ジヒドロテストステロンを抑える方法|薄毛・筋トレ・体臭対策を医師が解説
「最近、生え際が気になる」
「頭皮が脂っぽくなってきた」
そんな変化に悩んでいませんか?もしかして、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンが関係しているかもしれません。
DHTは、体内でテストステロンが5α還元酵素によって変換されてできるホルモンです。男性らしさをつくる一方で、薄毛や皮脂の増加にも関わっています。
この記事では、DHTの基本的な働きから分泌されやすいタイミング、増える原因までわかりやすく解説。さらに、DHTが多い人の特徴や、生活習慣との関係についても詳しく紹介します。
気になる方は、今すぐチェックして早めに対策を始めましょう。ホルモンバランスを整え、将来の悩みに備えるヒントを見つけてください。
※本記事は一般的な医学情報をもとに構成しています。掲載内容は特定の効果を保証するものではなく、治療を目的とするものではありません。AGA(男性型脱毛症)の治療薬であるフィナステリド・デュタステリドなどは医師の診断に基づいて処方される医薬品です。個人輸入や自己判断による使用は副作用リスクがあるためお控えください。症状がある場合は必ず医療機関にご相談ください。
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ジヒドロテストステロン(DHT)とは?基本情報を解説
ジヒドロテストステロン(DHT)は、薄毛や皮脂、体臭、顔つきなどに関わるホルモンとして知られています。まずは、DHTの意味やどのような働きをするのか、基本から理解しておきましょう。
DHTはテストステロンから変換される強力な男性ホルモン
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンの一種です。男性らしい体つきや声の変化、性機能などを支える作用があります。テストステロンが体内の酵素(5α還元酵素)によって変換されて生成される、より強力なホルモンです[1]。
ただし、DHT量が多い場合や、毛包がDHTに対して感受性が高い場合は、髪が細くなったり抜け毛が進みやすくなったりすることがあります。いわゆるAGA(男性型脱毛症)との関係が深いことがわかっています。
たとえば、20代後半から「生え際が後退してきた」「頭頂部のボリュームが減ってきた」と感じる場合、DHTの影響が関係していることがあるのです。
DHTが体内で生成されるしくみ
ジヒドロテストステロン(DHT)は、テストステロンが5αリダクターゼによって変換されることで生じる男性ホルモンです。
体内では、主に精巣(睾丸)や前立腺、皮脂腺・毛包周辺などで生成されます。
特に頭皮では、毛包周辺でテストステロンがDHTに変換され、そのDHTが毛根(毛包)の細胞に作用します[1]。
5αリダクターゼには、1型と2型があり、とくに2型は頭皮の毛包に多く、AGAの進行と関わっているとされています。 1型は皮脂腺に多く存在し、皮脂や体臭との関連があるといわれています。
皮脂分泌の多い頭頂部や前頭部では2型酵素が活発であり、同じ男性でも薄くなりやすい部位に差が出るのはこのためです。
DHTはバランスが大切
ジヒドロテストステロン(DHT)は、AGA(男性型脱毛症)の原因物質としてよく知られていますが、本来は体にとって必要なホルモンです。 たとえば、筋肉(筋肥大)や骨の発達や効能、性機能の維持などにも関わっています[1] 。
DHTは、体内の組織ごとに異なる役割を持つホルモンであり、必ずしも有害な存在というわけではありません。
毛包(髪の根元の組織)では、過剰に反応してしまうことがある一方、他の臓器では健康維持に不可欠です。
そのため、必要以上にDHTを抑制することには注意が必要です。フィナステリドやデュタステリドなどの5αリダクターゼ阻害薬を自己判断で過剰に使用した場合、まれに性欲減退、筋力の減少、気分の落ち込みといった副作用が報告されています。
DHTを完全にゼロにするのではなく、必要な分は維持しつつ、毛包への過剰な影響を抑えることが理想的です。
ジヒドロテストステロン(DHT)が多い人の特徴
ジヒドロテストステロン(DHT)の分泌量は、人によって差があります。ここでは、DHTが多い人のチェックリストと、遺伝や生活習慣との関係について見ていきましょう。
DHTが多い人の特徴チェックリスト
ジヒドロテストステロン(DHT)が多いとされる人には、次のような特徴が見られる場合があります。ただし、あくまで傾向であり、すべての人に当てはまるわけではありません。
家族に薄毛の人がいる
皮脂が多く、顔や頭皮がテカりやすい
体毛(胸毛・すね毛・ムダ毛など)や髭(ひげ)・眉毛が濃い
ストレスを感じやすく、睡眠が浅い
脂っこい食事やアルコールの摂取が多い
上記のような特徴がある場合、DHTの生成に関わる酵素(5α還元酵素)の働きが活発な体質の可能性があります。ただし、医学的診断は医師の判断が必要です。
DHTが多くなる背景|遺伝と生活習慣の関係
ジヒドロテストステロン(DHT)の分泌量には、遺伝的な体質が関係していると考えられています。
AGA(男性型脱毛症)の発症には、DHTの量よりも毛包がDHTに反応しやすいかどうかが重要だとされています。とくに、アンドロゲン受容体の感受性が高い人は、通常の濃度でも脱毛が進行しやすい場合があります。
また、母方の家系に薄毛の人が多い場合、AGAのリスクが高まる可能性があるとされています。アンドロゲン受容体に関わる遺伝子が、X染色体に存在するためです[2]。
次のような生活習慣にも、注意が必要です。
夜更かしが多い
コンビニ弁当や脂質中心の食生活
運動不足や慢性的なストレス状態
生活習慣が乱れていると、ホルモンの変化によってDHTが増えやすくなる可能性があります。
ジヒドロテストステロン(DHT)が増える5つの原因
ジヒドロテストステロン(DHT)はなぜ増えるのでしょうか。過剰になる背景には、遺伝だけでなく日常の習慣や環境も関わっています。
増加する原因・理由や、多いとどうなるのかをひとつずつ見ていきましょう。
1.ストレス
ストレスは、ジヒドロテストステロン(DHT)の代謝に影響を与える要因とされています。精神的なプレッシャーや緊張状態が続くと、副腎からコルチゾールというストレスホルモンが多く分泌されます。
コルチゾールは男性ホルモンの代謝バランスに影響を与え、ストレスによって一時的にテストステロンがDHTに変換されやすくなる可能性があるとされています。
ある研究では、コルチゾールがテストステロンの代謝に影響し、DHT産生にも関係している可能性があることや、毛包におけるアンドロゲン感受性に影響を与える可能性があることがわかりました。また、心理的ストレスがAGA(男性型脱毛症)の発症や悪化に間接的に関係する可能性があることも報告されています[3]。
たとえば、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスなど、現代社会では避けられない要因が背景にあるケースも少なくありません。
2.睡眠不足
睡眠は、ホルモンバランスを整える上で不可欠です。とくに深い睡眠中はテストステロンが多く分泌されるため、睡眠時間が不足するとホルモン分泌のリズムが崩れてしまいます。
テストステロンはジヒドロテストステロン(DHT)の原料となるホルモンのため、睡眠不足によって分泌が乱れると、DHTのバランスにも影響を及ぼす可能性があります。
ある研究によれば、慢性的な睡眠不足が続くと、男性ホルモンの値が大きく下がるリスクがあると報告されました。テストステロンが不足すると、睡眠の質も悪化するという悪循環に陥る可能性もあるとされています[4]。
