ミノキシジルで体毛は濃くなる?多毛症の確率と対策

AGA治療薬であるミノキシジルには発毛を促す働きがありますが、体毛が濃くなる「多毛症」という副作用もあります。副作用の出現に不安を感じ、AGA治療を始めるのをためらっている方もいるかもしれません。たしかにミノキシジルには体毛が濃くなる副作用がありますが、実際にそれが起こる確率は非常に低いです。


この記事では、以下について解説します。


  • ミノキシジルで体毛が増える確率

  • ミノキシジルタブレット(内服薬)とミノキシジル外用薬(塗り薬)のメリット、デメリット

  • ミノキシジルで体毛が増えた場合の対策方法


不安を解消してAGA治療をしていくためにも、具体的な対策を知り、最適な選択肢を見つけていきましょう。


<注意事項>

本記事では、ミノキシジル外用薬を中心に、薄毛治療に関する情報を紹介しています。

海外で使用されているミノキシジル内服薬(タブレット)や、成長因子を用いた注入治療など、日本国内で未承認の治療法について触れる部分もありますが、これらは有効性・安全性が十分に確立しておらず、国内のガイドラインでも慎重な判断が求められています。

治療を検討する際は、自己判断を避け、必ず医師へ相談してください。

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ミノキシジルによる体毛増加(多毛症)とは

ミノキシジルは髪の毛を増やす作用がある反面、副作用として体毛が濃くなる「多毛症」が知られています。ミノキシジルは、もともと高血圧の治療薬として開発された薬で、血管を広げて血流を良くする作用があるからです。


ミノキシジルにより血流が良くなると、毛根へ栄養が届きやすくなり、髪の成長が促されます。同時に、髪を作る毛母細胞も刺激されるため、腕や顔などの体毛が濃くなる可能性があります。特に内服薬は全身に作用が及ぶことから、外用薬と比べて体毛が増える頻度が高くなりやすく、注意が必要です。

内服薬(ミノキシジルタブレット)での体毛増加の発症確率

ミノキシジルの内服薬は、外用薬より高い発毛効果を示したとする報告もある一方、日本ではAGA治療薬としては未承認であり、効果や副作用については個人差が大きいとされています。また、海外の研究では、低容量ミノキシジルを内服した場合に約15~49%の人に体毛増加が見られたという報告もあります。ただし、研究によって報告内容に差があることから、発症率には個人差があるといえます。

参照:


内服薬は血液を通して全身に成分が運ばれるため、頭皮以外の部分の毛にも影響を与え、顔のうぶ毛が濃くなったり、腕や脚の毛が太くなったりすることがあるのです。しかし、症状の程度や経過には個人差がありますが、使用を中止すると時間の経過とともに落ち着いていくケースもあります。


多毛症が起こりやすいかどうかは、体質や代謝の速さ、服用量、服用期間などによって異なり、すべての人に起こるわけではありません。服用中に気になる変化があったときは、自己判断で使用をやめずに、担当の医師に相談して量を調整してもらうと安心でしょう。


ただし、日本皮膚科学会の見解では、ミノキシジルの内服は臨床試験が不十分であり、心血管系の副作用のリスクがあるため行うべきではないとされています。また、日本ではAGA治療薬としては承認されていません。


参照:

外用薬(塗り薬)で体毛が濃くなる確率は内服薬と比較して低い

ミノキシジルの外用薬は、頭皮に直接塗る薬であり、作用は局所的です。そのため、全身に影響する内服薬と比べると、体毛が濃くなる確率は低いといえます。外用薬の副作用としては、かゆみ、赤み、皮膚の乾燥やフケ、毛包炎(もうほうえん/毛穴の炎症)、接触性皮膚炎(皮膚が刺激で炎症を起こす症状)などが報告されています。


2%や5%の濃度で行われた複数の研究では、副作用の発生率にばらつきがあり、現時点で明確な結論は得られていません。。一方で、海外研究では、外用薬による顔の多毛症が報告されています。


外用薬の場合、塗った部分からごく一部の成分が皮膚に吸収されます。その際、薬剤が顔や首などに付くと、その部分に毛が生えることがあります。特に、塗布後に手を洗わないまま他の部位に触れると、成分が付着してしまうため注意が必要です。


