【中途覚醒】夜中に目が覚めて眠れない原因と対策10選!再び眠るコツも解説

夜中にふと目が覚め、そこから眠れなくなった経験はないでしょうか。この症状は「中途覚醒」と呼ばれ、不眠症の代表的なタイプのひとつです。
寝つきには問題がなくても、夜中に何度も目が覚めてしまうと睡眠が分断され、翌日のだるさや集中力の低下につながります。とくに加齢とともに起こりやすくなるため、「歳のせいだから仕方ない」と放置してしまう人も少なくありません。
この記事では、中途覚醒が起きる原因とその具体的な対策、夜中に目が覚めてしまったときの入眠方法などを紹介します。セルフケアで改善しない場合の受診目安や、自宅から相談できるオンライン診療の選択肢についても取り上げていますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の監修者
国家公務員暇組合連合会虎の門病院救急科部長
東京大学医学部救急医学 非常勤講師
軍神 正隆(ぐんしん まさたか)
1995年長崎大学卒業。亀田総合病院臨床後研修、東京大学医学部救急医学入局。米国ピッツバーグ大学UPMCメディカルセンター内科、カリフォルニア大学UCLAメディカルセンター救急科、米国ジョンズ・ホプキンス大学ブルームバーグ校公衆衛生学MPH大学院を経て、東京大学医学部救急医学講師。日本救急医学会認定救急科専門医・指導医。2019年国家より公務員連合連合会虎の門病院救急科部長(現職)。東京大学医学部附属病院 総合研修センター講師。東京大学医学部講師。KAKENプロフィール。『早わかり! 救急科診療マニュアル』(共訳者)。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の医療行為・医薬品の使用を推奨するものではありません。治療や服薬に関しては必ず医師にご相談ください。
※オンライン診療では触診や精密検査が行えないため、症状によっては対面受診を勧められる場合があります。
※記載の料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は2026年4月時点の情報です。最新情報は各クリニックの公式サイトをご確認ください。
夜中に目が覚めて眠れない「中途覚醒」とは
中途覚醒は、一度寝入った後に夜中に何度も目が覚めてしまう症状です。日本では成人の多くが何らかの不眠症状を経験しており、なかでも中途覚醒は年齢とともに増える傾向にあるのが特徴です。
- 約3~4割の人が不眠症状を抱えている
- 中途覚醒は不眠症の4タイプのひとつ
- 中途覚醒と判断する基準
それぞれの内容を詳しく解説します。
約3〜4割の人が不眠症状を抱えている
日本では成人の約3~4割が何らかの不眠症状を経験しており、そのうち慢性的な不眠に悩んでいる人は約10人に1人とされています。
性別では女性のほうが不眠症状を抱えやすい傾向にあり、年齢別では60歳以上の半数以上が不眠症状を訴えているというデータも報告されている状況です。
中途覚醒はそうした不眠症状の代表格で、年齢を重ねるごとに発生しやすくなることが知られています。「不眠の悩み」を抱える人は3人に1人、医学的に「不眠症」に当てはまる人は10人に1人ともいわれており、決して珍しい症状ではありません。
「自分だけが眠れないのでは」と不安を感じる必要はなく、多くの人が同じ悩みを抱えているという事実を知っておくだけでも、気持ちが少し楽になるはずです。
中途覚醒は不眠症の4タイプのひとつ
不眠症は症状の出方によって、大きく4つのタイプに分けられます。
タイプ |
主な症状 |
入眠障害 |
布団に入ってから寝つくまでに30分以上かかる |
中途覚醒 |
寝入った後に夜中に何度も目が覚めてしまう |
早朝覚醒 |
予定よりかなり早く目覚めてしまい、二度寝ができない |
