トレチノインとハイドロキノンの併用のやり方は?塗る順番・経過・失敗しないための注意点
シミ治療の方法として、皮膚科や美容皮膚科で行われることのあるトレチノインとハイドロキノンの併用。「どちらを先に塗ればいいのか」「どのくらいの期間続けるのか」「赤みや皮むけが出たらどうすればいいのか」など、やり方について気になる方も多いのではないでしょうか。
トレチノインとハイドロキノンの併用は、肌のターンオーバーを促すトレチノインと、メラニンの生成を抑えるハイドロキノンを組み合わせる方法です。一方で、トレチノインは国内で承認されていない薬であり、赤みや皮むけなどの反応も起こりやすいため、医師の指導のもとで正しく使うことが大切です。
この記事では、トレチノインとハイドロキノンの併用のやり方、塗る順番、期間と経過の目安、失敗しないための注意点、市販で買えるかどうかまでを解説します。
※本記事に関するご注意
本記事は、執筆時点で確認できた公開情報をもとにした一般的な情報提供を目的としており、特定の治療の効果を保証するものではありません。
トレチノインとハイドロキノンの効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。
トレチノインの外用剤とハイドロキノンは、いずれもシミの治療薬として国内で承認されておらず、医療機関での処方は保険適用外の自由診療となります。医師の判断により処方されない場合もあります。使用方法や治療方針については、必ず医師の診察と指示にしたがってください。
治療の手順や期間、料金は医療機関によって異なり、変更される場合があります。最新の情報は各医療機関の公式サイトでご確認ください。
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トレチノインとハイドロキノンの併用とは?それぞれの役割
トレチノインとハイドロキノンの併用は、2種類の外用剤を組み合わせてシミの改善を目指す治療法です。まずは、それぞれの薬の役割と、併用する理由を整理します。
トレチノインのはたらき
トレチノインは、ビタミンAの誘導体の一種で、レチノイン酸とも呼ばれます。皮膚の細胞に作用して、表皮の細胞が生まれ変わるサイクル、いわゆるターンオーバーを促すはたらきがあるとされています。
ターンオーバーが促されると、表皮にたまったメラニン色素が、新しい細胞に押し上げられるようにして排出されやすくなります。このほか、角質をはがれやすくするはたらきや、皮脂の分泌を抑えるはたらきも知られており、海外ではニキビや光老化の治療薬として使われています。
一方で、作用が強い分、使い始めに赤みや皮むけ、乾燥、ヒリヒリ感などの反応が出やすいのも特徴です。
ハイドロキノンのはたらき
ハイドロキノンは、メラニンをつくる過程ではたらくチロシナーゼという酵素の作用を抑えることで、メラニンの生成を抑えるとされる成分です。メラニンをつくるメラノサイトという細胞そのものに作用するはたらきも報告されています。
トレチノインが「すでにあるメラニンを外に出す」方向ではたらくのに対し、ハイドロキノンは「新しいメラニンをつくらせない」方向ではたらく点が大きな違いです。
併用でシミへのアプローチがどう変わるか
トレチノインでメラニンの排出を促しながら、ハイドロキノンで新たなメラニンの生成を抑えることで、両方の方向からシミにアプローチできると考えられています。
また、トレチノインで角質がはがれやすくなることで、ハイドロキノンが肌になじみやすくなるともいわれています。トレチノインを使うと炎症によって色素沈着が起こることがありますが、ハイドロキノンをあわせて使うことで、それを抑える目的もあります。
このように、トレチノインとハイドロキノンは互いの役割を補い合う組み合わせとして、国内の皮膚科や美容皮膚科で用いられています。
トレチノインは国内未承認の薬
トレチノインは、米国ではニキビなどの治療薬として承認されていますが、日本ではシミ治療の外用薬として承認されていません。そのため、市販薬として販売されておらず、国内では医療機関が院内で調製したものや、海外から医師の判断で輸入したものが処方されています。
ハイドロキノンも国内では医薬品として承認されていないため、トレチノインとハイドロキノンの併用は、保険適用外の自由診療として行われます。国内で承認された医薬品を使った場合に受けられる医薬品副作用被害救済制度も、対象外となる可能性があります。
トレチノインとハイドロキノンの併用が検討されるシミと使えない人
トレチノインとハイドロキノンの併用は、すべてのシミに適しているわけではありません。また、体の状態によっては使えない人もいます。
併用の対象になりやすいシミ
トレチノインとハイドロキノンの併用が検討されやすいのは、紫外線の影響でできる老人性色素斑(日光黒子)や、ニキビ跡・虫刺されのあとなどに残る炎症後色素沈着、そばかすなど、表皮にメラニンがたまっているタイプのシミです。
