バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いは?効果や持続時間、選び方を解説
ED治療薬として広く知られているのが、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3つです。いずれも国内で承認されているPDE5阻害薬に分類される薬ですが、作用があらわれるまでの時間や効果が続く時間、食事の影響の受けやすさなどに違いがあります。
どれを選ぶべきかは、生活のリズムや使用する場面によって変わります。即効性を求めるのか、時間に縛られたくないのか、費用を抑えたいのかによって、適した薬は異なります。
この記事では、バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いを効果や持続時間、副作用、用量、ジェネリック医薬品の観点から整理し、自分に合った選び方を解説します。
※注意事項
この記事は、執筆時点で公開されている情報に基づいた一般的な情報提供を目的としています。特定の治療法や医薬品の使用をすすめるものではなく、診断や治療にあたるものでもありません。
バイアグラ・レビトラ・シアリスはいずれも医師の処方が必要な医療用医薬品です。服用の可否や用量、薬の選択は、必ず医師の診察を受けたうえで判断してください。持病がある場合や、現在服用している薬がある場合は、その旨を必ず医師に伝えてください。
効果や副作用のあらわれ方には個人差があり、記載した内容がすべての人に当てはまるものではありません。ED治療は公的医療保険が適用されない自由診療にあたるのが一般的です。
薬の承認状況や取り扱いは変動することがあります。最新の情報は医療機関や医師にご確認ください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いを一覧で比較
バイアグラ・レビトラ・シアリスの3つの薬の違いを、まず全体像として整理します。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの基本的な違い
バイアグラ、レビトラ、シアリスは、いずれもPDE5阻害薬に分類されるED治療薬です。作用の仕組みは共通していますが、有効成分がそれぞれ異なります。
バイアグラの有効成分はシルデナフィルです。1999年に日本で承認された、国内で最初のED治療薬にあたります。製造販売元はヴィアトリス製薬です。
レビトラの有効成分はバルデナフィルです。2004年に承認され、バイエル薬品が製造販売元となっていました。
シアリスの有効成分はタダラフィルです。2007年に承認され、日本新薬が製造販売元です。
有効成分が異なることで、作用があらわれるまでの時間や効果が続く時間に差が生じます。
項目 |
バイアグラ |
レビトラ |
シアリス |
有効成分 |
シルデナフィル |
バルデナフィル |
タダラフィル |
国内承認 |
1999年 |
2004年 |
2007年 |
製造販売元 |
ヴィアトリス製薬 |
バイエル薬品 |
日本新薬 |
先発品の流通 |
あり |
販売中止 |
あり |
効果が出るまで |
30〜60分 |
15〜30分 |
60〜180分 |
持続時間 |
3〜5時間 |
5〜8時間 |
30〜36時間 |
作用の強さ |
中 |
高 |
穏やか |
食事の影響 |
受けやすい |
やや受けやすい |
受けにくい |
主な用量 |
25mg、50mg |
10mg、20mg |
5mg、10mg、20mg |
ジェネリック |
あり |
あり |
あり |
市販 |
なし |
なし |
10mgのみ |
レビトラは現在販売されていない
3つの薬を比較するうえで、前提として押さえておきたい点があります。先発医薬品のレビトラ錠は、現在国内で流通していません。
バイエル薬品が2021年に販売中止を発表し、その後出荷が終了しました。供給上の理由によるもので、有効性や安全性に問題があったためではありません。
そのため、現在レビトラを希望して医療機関を受診した場合に処方されるのは、バルデナフィルを有効成分とするレビトラのジェネリック医薬品です。複数のメーカーから発売されており、成分の種類と量は先発医薬品と同じです。
この記事でレビトラについて述べる内容は、基本的にバルデナフィルという成分の特性を指しています。
バイアグラ・レビトラ・シアリスに共通する作用の仕組み
3つの薬に共通しているのは、PDE5という酵素の働きを抑えるという点です。
性的な刺激を受けると、体内では一酸化窒素が放出され、それをきっかけにcGMPという物質が増えます。cGMPには血管を広げて血流を増やす働きがあり、これが勃起につながります。
PDE5はこのcGMPを分解する酵素です。PDE5の働きが抑えられるとcGMPが分解されにくくなり、血流が保たれやすい状態になります。