3.高脂質・高糖質の食生活
脂質や糖質の多い食事はホルモンバランスを崩し、ジヒドロテストステロン(DHT)の生成に影響を与える可能性があるといわれています。 結果として、性ホルモンの調節に関わる5αリダクターゼの働きが活発になり、DHT産生が増えるリスクがあると考えられています。
とくに、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸を多く含む食事は、血糖の急上昇・急降下を引き起こしやすく、インスリン抵抗性を高めてしまいます。脂質が多い食品の例としては、次のとおりです。
揚げ物:フライドチキン、フライドポテト
肉類:ベーコン、ソーセージ
ファストフード:ハンバーガー、ピザ
ある研究では、高糖質・高脂質の食事がDHTの比率を上昇させ、頭皮の皮脂腺を刺激しやすい可能性があると報告されています[5]。外食やコンビニ弁当などを中心とした食生活は、知らないうちにホルモンバランスを乱し、DHTが優位になりやすい環境を作っているかもしれません。
4.加齢
加齢は、ジヒドロテストステロン(DHT)のバランスを左右する要因のひとつです。 男性では30代以降、血中テストステロンの分泌量が徐々に低下していきます。
一方で、DHTを生成する5αリダクターゼ活性は変わらないか、局所的に高まることもあり、結果的にDHTの影響が強く出やすくなると考えられています。
ある研究では、加齢によってテストステロンが減少する一方、毛包における5αリダクターゼ活性は持続または上昇し、DHTの産生が続くことでAGA(男性型脱毛症)に関与する可能性が指摘されました。また、アンドロゲン受容体の感受性にも個人差があり、同じ年齢でも薄毛の進行に差が出る要因とされています[6]。
加齢によるホルモン環境の変化は、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診断ガイドライン2017年版」でもAGAのリスク因子のひとつとされています[1]。
5.サプリや薬の影響
一部のサプリメントや医薬品も、ジヒドロテストステロン(DHT)に影響を与えることがあります。
たとえば、アナボリックステロイド(筋肉増強剤)などの海外製ホルモン製剤を、個人輸入やインターネット通販で入手する例も報告されています。しかし、体内のテストステロン量を増加させ、DHTの過剰生成を引き起こす可能性があるため、使用には注意が必要です。
ある研究では、アナボリックステロイドの使用により体内でテストステロンがDHTに変換され、脱毛リスクやAGAの進行と関連する可能性が指摘されています[7]。
さらに、抗うつ薬や一部の降圧薬、糖質コルチコイド系の薬剤なども、ホルモン代謝に影響を与えることがあります。サプリや薬の使用・変更は自己判断せず、必ず主治医に相談しましょう。
まとめ
ジヒドロテストステロン(DHT)の増加には、ストレス・睡眠・食事・加齢・薬剤などの要因が複雑に関わっています。どれかひとつだけでなく、生活全体を見直す視点が重要です。
ジヒドロテストステロン(DHT)はどんな時に出る?
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)が分泌されやすい4つのタイミングについて見ていきましょう。
1.午前中
朝の時間帯は、男性ホルモンの分泌がピークを迎えるタイミングです。
とくに、起床直後から午前中にかけて、テストステロンやジヒドロテストステロン(DHT)の濃度が最も高くなると報告されています[8]。夜間の深い睡眠中に分泌が高まり、朝にかけてピークに達するというホルモンの日内変動(サーカディアンリズム)によるものです。
2.筋トレや運動中
筋トレや短時間の高強度運動を行うと、体内で一時的にテストステロンやジヒドロテストステロン(DHT)の分泌が増加することが知られています。
とくに、ウエイトトレーニングやスクワットなど全身を使う運動後は、5αリダクターゼの活性が上昇し、テストステロンがDHTに素早く変換されやすくなると考えられています。
ある研究では、最大強度の有酸素運動を実施したわずか5分以内に、DHT濃度が急上昇したことが確認されました。体が運動刺激に対してホルモンで応答している生理的変化と考えられています[9]。
ただし、過度なトレーニングを繰り返すと、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が慢性的に増加し、ホルモンバランスが乱れるリスクもあります。適度な運動と休息のバランスが重要です。
3.強い緊張やストレスを感じたとき
プレゼン前や試験前などの強い緊張状態では交感神経の活動が高まり、体は「戦うか逃げるか」の反応を起こします。このとき、副腎からアドレナリンやコルチゾールとともに、テストステロンやジヒドロテストステロン(DHT)の濃度も一時的に変化することがあるとされています。
ある研究では、急性の心理的ストレスが一過性にテストステロンやDHTを上昇させる可能性があると報告されています[3]。
一方、慢性的なストレスが続くとコルチゾールが持続的に高まり、テストステロンの分泌抑制によりDHTのバランスが乱れるリスクがあることもわかっています。
4.睡眠中
ジヒドロテストステロン(DHT)は、睡眠中でも体内で分泌されています。とくに、夜間の深いノンレム睡眠中は、テストステロンの分泌が最も活発になり、一部が5αリダクターゼによってDHTが生成されやすい条件が整う時間帯です。
ある研究では、正常なサーカディアンリズム(体内時計)に沿った睡眠中のテストステロン分泌が、ホルモン代謝の安定に不可欠であることが報告されています[4]。
夜型生活や不規則な就寝時間は、ホルモンリズムを乱す要因です。夜更かしによって、DHTや5αリダクターゼの分泌タイミングがずれ、代謝全体の乱れを引き起こす可能性があります。
ジヒドロテストステロン(DHT)が多いと起こる5つの体の変化
ジヒドロテストステロンは、過剰になると体に変化が現れることがあります。ここでは、主な5つの変化を見ていきましょう。
1.抜け毛が増えやすくなる
ジヒドロテストステロン(DHT)の主な影響は、男性型脱毛症(AGA)との関連です。毛根には、男性ホルモンを受け取る「アンドロゲン受容体」と呼ばれる部位があり、そこにDHTが結合すると、毛根の成長周期が短くなります。
髪が十分に育たないまま抜け落ち、次第に細く短くなる軟毛化が進行するのです。 日本皮膚科学会のガイドラインでも、DHTがAGAの進行に関与し、フィナステリドやデュタステリドなどDHTの生成を抑える治療薬が有効とされています[1]。
たとえば「最近、前髪の生え際が後退してきた」「シャンプー時に抜け毛が増えた」と感じている場合、DHTの影響が始まっている可能性も考えられるでしょう。
2.皮脂分泌が増えニキビが出やすくなる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、皮脂腺の活動を強く刺激する作用があります。そのため、皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの原因になるアクネ菌が増えやすくなるのです。
研究でも、DHTが増えると皮脂腺で炎症を起こす物質が出やすくなり、炎症がニキビや肌荒れの一因になるとされています[10]。
たとえば「夕方になると顔がテカる」「背中やフェイスラインにニキビができやすい」といった人は、DHTの影響を受けやすい状態かもしれません。
