ジクアス点眼液の効果・副作用は?しみる・目やに・痛みの原因と対処法を解説

ドライアイの治療でジクアス点眼液を処方され、実際に使い始めてから「点眼するとしみる」「目やにが増えた気がする」「目が痛い」といった変化に戸惑っていませんか。処方されたときには詳しい説明を受けられず、そのまま使い続けてよいのか判断できないまま不安を抱えている方も少なくありません。


ジクアス点眼液で報告されている副作用の多くは、目の表面に限られた比較的軽いものとされています。ただし、なかには自己判断で使い続けず、医師に相談したほうがよい症状も含まれます。大切なのは、症状ごとに「なぜ起きているのか」と「様子を見てよいのか、受診すべきなのか」を切り分けて理解しておくことです。


この記事では、ジクアス点眼液の副作用について、添付文書や臨床試験のデータをもとに、頻度別の一覧から症状別の原因と対処法、受診の目安、長期使用の考え方、正しい点眼方法までを整理して解説します。


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※注意事項

  • 本記事は執筆時点で公開されている情報に基づく一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。

  • 薬の効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。ここで紹介する内容が、すべての方に同じように当てはまるわけではありません。

  • ジクアス点眼液は医師の処方が必要な医療用医薬品です。使用の可否、点眼回数、他の目薬との併用、中止の判断については、必ず医師または薬剤師にご相談ください。気になる症状があらわれた場合も、自己判断で中止せずご相談ください。

  • 薬価や供給状況、添付文書の記載内容は改訂されることがあります。最新の情報は、製造販売元の公式情報や医療機関でご確認ください。

※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
※当サイトは、マスク・絆創膏・消毒液などの衛生関連商品を含む物販収益の他、本コンテンツを通じて広告収益が発生する場合がありますので、予めご了承ください。

ジクアス点眼液とはどんな薬か

ジクアス点眼液3%は、参天製薬が製造販売するドライアイ治療用の点眼薬です。有効成分はジクアホソルナトリウムで、2010年12月に販売が開始されました。効能または効果は「ドライアイ」で、涙液異常にともなう角結膜上皮障害が認められ、ドライアイと診断された患者に使用することとされています。


ドライアイ治療に使われる目薬には、涙を補うタイプと、涙液の分泌を促して目の表面を整えるタイプがあります。ヒアルロン酸ナトリウム点眼液が前者の代表であるのに対し、ジクアス点眼液は後者にあたります。

作用の仕組み

ジクアホソルナトリウムは、結膜上皮および杯細胞の膜上にあるP2Y2受容体に作用し、細胞内のカルシウム濃度を上昇させることで、水分とムチンの分泌を促すとされています。あわせて、角膜上皮の膜結合型ムチンの発現・産生を促す作用も報告されています。


ムチンは、涙を目の表面にとどめておく粘性の成分です。涙の量そのものは足りていても、ムチンが不足すると涙がすぐに乾いてしまいます。ジクアス点眼液は、涙液を安定させる働きがあり、涙の「質」の改善に役立つ点が特徴とされています。 


ムチンの分泌が促されることは、涙の安定につながる一方で、目やにが増えたと感じる原因にもなります。副作用として報告されている症状のいくつかは、この薬本来の作用と表裏の関係にあります。

効果を実感するまでの期間

ジクアス点眼液は、点眼してすぐに乾きが消えるタイプの薬ではありません。継続して点眼することで、涙液層の状態がしだいに安定していくことが期待されます。


国内で実施された第III相試験では、4週間にわたって1日6回の点眼を行い、角膜や結膜の染色スコアの改善が確認されています。実際の診療でも、まずは2週間から4週間程度、決められた回数を守って点眼し、その時点で医師が効果を確認したうえで薬を調整していく進め方が一般的です。


効果のあらわれ方には個人差があります。数日使って変化がないからといって自己判断で中止せず、まずは処方された期間を継続し、次回の診察で医師に経過を伝えてください。


また、早めに医師に相談したいという方は、オンラインクリニックが便利です。


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ジクアス点眼液の副作用一覧と発現率

ジクアス点眼液の副作用は、その大半が点眼した目そのものにあらわれるものです。全身への影響は少ないとされていますが、まれに目以外の症状が報告されることもあります。

頻度別の副作用一覧


発現部位 頻度 症状
5%以上 眼刺激
1〜5%未満 眼脂、結膜充血、眼痛、眼そう痒感、眼異物感、眼部不快感、眼瞼炎
1%未満 結膜下出血、眼異常感(眼乾燥感、眼違和感、眼のねばつき感)、霧視、羞明、流涙、結膜炎
頻度不明 糸状角膜炎、表層角膜炎、角膜びらん等の角膜上皮障害
その他 1%未満 頭痛、好酸球増加、ALT上昇

