まつ毛美容液の色素沈着とは?見た目の特徴と原因の成分、治す方法と色素沈着しない選び方

まつ毛美容液を使い始めてから、まぶたが黒ずんできた、目元が茶色っぽくなったと感じて、色素沈着ではないかと不安になる方もいるのではないでしょうか。まつ毛美容液で色素沈着するとどうなるのか、治るのか、色素沈着しない製品を選ぶにはどうすればよいのかも気になるところです。


まつ毛美容液による色素沈着には、医薬品の成分やそれに似た成分の作用によるものと、刺激やかぶれ、摩擦によるものがあります。原因によって、見た目の特徴や経過、治す方法の考え方が異なります。


この記事では、まつ毛美容液の色素沈着とは何か、見た目の特徴、原因となる成分、色素沈着したときに治す方法、色素沈着しないまつ毛美容液の選び方までを解説します。



※本記事に関するご注意

本記事は、執筆時点で確認できた公開情報をもとにした一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の安全性や効果を保証するものではありません。

化粧品の使用感や、肌への合い方には個人差があります。

本記事で紹介する医療用医薬品は、医師の処方が必要な医薬品で、保険は適用されません。使用については、必ず医師の診察と指示にしたがってください。

目の周りの色の変化や、赤み、かゆみ、痛み、腫れなどの異常があらわれた場合は使用を中止し、皮膚科や眼科を受診してください。

※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
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まつ毛美容液の色素沈着とは

まつ毛美容液を使い始めてから、まぶたが黒ずんだり、目元が茶色っぽくなったりすることがあります。


こうした変化には、配合成分の作用や、刺激・かぶれによる色素沈着が関係している可能性があります。


この記事では、まつ毛美容液による色素沈着の原因や見た目の特徴、改善方法、製品を選ぶ際の注意点について解説します。


まつ毛美容液で起こる色素沈着の2つのタイプ

まつ毛美容液による色素沈着は、大きく2つのタイプに分けて考えることができます。


1つは、成分そのものの作用によるものです。まつ毛の治療薬として承認されている医薬品のビマトプロストは、メラニンを増やすことがあり、まぶたや黒目の色素が濃くなることがあります。

ビマトプロストに似た成分を含む化粧品についても、海外で安全性が問題とされています。


もう1つは、刺激やかぶれ、摩擦によるものです。まつ毛美容液の成分が肌に合わずに炎症が起きたり、かゆみで目元をこすったりすると、炎症がおさまったあとに色素沈着が残ることがあります。これは、まつ毛美容液に限らず、肌の炎症のあとに起こりうる変化です。


色素沈着するとどうなるのか

色素沈着すると、まつ毛の生えぎわやまぶたが、茶色や黒っぽくくすんで見えるようになります。アイラインを引いたように見えたり、目元が暗い印象になったりすることがあります。


成分の作用による色素沈着では、使い続けると色の変化が少しずつ進むことがあります。医療用医薬品のビマトプロストは、まぶたや黒目の色素の変化は、使い続けると徐々に進行し、使用をやめると止まります。


また、黒目の色が濃くなる変化は、使用をやめても元に戻らないことが報告されています。まぶたの色素沈着と黒目の色の変化では、経過が異なる点に注意が必要です。

まつ毛美容液の色素沈着の見た目の特徴

まぶたの色素沈着の見え方

まつ毛美容液の色素沈着は、まつ毛美容液を塗るまつ毛の生えぎわに沿って、皮膚が茶色や黒っぽく見えるのが特徴です。まつ毛美容液がついた範囲に出やすく、塗るときにはみ出した部分に出ることもあります。


まぶたが全体的にくすんだり、黒ずんだりして見えることもあります。化粧品のまつ毛美容液を使った方から、黒ずみの報告がありました。

刺激やかぶれによる色素沈着では、色の変化の前に、赤み、かゆみ、腫れなどの症状が出ていることがあります。


黒目の色の変化

医療用医薬品のビマトプロストでは、黒目の部分にあたる虹彩の色が濃くなる変化が、重大な副作用として記載されています。虹彩の色素の変化は、使用をやめても消えないことが報告されています。


