ソリフェナシンの効果と副作用:飲み方・ベシケアとの違い・市販の有無を解説

急にトイレに行きたくなる、我慢がきかない、日中も夜間も何度もトイレに立ってしまう。こうした症状で医療機関を受診した際に処方される薬のひとつがソリフェナシンです。


ソリフェナシンは、膀胱が過剰に緊張してしまう状態をやわらげる過活動膀胱治療剤です。デリケートな悩みであるだけに、どのような仕組みで効くのか、どのくらいで変化が出るのか、口の渇きや便秘といった変化にどう向き合えばよいのかを、人に聞きにくいと感じている方も少なくありません。


この記事では、ソリフェナシンの効果と作用の仕組み、変化を感じるまでの時間、飲み方、副作用と注意点、他の過活動膀胱治療薬との違い、そして市販薬の有無と入手方法までを、添付文書などの公開情報をもとに整理してお伝えします。


※注意事項

  • 本記事は、執筆時点で公開されている添付文書などの情報をもとにした一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の治療や薬剤の使用をすすめるものではありません。診断や治療方針の決定に代わるものではない点をご理解ください。

  • 薬の効果や副作用の現れ方には個人差があります。同じ薬であっても、体質や年齢、持病の有無、併用している薬によって適否は変わるとされています。

  • ソリフェナシンは処方箋医薬品に指定されている医療用医薬品です。服用の可否や用法用量については、必ず医師または薬剤師の判断を仰いでください。自己判断での服用や、他の人に処方された薬を使用することは避けてください。

  • 頻尿や尿もれといった症状は、尿路感染症や尿路結石、膀胱や前立腺の病気など、別の疾患によって生じている場合もあります。添付文書でも、これらを除外する診断を行ったうえで使用することが求められています。症状が出ている場合は、自己判断せず医療機関で原因を確かめてください。

  • 添付文書の内容や薬価は改訂されることがあります。最新の情報については、製造販売元の公式情報や医療機関でご確認ください。

※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
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ソリフェナシンとは?効果・効能と特徴

ソリフェナシンは、薬効分類上「過活動膀胱治療剤」に分類される医療用医薬品の有効成分です。正式にはコハク酸ソリフェナシンという名称で、処方箋やお薬手帳には「ソリフェナシンコハク酸塩錠」と記載されることがあります。


日本では2006年に承認された比較的新しい部類の薬で、泌尿器科をはじめ、内科や婦人科でも処方されることがあります。抗コリン薬と呼ばれるグループに属し、膀胱の筋肉が過剰に収縮するのを抑える働きが期待されています。


ソリフェナシンの効能・効果


添付文書に記載されている承認された効能効果は、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿および切迫性尿失禁です。


尿意切迫感とは、急に強い尿意が起こって我慢することが難しくなる感覚を指します。頻尿は排尿の回数が多い状態、切迫性尿失禁は強い尿意とともに尿がもれてしまう状態です。これら3つの症状が対象になっています。


なお、腹圧がかかったときにもれてしまう腹圧性尿失禁は、原因となる仕組みが異なるため、この薬の対象には含まれていません。また、前立腺肥大症などによって尿の通り道が狭くなっている場合には、そちらの治療を優先することとされています。


ベシケアとの関係


「ベシケア」は、アステラス製薬が製造販売する先発医薬品の商品名です。その有効成分がコハク酸ソリフェナシンにあたります。


処方箋に「ソリフェナシンコハク酸塩錠5mg」と記載されている場合、それはベシケアと同じ有効成分を含む後発医薬品、いわゆるジェネリック医薬品です。後発医薬品には製造販売元の名称が付記されることが一般的で、カギカッコの中に会社名が入る表記を見かけるのはそのためです。


有効成分と含有量が同じであれば、期待される働きも基本的に同等とされています。ただし添加物や錠剤の大きさ、コーティングの有無などは製品ごとに異なることがあります。


薬価は改定によって変動しますが、添付文書上ではベシケア錠2.5mgが1錠あたり40.3円、ベシケア錠5mgが1錠あたり70.7円と示されています。後発医薬品はこれよりも低い価格に設定されているのが一般的です。