熟眠障害 |
睡眠時間は十分とれているのに、眠った実感が得られない |
中途覚醒はこの4タイプの中でも、とくに加齢とともに増える傾向がみられます。また、1つのタイプだけでなく、複数のタイプが重なって現れるケースも珍しくありません。
たとえば「寝つきは悪くないけれど、夜中に目が覚めてそこから眠れない」という場合は中途覚醒が主な症状ですが、同時に「朝早く目覚めてしまう」早朝覚醒も併存していることがあります。
自分の症状がどのタイプに当てはまるかを把握しておくと、対策を選びやすくなるでしょう。
中途覚醒と判断する基準
医学的に不眠症は「続いた期間」によって2つに分類されます。週3日以上の不眠症状と日中の不調が3ヶ月未満続いている状態が「短期不眠症」、同じ状態が3ヶ月以上持続している場合が「慢性不眠症」です。
月に数回程度、たまに夜中に目が覚めることは誰にでも起こりうるものであり、過度に心配する必要はありません。ただし以下のような状態に当てはまる場合は注意が必要です。
- 夜中に目覚めた後、再び眠りにつくのに30分以上かかる
- 中途覚醒が週3回以上起きている
- 中途覚醒の状態が3ヶ月以上続いている
- 朝起きても疲れが残り、日中のコンディションに影響が出ている
上記のうち1つでも当てはまるなら、セルフケアだけでなく医療機関への相談も視野に入れてみてください。
中途覚醒で眠れない主な原因
中途覚醒の原因は1つとは限らず、生活習慣・心理的な要因・加齢など複数の要素が絡み合って起きるケースが多くみられます。
- 仕事や人間関係によるストレス
- 寝酒(就寝前の飲酒)の習慣
- 夕方以降のカフェイン摂取
- 就寝前のスマホ・ブルーライト
- 加齢・ホルモン変動・身体疾患などの要因
それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
仕事や人間関係によるストレス
心配事や精神的な緊張が続いている状態は、寝つきだけでなく睡眠の深さにも悪影響を及ぼします。ストレスが長引くと「コルチゾール」と呼ばれるホルモンが過剰に分泌され、脳と体が覚醒モードから抜け出せなくなるためです。
その結果、深い眠りが得られにくくなり中途覚醒が起こりやすくなります。
上司との関係に悩んでいる、仕事量が多すぎて頭が休まらない、締め切りに追われている、引っ越しや転職などの環境変化があったなど、こうした場面に心当たりがある人は、ストレスが中途覚醒の引き金になっている可能性があります。
不安な状態が慢性的に続くと、睡眠障害そのものが長引く要因にもなりかねません。ストレスの原因を完全にゼロにするのは難しくても、後述する対策(運動やリラックス法)で脳と体の緊張をゆるめる時間を意識的に作ることが大切です。
寝酒(就寝前の飲酒)の習慣
寝酒は「寝つきを良くする」という実感が得られやすい一方で、睡眠の後半で逆効果が起きる仕組みがあります。アルコールは体内で「アセトアルデヒド」という物質に分解されますが、これが脳を刺激して夜中の覚醒を引き起こすためです。
また、アルコールは睡眠の後半部分の質を下げるため、「寝入りは良いけれど早朝に目が覚める」というパターンにもつながりやすくなります。さらに厄介なのは、「眠れないから飲む→浅い眠りでまた目が覚める→さらに酒量が増える」という負のループに陥りやすい点です。
寝酒の習慣がある人は、まず飲む量を減らすところから始めてみてください。「就寝前にできる対策」のセクションでも具体的な方法を取り上げています。
夕方以降のカフェイン摂取
カフェインには脳を覚醒させる作用と、尿の量を増やす利尿作用の2つがあります。そのため寝つきの悪化だけでなく、夜間のトイレ覚醒という形で中途覚醒にもつながりかねません。