以上のことから、全身に広く作用する内服薬に比べ、外用薬では多毛症の発生はかなり少ないと考えられます。とはいえ、体毛が気になると感じた場合は、使用をやめずに医師に相談し、濃度や使用回数を見直してもらうのが安心です。

ミノキシジルで体毛が濃くなりやすい部位と兆候

ミノキシジルによる多毛は、薬の種類によって症状が出やすい部位が少し異なります。


外用薬の場合は、前述したように、薬を塗るときに手や顔へ少し成分が付着することが原因で、あご、上唇、額、眉毛、もみあげの周りの毛が濃くなることが多く報告されています。まれに、首、腕、手、脚、胸などにも薄い毛の増加が見られることがあります。


一方、内服薬を使っている場合は、成分が血液を通して全身に行き渡るため、顔全体や上半身の体毛が濃くなるなどの変化が生じることがあります。多毛が見られやすい部位は、もみあげ、こめかみ、上唇、あごなどです。毛が急に太くなる、うぶ毛が濃くなるなどの変化が多く、時間が経つと全体的に毛量が増えて見える場合もあります。


ただし、こうした変化は永続的なものではなく、使用をやめると数か月ほどで徐々に元の状態に戻ることが多いです。毛の変化が気になったときは、薬の使用量や頻度を調整する前に、医師に相談して経過を見てもらうと良いでしょう。

ミノキシジル内服薬と外用薬どちらが良い?

ミノキシジルには、内服薬である「ミノキシジルタブレット」と、頭皮に直接塗る「外用薬」の2種類があります。どちらも発毛を促す働きがありますが、効果の現れ方や副作用の出やすさが異なります。


内服薬は全身に作用するため発毛効果が高い反面、副作用も出やすい傾向があります。一方、外用薬は頭皮の限られた範囲に作用するため、安全性は高いものの、効果が出るまでに時間がかかる場合があります。


治療を始めるときは、発毛の効果だけでなく、副作用のリスクや使いやすさも考えた上で、自分に合う方法を選ぶことが大切です。次の章でそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

ミノキシジル内服薬のメリット・デメリット

ミノキシジル内服薬は、日本ではまだ承認されていない薬です。主に海外で製造されており、入手方法はクリニックでの処方か個人輸入のどちらかになります。個人輸入では成分の量や品質が保証されない場合があるため、医師の診察を受けて処方してもらう方が安全です。クリニックによっては自費で取り扱っているところもありますので、相談してみると良いでしょう。


以下にミノキシジル内服薬のメリット・デメリットをご紹介します。


<メリット>


項目

内容

発毛に関する報告例がある

海外では発毛に関する報告もあるが、日本では未承認の薬であり、効果や安全性には個人差がある。使用を考える際は、医師に相談しながら判断するのが望ましい

手間がかからない

塗布の手間はないが、内服は全身に作用するため、重い副作用の懸念がある

男女どちらでも使用可能

男性、女性問わずAGA治療に使われる


<デメリット>


項目

内容

副作用のリスクが高い

全身に作用するため、めまいやむくみ、頭痛などの症状が起こる場合がある

心臓への負担がある

血管を広げる作用があるため、心疾患や高血圧の持病がある人は注意が必要である

医師の診察が必要

日本では未承認薬のため、医師の管理下での使用が望ましい


ミノキシジル内服薬は効果が高い一方で、副作用のリスクもあります。使用を検討するときは、体質や持病の有無を踏まえて、医師と相談しながら安全な方法で続けることが大切です。


参照:

ミノキシジル外用薬のメリット・デメリット

ミノキシジル外用薬は、頭皮に直接塗って使うタイプの治療薬です。内服薬と比べて作用が限定的なため、副作用のリスクが低く、初めてAGA治療を始める人にも使いやすいといえます。日本国内では多くの市販品が販売されており、医師の処方がなくても購入できます。手軽に始められる点は大きな利点です。


