【AGAセルフチェック】薄毛が気になったら確認したい9つの項目と判断基準

「最近抜け毛が増えた気がする」「もしかしてAGAかもしれない」と感じたとき、まず知りたいのは自分の状態がAGAに当てはまるかどうかではないでしょうか。
この記事では、AGAセルフチェックに役立つ9つの確認項目と、当てはまった数ごとの目安・次に取るべき行動を紹介します。あわせて、AGAと間違えやすい他の脱毛症についても解説します。ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、確定診断には医師の診察が必要です。記事を参考に、自分の状態を一度確認してみてください。
この記事の監修者
国家公務員暇組合連合会虎の門病院救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学卒業。亀田総合病院臨床後研修、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年国家より公務員連合連合会虎の門病院救急科部長(現職)。東京大学医学部附属病院 総合研修センター講師。東京大学医学部講師。KAKENプロフィール。『早わかり! 救急科診療マニュアル』(共訳者)。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の医療行為・医薬品の使用を推奨するものではありません。治療や服薬に関しては必ず医師にご相談ください。
※オンライン診療では触診や精密検査が行えないため、症状によっては対面受診を勧められる場合があります。
※記載の料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は2026年5月時点の情報です。最新情報は各クリニックの公式サイトをご確認ください。
その抜け毛はAGAとは限らない
「最近抜け毛が増えた気がする」と感じたとき、すぐにAGAを疑う必要はありません。抜け毛が増える原因はさまざまで、一時的なものも少なくありません。ここでは、AGAと混同されやすい以下の3つのケースを確認しておきましょう。
- 季節性の抜け毛
- ストレスや体調変化による一時的な抜け毛
- 生まれつき髪が細い・少ないケース
これらの可能性を把握した上で、落ち着いてセルフチェックに進みましょう。
季節性の抜け毛
健康な人でも1日約50~100本の抜け毛は正常な範囲です。抜け毛の量が増えたと感じても、それがすぐにAGAを意味するわけではありません。
季節の変わり目には、一時的に抜け毛が増えることがあります。特に秋口(9月~11月頃)はその影響を受けやすく、1日100本以上抜けるケースも珍しくありません。ただし、季節性の抜け毛は一時的なもので、時期が過ぎれば元の量に戻るとされています。
「急に抜け毛が増えた」と気になっている場合も、まずは季節の変わり目にあたらないか確認してみてください。
ストレスや体調変化による一時的な抜け毛
強いストレスや体調不良、急激なダイエットなどをきっかけに、一時的に抜け毛が増えるケースがあります。これはAGAとは異なる種類の脱毛で、原因が解消されれば回復に向かうと考えられています。
AGAが遺伝や男性ホルモンを背景とした進行性の脱毛症であるのに対し、ストレスや体調変化による脱毛は一過性である点が大きな違いです。とはいえ、「ストレスが原因だから問題ない」と自己判断するのは禁物です。抜け毛の変化が気になる場合は、医師に相談することをおすすめします。
生まれつき髪が細い・少ないケース
髪の太さや毛量には個人差があります。もともと髪が細い・少ない体質であっても、それがAGAを意味するわけではありません。
判断の基準は「以前と比べて変化があるかどうか」です。現在の状態だけで判断するのではなく、過去の自分と比較することが大切です。たとえば、昔の写真と現在を見比べて、生え際の後退や頭頂部の密度低下が見られる場合は、AGAの可能性を念頭に置いておくとよいでしょう。
AGAセルフチェック:9つの確認項目

以下の9項目を確認し、当てはまる数を数えてください。このセルフチェックはあくまで目安であり、確定診断ではありません。各項目の詳しい確認ポイントは後述します。
- 親族(特に母方の家系)に薄毛の人がいる
- 抜け毛の量が以前より増えた
- 抜け毛が細く短くなっている
- 生え際が後退している
- 頭頂部やつむじが薄くなっている
- 髪のハリやコシがなくなった
- 同年代と比べて髪が少ないと感じる
- 食生活が乱れている・喫煙習慣がある
- ストレスが多い・睡眠不足が続いている
当てはまった数は、この後の「AGAセルフチェック結果の見方と次の行動」で確認してください。
親族(特に母方の家系)に薄毛の人がいるか
AGAの発症には遺伝的な要因が関与しています。遺伝的背景としてはX染色体上に存在する男性ホルモンレセプター遺伝子の多型が知られており、X染色体は母親から受け継ぐため、母方の家系に薄毛の人がいる場合は参考になると考えられています。
特に母方の祖父や叔父が薄毛である場合は、AGAのリスク要因として意識しておくとよいでしょう。ただし、遺伝があれば必ずAGAを発症するわけではないため、他の項目と合わせて総合的に判断することが大切です。
