食欲が止まらないのは意志のせい?原因と対処法、医療の選択肢を解説

食事を終えたばかりなのに、また何か食べたくなってしまう経験はないでしょうか。お腹は空いていないはずなのに手が止まらず、食べたあとで自分の意志の弱さを責めてしまう方もいます。
けれども、止まらない食欲の背景にあるのは、意志の強さとは別のところで働く体の仕組みです。ストレスや睡眠不足によるホルモンの変化、血糖値の動きなどが、食欲を押し上げています。
この記事では、食欲が止まらない主な原因から、放置した場合のリスク、考えられる病気と受診の目安、自分でできる対処法、生活改善でも抑えられないときの医療の選択肢までを解説します。
この記事の監修者
国家公務員共済組合連合会虎の門病院救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学卒業。亀田総合病院臨床後研修、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年より国家公務員共済組合連合連合会虎の門病院救急科部長(現職)。東京大学医学部附属病院 総合研修センター講師。東京大学医学部講師。KAKENプロフィール。『早わかり! 救急科診療マニュアル』(共訳者)。
※オンライン診療では触診や精密検査が行えないため、症状によっては対面受診を勧められる場合があります。
※記載の料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は2026年7月時点の情報です。最新情報はクリニックの公式サイトをご確認ください。
食欲が止まらない主な原因

食欲が止まらなくなる原因は一つではありません。ストレスや睡眠不足はホルモンの分泌を変え、食事の内容は血糖値の動きを通じて空腹感を左右します。女性の場合、ここに加わるのが月経周期に伴うホルモンの変化です。ここでは、食欲が止まらない主な原因を6つに分けて説明します。
- ストレスによるコルチゾールの影響
- 睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ
- 血糖値の乱高下
- 極端な食事制限や栄養の偏り
- 生理前後のホルモン変化(女性)
- お腹いっぱいなのに起こる「偽の食欲」
ストレスによるコルチゾールの影響
ストレスが続いているときに食欲が増すのは、コルチゾールというホルモンの働きが関わっているとされています。コルチゾールは、ストレスを受けると分泌量が増えるホルモンで、ストレスホルモンとも呼ばれる存在です。
慢性的にストレスがある状態では、この分泌量が高いまま続き、脳の食欲中枢に影響を与えるとされています。その結果、甘い物や脂質の多い食べ物を欲しやすくなるとされています。さらに、食べること自体でストレスを解消しようとする心理も働くため、過食が習慣として定着していく場合があるのです。
疲れている時期ほど濃い味や甘い物に手が伸びるのは、こうした変化が重なって起きています。
睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ
睡眠不足が数日続いただけでも、食欲を抑えるホルモンのレプチンが減り、食欲を高めるホルモンのグレリンが増えることが分かっています。これにより、睡眠が足りない状態が続くほど食欲が増大しやすくなります。
影響はそれだけにとどまりません。睡眠不足はインスリンの働きも現れにくくし、同じ食事をとっても血糖が高くなることが明らかになっています。
必要な睡眠時間には個人差があるものの、成人では6時間以上が一つの目安です。日中の眠気や朝の休養感を手がかりに、自分に必要な睡眠時間を見極めていくとよいでしょう。
血糖値の乱高下
食べたばかりなのに空腹を感じる場合、血糖値の急な変動が関わっていることがあります。血糖値が下がると、体は空腹のサインを出して食欲を高めます。ここで問題になるのが、血糖値の上がり方です。
糖質や砂糖の多い食事は食後の血糖値を急激に上げ、その反動で急激に下げる動きにつながります。血糖値が急に下がった状態では、エネルギーが足りているはずの体でも強い空腹を感じやすくなります。
菓子パンや清涼飲料だけで昼食を済ませた日に、いつもより早く空腹が来ると感じたことはないでしょうか。食後まもなく空腹を感じるときは、食事の量ではなく、この血糖値の変動が関わっている場合があります。