日本人に多い暗い茶色の単色の虹彩をもつ人でも、色の変化が認められています。る黒目の色が変わったように感じた場合は、早めに眼科を受診しましょう。


また、複数の色が混ざった虹彩をもつ人では、色の変化がはっきり認められるとされています。


色素沈着と間違えやすい状態

目元が暗く見える原因は、色素沈着だけではありません。目の下のくま、アイラインやマスカラの落とし残し、乾燥によるくすみでも、目元が黒っぽく見えることがあります。


また、ビマトプロストは、まぶたのくぼみが深くなる眼瞼溝深化という重大な副作用もあります。まぶたがくぼむと影ができ、目元が暗く見えることがあります。


色の変化がまつ毛美容液によるものなのか、ほかの原因によるものなのかは、見た目だけでは判断が難しい場合があります。気になる場合は、皮膚科や眼科で相談しましょう。


色素沈着の画像を見るときの注意

まつ毛美容液の色素沈着の画像は、インターネット上で見ることができますが、画像を見るときにはいくつか注意が必要です。


画像は、明るさや光の当たり方、メイクの有無によって、目元の色の見え方が大きく変わります。また、その色素沈着が、どの製品を、どのくらいの期間使って起きたものなのか、ほかに原因がなかったのかは、画像だけではわかりません。


ほかの人の画像と比べるよりも、自分の目元の変化を確かめることが大切です。同じ場所、同じ明るさで、メイクを落とした目元を撮影して記録しておくと、変化を比べやすくなります。まつ毛美容液を使い始める前の目元を記録しておくのもよい方法です。

まつ毛美容液で色素沈着が起こる原因と成分

まつ毛美容液で色素沈着が起こる原因と、関わる成分を表にまとめました。


原因

主な成分・きっかけ

見た目の特徴

経過

医薬品成分の作用

ビマトプロスト

まつ毛の生えぎわやまぶたが茶色や黒っぽくなる。黒目の色が濃くなることもある

使い続けると進行し、やめると止まる。まぶたの色素は徐々に薄くなる可能性がある一方、黒目の色の変化は戻らないと報告されている

プロスタグランジンに似た成分

イソプロピルクロプロステネートなど、海外の化粧品で使われる成分

安全性や影響が十分にわかっていない

欧州の委員会は、まつ毛やまゆ毛用の化粧品に使うのは安全とはいえないと結論づけている

刺激・かぶれ・摩擦

肌に合わない成分、目元をこすること

赤みやかゆみのあとに、茶色っぽい色素沈着が残る

炎症をおさめ、こすらないことで、時間をかけて薄くなることが多い


医薬品成分のビマトプロストによる色素沈着

ビマトプロストは、体内の生理活性物質であるプロスタグランジンに関連する成分で、国内ではまつ毛の不足を治療する医療用医薬品の有効成分として承認されています。同じ成分は、緑内障の目薬にも使われています。


ビマトプロストによってメラニンが増え、まぶたや虹彩の色素が濃くなることがあります。副作用として、皮膚の色素が濃くなることは2%以上、虹彩の色素が濃くなることは0.2%と記載されています。


国内の臨床試験では、皮膚の色素が濃くなる副作用が、まつ毛の不足の原因が特定されない人で3.4%、抗がん剤治療によってまつ毛が少なくなった人で11.1%に報告されています。


まぶたの色素沈着などを防ぐため、上まぶたのふち以外に液がついた場合は、よくふき取るか洗い流すよう指導されています。


目の病気や目の手術後で治療を受けている人に使う場合は、眼科医に相談することが望ましいとされています。使用中は定期的に診察を受け、色素の変化などがないかを確認することとされています。


プロスタグランジンに似た成分を含む化粧品

海外では、まつ毛やまゆ毛用の化粧品に、プロスタグランジンに似た成分が使われていることがあります。


欧州連合の消費者安全科学委員会は、2026年2月、イソプロピルクロプロステネートなど3つの成分について、まつ毛やまゆ毛の成長を目的とした化粧品への使用は安全とはいえないとの見解を示しました。少量でも強い薬理作用があり、安全性を判断するためのデータが不足していることが理由です。


国内では、化粧品に医薬品の成分を配合することは原則として禁止されています。また、化粧品のまつ毛美容液には、まつ毛を伸ばす効能は認められていません。 


海外製品を個人輸入する場合は、国内の化粧品とは成分や安全性に関する基準が異なる可能性があるため、注意が必要です。


化粧品への医薬品成分の混入

国内でも、化粧品のまつ毛美容液から医薬品成分が検出された例があります。厚生労働省の回収情報によると、2023年に、化粧品のまつ毛美容液から医薬品成分のビマトプロストが検出され、11品目が回収されました。


原因は、原料として使われたエキスにビマトプロストが含まれていたことでした。この製品では、かゆみが6件、黒ずみが4件報告されています。


化粧品の成分表示だけでは、こうした混入を見分けることはできません。化粧品のまつ毛美容液でも、目元の色の変化に気づいたら、使用を中止することが大切です。


刺激やかぶれ、摩擦による色素沈着

国民生活センターには、まつ毛美容液による目の周りの腫れやかゆみなどの相談が寄せられています。国民生活センターの調査では、まつ毛美容液20銘柄に9〜57の成分が表示されており、植物由来の成分やエタノールなどのアルコール類が含まれていたとされています。