重要なのは、いずれの薬も性的な刺激があって初めて働くという点です。服用しただけで勃起が起こるわけではなく、性欲を高める薬でもありません。この点は3剤に共通しています。
バイアグラ・レビトラ・シアリスが使い分けられている理由
同じPDE5阻害薬でありながら3つの薬が使い分けられているのは、有効成分の構造が異なることで、体内での吸収や代謝のされ方に差が生じるためです。
吸収が速い成分は作用があらわれるのも早く、体内にとどまる時間が長い成分は効果も長く続きます。また、食べ物の影響をどの程度受けるかも成分によって異なります。
こうした差があることで、生活のリズムや使用する場面に応じた選択が可能になっています。どれかが一方的に優れているわけではなく、それぞれに適した場面があるという理解が実態に近いといえます。
初めてED治療薬を検討する場合、この違いを把握しておくことで、医師との相談がしやすくなります。
バイアグラの特徴と処方が検討されるケース
バイアグラの特性を整理します。
バイアグラの効果があらわれる時間と持続時間
バイアグラは、服用からおよそ30分から60分で作用があらわれるとされています。効果が続く時間はおよそ3時間から5時間です。
3剤のなかでは、即効性と持続時間のいずれも中間に位置づけられます。服用のタイミングを計画しやすい一方、効果が続く時間はシアリスと比べて短くなります。
性行為のおよそ1時間前に服用することとされています。
バイアグラは食事の影響を受けやすい
バイアグラの特性として押さえておきたいのが、食事の影響を受けやすい点です。3剤のなかで最も影響が大きいとされています。
胃の中に食べ物が残っている状態では、有効成分の吸収が妨げられます。特に脂肪分の多い食事の後では、影響が顕著になります。
そのため、バイアグラは空腹時の服用がすすめられます。食後に服用する場合は、2時間程度あけることが目安とされることが多くなっています。
会食の後に服用しても効果を感じにくいのは、この吸収の問題が関係している可能性があります。
バイアグラの処方が検討される主なケース
バイアグラは、費用を抑えたい場合に選択肢になりやすい薬です。3剤のなかで最も歴史が長く、ジェネリック医薬品の種類も豊富であるため、価格帯が抑えられている傾向があります。
また、服用のタイミングを計画できる場合にも適しています。空腹の状態で服用し、1時間程度おいてから性行為に至るという流れを組めるのであれば、特性を活かせます。
初めてED治療薬を使う場合、最も情報が蓄積されている薬という点も判断材料になります。国内で承認されてからの期間が長く、使用経験の多い薬です。
一方で、食事の制約を守りにくい生活リズムの場合は、他の薬のほうが適している可能性があります。
レビトラの特徴と処方が検討されるケース
レビトラの効果があらわれる時間と持続時間
レビトラは、3剤のなかで最も即効性が高いとされています。服用からおよそ15分から30分で作用があらわれます。
効果が続く時間はおよそ5時間から8時間です。用量によっては、より長く続くとされることもあります。
即効性と持続時間のバランスという点では、バイアグラより優れた設計といえます。急な場面にも対応しやすい特性です。
レビトラの食事の影響と作用の強さ
レビトラは、バイアグラと比べて食事の影響を受けにくいとされています。ただし影響がまったくないわけではなく、脂肪分の多い食事の後では吸収に影響が出る可能性があります。
一般的には、700kcal程度までの食事であれば影響は少ないとされています。とはいえ、空腹に近い状態で服用したほうが確実であることに変わりはありません。
また、レビトラは3剤のなかで作用の強さが高いと位置づけられることが多い薬です。その分、副作用も出やすい傾向があるとされています。
レビトラの処方が検討される主なケース
レビトラは、即効性を重視する場合に選択肢になります。服用から作用があらわれるまでの時間が短いため、事前に長く時間を確保できない場面に向いています。
しっかりとした作用を求める場合にも検討される薬です。ただし、作用が強いことは副作用が出やすいことと表裏の関係にあります。
一方で、先発医薬品が流通していないため、ジェネリック医薬品での処方となる点は理解しておく必要があります。また、取り扱いのない医療機関もあるため、事前の確認が必要になることがあります。
シアリスの特徴と処方が検討されるケース
シアリスの効果があらわれる時間と持続時間
シアリスの最大の特徴は、効果が続く時間の長さです。およそ30時間から36時間続くとされており、3剤のなかで突出しています。
一方、作用があらわれるまでには60〜180分程度かかるため、ほかのED治療薬と比べて服用のタイミングを早めに考える必要があります。