厚生労働省が示す1日のカフェイン摂取上限の目安は400mg(ドリップコーヒー約4杯分、700ml相当)です。とくに夕方以降にとったカフェインは夜の睡眠に影響が出やすいため、控えめにするのが望ましいとされています。
カフェインを含む飲み物はコーヒーだけではありません。緑茶・紅茶・ウーロン茶・エナジードリンク・コーラなど、身近な飲み物に広く含まれている点にも注意しておきましょう。
就寝前のスマホ・ブルーライト
就寝前にスマホやパソコンの画面を見ると、画面から出るブルーライトが脳内のメラトニン(眠気を誘うホルモン)の分泌を抑え込み、本来眠くなるはずの時間に覚醒が残ってしまいます。
光の問題だけでなく、SNSやニュース、動画などで入ってくる情報そのものが脳を興奮させ、寝る前のリラックスを妨げる点も見逃せません。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、寝る前にスマホなど明るい画面を見ないことが推奨されています。
20~30代は就寝直前までスマホを触る習慣がある層が多く、中途覚醒の隠れた原因になっていることがあります。寝室にスマホを持ち込まない、または画面の明るさを最低限に落とすなどといった工夫を取り入れてみるとよいでしょう。
加齢・ホルモン変動・身体疾患などの要因
セルフケアでは対処しにくく、医療機関での相談が必要になる可能性が高い原因もあります。
加齢による影響では、年齢を重ねると深い眠り(深睡眠)の割合が自然と減り、夜中に目が覚めやすくなる傾向が見られます。女性ホルモンの変動も睡眠に関係しており、月経周期・妊娠・更年期などのタイミングで睡眠が浅くなることは珍しくありません。
そのほか、夜間頻尿・睡眠時無呼吸症候群・むずむず脚症候群・呼吸器の感染症による咳といった持病の影響や、抗生物質・ステロイド・降圧剤・一部の精神科系の薬による副作用が中途覚醒を引き起こすケースも報告されています。
これらに心当たりがある場合、生活習慣の見直しだけでは改善が難しいことが多いため、後述の受診目安を参考に医師への相談を検討してみましょう。
中途覚醒を放置するリスク
「たまに夜中に起きるくらいなら問題ない」と考えがちですが、中途覚醒が慢性化すると日常生活や健康への影響は小さくありません。
- 日中の集中力・判断力が低下する
- うつ病や生活習慣病につながる恐れがある
それぞれのリスクを確認していきましょう。
日中の集中力・判断力が低下する
中途覚醒によって睡眠が分断されると、翌日の集中力・判断力・意欲が落ちやすくなります。不眠症にともなう日中の不調としては、だるさ、意欲の低下、集中できない、食欲が湧かないといった症状が知られています。
眠気を抱えたまま車を運転したり機械を操作したりすれば事故のリスクが高まりますし、仕事ではケアレスミスや判断ミスにつながりかねません。「睡眠不足くらい」と軽く見ていると、思わぬところで大きな影響が出てしまうおそれがあるため注意が必要です。
うつ病や生活習慣病につながる恐れがある
慢性的な睡眠不足は、肥満・高血圧・糖尿病・心疾患・脳血管疾患・うつ病など、幅広い病気の発症リスクを上げることが報告されています。
睡眠時間が6時間を下回る人は、6時間以上とっている人に比べて死亡リスクが約1.12倍になるとのデータも存在し、睡眠不足の影響は決して軽視できません。
とくにうつ病との関連は強く、うつ病患者の77~90%に何らかの不眠症状が見られるとされています。不眠がうつ病の発症より先に現れるケースも少なくないため、中途覚醒を「そのうち治る」と放置せず、早めに対策を始めることが長期的な健康維持につながるのです。
中途覚醒の対策10選
中途覚醒を改善するには、日中の過ごし方から就寝前の習慣まで幅広い対策を組み合わせることが効果的です。ここでは「日中にできる対策」4つと「就寝前にできる対策」6つを紹介します。
日中にできる対策
- 起床時間を一定にする
- 朝起きたら太陽の光を浴びる