最も多いのが「眼刺激」、つまり点眼したときにしみる、ピリピリするといった感覚です。次いで眼脂(目やに)、結膜充血、眼痛が続きます。いずれも目の表面に限られた症状であり、点眼を中止することで改善したとの報告があります。


「その他」に挙げられている頭痛、好酸球増加、ALT上昇は、いずれも1%未満とまれです。好酸球増加とALT上昇は血液検査で初めてわかる項目であり、自覚症状としてあらわれるものではありません。健康診断などで肝機能の数値を指摘された場合は、使用中の薬をすべて医師に伝えてください。

臨床試験で報告された発現率

国内で実施された第III相試験では、ジクアス点眼液を1日6回、4週間にわたって点眼したドライアイ患者144例のうち、22例に副作用が認められました。発現率は15.3%です。


主な副作用は、眼刺激6.3%(9例)、眼脂2.8%(4例)、眼の異物感2.8%(4例)です。


およそ6〜7人に1人が何らかの副作用を経験している計算になりますが、その中心はしみる感じと目やにであり、目の表面の一時的な違和感が大半を占めています。

重い副作用が起こることはある?

ジクアス点眼液では、重大な副作用として特記されているものはありません。 健康成人を対象とした試験では、血液中の有効成分の濃度は測定できる下限を下回っており、全身に吸収される量はごくわずかとされています。


頻度不明として「糸状角膜炎、表層角膜炎、角膜びらん等の角膜上皮障害」が記載されています。これらは角膜の表面が傷つく状態で、目の強い痛みや、目を開けていられないほどの不快感をともなうことがあります。ドライアイそのものによっても起こりうる症状のため、薬の影響かどうかは診察を受けなければ判断できません。


また、ジクアス点眼液の成分に対して過敏症を起こしたことがある方は使用できません。過去に同じ薬でアレルギー症状が出た経験がある場合は、必ず事前に医師へ伝えてください。


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【症状別】ジクアス点眼液の副作用の原因と対処法

副作用の一覧を見ても、実際に自分に起きている症状が「薬のせいなのか」「放っておいてよいのか」は判断しにくいものです。ここでは、ジクアス点眼液を使う方から多く聞かれる症状を取り上げ、それぞれ何が起きているのか、どう対処すればよいのかを整理します。

点眼するとしみる・目がしみて痛い

ジクアス点眼液の副作用として最も多く報告されているのが眼刺激で、臨床試験では6.3%に認められました。点眼した直後にしみる、ピリピリする、少し痛むといった感覚がこれにあたります。


これは、薬が結膜の受容体に働きかけ、水分やムチンの分泌を促すためです。 加えて、ドライアイで目の表面にすでに傷がついている場合、その傷に薬液が触れることで刺激を感じやすくなることも考えられます。目の状態が悪いほどしみやすいという側面があります。


刺激感のあらわれ方には個人差があります。目の表面の状態が改善するにつれて和らぐこともありますが、しみる感じが長く続く場合や、痛みが強まる場合は自己判断で続けず、医師に相談してください。

点眼後に目をこすったり、まばたきを繰り返したりすると刺激を強めることがあります。しみる感じが続く場合や、明らかな痛みを感じる場合は、自己判断で点眼を続けず、眼科を受診してください。 

目やにが増える(白い糸状のもの)

ジクアス点眼液の使用後に、白っぽい目やにや、糸を引くような分泌物がみられることがあります。国内第Ⅲ相試験では、眼脂が2.8%(144例中4例)に報告されています。 


ジクアス点眼液はムチンの分泌を促すため、分泌されたムチンが涙の中で塊のようになり、目やにに似た形であらわれることがあります。透明から白色で、糸を引くような性状がみられることがあります。 