極端な食事制限や栄養の偏り
食事量を極端に減らすことは、かえって強い空腹を招き、食欲のコントロールを難しくします。食事量を大きく削る方法は続けにくく、精神的な負担も大きいものです。がまんが続かずに反動で食べてしまい、また制限を強めるという繰り返しが、リバウンドの入り口になります。
欠食や不規則な食事も、血糖値の変動を大きくして強い空腹感につながります。特定の栄養素だけを抜く自己流の制限では、体が満たされない感覚が残りやすいのです。
なお、減量が必要かどうかは体格と健康状態によって決まります。食欲が止まらないからといって、まず食事量を削るという対処が正しいとは限りません。
生理前後のホルモン変化(女性)
生理前に食欲が増すのは、月経前症候群(PMS)の症状の一つとして起こることがあります。PMSは、月経前の3〜10日ほど続き、月経が始まると自然に軽快・消失するものです。症状には食欲の著しい変化や過食が含まれます。月経前に何らかの不調を感じている日本人女性は、70〜80%にのぼります。
なぜ起こるのかは、まだ完全には解明されていません。排卵の周期に合わせた性ホルモンの増減や、脳内伝達物質のバランスの乱れが関わっていると考えられています。
生理前の食欲が毎月のことであれば、その時期を見越して食事や予定を組むだけでも負担は軽くなります。不調で日常生活に支障が出ている場合は、婦人科への相談を検討してください。
お腹いっぱいなのに起こる「偽の食欲」
満腹なのに食べたくなる状態は、エネルギー不足による空腹ではなく、脳が求める心理的な食欲によることがあります。こうした心理的な食欲は、「偽の食欲」と呼ばれることもあります。体が必要としている空腹とは別物です。
引き金になるのは、ストレスや退屈、目に入った食べ物といった刺激です。たとえば、食事を終えた直後にお菓子の袋が目に入って手が伸びる場面は、空腹ではなく刺激に反応している例にあたります。
小腹が空いたつもりでも、直前に十分な食事をとっていれば、体はエネルギーを必要としていません。食べたい気持ちが湧いたとき、お腹が空いているのか、食べたいだけなのかを一度確かめてみると、対処の糸口が見えてきます。
食欲が止まらない状態を放置するリスク
食欲が止まらない状態そのものは、病気ではありません。ただ、過食が習慣になった状態を長く続けると、体には少しずつ負担が積み重なっていきます。体重や血糖の変化は自覚しにくく、気づいたときには対処に時間がかかることも多いものです。放置した場合に起こりうる変化は、次の4つです。
- 肥満・体重増加につながる
- 糖尿病・脂質異常症など生活習慣病のリスクが高まる
- 胃腸に負担がかかる
- 過食と後悔をくり返す悪循環に陥る
肥満・体重増加につながる
過食が続くと摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、余った分が体脂肪として蓄積されます。これが肥満につながる基本の流れです。
肥満とは、脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態を指し、体格指数(BMI)が25以上のものをいいます。BMIは、体重(kg)を身長(m)の2乗で割って求められます。
ただし、肥満だけでは治療の対象になりません。BMIはあくまで体格の指標であり、肥満に起因・関連する健康障害を合併している場合や、その合併が予測され減量を必要とする場合に、初めて肥満症と診断されます。
糖尿病・脂質異常症など生活習慣病のリスクが高まる
肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧症、心血管疾患をはじめとする多くの病気の引き金になります。肥満のタイプは内臓脂肪型と皮下脂肪型に分けられ、前者のほうが生活習慣病を発症するリスクが高いことが分かっています。同じ体重でも、脂肪がついている場所によってリスクは変わるということです。
リスクを高める要素は肥満だけではありません。慢性的な睡眠不足の状態にある人も、糖尿病や高血圧などの生活習慣病になるリスクが高くなります。食欲が止まらない背景に睡眠不足があるなら、影響は二重にかかっている計算です。
注意したいのは、初期の生活習慣病には特に自覚症状がないことが多く、いつの間にか病気が進行してしまう点です。体調に変化がない時期こそ、定期的な健診で状態を確かめておく意味があります。
