【医師監修】ピルを飲み忘れたときの対処法5つ|注意点や正しく服用する工夫も解説

ピルを飲み忘れたときの対処法は、飲み忘れた日数やタイミングによって異なります。正しく避妊効果を得るには、状況に応じて適切に対処することが大切です。本記事では、飲み忘れたときの対処法と注意すべきポイント、飲み忘れない工夫について解説します。

 

「ピルを飲み忘れたら、妊娠する可能性はある?」

 

「昨日飲めていなかった。どうしたらいい?」

 

上記のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

ピルを服用し忘れたタイミングや対処の仕方によっては、1日飲めていないだけでも避妊効果が落ちる場合があります。

 

本記事では、ピルを飲み忘れたときの対処法を状況別に解説します。

 

注意すべきポイントや正しく服用する工夫についても説明するので、ぜひ参考にしてください。

 

<この記事で解決できるお悩み>

 

 

 

 

状況別|ピルを飲み忘れたときの対処法5つ

 

ピルを飲み忘れたときの対処法について、簡単にまとめました。

 

1日飲み忘れた ・気がついた時点で飲めていなかった分を服用する ・そのあと予定通りに服用する
2日以上飲み忘れた 服用を中止し、次の月経を待って次のシートから再開する
休薬後に開始するのを忘れていた ほかの避妊法を併用する
数日前に飲み忘れたことに気づいた 医師に相談する
偽薬を飲み忘れた 飲めていなかった分の偽薬は破棄し、服用を続ける

 

ここからは、それぞれの状況に応じた対処法をくわしく解説します。

 

1日飲み忘れた

 

ピルを1日飲み忘れたときは、気がついた時点で飲めていなかった分を服用してください。その後、次の錠剤は予定通りに服用しましょう。

 

正しく対処できた場合、避妊効果は継続するとされています。

 

性行為があっても、アフターピルは必要ありません。

 

2日以上飲み忘れた

 

2日以上飲み忘れた場合、服用目的とピルの種類によって対処法が異なります。

 

  • 避妊目的(アンジュ・マーベロン・トリキュラーなど)
  • 月経困難症・子宮内膜症の改善目的(ヤーズ・ヤーズフレックス・ルナベルなど)

 

自己判断が難しい場合は、医師に相談しましょう。

 

それぞれのケースについて解説します。

 

避妊目的で服用している場合

 

避妊目的でアンジュやマーベロン、トリキュラーなどを服用している場合の対処法は以下のとおりです。

 

1・2週目に2日以上飲み忘れた ・服用を中止する ・次の生理が始まってから、新しいシートを開始する ・性行為時はコンドームを使用する
3週目に合計3錠以上飲み忘れた ・服用を続ける ・休薬期間を設けずに、次のシートを開始する ・偽薬は服用せずにすべて捨てる

 

3週目に3錠以上服用できなかった場合は、休薬せずに新しいシートへ移ります。

 

ピルを飲まない期間が7日間を超えると、避妊効果が得られなくなるためです。

 

コンドームを使用せずに性行為を行った場合は、医師にアフターピルを相談しましょう。

 

月経困難症・子宮内膜症の改善目的で服用している場合

 

ヤーズフレックスやルナベルなどを服用している場合、以下のように対処します。

 

  • 気がついた時点で前日分のピルを1錠服用する
  • そのあとは予定通り服用する

 

月経困難症や子宮内膜症の改善が目的であるため、服用を中止する必要はありません。

 

避妊する際は、コンドームが必要です。

 

休薬後に開始するのを忘れていた

 

ピルは、21日間服用後に7日間飲まない期間を設けます。

 

この期間中も避妊効果は持続しますが、休薬後に再びピルを飲み始めるのが遅れると、避妊効果が失われる恐れがあります。

 

 

例えば、毎日20時に飲んでいた場合は、休薬後も20時頃に飲むのが理想的です。

 

予定より48時間以上遅れた場合は、避妊効果が落ちる可能性があります。

 

服用を続けても問題ありませんが、次のシートに移るまでコンドームを使用しましょう。

 

数日前に飲み忘れたことに気づいた

 

飲み忘れたのがいつの分かわからない場合は、避妊効果が落ちている恐れがあります。

 

服用を続けるか、中止して新しいシートを開始するかは、服用状況によって異なります。

 

婦人科を受診し、医師に相談しましょう。

 

ピルの服用を再開して避妊効果が得られるまで、性行為の際はコンドームが必要です。

 

偽薬を飲み忘れた

 

ピルによっては、21錠の実薬のあと、休薬期間中に7錠の偽薬(プラセボ薬)を飲む種類もあります。

 

偽薬を飲み忘れた場合、飲めていない偽薬を破棄し、そのあとは予定通り服用します。

 

偽薬は、毎日同じ時間に服用できるよう習慣づけるためのものであり、女性ホルモンは入っていません。

 