細菌性結膜炎などでは、黄色や緑色の目やにが増え、強い充血やまぶたの腫れを伴うことがあります。


透明から白色の目やにが少量で、ほかに強い症状がなければ、清潔なティッシュやガーゼでやさしく拭き取って様子をみます。ただし、目やにの量が多い、黄色や緑色をしている、強い充血やまぶたの腫れ、痛みがある場合は、感染症の可能性もあるため眼科を受診してください。

目が充血する

結膜充血は1〜5%未満の頻度で報告されています。白目の部分が赤みを帯びる状態です。


充血の原因は一つではありません。薬による刺激で一時的に血管が広がる場合もあれば、ドライアイそのものによって目の表面に炎症が起きている場合、あるいは点眼のたびに目をこすってしまうことが引き金になっている場合もあります。1%未満の頻度で結膜下出血の報告もあり、白目に赤い斑点のような出血がみられることがあります。


充血が日を追って強くなる、痛みや目やにをともなう、片目だけ極端に赤いといった場合は眼科を受診してください。 

かゆみ・異物感・目の不快感

眼そう痒感、眼異物感、眼部不快感は、いずれも1〜5%未満の頻度で報告されています。ゴロゴロする、何か入っているような感じがする、といった訴えがこれにあたります。


異物感については、ドライアイの症状そのものとしてもよくみられます。薬を使う前から感じていたのか、使い始めてから出てきたのかを区別しておくと、診察の際に医師が判断しやすくなります。


かゆみが強い場合は、薬の成分に対するアレルギー反応の可能性も否定できません。頻度は1%未満ですが、眼瞼炎(まぶたの炎症)や結膜炎も副作用として記載されています。かゆくても目をこすらないでください。角膜を傷つける原因になります。かゆみに加えて、まぶたの赤み・腫れ・皮膚のかさつきをともなう場合は、点眼を続けずに医師に相談してください。

視界がかすむ・まぶしい

視界がかすむ症状や、光をまぶしく感じる症状は、いずれも1%未満の頻度で報告されています。


点眼の直後は、薬液が涙の層と混ざるため、一時的に視界がぼやけることがあります。これは数分でもとに戻るのが通常です。この間の車の運転や、細かい作業は避けてください。


点眼直後に一時的に視界がかすむことがありますが、時間がたってもかすみが続く場合や、光がまぶしくて目を開けていられない場合は注意が必要です。角膜の表面に傷(角膜上皮障害)ができている可能性があります。強い痛みや視力の低下を感じる場合は、早めに眼科を受診してください。 


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様子を見てよい症状と、すぐに受診すべき症状の見分け方

副作用の多くは軽い症状ですが、なかには早めの受診が必要なものもあります。ここでは、眼科を受診した方がよい症状について説明します。

比較的よくみられ、経過をみることの多い症状

次のような症状は、ジクアス点眼液を使う方に比較的多く報告されているものです。日常生活に支障がなく、時間とともに落ち着いていくようであれば、次回の診察まで様子をみることが多い症状です。


  • 点眼した直後にしみる、ピリピリするが、数分で治まる

  • 透明から白色で、糸を引くような目やにが出るが、拭き取れば気にならない

  • 点眼直後に少し視界がぼやけるが、数分で元に戻る

  • 軽い異物感やゴロゴロ感があるが、使い始めからしだいに慣れてきている


ただし、これらの症状であっても、点眼を始めて数週間たっても変化がない、あるいは日を追って強くなっていく場合は、次の診察を待たずに相談してください。

点眼を続けず、早めに受診したほうがよい症状

次のいずれかに当てはまる場合は、自己判断で点眼を続けず、早めに眼科を受診してください。


  • 目の痛みが強い、または目を開けていられないほどつらい

  • 光がまぶしくて目を開けられない

  • 視界のかすみが点眼から時間がたっても続く、または視力が落ちてきたと感じる

  • 黄色や緑色を帯びた目やにが出る、粘り気が強い、朝にまぶたが開かないほど固まる

  • まぶたが赤く腫れる、皮膚がかさつく、強いかゆみをともなう

  • 白目の赤みが日を追って強くなる、または片目だけ極端に赤い

  • 白目に赤い出血斑がみられる

  • 以前この薬でアレルギー症状が出たことに、使い始めてから気づいた


痛み、まぶしさ、視界のかすみが同時にあらわれている場合は、角膜の表面に傷がついている可能性が考えられます。角膜に傷があるかどうかは自分では判断できないため、眼科で診察を受ける必要があります。 