胃腸に負担がかかる
食べ過ぎは胃腸に負担をかけ、胃もたれや腹部の張りといった不調につながることがあります。一度に大量に食べれば、消化に必要な時間も負担も増えます。食後に重さが残る、お腹が張って苦しいといった感覚は、その負担が表に出たものです。
就寝前に大量に食べた翌朝、食欲がわかないまま一日が始まるのも、胃腸に負担がかかったサインと考えられます。食事量が普段に戻れば、こうした不調は自然に落ち着いていきます。
ただし、不調が長く続く場合は消化器の病気が隠れている可能性もあるため、受診を検討してみてください。胃腸の負担を減らす基本は、食べ過ぎを繰り返さないことにあります。後半で紹介する対処法は、この点でも役に立ちます。
過食と後悔をくり返す悪循環に陥る
食べ過ぎた後の後悔や自己嫌悪は、それ自体が新たなストレスになり、次の過食を招くことがあります。ストレスがかかるとコルチゾールの分泌が増え、食欲が高まるとされています。つまり、食べ過ぎを責める気持ちそのものが、次の食べ過ぎにつながっていきます。
意志が弱いから抜け出せないのではなく、仕組みとして抜け出しにくいループができています。この循環を止める起点は、自分を責める段階を一度手放すことです。
なお、自分の意志では止められない過食がくり返される場合、摂食障害の可能性があります。摂食障害は、専門家のサポートが必要な病気です。一人で抱え込まず、心療内科や精神科などの専門機関に相談してみてください。
食欲が止まらないときに考えられる病気
食欲の増加が続く背景に、病気が隠れている場合もあります。特に、しっかり食べているのに体重が減る、動悸や強い喉の渇きを伴うといった変化は、体からのサインとして受け止めたい状態です。食欲の変化と関わりうる主な病気を、以下に取り上げます。自己判断のためのものではなく、受診するかどうかを考える材料です。
| 病気 | 食欲以外の主な症状 | 相談先の診療科 |
|---|---|---|
| 2型糖尿病 | 強い喉の渇き、多飲、多尿、体重減少 | 内科 |
| 甲状腺機能亢進症(バセドウ病) | 動悸、体重減少、指の震え、暑がり、汗かき | 内分泌内科・甲状腺の専門外来 |
| 摂食障害(過食症) | 過食後の自己嫌悪、嘔吐や下剤の乱用などの排出行為 | 心療内科・精神科 |
| うつ病などの精神的な不調 | 気分の落ち込み、意欲の低下、強い眠気 | 心療内科・精神科 |
2型糖尿病
食べているのに体重が減り、強い喉の渇きや多尿を伴う場合は、糖尿病の可能性があります。血糖値が大きく上がった状態が続くと、喉が渇く、水をたくさん飲む、尿の量が増える、体重が減るといった症状が現れることがあります。食欲があること自体が問題なのではなく、食欲と体重の動きが噛み合わないことが手がかりです。
一方で、糖尿病は血糖値の上昇が軽いうちは自覚症状がなく、症状があっても糖尿病によるものだと気づかないまま進行することがあります。血糖値は血液検査で確認できます。気になる症状があるときは内科で相談し、検査を受けてみてください。
ここで挙げた症状は、あくまで受診を考える手がかりです。診断は医師が行うものであり、自分で決めつける必要はありません。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
バセドウ病は甲状腺ホルモンを過剰に産生する病気で、食べていても体重が減ることがあります。甲状腺ホルモンが過剰になる状態を甲状腺機能亢進症といい、バセドウ病はその代表的なものです。
代表的な症状として、動悸や体重の減少、指の震え、暑がりや汗かきが挙げられます。その他、疲れやすさや、精神的なイライラ・落ち着きのなさが生じることもあります。20〜30代の若い女性に多く、男女比は1対3〜5くらいといわれる病気です。
暑がりや汗かきは、季節の変化や体質と受け取られやすく、見過ごされることもあります。食欲があるのに体重が落ちる、動悸や指の震えが続くといった場合は、内分泌内科や甲状腺の専門外来に相談してみてください。
摂食障害(過食症)
自分の意志では止められない過食をくり返す場合、摂食障害の一つである神経性過食症の可能性があります。神経性過食症では、こみ上げる過食の衝動を自分では抑えられず、短い時間のうちに大量に食べてしまいます。量の問題ではなく、止められないことが特徴です。