剤形と規格


錠剤には2.5mgと5mgの規格があります。加えて、水なしでも唾液で溶ける口腔内崩壊錠が用意されており、こちらは2.5mg、5mgに加えて、製品によって規格が異なる場合があります。


口腔内崩壊錠は、水分の摂取量を気にしている方や、錠剤を飲み込むことに不安がある方にとって選びやすい剤形です。どの剤形が適しているかは、医師や薬剤師に相談してください。

ソリフェナシンの効果と作用の仕組み

過活動膀胱とはどのような状態か


膀胱は、尿をためている間はゆるんで広がり、排尿するときに収縮するという役割を担っています。この切り替えがうまくいかず、尿が十分にたまっていない段階で膀胱が勝手に収縮してしまう状態が、過活動膀胱と呼ばれるものです。


膀胱が勝手に縮むことで、急に強い尿意が起こったり、トイレに間に合わずにもれてしまったりします。加齢による変化のほか、脳や脊髄の病気が背景にある場合、明確な原因が特定できない場合など、要因はさまざまです。


作用機序


膀胱の筋肉が収縮する指令は、アセチルコリンという神経伝達物質が、筋肉側にあるムスカリン受容体という受け皿に結合することで伝わります。


ソリフェナシンは、このムスカリン受容体のうちM3と呼ばれるタイプに結合し、アセチルコリンの働きをブロックします。その結果、膀胱の過剰な緊張が抑えられ、尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁の改善が期待されるという働きです。


ムスカリン受容体は膀胱だけでなく、唾液腺や消化管にも存在しています。抗コリン薬で口の渇きや便秘が起こりやすいのは、こうした場所の受容体にも作用が及ぶためです。ソリフェナシンについては、実験において唾液腺よりも膀胱の平滑筋に対する抑制作用のほうが強かったことが報告されていますが、それでも口の渇きや便秘は比較的多く見られる変化です。


臨床試験で報告されている結果


国内で行われた過活動膀胱の患者を対象とした試験では、1日1回5mgまたは10mgを投与した群で、24時間あたりの平均排尿回数、尿意切迫感の回数、切迫性尿失禁の回数のいずれについても、有効成分を含まない比較用の薬を投与した群と比べて有意な減少が認められたと報告されています。


たとえば24時間あたりの平均排尿回数の変化量は、比較用の薬の群でおよそマイナス0.94回であったのに対し、5mgの群ではおよそマイナス1.93回、10mgの群ではおよそマイナス2.19回でした。


一方で、副作用の発現率は5mgの群で33.6パーセント、10mgの群で52.8パーセント、比較用の薬の群で16.8パーセントと報告されており、量を増やすほど副作用も増える傾向が示されています。この試験で2パーセント以上に見られた副作用は、口内乾燥、便秘、霧視、排尿困難でした。


これらは特定の条件下で実施された試験の数値であり、すべての方に同じ結果が得られることを示すものではありません。



ソリフェナシンの効果が出るまでの時間

健康な成人に単回投与した試験では、血液中の濃度が最も高くなるまでの時間はおよそ5時間から6時間と報告されています。血中濃度が半分になるまでの時間は約38時間から40時間と長く、1日1回の服用で足りる設計になっているのはこのためです。


注目しておきたいのは、繰り返し服用した場合の動きです。1日1回の投与を続けた試験では、血液中の濃度が一定の水準で安定するまでに、高齢でない方でおよそ1週間から2週間、高齢の方ではおよそ2週間から3週間かかったと報告されています。


つまりこの薬は、飲んですぐに変化が出るタイプではありません。飲み始めて数日で自覚症状に大きな変化が見られない場合でも、自己判断での中断や増量は行わず、医師の指示通りの期間継続して経過を観察することが基本となります。


一定期間続けても改善が見られない場合には、漫然と続けずに別の治療を検討することが添付文書でも求められています。次回の診察時に、症状の変化を具体的に伝えてください。排尿の回数や、もれてしまった回数をメモしておくと、判断の材料になります。

ソリフェナシンの処方が検討されるケース・服用できない人

処方が検討される主なケース


急に強い尿意が起こって我慢しづらい、日中や夜間に何度もトイレに行く、間に合わずにもれてしまうといった症状があり、検査によって他の疾患が除外されている方が主な対象です。