受診の際に伝えるとよいこと

診察では、次の情報を伝えられると医師の判断に役立ちます。可能であればメモを取っておいてください。


  • 症状が出始めた時期と、点眼を開始した時期

  • 症状が点眼の直後だけなのか、一日中続いているのか

  • 片目だけか、両目か

  • 処方された回数を守って点眼できているか、多かった日や忘れた日はあったか

  • ほかに使っている目薬や内服薬、コンタクトレンズの使用状況


とくに、ほかの目薬を併用している場合は、その名前と点眼の順番、間隔まで伝えてください。副作用と思われた症状が、実は別の薬や併用方法に由来しているという場合もあります。


とはいえ、ジクアス点眼液が自分に合っているのかどうか、副作用が出るのかどうかは、実際に使って見なければ分からないという面があります。


その意味では、万が一副作用がでた場合に、すぐに手軽に相談ができるクリニックを選んでおくと賢明です。


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ジクアス点眼液は長期使用しても大丈夫?

ドライアイの治療は、数日や数週間で終わるものではありません。処方が続くうちに、この目薬をずっと使い続けて問題はないのだろうかと不安になる方は多くいらっしゃいます。


ジクアス点眼液には、使用期間の上限や長期使用を制限する記載はありません。症状や目の状態に応じて、長期間使用されることもあります。ただし、自己判断で使い続けるのではなく、眼科で目の状態を確認しながら使用することが大切です。

依存性や耐性はある?

ジクアス点眼液には、使い続けることでやめられなくなるような依存性は報告されていません。また、使用を中止したために症状が悪化する薬でもありません。 


ジクアス点眼液は、涙の水分とムチンの分泌を促し、目の表面をうるおす薬です。目そのものが持っている分泌の働きを引き出す薬であり、外から成分を補い続けることで目の機能が衰えていくという構造ではありません。

やめると元に戻ってしまう?

ジクアス点眼液は、ドライアイの症状を改善する薬です。 涙の水分やムチンの分泌を促して症状を改善する薬であるため、使用を中止すると、症状が再び現れることがあります。 


そのため、症状が落ち着いたからといって自己判断で中止すると、目の乾きや不快感が戻ってしまうことがあります。眼科の現場でも、処方された薬を使い切った時点で通院も点眼もやめてしまい、しばらくして症状が再燃して戻ってくる方は珍しくありません。


一方で、症状や目の表面の改善具合に応じて、医師の判断のもとで治療計画(点眼回数の調整や、お薬の変更など)が見直されることがあります。調子が良いからと自己判断で中止や減量をせず、必ず医師の指示に従ってください。 調子がよくても自己判断で中止したり回数を減らしたりせず、まず医師に相談してください。 

さしすぎるとどうなる?

ジクアス点眼液3%の用法は、1回1滴を1日6回です。乾きが強いときに、決められた回数を超えて点眼したくなることもあるかと思います。


しかし、回数を増やすことは推奨されません。理由は主に2つあります。


まず、副作用のリスクが高まる可能性があることです。眼刺激や結膜充血といった症状は、薬が目の表面に触れることで生じます。接触の回数が増えれば、それだけ刺激を受ける機会も増えます。


また、点眼薬に含まれる添加剤の影響です。点眼薬には、細菌の繁殖を防ぐための成分が含まれています。頻回に点眼することで、こうした成分が目の表面に与える負担が大きくなる可能性が指摘されています。


目薬を頻繁にさしたり、水道水で目を洗ったりする習慣は、目の表面に必要な油分やムチンを流してしまうことにもつながります。


なお、1日6回の点眼が生活のなかで続けられない場合、自己判断で回数を減らすのではなく、まず医師に相談してください。目の状態に応じて、点眼回数や治療方法が見直されることがあります。 

副作用を防ぐジクアス点眼液の正しい使い方

副作用として報告されている症状のなかには、点眼の仕方を見直すことで軽くできるものがあります。決められた用法を守ることはもちろんですが、点眼の手順や保管方法にも注意すべき点があります。