抜け毛の量が以前より増えたか
枕元やシャンプー時の抜け毛の増加は、日常生活の中でAGAに気づくきっかけとして多いものの一つです。健康な状態でも1日約50~100本の抜け毛は正常な範囲ですが、明らかに増えたと感じる場合は注意が必要です。
確認するには、シャンプー前に排水溝をきれいにしておき、洗髪後に溜まった本数を数える方法がおすすめです。最も抜け毛が多いのは洗髪時やスタイリング時のため、このタイミングでの変化を継続して観察するとよいでしょう。
抜け毛が細く短くなっているか
AGAでは、髪の成長期が通常より短くなることで、十分に育つ前に髪が抜け落ちるのが特徴です。これにより、特に前頭部や頭頂部では髪が徐々に細く短くなっていきます。
確認するには、抜け落ちた毛を手に取り、太くしっかりした毛と細く短い毛の割合を比べてみましょう。細く短い毛が目立つようであれば、AGAを疑うサインの一つとして捉えてください。
生え際が後退しているか
AGAで多く見られる進行パターンの一つが、額の両サイドから始まるM字型の後退です。前頭部が広がるように後退していくのが特徴です。
前髪を上げて鏡で正面から確認し、過去の写真と見比べると変化に気づきやすくなります。なお、もともと額が広い方もいるため、現在の状態だけで判断するのではなく、以前との変化があるかどうかを基準にしてください。同じ場所・同じ照明条件で月1回程度、生え際を撮影して記録しておくと、進行の有無を客観的に確認できます。
頭頂部やつむじが薄くなっているか
AGAでは、頭頂部やつむじから薄くなるO字型の進行パターンも見られます。つむじは自分では確認しにくい部位のため、気づかないうちに進行していることがあります。
合わせ鏡やスマートフォンのカメラで頭頂部を撮影し、過去の写真と定期的に比較する方法が有効です。生え際と同様、定点で変化を記録しておく習慣が客観的な判断に役立ちます。
髪のハリやコシがなくなったか
以前はしっかりしていた髪が細く柔らかくなったと感じる場合、毛根への栄養供給やホルモンバランスの変化が影響している可能性があります。特にAGAでは、毛包が徐々に小さくなる「ミニチュア化」によって髪が細く短くなるため、ハリ・コシの低下はAGAの兆候の一つと考えられています。
指で髪をなでたときのボリューム感や、スタイリング時のまとまりやすさに変化がないか確認してみましょう。「なんとなくペタっとする」「以前より髪型が決まりにくい」といった感覚も、早めに気にかけるきっかけにしてください。
同年代と比べて髪が少ないと感じるか
同年代の友人や同僚と比較して明らかに毛量の差を感じる場合は、AGAのセルフチェック項目の一つとして意識する価値があります。
ただし、前述のとおり、髪の太さや毛量にはもともと個人差があります。同年代との比較はあくまで参考にとどめ、「以前の自分と比べた変化があるかどうか」を基本的な判断軸とするようにしましょう。
食生活が乱れているか・喫煙習慣があるか
脂質の多い食事への偏りや栄養バランスの乱れは、頭皮環境や毛髪の成長に影響する可能性があります。また、喫煙は血行を悪化させ、毛根への栄養供給を妨げる要因になると考えられています。
これらはAGAを直接引き起こすわけではありませんが、進行を加速させるリスク要因として知られています。食生活を整えればAGAが解消されるわけではないため、あくまでリスクを高める要因の一つとして把握しておくことが大切です。
ストレスが多い・睡眠不足が続いているか
慢性的なストレスや睡眠不足はホルモンバランスや自律神経に影響し、頭皮環境の悪化につながる可能性があります。AGAの直接的な原因ではありませんが、進行を加速させるリスク要因として知られています。
前項と同様に、「ストレスを解消すればAGAが治る」という誤解は禁物です。生活習慣の改善は全身の健康維持にもつながるため、できる範囲から取り組むことが望ましいでしょう。
AGAセルフチェック結果の見方と次の行動
上のチェック項目に何個当てはまったかで、現時点の目安を確認しましょう。なお、以下の基準はあくまで目安であり、確定診断ではありません。
- 該当0~2個:今は経過観察で問題ない
- 該当3~5個:生活習慣の見直しと定期的なセルフチェックを
- 該当6個以上:早めにクリニックを受診する
それぞれの段階で取るべき行動を見ていきましょう。
該当0〜2個:今は経過観察で問題ない
チェック項目への該当が少ない場合、このセルフチェックの目安ではすぐにAGAを疑う段階ではないと考えられます。
ただし、AGAは進行性の脱毛症のため、現時点で問題がなくても定期的な確認が大切です。半年~1年ごとに同じセルフチェックを行い、変化がないか確認することをおすすめします。また、食事や睡眠など生活習慣を整えておくことは予防にもつながると考えられています。「今は問題ない」と安心しながらも、気になる変化が出てきた場合は早めに医師への相談を検討してください。
該当3〜5個:生活習慣の見直しと定期的なセルフチェックを
3~5個当てはまる場合、AGAの初期段階である可能性があります。この段階ではまず、食事・睡眠・ストレス管理など生活習慣の改善から取り組むことがおすすめです。