3.体臭や加齢臭が強くなることがある
ジヒドロテストステロン(DHT)が増えると皮脂腺の働きが活発になり、皮脂の分泌量が増加します。皮脂が空気に触れて酸化することで、独特のニオイが発生するのです。とくに30代以降は皮脂の質が変化し、加齢臭と呼ばれる特有の体臭が気になりやすくなります。
ある研究では、DHTが皮脂腺を刺激し、皮脂に含まれる脂肪酸が酸化されることでノネナールなどの臭気成分が増加する可能性があると報告されています[11]。
たとえば「枕カバーのニオイが気になるようになった」「シャワーを浴びても夕方には体臭が気になる」といった変化がある場合、皮脂の酸化やDHTが関係しているかもしれません。
また、食生活の乱れや喫煙、睡眠不足なども皮脂の酸化を促進し、ニオイが強くなる要因とされています。
4.体毛やヒゲが濃くなる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、毛包を刺激して体毛やヒゲの成長を促す働きがあります。毛根にあるアンドロゲン受容体がDHTに反応することで毛の成長サイクルが活発になり、毛が太くなる傾向が見られます[1]。
とくに、ヒゲや胸毛、腕・すね毛などはDHTの影響を受けやすい部位です。たとえば「最近ヒゲが伸びるのが早くなった」「以前よりすね毛が濃くなった」と感じる場合、ホルモン作用が強まっているサインかもしれません。
一方、DHTは頭皮の毛根に対しては逆の作用があり、成長を抑制します。体毛は濃くなるのに頭髪が薄くなるという二面性があるのは、部位ごとのアンドロゲン受容体の感受性の違いによるものと考えられています。
5.イライラしやすくメンタルが不安定になる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性らしさや自信を高める作用がある一方、過剰になるとメンタル面にも影響を及ぼす可能性があります。
ある研究でも、DHTの血中濃度が高い男性は、ストレスホルモンであるコルチゾールも同時に上昇しやすい傾向が確認されており、精神的な不安定さと関係する可能性があると報告されました[12]。
DHTが過剰な状態では「ささいなことでイライラする」「なんとなくうつっぽい」といった心の変化が起こることがあります。性格や気分の問題ではなく、ホルモンバランスの乱れによって起こる生理的な反応である可能性もあるのです。
まとめ
ジヒドロテストステロン(DHT)の増加は、髪や肌、体臭、体毛、メンタルという5つの領域で変化を引き起こします。見た目の変化だけでなく、内面的な不調にもつながるため、過剰に分泌されていないかを意識して生活を見直してみましょう。
ジヒドロテストステロン(DHT)と皮脂・体臭の関係
ジヒドロテストステロン(DHT)は、髪だけでなく皮脂分泌や体臭を引き起こす要因になっていることがわかってきました。
皮脂腺が刺激され皮脂分泌が増える
ジヒドロテストステロン(DHT)は、皮脂腺の働きを活性化させる働きがある男性ホルモンです。とくに、顔や頭皮、背中、胸など、皮脂腺が集中している部位では、影響を受けやすくなります。
ある研究では、DHTが顔面の皮脂腺細胞の増殖を促進し、皮脂の分泌量を高めることが報告されました。とくに、顔の皮脂腺では作用が顕著だったことが確認されています[13]。
DHTが増加すると顔がテカりやすくなる、頭皮がベタつくといった症状が出やすくなるのは、このためです。思春期やストレスの多い時期はホルモンバランスが乱れやすく、DHTの影響で皮脂分泌がさらに活発化しやすくなります。
皮脂の酸化で匂い成分が発生する
分泌された皮脂は、時間が経つと空気中の酸素や紫外線、皮膚常在菌などの作用で酸化します。酸化によって発生する物質のひとつがノネナールと呼ばれる脂肪酸の酸化物で、いわゆる加齢臭の主な原因です。
とくに、ジヒドロテストステロン(DHT)の影響で皮脂腺の活動が活発になると、皮脂中の脂肪酸成分であるパルミトレイン酸やスクアレンの分泌量が増える傾向があります。
実際に、スクアレンなどの皮脂成分が酸化する過程で、強い不快臭を持つ揮発性有機化合物(VOC)が生じることが報告されています[11]。
臭気成分は衣類などにも残りやすく、日常的に気になりやすい匂いのひとつです。とくに首の後ろ、耳の裏、頭皮などは皮脂腺が多く、皮脂と汗・常在菌が混在しやすい部位です。
皮脂酸化を防ぐスキンケアの工夫|洗顔・保湿
皮脂の酸化による体臭や肌トラブルを防ぐためには、皮脂を落とし過ぎないことがポイントです。 洗顔で一時的にスッキリしても、肌が乾燥するとかえって皮脂分泌が活発になってしまいます。
洗顔は朝晩の1日2回を目安に、低刺激性の洗顔料を使うとよいでしょう。洗顔後は、化粧水や乳液でしっかり保湿してください。
とくに、男性は「保湿=ベタつく」と思う方が多いですが、保湿不足こそ皮脂の過剰分泌の原因になることを理解することが重要です。皮脂を味方につけるケアが、見た目の清潔感にもつながります。
発汗とストレスで体臭が強くなる
ジヒドロテストステロン(DHT)が増えると、皮脂腺の働きが活発になり、皮脂と汗が混ざりやすくなります。結果として、常在菌による分解や酸化が進み、独特の体臭が発生します。
また、DHTが多い人は交感神経が優位になりやすく、汗かき体質になりやすい傾向があるといわれています。とくに、ストレスや緊張が続くと自律神経のバランスが崩れ、体温調節のために発汗が増えることがあります。
一方、汗や皮脂が増えると、口腔内の乾燥を招きやすくなり、口臭を感じるケースもあります。睡眠不足やストレスが重なると唾液分泌が減少するため、口内環境が乱れ臭いが強まることがあります。
ある研究では、心理的ストレスを受けたとき、皮膚から放出される揮発性有機化合物(VOC)の組成に変化が生じることが報告されています[14]。
日常的にストレス対策や生活リズムを整えることが、DHTバランスや体臭予防に役立ちます。脱水や過剰なカフェイン摂取は血流や代謝の低下につながり、体臭の一因になることがあるため、こまめな水分補給を心がけることも大切です。
ジヒドロテストステロン(DHT)が減るとどうなる?過度な抑制によるリスク
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性の健康や活力を支えるホルモンです。ただし、過度に抑制すると思わぬ症状が現れることがあります。
性欲や活力が低下する
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性の性機能に重要な役割を果たすホルモンです。DHTの産生を抑えると、一部の男性では性欲や勃起機能に一時的な変化が見られることがあります。
実際にある研究では、前立腺肥大の治療目的でDHTを抑制する薬(デュタステリド)を使用した男性は、性欲の低下や勃起障害などを生じたと報告されています[15]。ただし、副作用は少数例にとどまり、治療を継続するうちに症状が軽くなる傾向があるとされています。
たとえば「以前よりもパートナーに関心が持てない」「性的な刺激に反応しにくくなった」と感じる場合、ホルモンバランスの変化が影響している可能性があります。ただし、影響の程度には個人差があるため、すべての人に当てはまるわけではありません。
気分が落ち込みやすくなる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性の身体だけでなく精神状態にも関連があるとされています。
ある研究では、血中のDHTと抑うつ症状の関連が調査されました。結果、血中DHT濃度が高い男性ほど「ほとんどの時間を上機嫌で過ごしている」と自己評価する傾向があったのです[16]。