食べたあとは自己嫌悪が強まり、太ることへの恐れから、嘔吐や下剤の乱用といった排出行為につながることがあります。排出行為がない場合でも、むちゃ食いがあれば神経性過食症と診断されることがあります。
摂食障害は、専門家のサポートを受けながら回復を目指す病気です。思い当たる状態が続いているなら、心療内科や精神科への相談を検討してください。治療の対象となる病気であり、意志の強さで解決すべき問題ではありません。
うつ病などの精神的な不調
気分の落ち込みが続いているときに過食が強まる場合、うつ病などの精神的な不調が関わっていることがあります。うつ病で食欲が落ちるという印象は、広く知られているところです。ただ、逆に過食の方向へ振れるタイプもあるとされています。
甘い物や炭水化物を強く欲する、強い眠気を伴うといった特徴がみられる場合もあります。食欲の変化だけで判断できるものではありません。
気分の落ち込みや意欲の低下を伴っている場合は、心療内科や精神科が相談先になります。食欲の乱れが、心の不調の入り口として現れている場合もあります。一人で判断しようとせず、いまの状態を医師に話すところから始めれば十分です。
食欲が止まらないとき受診すべきサインと相談先
食欲の増加に加えて、急激な体重の増減がある場合は、受診を検討する目安になります。症状の組み合わせによって、相談先の診療科は変わってきます。
強い喉の渇きや多尿を伴う場合は、血糖値を確認するために内科への相談が考えられます。動悸・手の震え・多汗・強い疲労感を伴う場合は、内分泌内科が窓口になります。食べ過ぎた後に嘔吐などの排出行為をくり返す場合は、心療内科や精神科が相談先です。生理前の食欲や不調で日常生活に支障が出ている場合は、婦人科に相談する選択肢があります。
どこに行けばよいか迷う場合は、まずかかりつけ医や内科に相談すれば、必要に応じて適切な科を案内してもらえます。特に、食べているのに体重が減るという症状は複数の病気に共通するため、伴う症状で相談先を見分けます。
| 伴いやすい症状 | 考えられる病気 | 相談先 |
|---|---|---|
| 強い喉の渇き・多尿 | 2型糖尿病 | 内科 |
| 動悸・指の震え・多汗 | 甲状腺機能亢進症(バセドウ病) | 内分泌内科 |
☐ 急激な体重の増減がある
☐ 強い喉の渇き・多尿がある
☐ 動悸・手の震え・多汗がある
☐ 強い疲労感が続く
☐ 食べ過ぎた後に嘔吐などをくり返す
☐ 食欲の増加が続き、日常生活に支障が出ている
当てはまる項目があれば、自分で原因を判断しようとせず、医療機関で相談してみてください。
食欲が止まらないとき自分でできる対処法
原因が分かったところで、次は具体的な対処です。食欲は気合いで抑え込むものではなく、ホルモンや血糖の動きが乱れにくい状態を整えることで、自然と落ち着きやすくなります。すべてを一度に始める必要はありません。取り組みやすいものから試してみましょう。
- 3食をバランスよく、よく噛んで食べる
- 血糖値を上げにくい食べ物・間食を選ぶ
- 食前に水や温かい飲み物でお腹を満たす
- 食欲を抑えるツボを押す
- 睡眠・運動・ストレス発散で生活を整える
| 対処法 | 始めるタイミング | 続けるうえでのポイント |
|---|---|---|
| 3食をバランスよく、よく噛んで食べる | 毎食 | 一口30回にこだわらず、自分なりの目標から始める |
| 血糖値を上げにくい食べ物・間食を選ぶ | 主食や間食を選ぶとき | 禁止するのではなく、選び方を変える |
| 食前に水や温かい飲み物でお腹を満たす | 食事の前、食べたくなったとき | 糖分を含まない飲み物を選ぶ |
| 食欲を抑えるツボを押す | 食べたい気持ちが強いとき | 気持ちよいと感じる程度の強さにとどめる |
| 睡眠・運動・ストレス発散で生活を整える | 毎日の生活の中で | 食事以外の発散方法を持っておく |
3食をバランスよく、よく噛んで食べる
疫学調査からは、食べるのが速い人ほど肥満の割合が高いことが明らかになっています。食べる速さは、量と同じくらい食欲に関わる要素です。よく噛んでゆっくり食べることは、食べ過ぎの予防に役立つとされています。
厚生労働省の検討会は、一口につき30回噛むことを目標とする「噛ミング30(カミングサンマル)」運動を呼びかけています。ただし、一口30回を最初から徹底するのは簡単ではありません。