- 朝食を決まった時間に食べる
- 日中に適度な運動をする
就寝前にできる対策
- 就寝2~3時間前までに夕食を済ませる
- 夕方以降のカフェインを控える
- 寝酒をやめる
- 就寝90分前にぬるめのお湯に浸かる
- 寝室の光・音・温度・湿度を整える
- 寝る前はスマホをやめて深呼吸やストレッチ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
起床時間を一定にする
起きる時刻を毎日一定に保つと、体のリズムが安定し、夜の眠気がスムーズにやってくるようになります。就寝・起床の時間がバラバラだと体内時計が乱れ、夜中に中途覚醒が起こりやすい状態を作ってしまうためです。
平日と休日で起床時間を大きくずらさないのがポイントで、休日の寝坊は2時間以内が目安です。「平日の睡眠不足を土日で取り返す」という寝だめは一時的にはスッキリするものの、体内時計のリズムを崩す原因になります。
まずは「起きる時間を固定する」ことだけを意識してみてください。就寝時刻は眠くなったタイミングで構いません。
朝起きたら太陽の光を浴びる
起床後に太陽光を浴びると、メラトニンの分泌が抑えられて頭と体がしっかり目覚めるスイッチが入ります。このとき体内時計がリセットされ、夜に自然な眠気が訪れるリズムが整います。
実践のコツは、起きたらまずカーテンを開け、15~30分ほど光を浴びる時間を作ることです。ベランダで朝の準備をする、窓際で朝食をとるといった方法でも十分に効果が見込めます。
曇りの日でも屋外の光量は室内の数倍あるため、天気に関係なく朝の光を意識する習慣を取り入れてみましょう。
朝食を決まった時間に食べる
朝食を決まった時間に食べる習慣は、体内時計を整えるうえで太陽光と並ぶ役割を果たします。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、朝食の摂取が夜の睡眠の質(睡眠休養感)に影響すると指摘されています。
朝食を抜く日が続くと体内時計が後ろにずれ、睡眠不足や「眠ったのに疲れが取れない」状態を招きやすくなりかねません。時間がない朝でも取り入れやすいメニューとしては、バナナ+ヨーグルト、おにぎり+味噌汁、トースト+ゆで卵などが挙げられます。
完璧な朝食を用意する必要はないので、何かしら口にすることを習慣化するところから始めてみてください。
日中に適度な運動をする
日中に体を動かして適度な疲れを感じると、その夜は寝つきが良くなり、夜中に目が覚める回数も減りやすくなります。逆に日中の活動量が少ない生活を続けていると、寝つきの悪化や眠りの浅さにつながることが分かっています。
目安となる運動は、ウォーキング、軽めのジョギング、筋トレなど、少し息が上がって汗ばむ程度の強度です。1日あたり合計60分ほどの運動が不眠の改善に役立つとされています。
いきなりジムに通う必要はなく、一駅分歩く、エレベーターの代わりに階段を使うといった方法でも十分です。ただし就寝直前の激しい運動は交感神経を刺激してかえって目が冴えるため、夕方以降は軽めのストレッチ程度にとどめておきましょう。
就寝2〜3時間前までに夕食を済ませる
就寝直前に夕食や夜食、間食をとると体内時計が乱れ、翌朝の睡眠休養感が低下しやすくなります。食事は就寝の2~3時間前までに済ませておくのが望ましいとされています。
眠っている間も胃腸が消化活動を続けると、体が休まりきらず眠りが浅くなる原因です。仕事で帰宅が遅くなる場合は、夕方にスープやおにぎりなどの軽食で空腹を抑え、帰宅後の夕食の量を減らす工夫が有効です。
食べるものだけでなく「食べる時間」も睡眠の質に影響するという意識を持つと、自然と食事のタイミングが整いやすくなります。
夕方以降のカフェインを控える