この持続時間の長さから、シアリスは服用のタイミングを厳密に計算しなくてよい薬として位置づけられています。休日の前日に服用しておくといった使い方が可能です。
なお、持続時間が長いことは作用が強いことを意味しません。作用の強さという点では、シアリスは3剤のなかで最も穏やかとされることが多くなっています。
シアリスは食事の影響を受けにくい
シアリスは、3剤のなかで最も食事の影響を受けにくい薬です。
食後に服用しても吸収への影響が小さいとされており、食事のタイミングを気にせず使いやすい特性があります。会食や外食の機会が多い場合には実用的な利点になります。
ただし、影響がまったくないわけではありません。脂肪分の多い食事を大量にとった直後は、ある程度時間をあけたほうが安心です。
シアリスの処方が検討される主なケース
シアリスは、服用のタイミングに縛られたくない場合に向いています。効果が続く時間が長いため、時刻を計算して服用する負担が少なくなります。
食事の制約を避けたい場合にも適しています。外食や会食の機会が多い生活リズムでは、この特性が活きます。
また、作用が穏やかとされることから、副作用が心配な場合の選択肢にもなります。ほてりや頭痛といった症状が出にくい傾向があるとされています。
一方で、急な場面に対応したい場合には向きません。作用があらわれるまでに時間がかかるため、余裕を持った服用が必要です。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの効果と持続時間の違い
バイアグラ・レビトラ・シアリスの3剤の違いを、時間という軸で整理します。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの効果が出るまでの時間
最も早く作用があらわれるのはレビトラで、およそ15分から30分です。次いでバイアグラがおよそ30分から60分、シアリスがおよそ60分から180分となります。
この差は、生活の場面での使いやすさに直結します。予定が立てにくい場合はレビトラ、ある程度計画できる場合はバイアグラ、余裕を持って準備できる場合はシアリスという整理ができます。
ただし、いずれも個人差があります。表示されている時間はあくまで目安であり、実際の感じ方は人によって異なります。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの効果が続く時間
持続時間はシアリスが最も長く、およそ30時間から36時間です。レビトラがおよそ5時間から8時間、バイアグラがおよそ3時間から5時間と続きます。
シアリスの持続時間は、他の2剤と比べて大きく異なります。1回の服用で丸1日以上カバーできるため、週末に服用するといった使い方が可能です。
この差から、シアリスは日常的な使用に、バイアグラとレビトラは特定の場面に向いた薬という見方もできます。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの作用の強さ
作用の強さという観点では、レビトラが最も高く、バイアグラが中間、シアリスが最も穏やかと位置づけられることが一般的です。
ただし、この強さは効果の優劣を意味するものではありません。強い作用が必要な場合もあれば、穏やかな作用のほうが適している場合もあります。
また、作用が強い薬ほど副作用も出やすい傾向があります。効果と副作用のバランスをどう取るかは、医師と相談しながら判断することになります。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの食事とお酒の影響の違い
バイアグラ・レビトラ・シアリスについて、実際の使用場面で差が出やすいのが、食事とお酒の影響です。
バイアグラ・レビトラ・シアリスが食事の影響を受ける順番
食事の影響を最も受けやすいのがバイアグラです。空腹時の服用がすすめられ、食後は2時間程度あけることが目安とされます。
レビトラは中間で、700kcal程度までの食事であれば影響は少ないとされています。
シアリスは最も影響を受けにくく、食後の服用でも大きな差が出にくいとされています。
食事の時間が不規則な場合や外食が多い場合は、食事の影響を受けにくい薬が選択肢になります。
バイアグラ・レビトラ・シアリスとお酒の関係
3剤とも、添付文書上でアルコールとの併用が禁止されているわけではありません。少量の飲酒であれば、緊張を和らげる作用がプラスに働く場合もあります。
ただし、いずれの薬も血管を広げる作用を持つため、アルコールの血管拡張作用と重なると血圧が下がりやすくなります。ほてりやめまいといった症状が強く出る可能性があります。
また、過度な飲酒は脳の勃起に関わる働きを鈍らせるため、薬を服用していても効果を感じにくくなります。
バイアグラ服用時の飲酒について、明確な安全基準は定められていません。飲酒による影響には個人差があるため、不安がある場合は医師に相談してください。