ただし、DHTと抑うつスコアとの直接的な相関は認められず、明確な因果関係が証明されたわけではありません。しかし、DHTが精神的な活力やポジティブな気分に関係している可能性はあるといえるでしょう。
肌や髪のハリがなくなる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、髪の毛や皮膚に影響を与えるホルモンです。とくに、髪に対しては毛包に作用して成長期を短くし、細く短い髪へと変化させることで、ハリやボリュームが失われていきます。
ある研究では、DHTが男性の毛包で成長期の毛の本数を減らし、AGA(男性型脱毛症)の進行と関係していると報告されました[17]。
また、DHTは皮脂腺にも関与しており、加齢に伴う皮脂の変化の一因とも考えられています。DHTが減少すると皮脂量が低下し、肌の乾燥やツヤの減少を感じる人もいます。
ただし、肌のハリそのものにはエストロゲンやDHEA(副腎由来のステロイドホルモン)など他のホルモンも関係するため、DHTだけが原因ではありません。
ジヒドロテストステロン(DHT)と亜鉛の関係
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)と亜鉛の関係について見ていきましょう。
亜鉛はDHT生成に関わる酵素を抑える
ジヒドロテストステロン(DHT)は、テストステロンが5α-リダクターゼという酵素によって変換されて生成されます。亜鉛には5α-リダクターゼの働きを抑える作用があり、DHTの生成を間接的に制御できると考えられています。
実際にある皮膚組織を用いた研究では、亜鉛が5α-リダクターゼの活性を強力に阻害することが確認されました。アゼライン酸やビタミンB6と組み合わせることで、さらに高い阻害効果が得られることも報告されています[18]。
食事から亜鉛を摂取しホルモンバランスを整える
亜鉛は、体内のさまざまなホルモンバランスを整えるために欠かせないミネラルです。ジヒドロテストステロン(DHT)だけでなく、テストステロンの合成や免疫・皮膚の健康にも関与しています。
しかし、現代の食生活では不足しがちな栄養素とされており、意識的な摂取が大切です。次のような食品に豊富に含まれています[19]。
牡蠣
牛肉
ナチュラルチーズ
ココアなど
亜鉛を含むバランスの取れた食生活は、ホルモンの働きを整えるうえで重要です。
なお、植物性食品に含まれるフィチン酸などは、亜鉛の吸収を妨げることがあります。できるだけ、動物性食品からの摂取を意識するとよいでしょう。毎日の食事に一品だけでも取り入れる工夫をしてみてください。
亜鉛サプリの過剰摂取には注意
亜鉛は健康に欠かせないミネラルですが、サプリメントなどで過剰に摂取すると副作用を引き起こす可能性があります。とくに問題になるのが、長期間にわたる高用量摂取です。
亜鉛の1日の上限値は、成人で40mgです。上限を超えて摂取した場合、次のような健康リスクが指摘されています。
嘔気、嘔吐
めまい
頭痛
胃のむかつき
食欲不振など
長期的には、免疫力やHDL(善玉)コレステロール値の低下などを招くおそれもあります[20]。
とくに複数のサプリメントを併用している場合、知らず知らずのうちに過剰摂取になっているケースもあります。サプリを利用する場合は、医師や薬剤師と相談のうえ、適切な量を守りましょう。
ジヒドロテストステロン(DHT)を整える方法|食事・睡眠・運動など
ジヒドロテストステロン(DHT)は、体やメンタルにさまざまな影響を与えるホルモンです。ここでは、生活の中でDHTのバランスを整えるための方法を紹介します。
DHTは減らすより整えることが大切
ジヒドロテストステロン(DHT)は、増えすぎると抜け毛や皮脂過多の原因になります。しかし、ゼロにしてしまえば性欲や活力の低下、気分の落ち込みといった不調にもつながることがあります。
DHTを一方的に減らすのではなく、体全体のホルモンバランスを整えることが大切です。仕事での集中力や推し活を楽しむ元気を保つためにも、自分のホルモンバランスと自然に向き合いましょう。
食事・睡眠・運動で生活習慣を整える
まずは、ホルモンバランスを意識して生活習慣を整えることが大切です。
たとえば、亜鉛やタンパク質を意識した食事は、ホルモンの材料として役立ちます。質の良い睡眠は、体内の修復や自律神経の安定に欠かせません。
また、運動不足が続くとホルモン分泌のリズムが乱れ、DHTのバランスにも影響することがあります。軽い運動は心身のリフレッシュに役立ち、結果として健康的なホルモン環境に寄与する可能性があります。
健康情報ブログ(「パレオな男」など)でも、食事や運動、ストレス管理の大切さが紹介されています。まずは、自分のペースでできることから始めてみてください。
ジヒドロテストステロン(DHT)を抑える食事と生活習慣
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)を抑える食事と生活習慣について詳しく解説します。
DHTに関わる栄養素が報告されている食品例
カテキン・イソフラボン・亜鉛・ビタミンB群(B6)・ビタミンDなどの成分は、DHTに関する研究が報告されており、ホルモン代謝や抗酸化作用に関する研究があります。おすすめの食品例として、以下が挙げられます。
カテキン:緑茶
イソフラボン:納豆、豆腐、豆乳などの大豆製品
亜鉛:牡蠣、牛赤身肉など
一部の研究では、大豆イソフラボンと緑茶カテキンの抽出物、および、5α-リダクターゼ阻害薬(フィナステリド)の併用に関して検討が行われています[21]。
また、サーモンやエビなどに含まれるアスタキサンチンは抗酸化成分として知られ、健康的な生活リズム維持に役立つとされています。
高脂質・高糖質の食生活を見直す
ジヒドロテストステロン(DHT)の過剰な分泌は、日常の食生活にも関わっています。とくに、高脂質・高糖質の食事はホルモンや代謝バランスに影響することが報告されています。
また、脂肪の過剰摂取により皮脂腺が刺激され、DHTの影響を受けやすくなると考えられているため、以下のような食品は控えめにしましょう。
揚げ物、脂身の多い肉
菓子パン、スナック菓子
清涼飲料水、甘い缶コーヒーなど
できるだけ和食ベースの食事を基本とし、脂質はオリーブオイルやココナッツオイルなどの植物性油脂を適量取り入れるのがおすすめです。
砂糖を多く含む甘い飲料や、スナック菓子の摂り過ぎにも注意しましょう。たとえば、ポテトチップスを素焼きナッツに置き換えてみるなど、工夫してみてください。
アルコールやタバコを控える
アルコールやタバコは、ジヒドロテストステロン(DHT)の生成や代謝に間接的な影響を与える可能性があります。
過度な飲酒は肝機能を低下させ、ホルモン代謝を乱す要因になります。タバコに含まれるニコチンは、血管収縮を引き起こすことで頭皮や皮膚の血流を悪化させるため、DHTの影響が現れやすくなる可能性もあります。
いきなりやめるのが難しい場合は、次のような工夫から始めてみましょう。
週に数回は休肝日をつくる
1杯目をノンアルや炭酸水にする
タバコを吸いたくなったらガムを噛む
小さな積み重ねでも、ホルモンバランスの安定につながります。無理のない範囲で減らしていくことが、長続きのコツです。
腸内環境を整え代謝をサポートする
腸内環境とホルモン代謝は、密接に関係しています。とくに、腸内細菌はジヒドロテストステロン(DHT)の代謝に関与しています。
ある研究では、腸内に存在するDHTが血液中より高濃度で検出され、腸内細菌の働きが関与する可能性があるとされています[22]。