用法用量

用法用量は、製剤によって異なります。


製剤

用法用量

ジクアス点眼液3%

通常、1回1滴を1日6回点眼する

ジクアスLX点眼液3%

通常、1回1滴を1日3回点眼する


いずれも1回あたりは1滴です。乾きが強いからといって滴数を増やしても、結膜嚢に収まりきらない分は目の外に流れ出るだけで、効果が高まるわけではありません。


点眼する時間は、食前・食後などに決められているわけではありません。1日6回を目安に、朝から就寝前まで、できるだけ間隔を空けて点眼してください。 

正しい点眼手順

添付文書では、薬剤交付時に患者へ指導すべき事項として、次の内容が挙げられています。


  • 薬液が汚染されるのを防ぐため、点眼のときに容器の先端が直接目に触れないよう注意する

  • 目を開けて結膜嚢内に点眼し、1〜5分間まぶたを閉じて涙嚢部を圧迫したあと、目を開ける

  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分間以上の間隔をあけてから点眼する


涙嚢部とは、目頭のやや内側にあたる部分です。ここを軽く押さえることで、薬液が鼻や喉のほうへ流れ出るのを抑え、目の表面に留まりやすくなります。点眼後すぐにまばたきを繰り返すと、薬液が流れ出てしまいます。


点眼の前には手を洗い、容器の先端がまつげやまぶた、指に触れないようにしてください。あふれた薬液は清潔なティッシュやガーゼでそっと拭き取ります。点眼後に水道水で目を洗うことは避けてください。目の表面に必要な油分やムチンまで流してしまいます。

点眼を忘れたとき

点眼を忘れたことに気づいたときは、気づいた時点で1回分を点眼してください。ただし、次の点眼時刻が近い場合は、忘れた分は飛ばして、次の回から通常どおりに戻します。2回分をまとめて点眼することは避けてください。1回に2滴以上を点眼しても効果は高まらず、目の表面が受ける刺激が増えるだけです。


1日6回という回数は、忘れやすい用法でもあります。点眼のたびに記録をつける、携帯用に1本持ち歩くといった工夫で、続けやすくなる場合があります。

保管方法

ジクアス点眼液は室温保存です。冷蔵庫で保管する必要はありません。直射日光の当たる場所や、高温になる車内には置かないでください。小児の手の届かない場所に保管し、使用期限を過ぎたものは使用しないでください。容器の先端に触れないようキャップを閉め、他の人と共用しないでください。


冷やしてから点眼すると刺激が和らぐと考えて、自己判断で冷蔵庫に入れる方がいますが、指示のない保管方法は避けてください。しみる感じが強い場合は、冷やして対処するのではなく、医師に相談してください。

ヒアルロン酸点眼液(ヒアレイン)との併用と点眼する順番

ドライアイの治療では、ジクアス点眼液とヒアルロン酸ナトリウム点眼液が同時に処方されることがよくあります。働き方が異なる薬を組み合わせることで、涙の量と質の両方を改善することを目指します。 

このとき多くの方が迷うのが、どちらを先にさすのか、間隔はどれくらいあけるのか、という点です。

2つの薬の違い

項目

ジクアス点眼液3%

ヒアルロン酸ナトリウム点眼液

有効成分

ジクアホソルナトリウム

精製ヒアルロン酸ナトリウム

主な働き

水分とムチンの分泌を促す

目の表面の水分を保持し、角結膜上皮の修復を助ける

考え方

涙を出す力に働きかける

外から潤いを補う

代表的な製品名

ジクアス点眼液3%、ジクアスLX点眼液3%

ヒアレイン点眼液0.1%・0.3% など


ジクアス点眼液は、目そのものが涙を分泌する働きに作用します。一方、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液は、外から補った成分が目の表面にとどまることで潤いを保ちます。目的が異なるため、併用が禁じられているわけではなく、症状に応じて組み合わせて処方されます。

点眼の間隔は5分以上あける

併用する場合に最も重要なのが、点眼の間隔です。ジクアス点眼液の添付文書には、他の点眼剤を併用する場合、少なくとも5分間以上の間隔をあけてから点眼することと記載されています。


間隔をあけずに続けてさすと、あとから入れた薬液が先の薬液を洗い流してしまいます。目に入る薬液の量が限られている以上、続けざまに点眼すれば先の薬は外に押し出されてしまい、どちらも十分に作用しないおそれがあります。2種類の目薬を使っている場合は、点眼の間隔が短いと、薬の効果に影響することがあります。 

点眼する順番はどう決まる?