ED治療薬とグレープフルーツジュースの飲み合わせ
3剤に共通する注意点として、グレープフルーツジュースとの併用があります。
グレープフルーツに含まれる成分が、薬を代謝する肝臓の酵素の働きを妨げるためです。その結果、有効成分が体内に長くとどまり、血中濃度が高くなる可能性があります。
血中濃度が上がると、頭痛やほてりといった副作用が強く出るおそれがあります。服用する日はグレープフルーツを避けることが望ましいと考えられます。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの副作用の違い
バイアグラ・レビトラ・シアリスの副作用についても整理します。
3剤に共通する副作用
バイアグラ、レビトラ、シアリスに共通してみられる副作用は、顔のほてり、目の充血、頭痛、鼻づまり、動悸です。
これらはいずれも血管が広がることによって生じる症状で、薬が作用しているサインでもあります。多くは作用が薄れるとともに落ち着いていきます。
このほか、消化不良や背部痛、筋痛が報告されることがあります。
副作用の出やすさの違い
副作用の出やすさは、作用の強さとおおむね相関するとされています。作用が強いレビトラでは副作用も出やすく、作用が穏やかなシアリスでは比較的出にくい傾向があります。
ただし、これは一般的な傾向であり、個人差があります。シアリスで強い頭痛が出る人もいれば、レビトラでほとんど副作用を感じない人もいます。
シアリスについては、持続時間が長い分、副作用が出た場合にそれも長く続く可能性があるという指摘もあります。
3剤に共通する重大な副作用
頻度は低いものの、注意が必要な症状も3剤に共通しています。
持続勃起症は、性的な刺激がないにもかかわらず勃起が長時間続く状態です。4時間以上続く場合は速やかに医療機関を受診する必要があります。
突然の視力低下や視野の欠損があらわれた場合も、服用を中止して受診してください。突発性難聴や耳鳴りが報告されることもあります。
このほか、失神や重いアレルギー反応、心血管系の重篤な症状があらわれる可能性があります。
バイアグラ・レビトラ・シアリスを服用できない人
硝酸剤および一酸化窒素供与剤を投与中の人は、いずれの薬も服用できません。ニトログリセリンや硝酸イソソルビドなどが該当し、併用すると血圧が急激に下がるおそれがあります。
可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬であるリオシグアトを投与中の場合も同様です。
このほか、心血管系に障害があり性行為が不適当とされる人、重い肝機能障害がある人、低血圧または治療によりコントロールされていない高血圧の人、6か月以内に脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の既往がある人、網膜色素変性症の人は服用できません。
なお、年齢による制限が設けられている場合があります。医療機関によって基準が異なることがあるため、診察時に確認してください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの用量による違い
バイアグラの25mgと50mgの違い
バイアグラには25mgと50mgがあります。含まれる有効成分の量が異なり、50mgのほうが作用が強くあらわれる傾向があります。
通常成人には1回25mgから50mgを性行為の1時間前に服用することとされています。初めて使用する場合や、体調に不安がある場合は25mgから開始することが一般的です。
高齢者や肝機能に障害がある場合、腎機能が低下している場合には、25mgから開始することとされています。
用量を上げれば効果が高まる一方、副作用も出やすくなります。増量の判断は医師が行います。
レビトラの10mgと20mgの違い
レビトラのジェネリック医薬品には、10mgと20mgが流通しています。5mgが用意されている場合もあります。
20mgは含まれる成分量が多い分、作用が強くあらわれます。持続時間についても、20mgのほうが長くなる傾向があるとされています。
通常成人には1回10mgを性行為の約1時間前に服用し、症状に応じて適宜増減することとされています。1日の最高用量は20mgです。
高齢者では5mgから開始することとされており、年齢や状態に応じた調整が必要です。
シアリスの10mgと20mgの違い
シアリスには5mg、10mg、20mgがあります。それぞれ有効成分の量が異なり、症状や体調などに応じて処方されます。
通常成人には1回10mgを性行為の約1時間前に服用することとされています。10mgで十分な効果が得られず、忍容性が良好と判断された場合には20mgへの増量が可能です。
含まれる成分量が多いほど作用は強くあらわれますが、持続時間そのものは大きく変わらないとされています。20mgにすることで、効果の確実性が高まるという理解が近いでしょう。