1日1回の服用でよいため、複数回の服薬が負担に感じられる方にとっては続けやすい薬といえます。


服用できない人〈禁忌〉


次に該当する方には投与しないこととされています。

・この薬の成分に対して、過去にアレルギー症状を起こしたことがある方
 再びアレルギー症状を起こすおそれがあるためです。

・尿閉のある方
 膀胱の収縮が抑えられ、尿がさらに出にくくなるおそれがあるためです。

・閉塞隅角緑内障の方
 抗コリン作用によって眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがあるためです。

・胃の出口や十二指腸、腸管が閉塞している方、麻痺性イレウスのある方
 消化管の動きが抑えられ、症状が悪化するおそれがあるためです。

・胃アトニーまたは腸アトニーのある方
 胃や腸の動きがさらに低下するおそれがあるためです。

・重症筋無力症の方
 抗コリン作用によって筋力低下が悪化するおそれがあるためです。

・重篤な心疾患のある方
 心拍や心電図に影響し、症状が悪化するおそれがあるためです。

・重度の肝機能障害がある方
 薬の血中濃度が高くなり、副作用が現れやすくなるおそれがあるためです。


注意が必要な人


禁忌には該当しないものの、慎重な判断が求められる方もいます。


排尿困難のある方や、前立腺肥大症などで尿の通り道が狭くなっている方は、抗コリン作用によって尿閉を招くおそれがあります。投与の前に残尿量を測定し、投与中も排尿の状態を確認することとされています。


認知症や認知機能障害のある方では、抗コリン作用によって症状が悪化するおそれがあります。また、過活動膀胱の症状をご自身で明確に認識できない状態にある方は、この薬の投与対象にならないと添付文書に明記されています。


そのほか、QT延長症候群のある方、潰瘍性大腸炎のある方、甲状腺機能亢進症の方、パーキンソン症状や脳血管障害のある方も注意が必要とされています。


腎機能や肝機能が低下している方では、血液中の濃度が上がりやすいため、開始量や上限量が個別に調整されます。高齢の方についても、体内での薬の動きが変化しやすいことから、少なめの量から開始して慎重に増やすこととされています。


妊娠中の方には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与することとされています。授乳中の方については、母乳栄養の利点と治療上の必要性を考慮したうえで判断することとされています。小児を対象とした国内の臨床試験は実施されていません。

ソリフェナシンコハク酸塩錠5mgの飲み方

用法・用量


通常、成人にはコハク酸ソリフェナシンとして5mgを1日1回服用します。年齢や症状により調整されますが、1日の最高投与量は10mgまでとされています。


肝機能や腎機能に応じて、2.5mgから開始して上限を5mgとする場合があります。実際の量は処方箋の指示が優先されます。


飲むタイミング


食事の影響については、食後に服用したときの血中濃度が空腹時とほぼ同じであったと報告されており、食前でも食後でも差し支えないとされています。添付文書にも服用時間の指定はありません。


夜間にトイレで起きることが気になる場合、就寝前に飲めばよいのではないかと考える方もいますが、この薬は血中濃度が安定するまでに時間がかかるタイプであり、飲んだ直後に働くわけではありません。時間帯を選ぶことよりも、毎日同じ時間に飲み続けることのほうが重要です。飲み忘れが起きにくいタイミングを、医師や薬剤師と相談して決めてください。


飲み忘れたとき


飲み忘れに気づいたときは、次に飲む時間まで十分な間隔があるかどうかで判断します。次の服用時間が近い場合は、忘れた分は飛ばして次の分から通常どおり服用してください。2回分を一度に飲むことは避けてください。


過量に服用した場合、尿閉や瞳孔の散大、肝機能障害などが現れるおそれがあると添付文書に記載されています。判断に迷う場合は、処方を受けた医療機関や薬局に問い合わせてください。


かみ砕かない・粉砕について


この薬は、かみ砕かずにそのまま服用するよう添付文書で指導されています。有効成分に刺激性があるためです。


錠剤を割ったり粉砕したりすることについても、自己判断で行うべきではありません。飲み込みにくさを感じている場合は、口腔内崩壊錠への変更など別の選択肢があります。まずは薬剤師に相談してください。