腸内環境を整えることは、DHT過剰による脱毛リスクや皮脂分泌の亢進を防ぐためにも重要です。具体的には、以下のような食品が挙げられます。
発酵食品:ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け
水溶性食物繊維:オートミール、海藻類、バナナ
オメガ3脂肪酸:サバ、イワシなど
たとえば、朝食にオートミールを取り入れたり、夕食に味噌汁やキムチなどの発酵食品を添えたりするだけでも、腸内細菌のバランスをサポートできます。
また、こまめに水分を摂取し、排便リズムを整えることが可能です。手軽にできる習慣から取り入れて、内側からDHTバランスを整えることを意識してみてください。
ジヒドロテストステロン(DHT)を抑える睡眠と生活リズム
ジヒドロテストステロン(DHT)をコントロールするには、生活リズムの見直しが欠かせません。ここでは、DHTに影響する睡眠ホルモンや、自律神経の調整、就寝前の習慣など、日常に取り入れやすい工夫を紹介します。
睡眠ホルモンとDHT分泌の関係
睡眠とホルモン分泌は、密接に関わっています。とくに、睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンとジヒドロテストステロン(DHT)の関係性が注目されています。
ある研究では、メラトニンがDHTの生成を抑える可能性があると報告されました[23]。
夜間にしっかりとメラトニンを分泌させるような生活リズムが、ホルモンバランスの安定やDHTの過剰抑制に役立つ可能性があるといえるでしょう。質の良い睡眠を意識することが、内側からの体調管理につながります。
就寝前のルーティンで自律神経を整える
ジヒドロテストステロン(DHT)のバランスを整えるには、睡眠の質を高めることがポイントです。日中に優位になる交感神経(緊張・活動)から、副交感神経(リラックス・回復)に切り替えることで深い眠りが促され、ホルモン分泌も安定します。
就寝前の過ごし方を少し工夫するだけで、自律神経は整いやすくなります。以下のようなルーティンを試してみてください。
ぬるめのお湯(38~40℃)にゆっくり浸かる
暖色系の照明に切り替えて、光の刺激を減らす
好きなアロマの香りを嗅ぐ
ハーブティーを飲む
自然音などリラックスできる音楽を聴く
副交感神経を優位に導く夜の習慣が、DHTを含むホルモン全体の安定にもつながっていきます。自分に合った方法を取り入れてみましょう。
夜間のスマホやカフェインは避ける
質のよい睡眠は、ジヒドロテストステロン(DHT)を含むホルモンバランスの維持に欠かせません。就寝前のスマホ使用や、カフェイン摂取を控えることが重要です。
スマホやPCなどの画面から出るブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。就寝の1時間前からは、画面を見ないようにするのがよいでしょう。
また、カフェインは摂取後4〜6時間ほど覚醒作用が持続するため、一般的には夕方以降の摂取は避けるのが無難とされています。コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレート、エナジードリンクなども注意が必要です。
ある研究では、就寝の6時間前に摂取したカフェインでも、睡眠時間と深さに悪影響があったと報告されています[24]。夜はコーヒーの代わりにルイボスティーを飲む、寝る前はスマホを見ないなど、小さな工夫を積み重ねていきましょう。
朝日と軽い運動で生活リズムをリセットする
体内時計をリセットし、ホルモン分泌を整えるには、朝の過ごし方がポイントです。なかでも、朝日を浴びることと軽い運動を取り入れることは、ジヒドロテストステロン(DHT)を含むホルモンバランスの安定に役立ちます。
太陽の光を浴びると脳の視交叉上核が刺激され、体内時計がリセットされます。睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が夜に正しく起こるようになり、生活リズムが整うしくみです。
また、朝の軽い運動は自律神経のスイッチをオンにし、血流と代謝を促進します。たとえば次のような習慣がおすすめです。
起床後30分以内にカーテンを開けて朝日を浴びる
朝食前に10分散歩する
窓際で日光を浴びながら軽く体を動かす
DHTバランスを整えるためには、日々のリズムが大切です。ぜひ、明日の朝から試してみてください。
ジヒドロテストステロン(DHT)を運動で整える方法と筋トレの注意点
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)を運動で整える方法と、筋トレの注意点を見ていきましょう。
筋トレで一時的にDHTは上がるが長期的には安定する
筋力トレーニングを行うと、一時的にジヒドロテストステロン(DHT)やテストステロンが増加することが知られています。筋肉の合成を促す自然な生理反応です。
高齢男性を対象とした研究では、12週間の筋トレで筋肉内のDHT濃度が短期的に変動しつつ、時間の経過とともに安定していくと報告されました[25]。
継続的な運動は健康維持や代謝バランスのサポートにつながる可能性があります。
過度な筋トレは逆効果になることもある
筋トレは、適度に行えばテストステロンやジヒドロテストステロン(DHT)などのホルモンを活性化します。しかし、やりすぎには注意が必要です。
ある研究では、上半身と下半身を組み合わせた強度の高い筋トレを行ったところ、テストステロンやDHTの血中濃度に明確な変化は見られませんでした。また、筋肉内のアンドロゲン受容体の量や働きも大きな変化がなかったと報告されています[26]。
過度な筋トレはホルモンへの刺激が飽和し、ホルモンバランスに影響を及ぼす可能性があります。ホルモンを活性化するには、強度だけでなく適切な量がポイントです。
有酸素運動で心身のバランスを整える
有酸素運動は、心身のバランスを整えるセルフケアとして効果的です。とくに、ウォーキングやランニングなどの継続的な運動は、交感神経と副交感神経のバランスを改善し、自律神経の働きを正常化します。
取り入れやすい有酸素運動の例は、以下のとおりです。
1日20~30分のウォーキング
軽いジョギング
リズム系のエクササイズ
エスカレーターを使わず階段を昇降する
運動後はホルモン値が一時的に変動しますが、継続的な運動は体調維持に役立つとされています。
無理のない範囲で、継続できる運動から始めてみましょう。
ストレッチやヨガでストレスを軽減する
慢性的なストレスはホルモンバランスを乱し、ジヒドロテストステロン(DHT)にも間接的に影響することがあると考えられています。ストレッチやヨガなどの軽運動は副交感神経を優位にして自律神経の働きを整え、ストレスホルモン(コルチゾール)を下げることが研究でもわかっています[27]。
コルチゾールが落ち着くことで、テストステロンやDHTのバランスも自然に整いやすくなるといわれています。自宅でも簡単にできる方法としては、以下のとおりです。
深呼吸しながら首や肩をゆっくり回す
寝る前に太もも裏を伸ばす「前屈ストレッチ」
仰向けで膝を抱える「ガス抜きのポーズ」
夜に5〜10分行うだけでも心身がほぐれるでしょう。ホルモンのためだけでなく、心のゆとりを作る時間としてもおすすめです。
無理なく続けられる運動習慣を取り入れる
筋トレや有酸素運動、ストレッチなどをバランスよく取り入れることで、ジヒドロテストステロン(DHT)を含むホルモンの状態を自然に整えることが可能です。
とはいえ、いきなりハードな運動を始める必要はありません。大切なのは、自分のペースで継続的に取り組むことです。