飲まなくても避妊効果に影響しないため、安心してください。

 

ピルを飲み忘れたときの対処方法については『mederi magazine』の「もしも飲み忘れてしまったら?低用量ピル飲み忘れ対処法について」も参考になるので、ぜひご覧ください。

 

ピルを飲み忘れた際の妊娠確率

 

ピルの避妊失敗率は、9%といわれています。

 

ただし、正しく服用できなかった場合だけでなく、きちんと服用した場合も含めた数値です。

 

服用状況や、対処の仕方によっては、妊娠する確率が高くなるでしょう。

 

服用できなかった状況に応じて適切に対応することが大切です。

 

ピルを飲み忘れたときの注意点3つ

 

ピルを飲み忘れたときの注意点は、3つあります。

 

 

上記に注意すれば、落ち着いて対応できるでしょう。それぞれについてくわしく解説します。

 

不正出血が起こることがある

 

ピルを飲み忘れると、不正出血が起こることがあります。

 

出血があっても、1日飲めていなかっただけなら前日分を服用し、当日分を予定通り服用すれば問題ありません。

 

ただし、服用していない日数が多くなると、生理が来てしまう可能性があります。

 

不正出血かわからない場合や、2日以上飲めなかったときは、医師に相談しましょう。

 

48時間以上飲み忘れると避妊効果が落ちる

 

ピルは、休薬期間が7日間を超えると、避妊効果が落ちる恐れがあります。

 

服用していない期間が長くなると、排卵の準備に入ってしまうのです。

 

例えば、休薬期間の翌日にピルを開始しなかった場合、8日間ピルを休んでいることになってしまいます。

 

 

避妊効果を保つには、服用3週目に飲み忘れていないことが前提です。

 

休薬したあと、遅くとも48時間以内に次のシートを開始しなければなりません。

 

ピルを飲み忘れるのは、休薬後の週が最も多いとの報告もあります。

 

1日でも避妊効果が落ちる恐れがあるため、休薬後は正しく服用できるよう特に注意しましょう。

 

飲み忘れた場合でも一度に多数飲まない

 

ピルを一度に3錠以上服用するのは避けましょう。

 

飲み忘れた次の日に気がついた場合、同じ日に2錠服用するのは問題ありません。

 

ただし、一度に多数服用すると副作用が強く表れる恐れがあります。

 

もし、3錠以上一気に服用してしまい、体調に変化があれば医師に相談しましょう。

 

ピルの正しい服用方法

 

ピルの服用方法についておさらいしておきましょう。以下の手順に沿って服用します。

 

  1. 月経1日目から服用を開始する(遅くても月経5日目までに開始)
  2. 21日間、同じ時間帯にピルを服用する
  3. 7日間は服用しない(もしくは、偽薬を服用する)
  4. 次のシートを開始する
  5. 2~4を繰り返す

 

休薬期間には、生理と同じような消退出血が起こります。

 

消退出血が続いていても、休薬期間が終わったら次のシートを開始します。

 

休薬期間中も避妊効果は持続するため、性行為があってもアフターピルは必要ありません。

 

飲み忘れないようにするための方法4つ

 

飲み忘れないようにするため、以下の方法があります。

 

 

どれか一つではなく、いくつか組み合わせるとより効果的です。自分に合った方法で、正しくピルを服用しましょう。

 

スマホのアラームをセットする

 

飲み忘れないために、スマホのアラームを設定しておくのがおすすめです。

 

「残業で帰宅時間が遅くなった」「外出していた」など、いつもと違う出来事があると服用を忘れてしまう可能性があります。

 

1日1回同じ時間帯に服用できれば、数時間のずれは問題ありませんが、思い出すタイミングを作ることは重要です。

 

あらかじめスマホのアラームを設定しておくと、服用を忘れていても、毎日決まった時間に思い出せるでしょう。

 

ピルのシートに日付や曜日を記入する

 

スマホのアラームに加えて、日付や曜日を記入しておくのも、やっておきたい方法です。

 

ピルは、21錠もしくは、偽薬を含めた28錠が1シートになっています。

 

何も印をつけなければ、今日飲んだかどうかがわからなくなる可能性があります。

 

シートに直接日付や曜日を書き込んでおくと、服用したかどうかが一目で分かります。

 

「錠剤の数と日数が合わない」「いつ飲み忘れたか分からないけれど余った」といったケースも防げるでしょう。

 

いつでもピルを持ち歩く

 

出勤や旅行時など、外出する際はピルのシートを持ち歩くことをおすすめします。持ち歩くメリットは以下のとおりです。

 

  • 食後に服用している場合は、外食時でも予定通り服用できる
  • 飲み忘れた場合でも、思い出したときにすぐ服用できる
  • 持ち歩く習慣があると、旅行や帰省の際にも忘れにくい

 