ジクアス点眼液の添付文書には、ほかの点眼薬と併用する際の順番について、特に記載はありません。 5分以上の間隔をあけることが守られていれば、順番そのものが効果を大きく左右するものではないと考えられます。


点眼薬は水のようにさらさらしたものを先に、粘り気のあるものをあとにするという考え方があります。粘度の高い薬液は目の表面にとどまりやすいため、先にさすと後続の薬の吸収を妨げる可能性があるためです。ヒアルロン酸ナトリウム点眼液は製剤によって粘度が異なり、また眼軟膏が処方されている場合は軟膏を最後にするのが一般的です。


ただし、実際にどの順番で使うかは、処方された薬の種類や濃度、目の状態によって変わります。順番と間隔については、処方の際に医師または薬剤師へ必ず確認してください。自己判断で順番を入れ替えないでください。

併用するときの注意点

容器の見た目が似ている場合は、印をつけるなどして区別すると、目薬の取り違えを防げます。1日の点眼回数は薬ごとに異なるため、それぞれの用法に従ってください。


併用を始めてから新たな症状が出た場合、どちらの薬によるものかは自分では判断できません。使用中の薬をすべて医師に伝えたうえで診察を受けてください。


ドライアイの治療では、レバミピド懸濁性点眼液が併用されることもあります。この薬は白く濁った点眼液のため、点眼直後に視界が一時的に白くかすむことがあり、また涙が喉に回ると苦味を感じる場合があります。緑内障やアレルギー性結膜炎など、ほかの目の病気の治療薬を使っている方も、併用の可否と間隔については医師の指示に従ってください。市販の目薬を自己判断で追加することも避けてください。

コンタクトレンズをしたまま使える?

ドライアイに悩む方の多くは、コンタクトレンズを日常的に使用しています。処方された目薬をレンズの上からさしてよいのか、外してからさすべきなのかは、実用面で切実な疑問です。

ジクアス点眼液に含まれる添加剤

点眼薬でコンタクトレンズとの相性が問題になるのは、主に防腐剤の存在です。なかでもベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトレンズに吸着して蓄積し、角膜上皮に影響を与える可能性があるとされてきました。この成分を含む点眼薬は、レンズを外してから点眼するのが原則とされています。


ジクアス点眼液3%の添付文書に記載されている添加剤は、リン酸水素ナトリウム水和物、エデト酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クロルヘキシジングルコン酸塩液、pH調節剤です。ベンザルコニウム塩化物は含まれていません。

装用したまま点眼してよいかは医師の指示に従う

添付文書には、コンタクトレンズの装用中に点眼してはならないという記載はありません。一方で、装用したまま点眼してよいと明示されているわけでもありません。


したがって、レンズを装用したまま点眼してよいかどうかは、自己判断ではなく、処方の際に医師または薬剤師へ確認してください。使用しているレンズの種類(ソフト、ハード、使い捨て、カラーコンタクトなど)によっても判断が変わります。くすりのしおりでも、コンタクトレンズを使用している方は、その旨を医師や薬剤師に伝えるべき事項として挙げられています。


レンズを外して点眼するよう指示された場合、点眼後どれくらいで再装用してよいかも確認しておいてください。一般的には、点眼後5分程度あけてから装用するよう指導されることが多いものの、薬剤や目の状態によって異なります。

ドライアイとコンタクトレンズの関係

そもそも、コンタクトレンズの装用はドライアイを悪化させる要因のひとつです。レンズが涙の層を分断し、涙の蒸発を促すためです。そのため治療中は、装用時間を短くする、眼鏡を併用する日を作る、レンズの種類や素材を見直す、症状が強い時期は装用を控えるといった対応が検討されることがあります。


ジクアス点眼液3%は1日6回の点眼が必要な薬です。その都度レンズの着脱が必要となれば、日常生活のなかで続けるのは容易ではありません。装用のしかたや点眼のタイミングに無理がある場合は、その事情も含めて医師に相談してください。点眼回数の少ない製剤や、別の治療法が検討される場合もあります。


また、ジクアス点眼液を処方された後に、こうした疑問が次々とわいてきた時に備えると、あらかじめ再診料が安く相談しやすいクリニックを受診しておくと便利です。


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ジクアスLX点眼液3%との違いと副作用の差

ジクアス点眼液3%とジクアスLX点眼液3%は、いずれも参天製薬が製造販売する、ジクアホソルナトリウムを有効成分とするドライアイ治療薬です。名前が似ているため混同されやすいものの、いくつかの点で違いがあります。