女性にもあるジヒドロテストステロン(DHT)|肌・体毛・気分の変化
ジヒドロテストステロン(DHT)は、女性にも分泌されています。ここでは、肌や体毛、気分の変化について見ていきましょう。
女性にも少量のDHTが分泌されている
ジヒドロテストステロン(DHT)は一般的に男性ホルモンとして知られていますが、女性の体内でも少量のDHTが分泌されています。
DHTは皮膚や毛包、肝臓などの組織で生成されるため、血中濃度は非常に低くても局所的に影響を及ぼすことがあります。
ある研究でも、健康な女性において、平均2.9±1.1マイクログラム/時のDHTが安定して産生されていると報告されました[28]。男性と比較するとかなり少ないものの、DHTが女性の体内で一定の役割を果たしていることを示しています。
肌や体毛の変化として現れやすい
ジヒドロテストステロン(DHT)は女性にも少量ながら分泌され、皮膚や毛包にある受容体と結びついて作用します。とくに、肌と体毛に影響が現れやすいのが特徴です。
たとえば、以下のような変化が見られることがあります。
口まわりや顎のうぶ毛が濃くなる
前髪の生え際が薄くなる
肌のベタつきやニキビが増える
DHTが皮脂腺や毛包に作用し、皮脂分泌や毛の成長サイクルに関係すると考えられています。とくに毛包ではDHTの濃度によって成長が促進されたり、逆に抑制されたりすると報告されています[29]。
肌や毛の変化は、ホルモンバランスが乱れているサインとしてセルフケアの目安になります。
ホルモンバランスの乱れがメンタルにも影響する
女性の体には、エストロゲンだけでなく少量のジヒドロテストステロン(DHT)やテストステロンも存在し、精神状態にも関わっています。
アンドロゲンが不足すると気分の落ち込み、慢性的な疲労感などが現れることが報告されています[30]。とくに、DHEAやテストステロンの数値が低い女性は、緊張やイライラなどの一時的な不安を強く感じる傾向がありました。
一方、DHTを含むアンドロゲンの過剰は、神経伝達物質のバランスに影響を与える可能性が指摘されており、情緒の不安定さにつながることもあると考えられています。単なる気分のムラややる気のなさと片付けられがちな変化も、実はホルモンのサインかもしれません。
生活習慣で心身のバランスを整える
ホルモンバランスを整えるうえで、治療やサプリメントを使う前に見直したいのが毎日の生活習慣です。ちょっとした工夫で、女性ホルモンやジヒドロテストステロン(DHT)などの分泌や働きをサポートできます。
たとえば、以下のような習慣は、ホルモンの安定や自律神経のバランスを整えるうえでも効果的です。
睡眠の質を高める:7時間以上の睡眠、同じ時間に寝起きする
日常に軽い運動を取り入れる:朝のウォーキング、ヨガ
栄養バランスを意識する:ビタミンB群、亜鉛、鉄分、良質な脂質(オメガ3脂肪酸など)
ストレスを上手に発散する:深呼吸、アロマ
ホルモンの分泌や働きについては、2chや5ch、Yahoo!知恵袋といった掲示板でも多くの情報がやりとりされています。
ただし、個人の体験談や主観的な意見も多く、医学的な根拠に基づかない内容も見受けられます。医療機関や日本皮膚科学会など、信頼できる情報と照らし合わせて判断することが大切です。
女性ホルモンとジヒドロテストステロン(DHT)|栄養とサプリでサポートする方法
ここでは、女性ホルモンとジヒドロテストステロン(DHT)を栄養やサプリで整える方法について見ていきましょう。
女性の薄毛(FAGA)にもDHTが関係する
女性にも起こるびまん性脱毛症や女性男性型脱毛症(FAGA)には、ジヒドロテストステロン(DHT)が関係しています。
女性を対象とした研究でも、DHTは毛包内のアンドロゲン受容体と結びつき、髪の毛の成長期を短縮させると報告されました。髪の毛が産毛のように細く短くなってしまう「毛包のミニチュア化」を引き起こすとされています[31]。
とくに、FAGAは頭頂部や前頭部の髪が徐々に薄くなる特徴があり、男性とは異なり生え際は保たれることが多いのも特徴です。加齢やホルモンバランスの変化に加え、遺伝的な要因やDHTを作りだす5αリダクターゼという酵素の活性も関わっていると考えられています。
イソフラボンやエクオールはホルモンに関する研究で注目されている成分
大豆イソフラボンは、女性の体内でエストロゲン様の働きをする栄養素として知られています。イソフラボンの代謝産物であるエクオールは、ジヒドロテストステロン(DHT)と結びついて作用を和らげる、天然の抗アンドロゲン物質です。
閉経後の女性を対象とした研究では、イソフラボンの摂取により酸化ストレスが軽減され、ホルモンバランスの安定に寄与する可能性があると報告されました[32]。エクオールを作り出せる体質の人は、効果がより高いとされています。
イソフラボンを多く含む食品の例は、以下のとおりです。
納豆
豆乳
豆腐
油揚げ[33]
たとえば、豆乳を使ったスムージーや、油揚げ入りの味噌汁などもおすすめです。イソフラボンは身近な食材から取り入れやすいため、ホルモンバランスが気になる女性には活用しやすい成分といえるでしょう。
亜鉛・ビタミンB群・マグネシウムが代謝をサポートする
女性のホルモンバランスや代謝の調整には、ミネラルやビタミンが欠かせません。なかでも、亜鉛・ビタミンB群・マグネシウムは、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成に関わる酵素の働きや、体内でのホルモン代謝を支える重要な栄養素です。
たとえば、亜鉛は5αリダクターゼという酵素の働きを調整し、髪や皮膚の健康維持にも関わっています。ビタミンB群はエネルギー代謝や皮膚・毛髪のターンオーバーを促し、マグネシウムは神経の興奮を抑えてストレスによるホルモンの乱れを緩和してくれます。
実際に、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の女性を対象とした研究では、マグネシウム・亜鉛・カルシウム・ビタミンDの同時摂取により、ホルモンバランスや代謝が改善されたと報告されました[34]。
以下は、日常の食事に取り入れやすい食品の例です。
亜鉛:牡蠣、牛肉、カシューナッツ
ビタミンB群:豚肉、玄米、納豆
マグネシウム:ひじき、わかめ、そば
たとえば、夕食には納豆ごはんと豆腐やわかめの味噌汁、おやつにはバナナとナッツといった組み合わせもおすすめです。
とくに、40代以降の女性や疲労感・ストレスを感じやすい方は、意識的に取り入れてみましょう。
カテキンやポリフェノールが酸化ストレスを防ぐ
ホルモンバランスを整えるうえで、見落とされがちなのが酸化ストレスです。体内に過剰な活性酸素が溜まると細胞の老化や炎症を引き起こし、ジヒドロテストステロン(DHT)などホルモンの働きにも悪影響を及ぼすことがあります。
カテキンやポリフェノールなどの抗酸化成分は、体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化ダメージから守ってくれる天然のバリアのような働きをします。
具体的な食品の例は、以下のとおりです。
緑茶(カテキン)
ブルーベリー(アントシアニン)
カカオ70%以上のチョコレート(カカオポリフェノール)
ざくろ、ナッツ類(各種ポリフェノール)
たとえば、午後のティータイムに緑茶とカカオチョコレート少量のような組み合わせは、リラックスと抗酸化の両面でメリットがあります。
サプリを選ぶときは医師・薬剤師に相談を