<メリット>


項目

内容

気になる部分に集中して使える

頭頂部や生え際など、薄毛が気になる箇所に直接塗布できる。毛母細胞の周囲の血管を広げ、栄養を行き渡らせることで発毛を促す

副作用が少ない

血液中に吸収される量が少なく、全身への影響が出にくい。多くの場合、かゆみや赤みなど局所的な症状にとどまる

入手しやすい

国内で市販薬として販売されており、医師の処方なしで始められる


<デメリット>


項目

内容

塗布の手間がある

1日2回の使用が基本で、継続が難しいと感じる人もいる。生活リズムを整える工夫が必要がる

効果に個人差がある

頭皮の状態や体質によって浸透しにくい場合がある

頭皮トラブルの可能性

かゆみ、赤み、フケなどが起こることがある。敏感肌の人は注意が必要である。

初期脱毛の可能性

使用初期に一時的に抜け毛が増える場合がある。気になる場合は医師に相談すると良い


外用薬は副作用の少なさと使いやすさが魅力ですが、根気よく続けることが大切です。正しい方法で継続すれば、頭皮環境を整えながら発毛を促す効果が期待できます。


参照:

【対策方法】ミノキシジルで体毛が濃くなったら

ミノキシジルを使っていて体毛が濃くなったと感じても、すぐに不安になる必要はありません。多くの場合は一時的な変化であり、使用を続けながら工夫することで落ち着くケースもあります。


まずは使い方の見直しや医師への相談を行い、原因を確認することが大切です。それでも気になる場合は、脱毛による対処や別の治療法への切り替えも選択肢に入ります。ここでは、体毛が増えたときに取れる主な対策をご紹介します。

使用方法を見直す

体毛の増加が気になるときは、まず使い方の見直しから始めましょう。特に外用薬を使用している場合、塗り方やタイミングによって薬の成分が意図しない部分に付着することがあります。


使用前には頭皮を清潔で乾いた状態に整えることが大切です。シャンプー後はしっかりと水分を拭き取り、完全に乾いてから薬を塗りましょう。濡れたままの状態では薬が広がりやすく、頭皮以外に成分がつくおそれがあるからです。


また、塗布後は薬が乾くまで髪や顔に触れないように注意してください。乾く前に触ると、その部分に薬がつき、部分的に毛が生える原因になることがあります。塗布が終わったあとは、必ず手を石けんで洗い流すようにしましょう。


このような基本的な使い方を見直すだけでも、体毛が増えるリスクを減らせる場合があります。


参照:

サロン脱毛・医療脱毛の検討

体毛が濃くなって気になる場合は、脱毛で整えるのも一つの方法です。ミノキシジルによる多毛は健康上問題にはなりませんが、見た目の変化で自尊心や人間関係に影響を与える可能性があり、気になる人も少なくありません。無理に薬をやめるより、気になる部分を脱毛で調整する方が治療を続けやすくなります。


手軽に始めたい場合はサロン脱毛、しっかり減らしたい場合は医療脱毛が向いています。サロン脱毛は痛みが少なく通いやすい点が魅力ですが、出力の違いから、効果の現れ方や持続には人によって差が出ることがあります。一方、医療脱毛はクリニックで行うため、医師の管理下で安全性が高く、効果も長持ちしやすいのが特徴です。


脱毛する部位は、顔や腕、脚など日常で見える範囲を選ぶ人が多いです。毛の変化が気になり始めたら、まずはカウンセリングで肌の状態や毛質を確認してもらい、自分に合った方法を選びましょう。


参照:

代替治療の検討

ミノキシジルで体毛が濃くなって気になる場合は、他の治療法に切り替えることも考えられます。


AGA治療にはミノキシジル以外にも、ホルモンの働きを抑える薬や、血流を改善する成分、頭皮の環境を整える治療法などがあります。それぞれ作用の仕組みや効果、副作用のリスクが異なるため、自分の体質や生活スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。医師と相談しながら、副作用を抑えつつ発毛を促す治療法を見つけていきましょう。


この章では、代表的な代替治療法について順に説明します。

フィナステリド

フィナステリドは、AGAの進行を抑える代表的な治療薬です。体内で働く「5αリダクターゼ」という酵素の働きを弱めることで、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、脱毛を進める原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)に変わるのを防ぎます。