常に手元にある状態にしておき、スマホのアラームを設定しておくと、忘れる確率は下げられるでしょう。

 

ただし、ピルのシートをどこかに置き忘れないように注意が必要です。

 

アプリを使う

 

ピルを飲む時間に、リマインドしてくれるアプリを使用するのも一つの方法です。

 

スマホアプリには、以下のような種類があります。

 

スマホアプリ 料金 主な機能
Pilll(ぴるる) 無料 (アプリ内課金あり) ・ピルの服用時間に通知 ・生理日の記録 ・生理日予測
Clue 生理管理アプリ
無料 (アプリ内課金あり) ・ピルの服用時間に通知 ・体調記録 ・生理日予測 ・生理周期をパートナーに共有

 

ピルの服用だけでなく、生理日の記録や予測ができるものもあります。

 

アプリの不具合に備えて、シートに日付を書いたり、スマホのアラームを設定したり、ほかの方法も組み合わせると安心でしょう。

 

DMMオンラインクリニックならピルを飲み忘れた時も無料で相談可能

 

DMMオンラインクリニックは、オンラインで診察からピルの処方が完結できるサービスです。

 

ビデオ通話やチャットを通して医師の診察を受けられます。処方されたピルは自宅へ郵送されるため、婦人科や薬局に直接行くことなくオンラインで診察が可能です。

 

飲み忘れた場合の対処法についても診察を通して質問もできるため、服用中の不安も和らぐでしょう。

 

「飲み忘れの対処の仕方が合っているのか不安」「受診すべきか迷っている」など、悩みを抱えている方は一度利用してみてください。

 

ピルを飲み忘れても正しく対処すれば大丈夫!

 

ピルを飲み忘れたときの対処法をまとめると、以下のとおりです。

 

  • 1日の場合、気がついたときに前日分を服用し、その後予定通り服用する
  • 2日以上の場合、服用を中止して次の生理から新しいシートを開始する
  • 3週目に3錠以上飲み忘れた場合はそのまま服用し、休薬せずに次のシートを開始する
  • 保険適用のピルの場合、前日分を服用し、気づいた日の分から予定通り服用する
  • いつ飲み忘れたか分からない場合や不正出血が多い場合は医師に相談する
  • 偽薬を飲めなかった場合、破棄して予定通り服用を続ける

 

スマホのアラームや、スマホアプリを使用すると、習慣づけに役立ちます。

 

服用し忘れてしまい、どのように対処すればよいのか分からないときは、医師に相談しましょう。

 

「すぐに受診できない」「受診するのは気が引ける」など受診をためらう場合は、オンライン診療を利用するのもおすすめです。

 

飲み忘れたときの対処法についても、助産師や薬剤師に無料で相談できるので、ぜひ利用してみてください。

 

ピルの飲み忘れに関するよくある質問

 

ここからは、ピルの飲み忘れに関するよくある質問に対して回答します。

 

飲み忘れて不正出血が起こったけれど服用を続けてよい?

 

不正出血の有無にかかわらず、飲み忘れた日数に応じて対処しましょう。

 

なかには、1日飲めていなかっただけでも不正出血が起こる方もいます。

 

1日だけ飲み忘れた場合は、気がついた時に服用すれば、不正出血があっても予定通り服用を続けて問題ありません。

 

ただし、服用し忘れた日数が多い場合は、生理が起こる可能性があります。

 

2~3錠以上服用し忘れた場合や、出血が生理のときと同じくらい多い場合は、受診して医師に相談しましょう。

 

焦って2錠一度に内服してしまったけれど問題ない?

 

1日飲み忘れた場合、昨日の分と今日の分をあわせて2錠服用したのであれば問題ありません。

 

低用量経口避妊薬の使用に関するガイドラインにも記載されている対処法です。

 

ただし、一度に多数のピルを服用すると、副作用が強く表れて危険な場合もあります。

 

2錠であれば問題ありませんが、3錠以上を一度に服用するのはやめましょう。

 

飲み忘れたのがいつかわからないときはどうしたらいい?

 

シートに残っている数と、服用日数が合わなくなり「いつ飲み忘れたのか分からなくなった」という人もいるでしょう。

 

対処法は、服用日数によって異なります。

 

服用を続けるべきか、中止して新しいシートを開始すべきかは、婦人科を受診し、医師に相談しましょう

 

次の月経周期でピルを適切に服用するまで、避妊効果が落ちる恐れがあります。

 

性行為の際はコンドームを使用しましょう。

 

 

【参考文献】

 

・低用量経口避妊薬の使用に関するガイドライン(改訂版)

 

http://www.jsognh.jp/common/files/society/guide_line.pdf

 

・産婦人科診療ガイドライン−婦人科外来編2023

 

 

・ヤーズ配合錠

 

 

・ヤーズフレックス配合錠

 

 

・ルナベル配合錠LD ルナベル配合錠ULD

 

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