軽度または中等度の肝障害がある場合は10mgを超えないこと、中等度または重度の腎障害がある場合は5mgから開始することなど、状態に応じた調整が定められています。
用量は自己判断で変更しない
いずれの薬についても、用量の変更は医師の判断が必要です。効果が感じられないからといって、自己判断で量を増やしてはいけません。
また、いずれも1日1回までと定められており、24時間以上の間隔をあける必要があります。同じ日に追加で服用することは避けてください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスのジェネリック医薬品の違い
費用を考えるうえで重要になるのが、ジェネリック医薬品の存在です。
ジェネリック医薬品とは何か
ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許期間が満了した後に発売される医薬品です。有効成分の種類と量が先発医薬品と同じであることを前提に承認されます。
添加物や錠剤の形状、大きさは異なる場合がありますが、期待される働きの方向性は共通しています。開発費用が抑えられる分、価格が低く設定されるのが一般的です。
バイアグラ、レビトラ、シアリスのいずれにもジェネリック医薬品があり、複数のメーカーから発売されています。
バイアグラのジェネリック医薬品
バイアグラのジェネリック医薬品は、シルデナフィルを有効成分とする製剤です。製品名にはシルデナフィル錠という表記とメーカー名が入るのが一般的です。
用量は25mgと50mgが中心で、先発医薬品と同じ構成になっています。国内メーカーから複数の製品が発売されており、選択肢は豊富です。
バイアグラは3剤のなかで最も早くジェネリック医薬品が発売された経緯があり、価格帯も比較的抑えられている傾向があります。
レビトラのジェネリック医薬品
レビトラのジェネリック医薬品は、バルデナフィルを有効成分とする製剤です。前述のとおり、先発医薬品のレビトラ錠が流通していないため、現在処方されるのはこちらになります。
用量は10mgと20mgが中心です。取り扱いのある医療機関は、バイアグラやシアリスと比べて限られる場合があります。
シアリスのジェネリック医薬品
シアリスのジェネリック医薬品は、先発医薬品のシアリスと同じ有効成分「タダラフィル」を含む医薬品です。有効成分が同じため、基本的な効果や作用も共通しています。
用量には5mg、10mg、20mgがあります。
なお、タダラフィルという成分は、ED以外に前立腺肥大症に伴う排尿障害や肺高血圧症の治療薬としても承認されています。これらの疾患の治療として処方される場合は、製品も適応も異なります。
自分に合ったED治療薬の選び方
入手方法に関して、近年大きな変化がありました。
シアリスが要指導医薬品として市販化された
タダラフィルを有効成分とする製剤が、要指導医薬品として市販化されました。エスエス製薬が日本新薬から権利の許諾を受けて販売しており、2026年7月31日に一部の薬局とドラッグストアで先行発売、2026年8月31日から全国での販売が予定されています。
PDE5阻害薬によるED治療薬が市販薬として発売されるのは、国内で初めてのことです。
購入にあたっては薬剤師による対面での情報提供が必要で、チェックシートの記入と18歳以上であることの本人確認が求められます。購入できるのは1回につき1箱までです。
希望小売価格は4錠入り1箱で税込5,808円とされています。取り扱われるのはタダラフィル10mgのみです。
バイアグラとレビトラは市販されていない
一方、バイアグラとレビトラは市販されていません。市販化の対象となったのはタダラフィルのみで、シルデナフィルとバルデナフィルは含まれていません。
現時点では、これら2成分の市販化に関する具体的な予定は公表されていません。
ドラッグストアで見かける精力剤や栄養ドリンクは、健康食品や医薬部外品にあたり、ED治療薬とは別のものです。
市販のシアリスと処方されるシアリスの違い
市販品と医療機関で処方される薬には、いくつかの違いがあります。
用量の選択肢が異なります。市販品は10mgのみですが、医療機関では5mgや20mgを含めて症状に応じた用量が選べます。
購入できる量にも差があります。市販品は1回1箱までですが、医療機関ではまとめての処方が可能です。
一方で、市販品には薬剤師にその場で相談して当日入手できるという利点があります。持病がなく、まず1箱だけ試したいという場合には適した選択肢です。
シアリスは市販化されたがバイアグラとレビトラは対象外
バイアグラ・レビトラ・シアリスの3剤のどれを選ぶかを考えるうえでの観点を整理します。
使用する場面からED治療薬を選ぶ
最も分かりやすいのが、使用する場面から考える方法です。