まずは最初の一口だけ数えてみる、食事の前半は箸を置きながら食べるなど、自分なりの目標を決めるところから始めれば十分です。欠食を避けて3食のリズムを保つことも、次の食事での反動を防ぐうえで役に立ちます。
血糖値を上げにくい食べ物・間食を選ぶ
主食を選び直すだけでも、食後の空腹感の戻り方は変わってきます。血糖値が急激に上がりにくい食品を選ぶと、空腹感がぶり返しにくくなるとされています。白米より玄米や雑穀米、白いパンより全粒粉のパンといった具合に、精製度の低いものへの置き換えが基本です。白米をすべてやめる必要はなく、1日1食だけ変えてみるという進め方でも構いません。
間食は、噛み応えのあるものや食物繊維を含むものが向いています。同じ量を食べても、噛む回数が増えるぶん満足感を得やすくなるためです。ナッツや高カカオのチョコレート、無糖のヨーグルトなどは、間食として選びやすい例です。
食べてはいけないと考えるより、選び方を変えるほうが結果として続きます。
食前に水や温かい飲み物でお腹を満たす
空腹のまま食卓につくと、最初の数口の勢いは自分でも止めにくいものです。食事の前に水分をとると、胃が満たされて食事量を抑えやすくなるとされています。食卓につく前のひと呼吸が、勢いよく食べ始めるのを防ぐ助けになります。温かい飲み物は、熱さのぶんゆっくり飲むことになるため、満足感を得やすい点が利点です。
白湯やお茶、無糖のスープなど、糖分を含まない飲み物が選択肢になります。
食事の時間ではないのに食べたい気持ちが湧いたとき、まず水分をとって数分様子をみるのも一つの方法です。それで収まるようなら、体が求めていたのは食べ物ではなかったということになります。
食欲を抑えるツボを押す
食欲に関わるとされる代表的なツボに、神門と足三里があります。いずれも手首と脚にあり、道具を使わずに押せる場所です。押す強さは、気持ちよいと感じる程度にとどめます。強く押せば効果が高まるというものではありません。
| ツボの名前 | 位置 | 期待できるとされる働き |
|---|---|---|
| 神門(しんもん) | 手のひら側の手首のしわの上、小指側の腱のすぐ親指寄りのくぼみ | 気持ちを落ち着かせるとされる |
| 足三里(あしさんり) | ひざのお皿の下、外側のくぼみから指幅4本ほど下 | 胃腸の調子を整えるとされる |
ツボ押しの効果には個人差があり、即効性を保証するものではありません。体調に合わせて、無理のない範囲で行うのが前提です。食べたい気持ちが強いときに、手や体を動かすことが、食べる以外の行動のきっかけになる場合もあります。
睡眠・運動・ストレス発散で生活を整える
十分な睡眠をとることは、レプチンとグレリンのバランスを乱さないための土台になります。前半で触れたホルモンの変化は、睡眠時間を確保することで起こりにくくなるためです。成人では6時間以上が一つの目安ですが、適正な睡眠時間には個人差があります。
適度な運動も、ストレスの発散になり、睡眠の質を高めることにつながります。通勤で一駅分歩く、階段を使うといった範囲でも、体を動かす時間は確保できるはずです。
そして、食事以外のストレス発散の方法を持っておくことが、過食の予防につながります。入浴、散歩、人と話すなど、食べること以外の選択肢が増えるほど、食に向かう回数は減っていきます。
生活改善でも食欲が止まらないときは医療も選択肢になる
ここまでの対処法を続けても、食欲が思うように落ち着かない場合があります。前提として、先に触れたとおり肥満だけでは治療の対象になりません。健康障害の合併があるか、その合併が予測され減量を必要とする場合に、肥満症として扱われます。
ただ、治療の対象かどうかとは別に、自分の意志だけで食欲をコントロールするのが難しいと感じているなら、医師に相談するという選択肢があります。なお、ここで扱う診療は公的医療保険が適用されない自由診療で、費用は全額自己負担です。
- GLP-1などの薬で食欲そのものにアプローチできる
- 医師の診察で、体質や病気に応じた方法を選べる
GLP-1などの薬で食欲そのものにアプローチできる
GLP-1受容体作動薬は、脳に働きかけて食欲そのものを抑える薬です。GLP-1は、インクレチンというホルモンの一つで、食事摂取などが刺激となって消化管から分泌され、この働きを利用したのがGLP-1受容体作動薬です。