DHTは毛根を弱らせる作用があるため、この量を減らすことで薄毛の進行を遅らせることができます。


フィナステリドの主な目的は、抜け毛を減らして髪を増やすことです。使用を続けることで、髪の密度が改善したり、細くなった毛が太くなったりする場合もあります。


一方で、ホルモンの働きに関係する薬のため、性欲の低下、勃起しにくい、精液量の減少といった副作用が報告されています。症状が強い場合には、自己判断で中止せず、服用量の調整や一時的な中止が必要かどうかを医師に相談すると良いでしょう。


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デュタステリド

デュタステリドは、AGAや前立腺肥大症の治療に使われる薬です。フィナステリドと同じように、テストステロンがDHTに変わるのを防ぐ働きがあります。DHTはAGAの原因とされるホルモンで、毛根に結びつくことで髪の成長を妨げます。


デュタステリドは「5αリダクターゼ」という酵素のⅠ型とⅡ型の両方を抑える点が特徴です。フィナステリドはⅡ型だけに作用するのに対し、デュタステリドはより広い範囲でDHTの生成を抑えるため、発毛効果が高いといわれています。


副作用としては、性欲の減退や勃起不全、乳房の張りや痛み、肝機能の変化などが挙げられます。ごくまれに気分の落ち込みなど、精神的な影響を訴える人もいます。使用を検討する際は、医師と相談しながら自分に合った用量を見つけていくことが大切です。


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アデノシン

アデノシンは、もともと体の中で自然に作られる成分で、エネルギーの代謝や細胞同士の情報伝達に関わっています。この成分には、髪の成長を助ける作用があることがわかっており、育毛成分として医薬部外品にも使われています。


アデノシンは毛乳頭細胞(もうにゅうとうさいぼう)に働きかけ、FGF-7(線維芽細胞増殖因子)という物質を増やします。FGF-7は髪の成長を促す働きがあり、毛母細胞の分裂を活発にして髪の成長を支えます。また、髪の成長期を長く保つことで、抜け毛を減らし、太くしっかりした髪を育てる効果もあります。


アデノシンはもともと体内にある物質なので、副作用のリスクが非常に低いのが特徴です。


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tーフラバノン

t-フラバノンは、毛母細胞(もうぼさいぼう)の働きを活発にして、髪の成長を支える成分です。花王株式会社が独自に研究、開発し、2002年に医薬部外品として認められました。安全性が高く、日常的に使いやすい育毛成分のひとつです。


髪の成長を妨げる要因のひとつに、TGF-β(ティージーエフベータ)というたんぱく質があります。これは毛乳頭細胞で作られ、毛母細胞の分裂を抑える働きを持ちます。t-フラバノンはこのTGF-βの働きを弱め、髪の成長期を保ちやすくする作用があるのです。


この作用によって、髪にハリやコシが出ると感じられることもありますが、フィナステリドやデュタステリドのような医薬品に比べると、効果の強さは弱いとされています。その分、副作用の心配が少なく、継続して使いやすいのが利点といえます。


商品ごとに濃度や使い方が異なるため、使用前に説明書を確認し、頭皮の状態に合わせて使うようにしましょう。


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カルプロニウム塩化物

カルプロニウム塩化物は、頭皮の血流を良くして毛根を元気にする働きがある成分です。頭皮の血管の筋肉(血管平滑筋)に直接作用して血管を広げ、毛根十分な酸素と栄養を届けることで、健康な髪の成長を助けます。


この成分は、円形脱毛症やAGAに使用され、一部の製品では保険適用もされています。臨床研究では一定の有効性が報告されているものの、いまだ十分な科学的根拠は乏しいです。


安全性が高い成分とされていますが、かゆみ、赤み、刺激感などの局所的な副作用が起こることがあります。敏感肌の人や、肌トラブルが起きやすい人は、使う前にパッチテストを行うと安心です。また、まれに全身の発汗や寒気、吐き気が起こることもあります。


カルプロニウム塩化物は、基本的に医師の処方箋が必要です。自己判断での使用は避け、医師の指導のもとで頭皮の状態を見ながら継続的に使用するのが大切です。


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スピロノラクトン

スピロノラクトンは、もともと高血圧や心不全、むくみの治療に使われてきた薬です。この薬には「抗アンドロゲン作用(男性ホルモンを抑える働き)」があり、その作用を利用して女性の薄毛治療にも使われています。