予定が読めず、急な場面にも対応したい場合はレビトラが向いています。作用があらわれるまでの時間が短いためです。
ある程度計画を立てられる場合はバイアグラが選択肢になります。空腹の状態で服用し、1時間程度おいてから使うという流れを組めるのであれば、特性を活かせます。
週末など、時間に縛られず過ごしたい場合はシアリスが適しています。1回の服用で丸1日以上カバーできるため、タイミングを計算する必要がありません。
食事や飲酒の頻度からED治療薬を選ぶ
外食や会食の機会が多い場合、食事の影響を受けにくいシアリスが実用的です。食後の服用でも大きな差が出にくいためです。
一方、自宅で過ごすことが多く、食事のタイミングを調整できる場合は、バイアグラでも問題なく使えます。
飲酒の機会が多い場合も同様で、食事の制約が少ない薬のほうが扱いやすくなります。ただし、飲酒そのものが勃起に影響する点は、いずれの薬を選んでも変わりません。
副作用への不安から選ぶ
副作用が心配な場合、作用が穏やかとされるシアリスが選択肢になります。ほてりや頭痛が出にくい傾向があるとされています。
ただし、シアリスは持続時間が長いため、副作用が出た場合にそれも長く続く可能性があります。この点は理解しておく必要があります。
初めてED治療薬を使う場合、低い用量から開始して様子を見るという方法もあります。用量の調整は医師と相談しながら進めてください。
費用からED治療薬を選ぶ
費用を抑えたい場合、ジェネリック医薬品が選択肢になります。3剤いずれにもジェネリック医薬品があり、先発医薬品と比べて価格が抑えられています。
なかでもバイアグラのジェネリック医薬品は、発売から時間が経過していることもあり、選択肢が多く価格帯も抑えられている傾向があります。
ED治療は自由診療にあたるのが一般的で、価格は医療機関ごとに設定されます。同じ薬でも医院によって費用が異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
年齢や体調からED治療薬を選ぶ
年齢や体調も、薬や用量を決めるうえでの要素になります。
高齢の場合、いずれの薬についても低い用量から開始することが添付文書に定められています。バイアグラでは25mg、レビトラでは5mgからの開始が示されています。
肝機能や腎機能に低下がある場合も、用量の調整が必要です。シアリスでは、肝障害の程度に応じて上限が設けられ、腎障害がある場合は5mgからの開始とされています。
持病がある場合や服用中の薬がある場合、選べる薬が限られることもあります。診察時に正確に伝えることで、安全に使える選択肢のなかから提案を受けられます。
バイアグラ・レビトラ・シアリスは途中で変更できる
最初に選んだ薬が合わなかった場合、別の薬に変更することは可能です。実際、複数の薬を試したうえで自分に合うものを見つける人も少なくありません。
変更する場合は医師の診察が必要です。効果の感じ方や副作用の有無を伝えることで、より適した薬や用量が検討されます。
3剤にはそれぞれ異なる特性があるため、1つが合わなかったからといってED治療薬全体が合わないということにはなりません。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの入手方法と注意点
ED治療薬を医療機関で処方してもらう
バイアグラ、レビトラ、シアリスの処方は、泌尿器科やED治療を扱う医療機関で受けられます。オンライン診療に対応している医療機関もあり、通院の時間が取りにくい場合の選択肢になります。
診察では、持病や服用中の薬について確認されます。硝酸剤を服用している場合は処方できないため、正確に伝えることが重要です。
医療機関によって取り扱っている薬が異なります。特にレビトラのジェネリック医薬品は、取り扱いのない場合があるため事前の確認が有効です。
ED治療薬を個人輸入や通販で買うリスク
インターネット上には、海外からED治療薬を個人輸入できるとうたうサイトが多数存在します。しかし、これには複数のリスクがあります。
最も大きいのが偽造品のリスクです。ED治療薬は偽造品が世界的に多く出回っている分野で、有効成分がまったく含まれていない製品や、表示と異なる成分が検出された事例が報告されています。
また、医師の診察を受けずに服用することの危険もあります。硝酸剤を服用している人がこれらの薬を飲めば、血圧が急激に下がるおそれがあります。
さらに、個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。そのため、健康被害が生じても公的な救済を受けられない可能性があります。
ED治療薬は他人に譲渡しない
処方されたED治療薬を他人に渡すことは避けてください。医師が個人の状態を確認したうえで処方する薬であり、処方を受けていない人が服用すれば重大な健康被害につながる可能性があります。