保管方法


直射日光や高温多湿を避け、室温で保管してください。錠剤はPTPシートから取り出して服用します。シートのまま誤って飲み込むと、鋭利な角が食道の粘膜に刺さり、重い合併症につながるおそれがあることが添付文書で注意喚起されています。

ソリフェナシンの副作用と注意点

重大な副作用


頻度は低いものの、注意すべき副作用として次のものが挙げられています。


ショックやアナフィラキシーは、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下などとして現れることがあります。


肝機能障害は、血液検査の数値の上昇をともなうものです。体のだるさや、白目や皮膚が黄色くなるといった変化に気づいた場合は医療機関を受診してください。 


尿閉は、尿が出せなくなる状態です。この薬の作用の延長線上で起こりうるもので、特に前立腺肥大症などがある方では注意が必要とされています。


QT延長や心室頻拍、房室ブロック、洞不全症候群、高度徐脈といった心臓に関わる異常も報告されています。動悸やふらつき、失神といった症状があった場合は速やかに受診してください。


麻痺性イレウスは、著しい便秘や腹部の張りとして現れることがあります。便秘が高い頻度で起こる薬であるだけに、通常の便秘との見分けが難しい面がありますが、腹痛や吐き気をともなう強い便秘は放置しないでください。


幻覚やせん妄も報告されています。特に高齢の方でこうした変化が見られた場合は、薬との関連を医師に伝えてください。


急性緑内障発作は、眼圧の上昇、吐き気、頭痛をともなう眼の痛み、視力の低下などとして現れます。この場合は直ちに処置が必要です。


その他の副作用


最も高い頻度で報告されているのが口内乾燥で、発現率は28.3パーセントとされています。次いで便秘が14.4パーセントです。この2つは、抗コリン薬というグループに共通して見られる変化であり、服用する方の多くが何らかの形で経験する可能性があります。


そのほか0.1パーセントから5パーセント未満の頻度で、霧視、調節障害、乾性角結膜炎、視力低下といった目に関する変化、腹部不快感、腹部膨満、腹痛、下痢、消化不良といった消化器の変化、浮動性めまい、味覚異常、頭痛、傾眠といった神経系の変化などが報告されています。


頻度不明として、認知機能障害が挙げられている点も押さえておきたいところです。


口の渇きや便秘への対処


口の渇きについては、こまめに水分を口に含む、糖分を含まないガムやあめを利用する、室内の乾燥を防ぐといった工夫が一般的に行われます。ただし、頻尿の治療中に水分を摂りすぎると症状が気になりやすくなるため、量の目安については医師に確認してください。口の渇きが続くと虫歯や歯周病のリスクにも関わるため、歯科での定期的なケアも意識しておくとよいでしょう。


便秘については、食物繊維と水分をとる、体を動かす習慣をつけるといった対応が基本になります。それでも改善しない場合は、自己判断で市販の下剤を使う前に、処方元に相談してください。便秘薬の併用が検討されることがあります。


いずれも我慢して続けるべきものではありません。つらさが日常生活に影響しているようであれば、量の調整や別の薬への変更が検討されることもあります。


<h3>緑内障がある人が注意すべき理由</h3>


緑内障のある方について、この薬は一律に使えないわけではありません。禁忌とされているのは閉塞隅角緑内障であり、日本で多いとされる開放隅角緑内障の場合は、眼科医の判断のもとで使用できることがあります。


ただし、ご自身の緑内障がどちらのタイプなのかを正確に把握していない方も少なくありません。緑内障で治療を受けている、あるいは指摘されたことがある場合は、必ずその旨を処方する医師に伝え、必要に応じて眼科に確認してもらってください。


併用に注意する薬


添付文書上、この薬に併用禁忌の薬は設定されていませんが、併用注意として複数の薬剤が挙げられています。


抗コリン作用を持つ薬との併用です。抗コリン薬のほか、三環系抗うつ薬、フェノチアジン系の薬剤、モノアミン酸化酵素阻害薬などが該当し、口の渇きや便秘、排尿困難が強く出るおそれがあります。