あわせて胃の動きを抑えてゆっくりと消化するため、満腹感が続きやすくなります。意志の力で我慢するのではなく、食欲そのものに働きかける点が、生活改善との大きな違いです。
剤形は、週1回の注射薬と毎日服用する内服薬があります。効果の現れ方には個人差があり、誰にでも同じ結果が出るわけではありません。
医師の診察で、体質や病気に応じた方法を選べる
医師の診察を受けることで、食欲の増加の背景に病気がないかを確認したうえで方法を選べます。自己流の食事制限との一番の違いはここにあります。
体質や健康状態に応じて、処方の可否や内容も判断されます。医薬品である以上、副作用は避けて通れません。主な副作用として挙げられているのは、悪心・嘔吐、下痢、便秘、腹痛などです。重大な副作用として、低血糖や急性膵炎などが起こる可能性もあります。
こうしたリスクがあるからこそ、医師の管理下での使用が前提です。使用できない条件に当てはまる場合や、医師の判断により処方できない場合もあります。
食欲のコントロールはDMMオンラインクリニックのメディカルダイエットへ
食欲そのものに働きかける方法を検討するなら、オンラインで受診できるDMMオンラインクリニックのメディカルダイエットがあります。男性向けと女性向けのメニューが分かれており、通院せずに医師の診察を受けて、薬を自宅で受け取れる仕組みです。診療の内容と流れ、料金の考え方を順に紹介します。
- 医師の診察を受けてGLP-1などの薬を処方してもらえる
- オンライン診療で自宅から受診し、薬を受け取れる
- メディカルダイエットの料金と続け方の目安が分かる
医師の診察を受けてGLP-1などの薬を処方してもらえる
DMMオンラインクリニックのメディカルダイエットは、摂取カロリーを減らすGLP-1と、GIP(消化管ホルモンの一種)にも作用するGIP/GLP-1のプランを基本としています。食事量を意志で削るのではなく、食欲そのものに働きかける考え方です。
剤形は前述のとおり注射薬と内服薬の2種類で、生活リズムや、注射に抵抗があるかどうかに合わせて選べます。メニューは男性向けと女性向けに分かれており、それぞれ医師の診察を受けたうえで処方される流れです。
なお、医師の判断により処方できない場合があります。まずは診察を受けて、自分が対象になるかどうかを確認しましょう。
オンライン診療で自宅から受診し、薬を受け取れる
24時間オンラインで診療を受け付けており、通院の必要がありません。予約から薬の受け取りまで、外出せずに完結します。対面と違い、待合室で順番を待つ時間もかかりません。流れは次のとおりです。
- 診療予約
- 問診票の記入
- ビデオ通話で医師の診察
- 薬の受け取り
診察料は0円で、配送料は550円(税込)です。薬は最短で当日到着します。当日到着を希望する場合は、東京都23区と大阪市24区が対象となり、別途追加費用が必要になります。
仕事帰りや家事の合間など、クリニックの営業時間を気にせず予約できる点は、通院との大きな違いになります。初めてオンライン診療を使う場合でも、問診票に沿って答えていけば、必要な情報は診察までに伝わります。
メディカルダイエットの料金と続け方の目安が分かる
メディカルダイエットは公的医療保険が適用されない自由診療のため、費用は全額自己負担になります。料金はプランや薬剤によって異なります。定期便を使うと、単月購入より1か月あたりの負担を抑えられる仕組みです。具体的な金額はプランごとに設定されているため、詳細は公式サイトで確認できます。
続け方についても、押さえておきたい点があります。服用を途中でやめると継続的な効果は得られなくなるため、医師の指示どおりに続けることが大切です。
DMMオンラインクリニックの診療実績は200万件以上あります。この件数は、2022年4月から2025年9月までの全診療科目のオンライン診療の実績で、お薬の発送実績及び診療件数を含んだ数字です。
自分がどのプランの対象になるのか、費用はどれくらいかかるのかは、性別ごとのメニューページで確認できます。食欲を我慢し続ける生活に区切りをつけたい方は、下記から詳細を確認してみてください。
食欲が止まらないことに関するよくある質問
食べすぎた翌日の立て直しや市販薬・サプリの効果など、よくある疑問をまとめました。
- 1日食べ過ぎても、体重はすぐ戻せますか?