スピロノラクトンは、いくつかの仕組みで男性ホルモンの働きを弱めます。

まず、アンドロゲン受容体に先に結びつき、ジヒドロテストステロン(DHT)やテストステロンが受容体に作用するのを妨げます。

さらに、副腎でつくられるアンドロゲンの量も減らします。

DHTは毛根を細くしてしまうホルモンなので、これらの作用によって、髪が細くなることや抜け毛の進行を抑える効果が期待されます。


この薬は女性の薄毛(FAGA)に特に有効とされ、ミノキシジルと一緒に使うケースが多いです。ホルモンバランスを整えることで、薄毛だけでなくニキビの改善にも役立つとされています。


一方で、副作用として、めまいや立ちくらみ、月経不順などが比較的多くみられます。その他、乳房の張りや圧痛、顔面の多毛、吐き気なども報告されています。高カリウム血症(血液中のカリウムが増える状態)は頻度は低いものの、重大な副作用として注意が必要です。

また、男性では女性化乳房や性機能障害などの副作用リスクが高く、AGA治療目的での内服は一般的に推奨されていません。

一方で、スピロノラクトンを含む外用薬には男女とも使用できるものもありますが、製品によって対象となる性別や濃度が異なります。

使用前には、必ず表示や医師の指示をよく確認することが大切です


参照:

注入治療

注入治療は、頭皮に薬剤や成長因子を直接注入して発毛を促す方法です。血流を介さずに毛根へ有効成分を届けるとされています。しかし、日本皮膚科学会によると、成長因子導入および細胞移植療法について、有効性と安全性が科学的に証明されたとはいえないとしており、行わなくて良いという見解を示しています。ただし、一部の臨床研究では一定の効果が報告されていることからも、今後さらなる研究が行われるのではないかと考えられます。


注入療法の代表的な物には「メソセラピー」と「ハーグ療法(HARG療法)」があります。


参照:


<メソセラピー>

メソセラピーは、髪の成長を促し、薄毛の進行を抑えることを目的とした治療法です。注射器やダーマペンと呼ばれる機器を使い、薄毛が気になる部分に薬剤を直接注入します。薬剤には、成長因子(グロースファクター)やミノキシジル、ビタミン、ミネラルなどが使われます。血液を通さずに毛根へ成分を届けるとされていますが、効果を実感するまでには数か月を要します。


比較的安全な治療とされていますが、注射部位の赤み、痛み、腫れ、内出血などが一時的に起こる場合があります。また、まれに炎症反応や脂肪壊死などの重篤な副作用が報告されています。毛包がすでに失われている部位では、薬による発毛効果はほとんど期待できません。


<ハーグ療法(HARG療法)>

ハーグ療法は、「Hair Re-Generative Therapy(毛髪再生療法)」の略称です。ヒト脂肪幹細胞から抽出した成長因子を含む「HARGカクテル」と呼ばれる薬剤を頭皮に注入し、毛根に作用するといわれる成分によって、髪の成長をサポートすることを目的とした治療です。複数の成長因子やサイトカインが配合されており、毛根を活性化させて発毛を促すとされています。


痛みや腫れ、内出血などの副作用が報告されているため、医師と相談のうえ慎重に判断する必要があります。また、年齢や性別に関係なく治療できるのが大きなメリットです。

自毛植毛

自毛植毛は、自分の健康な毛根を薄毛部分に移す治療法です。後頭部や側頭部など、髪がしっかり残っている部分から毛根を採取し、薄くなった箇所に1本ずつ移植します。自分の毛を使うため、自然な仕上がりになりやすいのが特徴です。


この治療は外科的な手法を用いますが、拒絶反応の心配がほとんどありません。移植した毛根が定着すれば、通常の髪と同じように成長を続けるため、長期的な薄毛改善が期待できます。


メリット

内容

拒絶反応の心配がない

自分の毛を使うため、他人の毛を移植したときのような免疫反応が起こらない。

自然な見た目に仕上がる

髪の向きや密度を調整できるため、周囲の髪と馴染みやすい。

長期的な効果が期待できる

定着した毛根は長期間生え続けるため、改善が期待できる


自毛植毛は高い効果が得られる一方で、費用が高額です。また、手術後には腫れやかさぶた、かゆみ、ショックロス(移植部位周辺の一時的な脱毛)が起こることがあります。医師の技術によって仕上がりに差が出るため、経験豊富なクリニックを選ぶことが重要です。