イソフラボンや亜鉛、マグネシウムなど、ホルモンバランスを整える成分はサプリメントでも手軽に摂取できます。ただし、次のような場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
ホルモン治療中、ピルを服用している
妊娠中・授乳中の方
複数のサプリや薬をすでに飲んでいる
持病(甲状腺疾患、肝機能障害など)がある
上記に該当する方は、体内のホルモンや代謝のバランスに影響を及ぼす可能性があります。成分の重複や相互作用、摂取量の適正などを専門家に確認することが大切です。
ジヒドロテストステロン(DHT)を検査・測定する方法とタイミング
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)の検査や測り方、タイミングについて解説します。
DHTは血液検査で測定できる
ジヒドロテストステロン(DHT)は、血液検査で測定可能です。主に薄毛や皮脂の過剰分泌、ニキビなどの肌トラブル、ホルモンバランスの乱れが疑われる場合などに実施されます。
DHTだけでなく、総テストステロンと遊離テストステロン(体内で実際に作用する活性型)も同時に測定することで、ホルモン全体のバランスを把握することが可能です。テストステロンがDHTに変換される割合が高くなると、テストステロン自体の血中濃度は相対的に低下するケースもあり、一見すると反比例のような傾向が見られることがあります。
また、DHTなどの性ホルモンはコレステロールを原料として合成されるため、脂質代謝とも無関係ではありません。
たとえば、BML(株式会社ビー・エム・エル)などの大手臨床検査会社では、DHTを含む検査を医療機関からの依頼により実施しています。なお、DHTの血液検査は一般的な健康診断には含まれていないため、希望する場合は皮膚科や婦人科、AGA専門外来などで相談してみましょう。
自宅でできるホルモン測定キットもある
最近では、自宅で手軽にホルモンを測定できる検査キットが増えています。髪の毛を数本カットし郵送することで毛髪中のDHT(ジヒドロテストステロン)の値を測定できたり、皮脂を採取して測定できたりする検査キットもあります。
簡易的な検査キットは、AGA(男性型脱毛症)のリスク判定や、ホルモンバランスのセルフチェック目的で使われています。ただし、毛髪や皮脂からのDHT測定はあくまで相対的な目安であり、血中ホルモンの正確な値とは異なる点には注意が必要です。
また、女性の場合はホルモンバランスの変化、ストレス、栄養不足、甲状腺機能の異常など、他にも多くの要因が複雑に絡んでいます。数値のみで自己判断せず、必要に応じて医師の診断を受けることが大切です。
DHT値が気になるときは医師に相談を
自宅での検査キットや医療機関の血液検査でジヒドロテストステロン(DHT)の値が高い、逆に低い場合でも、数値だけで異常と判断するのは早計です。DHTの働きは他のホルモンや体質とも密接に関わっており、同じ数値でも症状の有無や生活への影響は異なります。
たとえば、DHTが高めの方は、前髪や頭頂部の薄毛、皮脂のベタつきといった症状が出ることがあります。一方、DHTが低すぎると、気分の落ち込みや慢性的な疲労感などが現れるケースもあります。
DHT値が気になるときは自己判断はせず、皮膚科や婦人科、AGA専門外来などに相談してみましょう。
ジヒドロテストステロン(DHT)とAGA治療|薬で抑えるしくみと注意点
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)とAGA治療について解説します。薬で抑えるしくみや注意点について、見ていきましょう。
DHTが毛根の働きを抑えるしくみ
男性型脱毛症(AGA)は、髪の成長期が短くなることで髪が細く短くなり、髪が十分に太く長く伸びる前に抜け落ち、次第に細く短い毛が増えていく病態です。変化の主な原因は、強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)です。
DHTは、テストステロンが5α還元酵素によって変換されて生成され、毛根のアンドロゲンレセプターに結合すると、髪の成長を妨げる物質を誘導します。そのため、毛母細胞の働きが弱まって成長期が短縮され、脱毛が進行します[1]。
フィナステリドとデュタステリドの違い
フィナステリド(プロペシア)とデュタステリドは5α-還元酵素ブロッカーと呼ばれるAGA治療薬で、テストステロンがDHTに変換されるのを防ぐ作用機序があります。主な違いは、作用する酵素の種類です。
フィナステリド:Ⅱ型5α-還元酵素のみを阻害する
デュタステリド:Ⅰ型・Ⅱ型の両方を阻害する
デュタステリドの方が広範囲に作用し体内での分解や代謝に時間がかかるため、半減期が長く、抑制効果がより高いとされています。
分子の構造式にも違いがあり、酵素への結合力や持続時間に影響しています。類似の化学式を持っていますが、標的とする酵素のタイプが異なるため、効果に差が出ます。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、いずれの薬も「行うよう強く勧める(推奨度A)」と評価されています[1]。
薬の副作用と注意点
男性型脱毛症(AGA)の主な内服薬であるフィナステリドとデュタステリドは、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑えることで高い発毛効果が認められています。
ただし、次のような重要な副作用と注意点があることは理解しておきましょう。薬のメリット・デメリットを医師と十分に話し合うことが大切です。
性機能障害:性欲減退・勃起不全・射精障害など
妊婦・女性への禁忌:DHT低下により、男子胎児への影響を及ぼす恐れがあるため
PSA検査に影響:PSA値(前立腺がんのマーカー)が半減するため、2倍の値を目安として評価する
その他:まれに肝機能障害もあり、20歳未満に対する安全性は未確立
また、ミノキシジル外用薬では、かゆみや赤み、初期脱毛などの皮膚症状が報告されています。ミノキシジル内服薬については、日本皮膚科学会のガイドラインでも、安全性の理由から「行うべきでない(推奨度D)」とされ、推奨されていません[1]。
医師に相談し自分に合った治療を選ぶ
AGA治療は、症状や体質、ライフステージに応じた適切な治療を選ぶことが重要です。フィナステリドやデュタステリドは有効性が高い一方で、副作用や禁忌もあるため、自己判断での服用は避けましょう。
また、女性の場合はホルモンバランスの変化や他疾患が関係していることも多いため、皮膚科や婦人科など専門医による診断が必要です。ミノキシジル外用薬なども含め、治療の開始・変更時は医師と相談のうえ、自分に合った方法を選びましょう。
とくに、妊娠を希望している方や持病のある方は、治療のリスクと効果をしっかり確認するようにしてください。
ジヒドロテストステロン(DHT)に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、ジヒドロテストステロン(DHT)に関してよく寄せられる質問に回答しました。
ジヒドロテストステロンと認知機能・記憶力との関係は?
ジヒドロテストステロン(DHT)と認知機能・認知症や記憶力の関係については、まだ研究段階です。DHTは脳内にも存在し、空間認知や注意力、記憶力といった認知機能の一部に関係している可能性があるとされています。
ただし、AGA治療でDHTを抑制する薬(フィナステリドやデュタステリド)を使用した場合でも、認知機能が大きく低下するというエビデンスはありません。医師に相談のうえ、自身に合った治療法を選択しましょう。
ジヒドロテストステロンと前立腺肥大・性機能との関係は?