2つの製剤の比較


項目

ジクアス点眼液3%

ジクアスLX点眼液3%

有効成分

ジクアホソルナトリウム

ジクアホソルナトリウム

用法用量

1回1滴、1日6回

1回1滴、1日3回

分類

ドライアイ治療剤(ムチン・水分分泌促進点眼剤)

ドライアイ治療剤(水分分泌促進・ムチン分泌・産生促進・涙液中脂質増加点眼剤)

薬価

323.9円(3%5mL1瓶)

770.5円(3%5mL1瓶)

後発医薬品

あり

なし



薬価は執筆時点のものです。薬価は改定されるため、最新の情報は医療機関や薬局でご確認ください。


有効成分は同じですが、ジクアスLX点眼液3%は製剤が工夫されており、点眼回数は1日3回です。一方、ジクアス点眼液3%は1日6回点眼します。ジクアス点眼液3%には後発医薬品があるため、薬剤費に違いが生じることがあります。費用が気になる場合は、医師や薬剤師に相談してください。 

報告されている副作用の違い

ジクアスLX点眼液3%についても、注意すべき副作用として、眼刺激、眼脂、眼異常感、眼乾燥感、眼違和感、眼のねばつき感、眼そう痒感、結膜充血、疼痛、眼痛が挙げられています。


しみる感じ、目やに、充血、かゆみ、痛みといった中心的な症状は、ジクアス点眼液3%と共通しています。有効成分が同じである以上、目の表面にあらわれる反応の傾向も似ていると考えられます。禁忌についても同様に、成分に対して過敏症の既往歴がある方は使用できません。小児等を対象とした臨床試験は、いずれの製剤でも実施されていません。


点眼の回数が1日6回から3回に減れば、薬液が目の表面に触れる機会は半分になります。ただし、ジクアスLX点眼液3%は薬剤が目の表面にとどまりやすいよう工夫されており、1回あたりの接触時間が長くなる可能性もあります。回数が減ったぶんだけ単純に副作用が軽くなると考えることはできません。添加剤の構成も2つの製剤で同一とは限らないため、添加剤による刺激が疑われる場合は、製剤ごとの成分を医師または薬剤師に確認してください。


どちらを使うかは、目の状態、症状の程度、生活スタイル、費用など複数の要素をふまえて医師が判断します。1日6回はどうしても守れない、しみる感じが強くて続けられない、費用を抑えたいといった事情は、遠慮なく医師に伝えてください。


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ジクアス点眼液は市販で買える?入手方法とジェネリック

副作用が気になって受診をためらう、あるいは通院の時間が取れないという理由から、市販で同じ薬を買えないかと考える方がいます。
しかし、ジクアス点眼液を薬局やドラッグストアで購入することはできません。

ジクアス点眼液は処方箋医薬品

ジクアス点眼液3%は処方箋医薬品に指定されており、医師等の処方箋によって使用される薬です。医師の診察を受け、処方箋の交付を受けたうえで、調剤薬局で受け取ることになります。同じ有効成分ジクアホソルナトリウムを含む市販薬は販売されていません。


ジクアス点眼液は、ドライアイと診断された患者に処方される医療用医薬品です。 目の乾きという自覚症状だけでは、ドライアイなのか、別の病気が隠れているのかを判断できません。診察を受けて初めて、この薬が適切かどうかが決まります。

ジェネリック(後発医薬品)について

ジクアス点眼液3%には後発医薬品があります。ジクアホソルナトリウムを有効成分とする点眼液が、複数の企業から販売されています。


後発医薬品は、有効成分と規格が同じであることを前提に承認されています。ただし、添加剤の構成や容器の形状は製品によって異なる場合があります。しみる感じなど、添加剤が関係する可能性のある症状が気になる場合は、切り替えの際にその旨を医師や薬剤師に伝えてください。なお、ジクアスLX点眼液3%には後発医薬品がありません。

個人輸入や通販には手を出さないでください

インターネット上には、処方箋なしで海外から医薬品を取り寄せられるとうたう業者が存在します。しかし、こうした個人輸入には重大なリスクがあります。


  • 偽造品や、有効成分が含まれていない製品が届く可能性があります

  • 品質や保管状態が保証されず、汚染された点眼薬を目にさす危険があります

  • 医師の診察を受けないため、そもそも自分の目の状態に適した薬なのか判断できません

  • 健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象になりません


点眼薬は、目という繊細な器官に直接使用するものです。汚染された薬液による感染は、視力に関わる事態を招きかねません。費用や通院の手間が理由であれば、その事情を医師に伝えて相談してください。

ジクアス点眼液の副作用に関するよくある質問

ジクアス点眼液は出荷停止になっていると聞きましたが、処方してもらえますか?