改善を続けながら、セルフチェックも定期的に繰り返しましょう。気になる症状が増えてきたり、変化が続いていたりする場合は、早めにクリニックへの相談を検討してください。AGAは進行性の脱毛症のため、変化を見逃さないよう意識しておくことが大切です。
該当6個以上:早めにクリニックを受診する
6個以上当てはまる場合、AGAが進行している可能性が高いと考えられます。AGAは進行性の脱毛症であるため、気になった段階で早めに医師に相談することが推奨されています。
セルフチェックだけでは確定診断はできないため、クリニックでの診察を受けることをおすすめします。「いきなりクリニックに行くのはハードルが高い」と感じる方には、オンライン診療という選択肢もあります。自宅にいながら医師に相談できるため、まずは気軽に受診してみましょう。
AGAと間違えやすい他の脱毛症
セルフチェックで「AGAかもしれない」と感じた場合も、他の脱毛症の可能性があります。ここでは混同されやすい以下の3つを紹介します。
- 円形脱毛症
- 脂漏性皮膚炎による脱毛
- 休止期脱毛症
いずれも正確な鑑別には医師の診察が必要です。自己判断せず、気になる症状がある場合はクリニックへの受診を検討してください。
円形脱毛症
円形脱毛症は、自己免疫の仕組みによって毛包が攻撃される疾患であることがわかっており、円形や楕円形に突然髪が抜けるのが特徴です。
AGAが前頭部・頭頂部からパターン化して徐々に進行するのに対し、円形脱毛症は短期間で局所的に脱毛が起きる点が大きな違いです。「気づいたら円形に抜けていた」という形で現れることが多く、AGAとは見え方が大きく異なります。いずれの場合も、自己判断ではなく医師による診察が必要です。
脂漏性皮膚炎による脱毛
脂漏性皮膚炎は、頭皮の皮脂分泌が過剰になることで生じるフケや赤み・かゆみを伴う湿疹が特徴の皮膚疾患です。この湿疹に伴い、脱毛が起きることがあります。
AGAとの違いは脱毛の起きる場所です。AGAが前頭部・頭頂部から進行するのに対し、脂漏性皮膚炎は湿疹の生じた場所から脱毛が起きる点が違います。頭皮にフケや赤み・かゆみが目立つ場合は、AGAとは別の原因も考えられるため、皮膚科への受診を検討することをおすすめします。正確な診断には医師による診察が必要です。
休止期脱毛症
休止期脱毛症は、強いストレスや高熱、出産、急激なダイエットなどをきっかけに毛髪が一斉に休止期へ移行し、一定期間後にまとまって抜ける脱毛症です。
AGAのようなパターン化した進行ではなく、頭髪全体が均一に薄くなる傾向がある点で区別できます。原因が解消されれば回復に向かうケースが多いと考えられていますが、「自然に治るから大丈夫」と自己判断するのは禁物です。症状が続く場合は、早めに医師へ相談することをおすすめします。
AGAの診断はセルフチェックだけでは確定できない
セルフチェックはあくまで目安であり、AGAの確定診断には医師の診察が必要です。クリニックでは問診で脱毛の経過や家族歴を確認し、視診や拡大鏡を使って毛髪の状態を詳しく調べます。必要に応じて血液検査も行われることがあり、前述の他の脱毛症との鑑別を含めて総合的に判断してもらえます。
「まずは診断だけ受けてみたい」という場合も、受診の選択肢の一つとして考えてみてください。セルフチェックで気になる項目があれば、自己判断にとどめず早めに医師へ相談することをおすすめします。
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セルフチェックで気になる項目があった方は、以下からご確認ください。
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セルフチェックで気になる項目があった方は、以下からご確認ください。
まとめ:AGAセルフチェックで気になる項目があれば早めに医師へ相談を
この記事では、AGAセルフチェックの9つの確認項目と結果ごとの目安、間違えやすい他の脱毛症について紹介しました。
抜け毛が増えたと感じても、季節性や一時的な原因によるものもあります。一方で、遺伝・生え際の後退・抜け毛の細さなど複数の項目に当てはまる場合は、AGAの可能性を念頭に置いておくことが大切です。
セルフチェックはあくまで参考であり、確定診断には医師の診察が必要です。気になる項目があれば、早めに相談することをおすすめします。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的として作成されたものであり、医師による診断・治療の代替となるものではありません。記事中で紹介した対策や治療法の効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。実際の治療や医薬品の服用にあたっては、必ず医師の診察を受け、ご自身の体質・症状に合わせた判断を仰いでください。服用中に体調の異変を感じた場合は、自己判断で中止・継続せず、速やかに処方医または最寄りの医療機関へご相談ください。
参考:
日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン2024年版」
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