陰嚢(金玉)ぶつぶつができる原因は?湿疹や性病など症状別の可能性を解説

「金玉にぶつぶつができた!これは性病?」

 

「がんの可能性は?」

 

と不安な方のために、陰嚢(金玉)にぶつぶつができる原因を12個解説します。

 

性感染症や良性のできものについて、12個の症状を詳しく解説するため、正しい知識を身につけて不安を軽減し、適切な対応ができるようになるでしょう。

 

 

 

陰嚢(金玉)のぶつぶつの原因

 

陰嚢にぶつぶつができる原因は性感染症によるものと、それ以外の皮膚疾患によるものがあります。症状や見た目が似ていることも多いため、自己判断は難しいケースがほとんどです。疑わしい場合は医療機関を受診しましょう。

 

性感染症による陰嚢(金玉)のぶつぶつ

 

性感染症が原因のぶつぶつは、症状が現れない潜伏期間があることも特徴です。知らないうちに感染が広がることがあるため、早急な治療が必要です。

 

ヘルペス

 

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって起こる性感染症です。陰嚢に小さな水ぶくれ(水疱)が集まってできることが特徴で、やがて破れて痛みをともなう潰瘍になります

 

初感染時には発熱やリンパ節の腫れをともなうこともあり、強い痛みやヒリヒリ感、かゆみなどの症状が現れる傾向があります。

 

一度感染すると体内にウイルスが潜伏し、免疫力が低下したときなどに再発して同じ場所に水疱ができることが特徴です。

 

コンジローマ

 

尖圭(せんけい)コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされる性感染症です。

 

カリフラワーのような形状をした、小さな肌色や淡いピンク色のイボが陰嚢や陰茎、肛門周囲などに現れます。痛みはほとんどないことが多く、かゆみもあまり感じないため、気づかないうちに増殖していることがあります。

 

HPVのタイプによっては子宮頸がんなどほかの疾患との関連性があるため、パートナーの健康も考慮した対応が必要です。

 

梅毒

 

梅毒はトレポネーマ・パリドゥムという細菌によって起こる、近年感染者が増加している性感染症です。

 

感染から約3週間後、性器や肛門、口唇に硬いしこり(初期硬結)が現れます。痛みやかゆみをともなわず、数週間で自然に消えることがありますが、放置すると病気が進行します。

 

第2期、第3期と進行し、全身に赤い斑点や発疹が現れたり、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があるため初期の治療が必要です。

 

性病以外の皮膚疾患による陰嚢(金玉)のぶつぶつ

 

一般的な皮膚疾患による陰嚢のぶつぶつは、性行為とは無関係に発生します。

 

毛嚢炎(もうのうえん)

 

毛嚢炎は毛穴の炎症で、陰嚢を含む体毛がある部分ならどこにでも発生する可能性があります。赤い小さなぶつぶつや膿を持った吹き出物として現れ、かゆみや軽い痛みをともないます。細菌(主に黄色ブドウ球菌)の感染によって起こることが多く、汗をかきやすい環境や、きつい下着の摩擦などが原因です。

 

軽度であれば抗菌石鹸で改善することもありますが、広範囲に広がったり、痛みが強い場合は抗生物質で治療します。

 

接触性皮膚炎

 

接触性皮膚炎は、特定の物質が皮膚に接触して起こる炎症反応です。

 

陰嚢部では、下記のような物質が炎症を引き起こす可能性があります。

 

  • 洗剤や柔軟剤
  • ボディソープ
  • 香料入りのトイレットペーパー
  • 合成繊維の下着

 

症状は赤みや腫れ、かゆみをともなう小さなぶつぶつや水疱が現れることが特徴です。

 

原因となる物質を特定し、接触を避けることが効果的な対処法です。症状がある間は、刺激の少ない純石鹸で優しく洗い、通気性の良い綿の下着を着用するとよいでしょう。

 

石灰沈着症

 

陰嚢の石灰沈着症は、皮膚の下にカルシウムが沈着して硬いしこりとなる症状です。

 

小さな白いぶつぶつとして現れ、皮膚の表面にポツポツと浮き出た状態になります。痛みやかゆみなどの症状はなく、見た目の変化だけが気になる程度です。

 

原因は完全には解明されていませんが、慢性的な炎症や代謝異常が関係しているといわれています。

 

良性の症状であり、特に治療を必要としないケースがほとんどです。ただし、症状が進行して痛みをともなうようになったり、見た目が気になって精神的ストレスになる場合は、外科的除去や炭酸ガスレーザーなどで切除できます。

 

陰嚢湿疹

 

陰嚢湿疹は陰嚢の皮膚に起こる慢性的な炎症性疾患で、下記の症状が特徴です。

 

  • 強いかゆみをともなう赤いぶつぶつ
  • 皮膚のただれ
  • 皮膚の乾燥・肥厚

 

高温多湿の環境、過度の洗浄、汗の刺激、ストレスなどさまざまな要因が原因となり得るため、症状を和らげるためには、下記に気をつけるとよいでしょう。

 

  • 通気性の良い下着の着用
  • 入浴後の十分な乾燥
  • 過度な洗浄をしない

 

炎症を抑えるために、保湿剤やステロイド剤が処方されることもあります。

 