夕方以降に飲むカフェインは夜の睡眠に影響しやすいため、控えめにするのが基本です。就寝の4~6時間前からカフェイン入りの飲み物を避けるのが具体的な目安になります。
注意すべき飲み物はコーヒーだけではありません。紅茶、緑茶、ウーロン茶、エナジードリンク、コーラなども対象です。夜にホッとしたいときの代替としては、ハーブティー、麦茶、ノンカフェインコーヒー、白湯などが向いています。
「午後3時以降はノンカフェインに切り替える」など、自分なりのルールを決めてしまうと無理なく続けられるでしょう。
寝酒をやめる
アルコールやカフェインを含む飲み物は、就寝の3時間前以降は避けるのが望ましいとされています。どうしても晩酌をしたい場合は、飲み終わるタイミングを就寝3時間前までに区切り、量もいつもより少なめにするとよいでしょう。
「眠れないから飲む」という使い方は中途覚醒を悪化させやすく、改善したい人ほどこの習慣から離れることが鍵です。アルコールの代わりに温かいハーブティーや白湯に切り替えると、就寝前のリラックス効果を保ちながら中途覚醒のリスクを下げられます。
就寝90分前にぬるめのお湯に浸かる
就寝1~2時間前の入浴は、手足が温まった後に体の中心部(深部体温)の熱が放熱される流れを生み、入眠の合図として機能します。お湯の温度は38~40℃のぬるめを選びましょう。
具体的なタイミングは、眠りたい時刻の90分ほど前に湯船に浸かるのが理想的です。入浴によって一時的に上がった深部体温が下がるタイミングと就寝時刻が重なると、自然に眠気が訪れやすくなります。
熱すぎるお湯や長湯は交感神経を刺激してしまい、かえって目が冴える逆効果になるので注意してください。
寝室の光・音・温度・湿度を整える
寝室環境は以下の4つの要素を意識して整えると、中途覚醒のリスクを減らせます。
要素 |
目安 |
光 |
遮光カーテンで外光を遮り、できるだけ暗い環境を作る |
音 |
静かな環境を保つ。気になる場合は耳栓やホワイトノイズを活用 |
温度 |
夏場は26℃前後、冬場は16~19℃あたり |
湿度 |
50~60%を保つ |
厚生労働省の睡眠ガイドでも、眠る部屋は「暗く・静かで・温度がちょうどよい」状態が理想とされています。エアコンのタイマーや加湿器を活用して、寝ている間も快適な環境を維持する工夫を取り入れてみてください。
寝る前はスマホをやめて深呼吸やストレッチ
寝る前のスマホ時間を腹式呼吸やストレッチに置き換えると、入眠しやすい状態を作れます。腹式呼吸の手順は以下のとおりです。
- あぐらか椅子に座って楽な姿勢をとる
- 口からゆっくり息を吐き切ってから、鼻から静かに吸う
- これを10回ほど繰り返す
軽めのストレッチや、国立精神・神経医療研究センターが推奨している「漸進的筋弛緩法」(体の各部位に力を入れてから一気に脱力する方法)も有効です。毎晩同じ流れで行うと「就寝ルーティン」として脳が覚え、寝つきが安定しやすくなります。
夜中に目が覚めて眠れないときの再入眠3ステップ
ここまでは中途覚醒を「起こさない」ための予防策を紹介しました。しかし実際に夜中に目が覚めてしまったとき、どう対処すればよいのかも重要なポイントです。
- 「眠れなくても大丈夫」と焦りを手放す
- 布団の中でリラックスできる呼吸法を試す
- 20分以上眠れなければ一度布団を出る
この3ステップを順番に試してみてください。
「眠れなくても大丈夫」と焦りを手放す
「眠らないと」と意識するほど脳は緊張状態になり、かえって目が冴えてしまいます。眠れないことへの不安や恐怖感があると、頑張って眠ろうとするほど不眠は悪化する傾向があります。
布団の中で無理に眠ろうとし続けると、脳が「ベッド=眠れない場所」と学習してしまい、不眠が長引く原因にもなりかねません。まずは「今夜くらい眠れなくても大丈夫」と気持ちを切り替えるところから再入眠が始まります。