こうした成分が肌に合わないと、赤みやかゆみ、かぶれが起こることがあります。かゆみで目元をこすったり、炎症が長引いたりすると、炎症がおさまったあとに色素沈着が残ることがあります。


目元の皮膚はうすく、刺激を受けやすい部分です。アイメイクを強くこすって落とす習慣も、目元の摩擦の原因になります。

まつ毛美容液で色素沈着したら治す方法

まずは使用を中止する

まつ毛美容液を使っていて、まぶたの色が濃くなった、黒ずんできたと感じたら、まずは使用を中止しましょう。成分の作用による色素沈着は、使い続けると進行することがあります。


国民生活センターも、まつ毛美容液を使って赤み、かゆみ、痛み、腫れなどが出た場合は使用を中止し、症状に応じて皮膚科医や眼科医を受診するよう呼びかけています。


医療用医薬品を処方されて使っている場合は、処方した医師に相談してください。医師は症状に応じて、使用を続けるかどうかを慎重に判断されます。


使用を中止したあとは、どの製品を、いつから使っていたのかを控えておくと、受診したときに役立ちます。製品の容器や外箱は捨てずに保管しておきましょう。


色素沈着は治るのか、経過の目安

まつ毛美容液の色素沈着が治るかどうかは、原因や部位によって異なります。


医療用医薬品のビマトプロストは、まぶたの色素沈着は、使用をやめたあとに徐々に消える、または軽くなる可能性があります。米国眼科学会も、まぶたの皮膚が黒くなる変化は、使用をやめると消えるとしています。


一方、黒目の色の変化は、使用をやめても元に戻らないことが報告されています。まぶたの色素沈着とは経過が異なるため、黒目の色の変化に気づいたら、早めに眼科を受診してください。


刺激やかぶれによる色素沈着は、炎症をおさめ、こすらないようにすることで、時間をかけて薄くなっていくことが多いとされています。薄くなるまでの期間は、色素沈着の程度や肌の状態によって異なり、一律には言えません。


使用を再開するときの注意

色素沈着が薄くなったあとでも、原因と考えられるまつ毛美容液を再び使うと、また色素沈着が起こる可能性があります。原因と考えられる製品は、使用を再開しないようにしましょう。


別のまつ毛美容液を使う場合も、目元の状態が落ち着いてから、少量で試すようにしましょう。医療用医薬品の場合は、使用を再開するかどうかを、処方した医師と相談して決めてください。


皮膚科や眼科を受診したい症状

色素沈着したときに、皮膚科や眼科を受診する目安を表にまとめました。


症状

受診先の目安

まぶたの色が濃くなった、黒ずんできた

皮膚科、医療用医薬品を使っている場合は処方した医師

目の周りに赤み、かゆみ、腫れがある

皮膚科

目の痛み、充血、しみる感じが続く

眼科

黒目の色が変わったように感じる

眼科

見え方が急に悪くなった

すぐに眼科

まぶたがくぼんだように感じる

眼科、医療用医薬品を使っている場合は処方した医師


目の周りの赤みやかゆみ、腫れがある場合は、皮膚科で相談しましょう。目の痛みや充血、しみる感じが続く場合や、黒目の色の変化が気になる場合は、眼科を受診してください。


ビマトプロストでもしみる、かゆみ、目の痛みなどの症状が続く場合は、すぐに眼科を受診してください。


皮膚科では、色素沈着の原因や肌の状態を確認したうえで、治療やケアの方法を相談できます。美白化粧品などを自己判断で目元に使う前に、まずは医師に相談すると安心です。


目元をこすらないなど日常のケア

色素沈着を悪化させないためには、目元への刺激を減らすことが大切です。


目元をこすらない、アイメイクはこすらずにやさしく落とす、洗顔後はタオルで押さえるように水分をふき取るといったことを意識しましょう。かゆみがあるときも、こするのではなく、医療機関で相談してかゆみの治療を受けることが大切です。


紫外線は、色素沈着を濃くする原因の1つです。日差しの強い日は、帽子や日傘、サングラスなどで目元を紫外線から守りましょう。


かゆみがあるときに、市販の薬や化粧品を自己判断で目元に塗ると、かえって刺激になることがあります。目元に使うものは、医師や薬剤師に相談してから選びましょう。

色素沈着しないまつ毛美容液の選び方

成分表示で確認したいこと

化粧品には、配合されているすべての成分が表示されています。海外の製品などで、イソプロピルクロプロステネートなど、欧州で安全性が問題とされたプロスタグランジンに似た成分が表示されている場合は、使用を避けましょう。