フォアダイス

 

フォアダイスは、皮脂腺の一種である異所性皮脂腺が陰茎や陰嚢、唇などに現れる生理的な現象です。

 

1〜3mm程度の小さな白や黄色のぶつぶつが現れ、整然と並んでいることが特徴です。痛みやかゆみはなく、触っても硬さはありません。

 

成人男性の約80%にみられる正常な状態で、病気ではありません。

 

美容的な懸念から治療を希望する場合はレーザー治療などの選択肢もありますが、健康上の問題はないため基本的に治療は不要です。

 

過度に気にして強くこすったり、自己処置しようとすると炎症を起こす可能性があるため触らないように気をつけましょう。

 

包皮腺

 

包皮腺(タイソン腺)は、亀頭と陰茎の境目あたりに存在する小さな腺で、目立つと小さな白い点々やぶつぶつに見えます。整然と並び、痛みやかゆみはなく、大きさや形も変化しないことが特徴です。

 

臭い物質を含む分泌物を出し、陰部の潤滑や保護、フェロモンの生成などの役割を果たしていると考えられています。

 

包皮腺が目立つのは正常な身体の構造であり、病気ではありません。

 

水いぼ(性器伝染性軟属腫)

 

水いぼは、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)によって引き起こされる皮膚感染症です。

 

光沢のある、ドーム型の小さな白やピンクのぶつぶつとして直径1〜5mmの大きさで現れ、中心部にへこみがあるのが特徴です。

 

肌と肌の直接接触で感染し、性行為によって陰部に広がることもありますが、性感染症ではありません。また、タオルや下着の共用でも感染することもあります。

 

痛みをともなわず自然治癒することもありますが、感染を広げないために治療するとよいでしょう。電気メスやレーザーによる除去、凍結療法で切除します。

 

真珠様陰茎小丘疹(男性)

 

真珠様陰茎小丘疹(PPP)は、陰茎にみられる大きさ1〜3mm程度の白いブツブツで、亀頭の周囲に沿って並んでいます。10から20代の男性によくみられる良性の皮膚変化であり、性感染症ではありません。

 

正確な原因は不明ですが、皮脂腺の異常な発達や包茎が関係しているといわれています。

 

痛みやかゆみなどの症状はなく、性機能にも影響しません。見た目が気になる場合は、包茎治療を行っているクリニックで切除することも可能です。

 

陰嚢被角血管腫

 

陰嚢被角血管腫(アングロケラトーマ)は、陰嚢の皮膚に現れる小さな赤紫色から黒色のぶつぶつです。血豆のような形状をしており、毛細血管に沿って多発することが特徴です。

 

はっきりとした原因はわかっていませんが、年齢を重ねることで皮膚の支えが弱くなったり、血流の圧力が高まることが関係していると考えられています。

 

中高年の男性に多くみられる症状で、痛みもかゆみもなく、健康上の問題はありません。

 

陰嚢のぶつぶつに気づいたら確認すること

 

陰嚢にぶつぶつを発見したら、まず冷静に以下のポイントを確認しましょう。

 

  • いつからでき始めたか
  • どのような形状か
  • かゆみや痛みはあるか
  • ほかの部位にも症状があるか
  • 性行為の経験はあるか、パートナーに同様の症状はないか

 

突然現れたのか、徐々に増えてきたのかによって原因が異なります。赤い、白い、水ぶくれ状、イボ状などぶつぶつの形状は、病気を判別する重要な手がかりです。強い痛みやかゆみがある場合は炎症や感染の可能性が高まります。

 

性感染症かどうかを見分けるポイントとしては、パートナーの症状や最近性行為があったかがヒントになります。

 

病院に行くべき受診の目安

 

陰嚢のぶつぶつがあっても、すべてのケースに治療が必要なわけではありません。下記の症状がある場合は、疾患の可能性があるため医療機関を受診しましょう。

 

  • 強いかゆみや痛みがある
  • ぶつぶつが増えたり、大きくなったりする
  • 水ぶくれや膿を持っている
  • 発熱やリンパ節の腫れをともなう
  • 性行為後に症状が出た
  • 不安が強い

 

上記の症状がなくても不安を感じる場合は、その不安を解消するためにも医療機関の受診をおすすめします。泌尿器科や皮膚科、性病科などのほか、オンラインクリニックでも診療や問診が可能です。

 

DMMオンラインクリニックは自宅で性病検査ができます

 

陰嚢(金玉)のぶつぶつは無害な皮膚症状の可能性もありますが、性感染症に感染している可能性もあります。

 

デリケートな症状は病院に行くのに心理的なハードルがあるものです。そんなときに心強いのがDMMオンラインクリニックの自宅検査キットです。

 

自宅に検査キットが届き、検体をご自身で採取して送り返すと性病検査の結果がマイページで表示されます。

 

下記の性感染症が陽性だった場合は、オンライン診療でお薬の処方が可能です。

 

  • クラミジア
  • 性器ヘルペス
  • トリコモナス
  • ウレアプラズマ
  • カンジダ

 

「気になるけど病院に行くのは恥ずかしい」という方や、「パートナーに心配をかけたくない」という方は、ぜひご活用ください。

 

 

本記事の参照

 

厚生労働省

 

 

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