硝酸剤を服用している人が知らずに飲めば、命に関わります。良かれと思って渡した薬が、深刻な事態を招く可能性があるということです。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いに関するよくある質問
バイアグラ・レビトラ・シアリスの3剤の違いについて、寄せられることの多い質問をまとめます。
バイアグラ・レビトラ・シアリスで一番効果が高いのはどれですか
作用の強さという点ではレビトラが高いとされますが、効果の感じ方には個人差があります。持続時間ではシアリスが最も長く、即効性ではレビトラが優れています。何を重視するかによって適した薬は変わるため、一概にどれが優れているとはいえません。
バイアグラ・レビトラ・シアリスは併用できますか
併用はできません。いずれも同じPDE5阻害薬に分類される薬であり、複数を同時に服用すると作用が重なって副作用が強く出るおそれがあります。1日1回、いずれか1種類のみを服用してください。
シアリスとタダラフィルは違う薬ですか
タダラフィルはシアリスの有効成分の名称です。シアリスのジェネリック医薬品は、この有効成分の名称を製品名に用いています。有効成分の種類と量は同じであり、期待される働きの方向性も共通しています。
レビトラはなぜ販売されていないのですか
先発医薬品のレビトラ錠は、製造販売元の供給上の理由により2021年に販売中止が発表されました。有効性や安全性に問題があったためではありません。現在はバルデナフィルを有効成分とするジェネリック医薬品が流通しています。
バイアグラ・レビトラ・シアリスに保険は使えますか
ED治療を目的とする場合、公的医療保険は適用されず自由診療となります。なお、不妊治療の一環として処方される場合など、条件を満たせば保険が適用されるケースもあります。詳細は医療機関にご確認ください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスは性欲を高める薬ですか
いずれも性欲を高める薬ではありません。性的な刺激があって初めて働く薬であり、服用しただけで勃起が起こるわけではありません。この点は3剤に共通しています。
バイアグラ・レビトラ・シアリスは毎日飲んでも大丈夫ですか
いずれも1日1回までと定められており、24時間以上の間隔をあける必要があります。毎日の服用が必要かどうかは症状や治療方針によるため、医師と相談してください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いを踏まえて選ぶために
バイアグラ・レビトラ・シアリスについて、ここまでの内容を整理します。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの違いのまとめ
バイアグラ、レビトラ、シアリスは、いずれもPDE5阻害薬に分類されるED治療薬です。作用の仕組みは共通していますが、有効成分が異なることで特性に差が生じます。
即効性ではレビトラ、持続時間ではシアリスが優れています。バイアグラは両者の中間に位置し、費用を抑えやすいという特徴があります。
食事の影響は、バイアグラが最も受けやすく、シアリスが最も受けにくい構成です。外食や会食の機会が多い場合、この違いが選択の決め手になることがあります。
なお、レビトラについては先発医薬品が流通しておらず、処方されるのはジェネリック医薬品となります。
ED治療薬を使う前に確認しておきたいこと
硝酸剤を服用している場合、いずれの薬も服用できません。心臓や血管に関わる持病がある場合、服用中の薬がある場合は、必ず診察時に申告してください。この確認を省略すると、命に関わる事態を招くおそれがあります。
ED治療は自由診療にあたるのが一般的で、費用は全額自己負担となります。医療機関によって価格が異なるため、事前の確認が有効です。
また、EDの背景には生活習慣や心理的な要因、他の疾患が隠れていることがあります。薬で対処するだけでなく、気になる症状がある場合は医師に相談してください。
最初に選んだ薬が合わなかった場合でも、別の薬に変更することができます。自己判断での用量変更や複数剤の併用を避け、専門医の診察のもとで適切に指導を受けてください。
参照リンク
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KEGG MEDICUS 医療用医薬品:バイアグラ(バイアグラ錠25mg 他)
-
KEGG MEDICUS 医療用医薬品:バルデナフィル(バルデナフィル錠10mg「トーワ」 他)
-
KEGG MEDICUS 医療用医薬品:シアリス(シアリス錠5mg 他)
-
くすりのしおり バイアグラ錠50mg(くすりの適正使用協議会)
-
医薬品副作用被害救済制度(医薬品医療機器総合機構)
-
医薬品等の個人輸入について(厚生労働省)