになるプロスタグランジンも減ります。
一方で、血栓症などの副作用が起こる可能性があります。市販されている薬ではなく、医師の処方と管理のもとで使う薬です。エストロゲンを含むピルが使いにくい場合は、エストロゲンを含まないミニピルが選択肢になることもあります。不安な点は、診察のときに遠慮なく医師へ伝えてください。
生理痛がひどいと将来不妊になりますか?
生理痛があること自体がただちに不妊を意味するとは限りませんが、痛みが強い場合は子宮内膜症が隠れていることがあり、癒着によって卵管が詰まると不妊の原因になることがあります。子宮内膜症を発症した場合、その30〜50%が不妊になるという報告もあります。
痛みが年々強くなっている、鎮痛薬が効かないといった変化があるなら、早めに婦人科で相談しておくほうが安心です。妊娠を考えているかどうかにかかわらず、痛みの段階で状態を確かめておく意味があります。
まとめ:生理痛はセルフケアで和らげ、つらさが続くなら医療で根本改善を
生理痛の主な原因は、子宮を収縮させるプロスタグランジンです。お腹や腰を温める、骨盤を立てて座る、ツボを押すといったセルフケアで、その日の痛みは和らげられます。市販の鎮痛薬は、痛みが本格化する前に飲むことがポイントです。
ただ、こうした対処はその場をしのぐ方法にとどまります。毎月同じつらさを繰り返しているなら、低用量ピルなどで痛みが起きにくい状態を目指す選択肢があります。鎮痛薬が効かない、年々痛みが強くなるという場合は、我慢せず婦人科に相談してみてください。
通院の時間が取りにくい方は、オンライン診療から始める方法もあります。
未承認医薬品等に関する注意事項
本記事で触れているミニピル(プロゲスチン単剤の経口避妊薬)には、国内で製造販売承認を取得したものと、避妊を目的とした使用が国内で承認されていないものが含まれます。国内未承認のミニピルに関する注意事項は次のとおりです。
【入手経路等】
提携クリニックで処方する国内未承認のミニピルは、医師が個人輸入により入手したものです。
【国内の承認医薬品等の有無】
同じプロゲスチン単剤の経口避妊薬(ミニピル)には、避妊を目的として国内で製造販売承認を取得した医薬品があります。
【諸外国における安全性等に係る情報】
国内未承認のミニピルは、欧州をはじめとする諸外国で避妊薬として承認されています。主な副作用として、不正出血や月経周期の変化、頭痛、吐き気、乳房の張りなどがみられることがあります。これらは服用を続ける中で落ち着くこともありますが、まれに重い副作用が起こる可能性もあります。
【医薬品副作用被害救済制度について】
国内未承認のミニピルは、万が一重篤な副作用が生じた場合でも、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
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