一方、肝斑は刺激によって悪化しやすいシミとされており、トレチノインの刺激がかえって悪化につながるおそれがあるため、慎重に判断されることが多くあります。また、皮膚の深い層にメラニンがあるタイプのアザや、盛り上がりのあるシミは、外用剤では変化が出にくく、レーザー治療などほかの方法が検討されることがあります。
自分のシミがどの種類にあたるかは見た目だけでは判断が難しいため、医師の診察を受けて確認することが大切です。
併用できない人・注意が必要な人
トレチノインは、妊娠中の方、妊娠の可能性がある方、授乳中の方は使用できません。ビタミンA誘導体には胎児への影響が懸念されているためです。治療中に妊娠を希望する場合や、妊娠がわかった場合は、すぐに医師に相談してください。
このほか、トレチノインやハイドロキノンでかぶれたことがある方、アトピー性皮膚炎などで肌に炎症がある方、日焼けを避けにくい環境にある方なども、医師が治療の可否を慎重に判断します。ほかの外用剤やピーリングなどの治療を受けている場合も、事前に医師に伝えましょう。
また、トレチノインとハイドロキノンの併用は、赤みや皮むけが出る期間があるため、人前に出る予定が多い時期や、仕事上マスクなどで肌を隠しにくい時期には、始めるタイミングを医師と相談しておくと安心です。
トレチノインとハイドロキノンのやり方
トレチノインとハイドロキノンの併用は、塗る順番や範囲、量によって効果や肌への負担が変わります。ここでは一般的なやり方を紹介しますが、実際の使い方は医療機関の指示にしたがってください。
基本の手順
トレチノインとハイドロキノンを併用するときの基本的な手順は、次のとおりです。
洗顔料でやさしく洗顔する
化粧水などで肌を整える
トレチノインをシミの部分にだけ薄く塗る
トレチノインが肌になじむまで少し時間をおく
ハイドロキノンをシミの部分を中心に塗る
医療機関の指示にしたがって保湿剤を重ねる
洗顔のときは、肌をこすらないように泡でやさしく洗い、タオルで押さえるように水分をふき取ります。トレチノインで皮むけが起きている時期は、とくに摩擦に注意が必要です。
化粧水などで肌を整えたら、トレチノインとハイドロキノンを順に塗ります。保湿剤を塗るタイミングは医療機関によって異なり、トレチノインとハイドロキノンを塗り終えたあとに重ねるよう指示される場合もあります。
塗る順番はトレチノインが先
トレチノインとハイドロキノンは、どっちが先かという疑問を持たれやすいポイントです。一般的には、トレチノインを先に塗り、そのあとにハイドロキノンを塗る順番がすすめられています。
トレチノインでターンオーバーを促し、角質をはがれやすくした状態でハイドロキノンを重ねることで、ハイドロキノンが肌になじみやすくなると考えられているためです。
トレチノインを塗ったあとは、少し時間をおいて肌になじませてからハイドロキノンを塗るように指示されることが多くあります。順番を逆にしたり、2つを手のひらで混ぜてから塗ったりすると、期待される作用が得られにくくなるおそれがあるため、指示された順番を守りましょう。
シミだけに塗るか、顔全体に塗るか
トレチノインは作用が強いため、シミの部分にだけ、はみ出さないように塗るのが一般的です。綿棒などを使って、シミの範囲より少し内側に薄くのせるように塗ると、周囲の肌への刺激を抑えやすくなります。
ハイドロキノンは、シミの部分を中心に、トレチノインを塗った範囲よりもやや広めに塗るよう指示されることがあります。医療機関によっては、ハイドロキノンを顔全体に塗る方法をとる場合もあります。
トレチノインを顔全体に塗る方法は、赤みや皮むけが広範囲に出やすくなるため、医師の指示がない限り自己判断で行わないようにしましょう。
塗る時間帯と量
トレチノインは光によって分解されやすく、日中に塗ると紫外線の影響も受けやすいため、夜のみの使用を指示されることが多い薬です。ハイドロキノンも、夜に塗るよう指示される場合や、朝晩の使用を指示される場合があります。
塗る量は、多ければ効果が高まるわけではありません。量が多すぎると、赤みや皮むけが強く出るなど肌への負担が大きくなります。薄く、決められた量を守ることが大切です。
濃度の選び方と保管方法
トレチノインには、0.05%から0.1%程度、医療機関によってはさらに高い濃度のものまで、いくつかの濃度があります。ハイドロキノンは、4〜5%程度の濃度のものが処方されることが多いとされています。
はじめてトレチノインを使う場合は、低めの濃度から始め、肌の反応を見ながら医師が濃度を調整していきます。高い濃度のほうが早く変化が出ると考えて、自己判断で濃度を上げることは避けましょう。
トレチノインもハイドロキノンも、光や熱、空気にふれると変質しやすい性質があります。冷蔵庫での保管を指示されることが多く、使用期限も比較的短めに設定されています。色が変わったり、においが変わったりした場合は使用を中止し、医療機関に相談してください。
保管方法は薬の種類や容器によって異なるため、処方時に医療機関から説明された保管方法を守りましょう。使い終わっていない薬を次の治療まで取っておくと、変質したものを使うことにつながるおそれがあります。治療を再開するときは、改めて医師の診察を受け、新しく処方を受けるのが基本です。