CYP3A4という代謝酵素を強く阻害する薬です。イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾールといったアゾール系の抗真菌薬が挙げられており、併用によってこの薬の血液中の濃度が上昇する可能性があるため、減量などの注意が必要とされています。


リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピンといった代謝酵素を誘導する薬と併用すると、この薬の作用が弱まる可能性があります。


QT延長を起こすことが知られている薬との併用では、心電図への影響が重なる可能性が指摘されています。


市販薬の中にも抗コリン作用を持つ成分が含まれていることがあります。風邪薬や乗り物酔いの薬、一部の胃腸薬などが該当する場合があるため、市販薬を使う前にはお薬手帳を持参して薬剤師に確認してください。

ソリフェナシンと他の過活動膀胱治療薬の違い

過活動膀胱に用いられる薬にはいくつかの種類があり、作用の仕組みによって大きく2つのグループに分かれます。


他の抗コリン薬との違い


ソリフェナシンと同じ抗コリン薬のグループには、イミダフェナシン、フェソテロジン、プロピベリン、トルテロジン、オキシブチニンといった成分があります。それぞれ商品名が異なり、イミダフェナシンを含む製品にはウリトスやステーブラ、フェソテロジンを含む製品にはトビエースといった名称が付けられています。


同じグループであるため、期待される働きの方向性は共通していますが、受容体に対する結合の性質や、1日の服用回数、体内での動き方に違いがあります。たとえばイミダフェナシンは1日2回の服用が基本であるのに対し、ソリフェナシンは1日1回です。


どの薬が最も優れているとは一概にいえません。効果や副作用の現れ方には個人差があるため、実際の反応をみながら、薬の種類や用量を調整していきます。 


β3作動薬との違い


もうひとつのグループが、ミラベグロンやビベグロンといったβ3作動薬です。ミラベグロンを含む製品にはベタニス、ビベグロンを含む製品にはベオーバという名称が付けられています。


これらは抗コリン薬とは異なり、膀胱をゆるめる側の仕組みに働きかけます。抗コリン作用によらないため、口の渇きや便秘が比較的起こりにくいとされている点が特徴です。一方で、それぞれに固有の注意点があり、どちらが適しているかは年齢や持病、他に飲んでいる薬によって判断されます。


抗コリン薬で口の渇きや便秘が強く出た場合に、こちらのグループへの変更が検討されることがあります。


併用について


抗コリン薬とβ3作動薬を組み合わせて使うという選択肢が検討される場合もあります。ただし、これは効果が不十分な場合に医師が慎重に判断するものであり、自己判断で手元の薬を組み合わせるようなことはできません。


複数の医療機関にかかっている場合は、それぞれで処方されている薬をお薬手帳で一元的に管理し、重複していないか薬剤師に確認してもらうことが大切です。


ソリフェナシンは市販で買える?入手方法

同成分の市販薬はない


ソリフェナシンと同じ有効成分を含む一般用医薬品、いわゆる市販薬は販売されていません。加えて、この薬は処方箋医薬品に指定されており、医師の処方箋なしに薬局で購入することはできません。


これは、禁忌に該当する状態かどうかの見極めが必要であることに加え、頻尿や尿もれという症状の背景に別の疾患が隠れている可能性があるためです。添付文書でも、尿路感染症や結石、膀胱や前立腺の病気などを除外する診断を行ったうえで使用することが求められています。


なお、頻尿や尿もれに関連する市販薬としては、漢方処方を含む製品などが販売されています。ただし、対象となる症状や体質の考え方が異なるため、選ぶ際は薬剤師に相談してください。市販薬を使っても改善しない場合や、症状が続く場合は医療機関を受診してください。


個人輸入・通販のリスク


インターネット上には、海外から医薬品を取り寄せる個人輸入代行を名乗るサイトが存在します。しかし、こうした経路での入手には無視できないリスクがあります。


まず、届いた製品が本物である保証がありません。有効成分が入っていない、量が表示と異なる、不純物が混入しているといった偽造医薬品の問題が国内外で報告されています。


さらに、健康被害が生じた場合の補償の問題があります。医薬品副作用被害救済制度は、国内で適正に使用された医薬品による健康被害を対象としており、個人輸入した医薬品は対象外です。