深呼吸を数回して体の力を抜きながら、「眠れなくても横になっているだけで体は休まっている」と自分に言い聞かせてみてください。
布団の中でリラックスできる呼吸法を試す
夜中に目が覚めたときに布団の中でできる具体的な方法は以下のとおりです。
- 時計を見ない:時刻を確認するほど「あと○時間しか眠れない」と焦りが増す
- 照明をつけない:トイレに立つ場合も暗めの明かりで済ませる。強い光は脳を覚醒させる
- 息をゆっくり吐く深呼吸で体の力を抜く
- スマホを触らない:ブルーライトと情報刺激で頭が起きてしまう
照明やスマホの光を避けながら、ゆっくりとした呼吸を繰り返すだけでも体の緊張がほぐれやすくなります。無理に「眠ろう」とせず、体をリラックスさせることだけに集中しましょう。
20分以上眠れなければ一度布団を出る
20分ほど経っても眠れないときは、思い切って一度寝床を離れてみてください。ベッドを出た後は読書や静かな音楽を小さな音量で聴くなど、リラックスした状態を保てる過ごし方を選びましょう。
逆に避けたいのは、スマホを見る・仕事をする・激しい運動をするなど脳を活性化させる行動です。部屋の照明は落としたまま暗めの環境をキープし、眠気が戻ってきたら改めて寝床に戻ります。
この手順は認知行動療法(CBT-I)の「刺激制御法」に基づくもので、脳に「寝床=眠る場所」と再学習させる狙いがあります。最初は面倒に感じるかもしれませんが、続けるうちにベッドに入った瞬間に眠気を感じやすくなっていくでしょう。
セルフケアで改善しない中途覚醒は医師に相談を
ここまで紹介した対策を2~3週間続けても中途覚醒が改善しない場合は、医療機関への相談を検討するタイミングです。
- 病院に行くべき目安
- 医療機関で受けられる主な治療法
受診の判断基準と、どのような治療が受けられるのかを確認していきましょう。
病院に行くべき目安
以下のチェックリストで1つでも該当するものがあれば、医療機関への相談を検討してみてください。
- 2~3週間セルフケアを試したが、症状が変わらない
- 夜中に目が覚める症状が週3日以上ある
- 日中の仕事・学業・家事に支障が出ている
- 中途覚醒の状態が1ヶ月以上続いている
とくに「週3日以上の症状が3ヶ月以上」続いているケースは、医学的に慢性不眠症にあたる可能性があり、放置すると改善しにくくなります。セルフケアでうまくいかないと感じたら、早めの受診が回復への近道です。
医療機関で受けられる主な治療法
中途覚醒に対する医療機関での主な治療は、大きく「薬物療法(睡眠薬)」と「認知行動療法(CBT-I)」の2つに分けられます。
睡眠薬に対して怖いイメージを持つ人もいますが、現在処方されている薬は医師の指示通りに使えば安全性が高く設計されています。治療の考え方としては、まず生活習慣の見直しを行ったうえで、必要に応じて睡眠薬を短期的・補助的に使うのが一般的です。
認知行動療法(CBT-I)は欧米で第一選択とされている方法ですが、日本では保険適用外のケースが多く、対応できる医療機関も限られているのが現状です。市販の睡眠改善薬を長期間自己判断で飲み続けるのは避け、まずは医師の診察を受けてから治療方針を決めるようにしましょう。
中途覚醒の相談ならオンライン診療のDMMオンラインクリニック
仕事が忙しくて通院する時間がとれない人や、睡眠の悩みで病院に行くのはハードルが高いと感じている人にとって、自宅から受診できるオンライン診療は選択肢のひとつです。
- 24時間いつでもオンラインで予約できる
- 処方薬が最短当日に自宅へ届く
- 自宅で診察が完結するから周囲の目を気にせず相談できる
それぞれの特徴を見ていきましょう。
24時間いつでもオンラインで予約できる
DMMオンラインクリニックは、スマホやパソコンから24時間いつでも予約を入れられるオンライン診療サービスです。夜中に目が覚めて眠れない、まさにそのタイミングでも翌日の診察枠を押さえられるため、「思い立ったときにすぐ行動に移せる」利便性があります。