- 食欲を抑える市販薬やサプリメントは効果がありますか?
- 食欲を抑える医療の治療は誰でも受けられますか?
1日食べ過ぎても、体重はすぐ戻せますか?
1日食べ過ぎたからといって、その分がそのまま体脂肪になるわけではありません。体重は、摂取エネルギーと消費エネルギーの差で増減するものです。1日の超過だけで大きく変わるものではありません。
注意したいのは、翌日の対応です。極端な絶食をすると、かえって強い空腹を招き、過食をくり返しやすくなります。食事制限を厳しくするほど長続きせず、精神面にも負担がかかります。
数日かけて通常の食事と活動に戻すほうが、結果的に食欲は安定しやすくなります。
食欲を抑える市販薬やサプリメントは効果がありますか?
市販のサプリメントは食品であり、病気を治療する薬ではありません。食生活を補う目的で使うものと考えると、位置づけが分かりやすくなります。
背景に病気がある場合、市販品だけでは解決しません。食欲そのものに働きかける医療用の医薬品は、医師の診察を受けたうえで処方されます。市販品を試すかどうかより先に、食欲が止まらない原因を確かめることをおすすめします。
食欲を抑える医療の治療は誰でも受けられますか?
医薬品には使用できない条件があり、医師の判断により処方できない場合があります。希望すれば必ず処方されるという性質のものではありません。また、前述のとおり自由診療にあたるため、費用は全額自己負担です。
なお、過食をくり返し、自分の意志では止められない状態が続いている場合は、まず心療内科や精神科などの専門機関に相談してみてください。その状態に必要なのは、食欲を抑える薬ではなく、摂食障害の治療です。
まとめ:食欲が止まらない原因を知り、つらいときは医療も検討しよう
食欲が止まらない背景には、ストレスや睡眠不足によるホルモンの変化、血糖値の動き、極端な食事制限の反動、生理前のホルモン変化など、意志の強さとは別の要因が重なっています。
まずは睡眠と食事のリズムを整え、よく噛んで食べる、血糖値を上げにくいものを選ぶといった対処から試すだけでも十分です。
食欲の増加に加えて急激な体重の増減や強い喉の渇き、動悸などがある場合は、病気が隠れている可能性があります。当てはまる項目があれば、自己判断せず医療機関に相談してみてください。
生活改善を続けても食欲が落ち着かず、自分の意志だけでは難しいと感じているなら、医師に相談して食欲そのものに働きかける方法もあります。診療メニューは男性向け・女性向けに分かれているため、当てはまるほうから見てみてください。
未承認医薬品等に関する注意事項
本記事で触れているメディカルダイエット(GLP-1受容体作動薬によるダイエット治療)で用いられる医薬品には、2型糖尿病の治療薬として厚生労働省に承認されているものが含まれますが、肥満症治療目的での処方は国内で承認されていません。
【入手経路等】
提携クリニックで処方する医薬品は、国内医薬品販売代理店経由で購入しています。
【国内の承認医薬品等の有無】
同成分の注射製剤が、肥満症の治療薬として国内で承認されています。
【諸外国における安全性等に係る情報】
アメリカ食品医薬品局(FDA)において2型糖尿病治療薬として承認されています。主な副作用として、吐き気、胸やけ、下痢、便秘などの胃腸症状がみられます。これらは使用を続ける中で軽くなることもありますが、まれに急性膵炎などの重い副作用が起こる可能性もあります。
【医薬品副作用被害救済制度について】
万が一重篤な副作用が出た場合でも、適正な使用と認められず、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる可能性が非常に高いです。
参考:
厚生労働省 健康づくりサポートネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」
厚生労働省 健康づくりサポートネット「速食いと肥満の関係-食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」」
日本産科婦人科学会「月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)」
日本産科婦人科学会「月経前症候群・月経前不快気分障害に対する診断・治療指針」
国立長寿医療研究センター「糖尿病の症状ってなに? ~無自覚に進行させないために~」
糖尿病情報センター(国立健康危機管理研究機構)「血糖値を下げる注射薬」
政府広報オンライン「生活習慣病とは?予防と早期発見のために定期的な受診を!」
世界保健機関西太平洋地域事務局「WHO Standard Acupuncture Point Locations in the Western Pacific Region(2009年改訂版)」
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