そして、医師の診察を経ないということは、8項目にわたる禁忌に該当していないか、飲み合わせに問題はないかといった確認がなされないことを意味します。緑内障の分類や残尿の有無など、専門的な医学的診断を要する項目が多数含まれる点からも、安全管理の観点から医療機関を通した正規の処方ルートを選択することが強く推奨されます。


医療機関・オンライン診療での処方


処方を希望する場合は、泌尿器科を受診するのが基本です。女性の場合は婦人科で相談できることもあります。


近年はオンライン診療に対応する医療機関も増えていますが、この薬については、前立腺肥大症の有無や残尿量の確認、他の疾患の除外など、検査を要する判断が関わってきます。初診では対面での受診をすすめられることが多く、継続して同じ薬を処方してもらう段階でオンラインを活用するという使い方が現実的です。


尿に血が混じる、発熱や強い痛みをともなう、急に尿が出なくなったといった症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

ソリフェナシンに関するよくある質問

ソリフェナシンはいつ飲めばよいですか。


1日1回で、服用時間の指定はありません。食事の影響も認められていないため、食前でも食後でも差し支えないとされています。毎日同じ時間に飲み続けやすいタイミングを決めてください。


効果が出るまでどのくらいかかりますか。


繰り返し服用して血液中の濃度が安定するまでに、高齢でない方でおよそ1週間から2週間、高齢の方ではおよそ2週間から3週間かかると報告されています。数日で判断せず、処方された期間を守って継続してください。


錠剤を半分に割ったり、粉にしたりしてもよいですか。


かみ砕かずにそのまま服用するよう指導されています。有効成分に刺激性があるためです。飲み込みにくさがある場合は、口腔内崩壊錠など別の選択肢について薬剤師に相談してください。


口の渇きがつらいのですが、飲み続けたほうがよいですか。


口内乾燥は最も高い頻度で報告されている変化で、発現率は28.3パーセントとされています。我慢して続けるものではありません。日常生活に影響しているようであれば、量の調整や別の薬への変更が検討されることがあるため、次回の診察で伝えてください。


緑内障がありますが飲めますか。


禁忌とされているのは閉塞隅角緑内障です。開放隅角緑内障の場合は眼科医の判断のもとで使用できることがあります。ご自身のタイプがわからない場合も含め、必ず処方する医師に伝えてください。


多汗症に使えると聞いたことがありますが本当ですか。


抗コリン薬が発汗に関わる話題で語られることはありますが、この薬の承認された効能効果は過活動膀胱における症状に限られており、多汗症は含まれていません。手元にある薬を自己判断で別の目的に使うことは避けてください。

ソリフェナシンの効果と副作用に関するまとめ

ソリフェナシンは、膀胱の筋肉にあるムスカリンM3受容体をブロックすることで、膀胱の過剰な緊張を抑える過活動膀胱治療剤です。承認された効能効果は、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁の3つに限られています。


1日1回の服用で済む一方、血液中の濃度が安定するまでには1週間から3週間程度かかるため、飲んですぐに変化が出る薬ではありません。数日で判断せず、継続したうえで症状の変化を医師に伝えることが大切です。


副作用としては口内乾燥が28.3パーセント、便秘が14.4パーセントと比較的高い頻度で報告されており、抗コリン薬に共通する変化として押さえておく必要があります。つらさが続く場合は我慢せず相談してください。また、尿閉や幻覚、急性緑内障発作といった注意すべき副作用も報告されています。


禁忌は8項目にわたり、尿閉、閉塞隅角緑内障、消化管の閉塞、重症筋無力症、重篤な心疾患、重度の肝機能障害などが含まれます。処方箋医薬品であり同成分の市販薬も存在しないため、必ず医療機関で診察を受けたうえで使用してください。


頻尿や尿もれは相談しにくい症状ですが、背景に別の疾患が隠れている場合もあります。ひとりで抱え込まず、泌尿器科などで相談することをおすすめします。

参照リンク


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