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低出力レーザー治療

低出力レーザー治療(LLLT:Low-Level Laser Therapy)は、頭皮にレーザーやLEDライトをあてて毛根を刺激し、髪の成長を促す治療法です。薬を使わずに行う方法で、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)の治療に用いられています。


この治療は皮膚を切ったり注射したりしない方法なので、痛みやダウンタイムがほとんどありません。副作用の報告も少なく、安全性の高い治療として注目されています。


レーザー光にはいくつかの働きがあります。


働き

内容

血流の促進

頭皮の毛細血管に作用し、血流を増やすことで毛根に酸素と栄養を届けやすくする

細胞の活性化

毛根の中にある細胞を刺激し、髪の成長サイクルを整える

炎症の軽減

AGAの進行に関わる頭皮の炎症をやわらげ、毛根のダメージを防ぐ


自宅で使える家庭用レーザー機器も市販されていますが、すぐに効果は出ず、継続使用が必要です。毎日の照射を数か月続けることで、抜け毛の減少や髪のハリの改善を感じる人が多いとされています。


薬の副作用が気になる人や、自然な方法でケアしたい人に向いた治療法です。


参照:

ミノキシジルと体毛に関するよくある質問

ミノキシジルを使用していると、体毛が濃くなるのではないかと不安に思う人は多いです。ここでは、他のAGA治療薬との違いや、使用をやめたあとの変化についてよくある質問をまとめました。

フィナステリドやデュタステリドなどの他のAGA治療薬も多毛症のリスクがありますか?

フィナステリドやデュタステリドは、男性ホルモンの働きを抑えて脱毛の進行を防ぐ薬です。これらの薬はホルモンに作用するものであり、毛の成長を直接刺激するタイプの薬ではありません。そのため、ミノキシジルのように体毛が濃くなる副作用はほとんど報告されていません。


日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017」においても、フィナステリド・デュタステリドの副作用として多毛症や体毛の変化は記載されていません。ミノキシジルと比べても、発生率はかなり少ないといえます。


フィナステリドやデュタステリドの主な副作用は性機能関連です。その他、まれに肝機能障害が現れることがあります。これらの薬は、妊娠中および授乳中の方には使用できません。


参照:

ミノキシジルをやめれば体毛は薄くなりますか?いつから?

ミノキシジルの使用をやめると、徐々に体毛は元の状態に戻ります。ミノキシジルの成分が体内から抜けていくにつれて、毛の成長を刺激する作用も弱まるためです。


ただし、戻るまでには数か月ほどかかる場合があります。髪と同じく体毛もヘアサイクルにしたがって生え変わるため、すぐに変化が見られないこともあります。


注意したいのは、体毛が薄くなるのと同時に、頭髪に対する発毛効果も次第に弱まっていくという点です。ミノキシジルをやめると再び薄毛が進行するため、体毛の変化が気になる場合は、医師に相談して使用量や頻度を調整するのが現実的です。

まとめ

ミノキシジルは、発毛効果の高い成分としてAGA治療に広く使われています。その一方で、体毛が濃くなる「多毛症」と呼ばれる副作用があらわれる場合があります。特に内服薬(ミノキシジルタブレット)は全身に作用するため、外用薬よりも体毛が増えやすいです。


ただし、体毛が濃くなる確率は高くなく、ほとんどの場合は軽度で一時的です。使用方法を守り、塗布後に手を洗う・用量を調整するなど、基本的な対策を取ることでリスクを減らせます。


もし体毛が気になる場合は、医師と相談して使用方法を見直す、脱毛を検討する、ほかの治療法に切り替えるといった対応が可能です。フィナステリドやデュタステリド、アデノシンなど、ミノキシジル以外にも効果が期待できる治療法があります。


副作用に不安を感じたときは、自己判断で中止せず、専門の医師に相談してください。正しい知識と対策を持つことで、髪の悩みを解消しながら安心して治療を続けられます。

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