診療の時間枠に空きがあれば「今すぐ診療する」を選んで最短15分で診察が始まるため、通院時間を確保する必要がありません(混雑状況によっては受付していない場合があります)。予約から問診票の記入、ビデオ通話での診察、会計までスマホ1台で完結します。
仕事の休憩時間や帰宅後の短い空き時間を使って受診できるので、忙しくてクリニックに通えない人にも使いやすい仕組みです。
処方薬が最短当日に自宅へ届く
診察の結果、医師が処方を決定した薬は自宅に配送されます。通常配送のほか、東京都23区と大阪市24区を対象に最短当日到着の「当日便」も利用できます(別途追加費用が必要)。
当日便の場合はドライバーとのマッチ後、約3時間で届く仕組みです。ただしポスト投函や置き配には対応していないため、直接受け取りが必要な点に注意しておきましょう。
薬を受け取るために薬局やクリニックへ出向く必要がなく、予約から受け取りまで自宅で完結するため、「なるべく早く対策を始めたい」というニーズにも対応しやすい体制です。なお、DMMオンラインクリニックの不眠症・睡眠障害の診療は自由診療(保険適用外)であり、診察料は0円、配送料は全国一律550円です。
自宅で診察が完結するから周囲の目を気にせず相談できる
ビデオ通話での診察のため、クリニックの出入りを周囲に見られる心配がありません。家族と同居している場合でも、一人になれる部屋やスペースがあれば受診できます。
睡眠の悩み程度で病院に行くのは大げさだと感じて受診をためらっている人にとっても、心理的なハードルを下げやすい仕組みです。問診票の記入は約5分、診察も約5分が目安のため、短い時間で相談が完了します。
中途覚醒が気になり始めたら、まずはオンラインで医師に相談し、セルフケアの方向性が合っているか確認するだけでも一歩前進です。
まとめ:中途覚醒の原因を知り、正しい対策で眠りの質を高めよう
中途覚醒は成人の約3~4割が経験する不眠症状のひとつであり、加齢とともに誰にでも起こりうるものです。原因はストレス・飲酒・カフェイン・ブルーライト・加齢やホルモン変動など多岐にわたりますが、日中の過ごし方と就寝前の習慣を見直すだけでも改善が期待できます。
夜中に目が覚めてしまったときは、焦らず呼吸を整え、20分経っても眠れなければ一度布団を出る。この3ステップを覚えておくだけでも対処しやすくなります。2~3週間セルフケアを続けても改善しない場合は、医療機関への相談も選択肢に入れてみてください。
なお、本記事の内容は2026年4月時点の情報に基づいています。記事中で紹介した医療機関・オンライン診療サービスの料金・診療時間・処方薬の取り扱い等は変更される場合がありますので、ご利用の際は必ず各サービスの公式サイトにて最新情報をご確認ください。
【免責事項】
本記事は情報提供を目的として作成されたものであり、医師による診断・治療の代替となるものではありません。記事中で紹介した対策や治療法の効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。実際の治療や医薬品の服用にあたっては、必ず医師の診察を受け、ご自身の体質・症状に合わせた判断を仰いでください。服用中に体調の異変を感じた場合は、自己判断で中止・継続せず、速やかに処方医または最寄りの医療機関へご相談ください。
参考文献:
厚労省e-ヘルスネット「不眠症」
NCNPこころの情報サイト「不眠症」
NCNP「不眠で困ったときは」
厚労省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
NCNP睡眠・覚醒障害研究部「不眠症」
NCNP「気分障害に併存する睡眠障害」
日本睡眠学会「睡眠衛生教育:岡島義」