刺激やかぶれを避けるためには、過去に肌が荒れたことがある成分が含まれていないかを確認しましょう。国民生活センターの調査で多く含まれていたアルコール類や植物由来の成分で、肌が荒れた経験がある方は特に注意が必要です。


ただし、成分表示を確認しても、原料への医薬品成分の混入までは見分けられません。成分表示の確認とあわせて、使い始めてからの目元の変化にも気を配りましょう。


目元が敏感な人の選び方

目元が敏感な方や、アイメイクで目の周りが荒れたことがある方は、刺激になりやすい成分をできるだけ避け、少量から試しましょう。はじめて使う製品は、腕の内側などで試してから使うと安心です。


使用上の注意や、問い合わせ先がわかりやすく表示されている製品を選ぶことも大切です。厚生労働省は2019年に、まつ毛美容液をうたう化粧品について、異常があれば使用を中止して医師に相談する旨を記載するよう、製造販売業者に求めています。


海外の製品を個人輸入して使うことは避けましょう。国内の基準では化粧品に配合できない成分が含まれている場合があります。


色素沈着を防ぐ使い方

まつ毛美容液は、製品の使用方法に書かれた量と回数を守って使いましょう。量を多く塗っても効果が高まるわけではなく、はみ出した液が肌につく原因になります。


塗るときにまぶたの皮膚にはみ出した場合は、すぐにふき取りましょう。医療用医薬品の添付文書でも、まぶたの色素沈着などを防ぐため、塗る部分以外についた液は、よくふき取るか洗い流すこととされています。


使い始めたら、目元の色や状態に変化がないかを、ときどき確認しましょう。異常に早く気づくことができれば、色素沈着が進む前に使用を中止できます。


塗る前には洗顔して目元を清潔にし、容器の先端や筆が指などにふれないようにしましょう。塗る前に洗顔して上まぶたのふちを清潔にし、容器やアプリケータの先端が周囲の物や指にふれないよう注意しましょう。

まつ毛美容液の色素沈着に関するよくある質問

色素沈着しないまつ毛美容液はありますか?

どのまつ毛美容液でも、色素沈着が絶対に起こらないとはいえません。成分の作用による色素沈着のほかに、肌に合わずにかぶれたり、こすったりすることで、色素沈着が起こることもあるためです。


国内の化粧品では、原則として医薬品の成分は配合できません。そのうえで、肌に合わない成分を避け、正しい使い方を守り、異常があれば使用を中止することが、色素沈着を防ぐためのポイントです。


医療用医薬品を使うと必ず色素沈着しますか?

必ず色素沈着するわけではありません。皮膚の色素が濃くなる副作用は2%以上、虹彩の色素が濃くなる副作用は0.2%とされています。


ただし、使い続けると進行することがあるため、使用中は定期的に医師の診察を受けることとされています。


色素沈着しているときにアイメイクをしてもよいですか?

赤みやかゆみなどの炎症がある場合は、アイメイクは控え、医師に相談しましょう。炎症がなく、色素沈着だけが気になる場合も、アイメイクを落とすときにこすらないことが大切です。


まつ毛美容液の色素沈着は、使い始めてどのくらいで出ますか?

色素沈着があらわれる時期は、製品や成分、肌の状態によって異なり、一律には言えません。成分の作用による色素の変化は、使い続けると徐々に進行するとされているため、使っている間は目元の変化をときどき確認しましょう。


まつ毛美容液の色素沈着は皮膚科で治せますか?

皮膚科では、色素沈着の原因や程度を確認したうえで、治療やケアの方法を相談できます。成分の作用による色素沈着は、使用をやめることが基本で、まぶたの色素は時間とともに薄くなる可能性があるとされています。

まつ毛美容液の色素沈着と治す方法のまとめ

まつ毛美容液の色素沈着には、ビマトプロストなどの医薬品成分やそれに似た成分の作用によるものと、刺激やかぶれ、摩擦によるものがあります。まぶたの色素沈着は使用をやめると徐々に薄くなる可能性がある一方、黒目の色の変化は元に戻らないことが報告されています。


色素沈着したと感じたら、まずは使用を中止し、症状に応じて皮膚科や眼科を受診しましょう。色素沈着しないまつ毛美容液を選ぶためには、成分表示や使用上の注意を確認し、個人輸入の製品は避け、はみ出した液はふき取るなど、正しい使い方を守ることが大切です。

参照リンク

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