ジクアスLX点眼液3%は、一部のロットで防腐剤の濃度低下が確認されたため、2024年5月に自主回収と出荷停止になるなど、過去に供給が不安定になった時期がありましたが、2025年12月上旬に出荷が再開されています(参照)。


ただし、製剤の供給状況は随時変動します。現在の正確な在庫や処方の可否については、受診される医療機関や調剤薬局へ直接ご確認ください。 


医薬品の供給状況は変動します。処方や在庫の状況については、受診される医療機関や調剤薬局にご確認ください。


🧴在庫状況を確認する

寝る前に点眼してもよいですか?

就寝前に点眼しても問題ありません。1日6回の点眼は、起床後から就寝前まで、できるだけ間隔を空けて行います。点眼直後は一時的に視界がぼやけることがあるため、車の運転や細かい作業は、視界が戻ってから行ってください。 

冷蔵庫で保管してもよいですか?

ジクアス点眼液は室温保存です。冷蔵庫での保管は指示されていません。しみる感じを和らげるために冷やしたいと考える方がいますが、指示のない保管方法は避けてください。刺激が強い場合は、医師にご相談ください。

花粉症の症状にも効きますか?

ジクアス点眼液の効能または効果は、ドライアイのみです。花粉症によるかゆみや充血に対する効果は承認されていません。


花粉の時期に目の不快感が強まる場合、ドライアイとアレルギー性結膜炎の両方が関係していることもあります。治療の内容は診察のうえで判断されます。自己判断で市販のアレルギー用目薬を追加せず、医師に相談してください。


なお、DMMオンラインクリニックの場合は、「ドライアイ・眼精疲労」と「花粉症」を一度に相談できる数少ないオンラインクリニックの一つです。


診察料も0円・再診料も0円であるため、「やっぱりいいや」となって、薬をもらわなければお金はかかりません。


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緑内障がありますが、使用できますか?

ジクアス点眼液を使用してはいけないのは、成分に対して過敏症(アレルギー)を起こしたことがある方です。緑内障そのものが使用を妨げる記載はありません。ただし、緑内障の治療で点眼薬を使用している場合、併用の可否と点眼の間隔について医師の指示を受ける必要があります。使用中の薬をすべて伝えてください。

妊娠中や授乳中でも使えますか?

ジクアス点眼液の添付文書には、妊婦や授乳婦に関する特別な注意項目は設けられていません。また、小児等を対象とした臨床試験は実施されていません。


妊娠中や授乳中の使用に関するリスクについては、個別の状況(妊娠週数や症状の程度など)を考慮して医師が判断します。妊娠の可能性がある方や授乳中の方は、必ず事前に医師へお伝えください。 妊娠中、妊娠の可能性がある場合、授乳中の方は、必ずその旨を医師に伝えたうえで判断を仰いでください。

まとめ ジクアス点眼液の副作用と安全に使うためのポイント

ジクアス点眼液の副作用として最も多く報告されているのは眼刺激で、次いで目やに、結膜充血、眼痛が続きます。国内の臨床試験では、144例中22例(15.3%)に副作用が認められました。いずれも目の表面に限られた症状が中心です。


しみる感じや、白く糸を引くような目やには、この薬がムチンの分泌を促すという作用と表裏の関係にあります。使い続けるうちに気にならなくなっていくことが多い症状です。一方で、強い痛み、まぶしさ、続く視界のかすみ、色のついた目やに、まぶたの腫れといった症状は、点眼を続けず早めに眼科を受診してください。 


副作用を減らすうえで大切なのは、決められた用法を守ることです。1回1滴を守る、他の目薬とは5分以上あける、点眼後は1〜5分まぶたを閉じて目頭を押さえる。こうした基本を守るだけで、目が受ける負担は変わります。


気になる症状がある場合は、自己判断で点眼回数を減らしたり、使い続けたりせず、眼科を受診してください。点眼を中止するか、回数を見直すか、別の製剤に変更するかは、目の状態を確認したうえで判断されます。 

参照リンク

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