ジヒドロテストステロン(DHT)は前立腺を刺激して大きくする作用があり、前立腺肥大の原因のひとつと考えられています。性機能にも影響を与えるため、DHTを抑える薬には性欲減退や勃起不全などの副作用が起きる場合もあります。
ただし、すべての人に起こるわけではありません。たとえば、フィナステリドの場合、性欲減退は5%未満、勃起障害(ED)や射精障害は1%未満とされています[35]。副作用が気になる場合は、医師とよく相談しながら進めるとよいでしょう。
ジヒドロテストステロンとワキガとの関係は?
ジヒドロテストステロン(DHT)はアポクリン汗腺の発達に関与し、ワキガの体質に一定の影響を及ぼす可能性があるとされています。DHTが増加すると皮脂腺や汗腺の活動が活発になるため、ニオイのもととなる汗の分泌が増える場合があります。
ただし、ワキガは遺伝的要因や菌の繁殖、食生活、体質など複数の要因が重なって起こるものです。気になる場合は、皮膚科で相談してみましょう。
ジヒドロテストステロンと癖毛や白髪との関係は?
ジヒドロテストステロン(DHT)の増加が、癖毛やうねりにつながるという声もありますが、十分なエビデンスは得られていないのが現状です。白髪については、加齢や遺伝、活性酸素の影響が大きいとされています。
ジヒドロテストステロンと体調不良(むくみや頭痛)と漢方との関係は?
ジヒドロテストステロン(DHT)が過剰または不足すると、ホルモンバランスの乱れによってむくみや頭痛などを訴える人もいます。
しかし、DHTが直接的に関係しているという明確な医学的根拠は乏しく、ストレスや睡眠不足、他のホルモン(テストステロンやプロラクチンなど)との相互作用が関係している可能性もあります。対処法としては、医薬品だけでなく漢方や生活習慣の改善が検討されることもあります。
また、ホルモンや筋肉代謝に関係する栄養補助成分として注目されているクレアチンについては、摂取後に一時的にDHTが上昇したという報告もあります[36]。ただし、少数例の研究でありエビデンスは限定的です。
漢方やサプリを試す場合は、体調や既往歴に応じて医師・薬剤師に相談しましょう。
ジヒドロテストステロンは射精で減少しますか?
射精によって、一時的にテストステロンやドーパミンなどのホルモン変動が起こることはあります。ただし、ジヒドロテストステロン(DHT)が減少するという科学的な根拠は確認されていません。
DHTは射精回数ではなく、体内のホルモン代謝や酵素活性に影響されます。射精によるDHTの変動はあったとしても一時的であり、自然な生理現象の範囲内です。
ジヒドロテストステロンは尿として排出されますか?
ジヒドロテストステロン(DHT)は、肝臓で代謝されたあと少量が尿に含まれて体外へ排出されます。
ただし、ホルモンがそのまま排尿によって出るわけではなく、多くは分解されて自然に処理されます。水や利尿作用のある飲み物をたくさん飲んでも、排出量が大きく変わることはありません。
ジヒドロテストステロンを減らすサプリを使用しても大丈夫ですか?
ジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する働きがあるとされる成分には、亜鉛やリコピン、カテキンなどが知られています。サプリは市販されていますが、医薬品と比べて作用は穏やかで、効果には個人差があります。
また、薬との飲み合わせや体質による副作用にも注意が必要です。持病がある方や治療中の方は、使用前に医師や薬剤師に相談してください。
ジヒドロテストステロンが低すぎるとどうなりますか?
ジヒドロテストステロン(DHT)は、ヒゲや体毛、前立腺細胞のミトコンドリア機能、性機能の発達などにも関係しています。過剰なDHTは脱毛の原因になりますが、極端に少ない人の場合も体に不調が出ることがあります。
たとえば、性欲の低下や筋肉量の減少、慢性的な疲労感などです。このような症状は、DHTだけでなく、テストステロン全体のバランスや生活習慣にも影響されます。DHTの変化は年齢とともに緩やかに進行するため、ホルモン値の推移を示したグラフなどで把握すると、体調との関連が見えやすくなるでしょう。
また、プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)が高すぎると、DHTやテストステロンのバランスが崩れ、性機能や脱毛に影響を与える可能性があります。気になる症状がある場合は、医師に相談しましょう。
亜鉛はジヒドロテストステロンを促進しますか?
亜鉛はジヒドロテストステロン(DHT)を促進するというよりも、5α-還元酵素の働きを調整して、DHTの過剰生成を抑える方向に作用することが多いと報告されています[18] 。
一方で、亜鉛が不足するとホルモン合成全体のバランスが崩れ、結果的にテストステロンやDHTの変換に影響を与える可能性があります。 不足も過剰摂取も避け、バランスを保つことが重要です。
ジヒドロテストステロンが多いとモテないですか?
「DHTが多いとモテる?モテない?」「薄毛=非モテ?」といったことを気にする男性は多いですが、実際には見た目以上に生活習慣や自信、清潔感の方が影響します。AGA治療は髪の悩みだけでなく、QOLの改善にもつながる可能性があるため、前向きにケアを考えましょう。
テストステロンが多いと禿げますか?
「テストステロンが多いと禿げる」と聞いたことがあるかもしれません。正確にはテストステロンそのものではなく、テストステロンが5α-還元酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、DHTが毛根のアンドロゲン受容体と結合することで髪の成長期が短くなると考えられています[1]。
テストステロン量が多くても、DHTへの変換量や受容体の感受性によって、薄毛の進行には個人差があります。テストステロン自体が直接的に脱毛を引き起こすわけではありません。
ジヒドロテストステロンは個人輸入できますか?
ジヒドロテストステロン(DHT)を含む医薬品や、DHTを抑制する薬(フィナステリド・デュタステリドなど)は、通販サイトを通じて個人輸入することが 可能です。
しかし、厚生労働省は医薬品の個人輸入に対して強く注意喚起しています。正規品かどうかの保証がなく、偽造薬や成分の誤表示、健康被害のリスクが報告されているためです[37]。
DHTを有効成分とするジェルや、筋肉増強目的のアナボリックステロイド製剤なども、日本では承認されていません。健康被害や副作用が起きても補償は受けられないため、安易な個人輸入は避けましょう。
詳細は、厚生労働省の「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ 」をご覧ください。
ジヒドロテストステロン(DHT)を整えて自分らしい毎日を取り戻そう
ジヒドロテストステロン(DHT)は、男性ホルモンの一種です。ヒゲや体毛の発達、性機能の維持などに関与する一方、頭皮では毛根に作用して薄毛(AGA)の進行に関与します。
治療法としては、DHTの生成を抑える内服薬(フィナステリド・デュタステリド)があり、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されています。薬の選択は副作用やライフスタイルとの兼ね合いもあるため、医師とよく相談しながら進めてください。
また、セルフケアもポイントです。イソフラボンや亜鉛、ビタミンB群、マグネシウムなど、ホルモン代謝をサポートする栄養素を日常の食事から摂ることは、DHTのバランスを維持するためにも重要です。
有酸素運動や適度な筋トレは、ストレス軽減や睡眠の質の改善にもつながります。生活習慣の積み重ねは、ホルモンバランスを整えるうえでも欠かせません。
DHTとの付き合い方は、セルフケアと日常生活の両輪で考えることがポイントです。正しい知識をもとに、自分の体調や生活に合った方法でDHTを整えていきましょう。
※DHTに関する情報は、WikipediaやPubMedなどの英語論文検索サイトでも確認できます。
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[37] 厚生労働省.医薬品等を海外から購入しようとされる方へ.
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