トレチノインとハイドロキノンの期間と経過の目安
トレチノインとハイドロキノンの併用は、一般的に「漂白期」と「治癒期」という2つの段階に分けて進められます。ここで紹介する期間はあくまで目安で、実際の期間は医療機関の方針や肌の状態によって異なります。
段階 |
期間の目安 |
使う薬 |
主な肌の変化 |
漂白期 |
2〜8週間程度 |
トレチノイン+ハイドロキノン |
赤み、皮むけ、乾燥が出ながら、シミの色が少しずつ薄くなる |
治癒期 |
4〜6週間程度 |
ハイドロキノンのみ |
赤みや皮むけが落ち着き、肌が回復していく |
休薬期間 |
1〜2か月程度 |
トレチノインは使わない |
必要に応じて、休薬後に漂白期から再開する |
漂白期の経過
漂白期は、トレチノインとハイドロキノンの両方を使って、メラニンの排出を促しながら新たな生成を抑える期間です。一般的に2〜8週間程度とされ、シミの状態によってはさらに長く続けることもあります。
トレチノインを使い始めてから数日ほどで、塗った部分に赤みや皮むけ、乾燥、ヒリヒリ感などの反応が出てくることが多くあります。これはレチノイド反応と呼ばれるもので、とくに使い始めの数週間に強く出やすいとされています。
皮むけが続きながら、少しずつシミの色が薄くなっていくのが、漂白期に見られることの多い経過です。ただし、変化のあらわれ方には個人差があります。
漂白期のあいだは、医療機関で定期的に経過を確認し、赤みや皮むけの程度に応じて、塗る頻度やトレチノインの濃度が調整されることがあります。反応がほとんど出ない場合に濃度を上げたり、反応が強すぎる場合に濃度を下げたり休んだりと、肌の状態にあわせて進めていきます。
シミが十分に薄くなった段階で、トレチノインをやめて治癒期に移ります。漂白期をどこで終えるかは、シミの薄くなり方や肌の状態を見て医師が判断します。
治癒期の経過
治癒期は、トレチノインの使用を中止し、ハイドロキノンのみを使い続ける期間です。一般的に4〜6週間程度とされています。
トレチノインをやめることで赤みや皮むけが落ち着き、肌が回復していきます。この時期にもハイドロキノンを続けるのは、肌の炎症が治まる過程で新たな色素沈着が起こるのを抑えるためです。
治癒期に入ってもしばらくは、肌が敏感な状態が続くことがあります。赤みが引いてきたからといってすぐに刺激の強いスキンケアや、ピーリングなどを再開するのは避け、保湿と紫外線対策を続けましょう。
治癒期のあとも、医師の判断でハイドロキノンのみを続ける場合があります。
休薬期間を設ける理由
トレチノインを長期間使い続けると、肌が慣れてしまい、はたらきを感じにくくなるとされています。そのため、1回の治療のあとは、トレチノインを使わない休薬期間を1〜2か月程度設けるのが一般的です。
シミが残っている場合は、休薬期間のあとにもう一度漂白期から治療を繰り返すことがあります。いずれの場合も、自己判断で期間を延ばしたり短くしたりせず、医師の指示にしたがいましょう。
トレチノインとハイドロキノンで失敗しないための注意点
トレチノインとハイドロキノンの併用は、使い方を誤ると、かえって肌トラブルやシミの悪化につながることがあります。失敗しないための注意点を確認しておきましょう。
よくある失敗のパターン
トレチノインとハイドロキノンの併用でよく見られる失敗には、次のようなものがあります。
早く効果を出したいからと、決められた量より多く塗ったり、シミ以外の広い範囲にトレチノインを塗ったりして、赤みや皮むけが強く出てしまうケースがあります。反対に、皮むけが気になって自己判断で途中でやめてしまい、十分な変化が得られないケースもあります。
また、治療中の紫外線対策が不十分で、シミが濃くなってしまうケースや、はがれかけた皮を無理にはがして肌を傷つけてしまうケースも見られます。
このほか、ハイドロキノンを長期間続けて使ったり、シミのない部分に広く塗り続けたりすることで、その部分の肌の色が白く抜けたようになる白抜けが起こることもあります。治療中に、刺激の強いスクラブやピーリング、レチノール配合の化粧品などを自己判断で併用して、肌トラブルが悪化するケースもあります。
これらの多くは、医師の指示どおりに使い、治療中のスキンケアについても事前に確認しておくことで防ぎやすくなります。
赤み・皮むけが強いときの対処
トレチノインによる赤みや皮むけは、ある程度は治療の過程で起こるものとされています。しかし、強い痛みや腫れ、ただれ、じゅくじゅくした状態が出た場合は、トレチノインの使用を中止し、処方を受けた医療機関に相談してください。
症状の程度によっては、塗る頻度を減らしたり、トレチノインの濃度を下げたりといった調整が行われます。皮がむけている部分は、無理にはがさず、保湿をしっかり行いましょう。
ハイドロキノンでも、かぶれによる赤みやかゆみが出ることがあります。トレチノインの反応とハイドロキノンのかぶれは、自分では区別しにくいため、気になる症状があれば早めに医師に相談することが大切です。
シミが浮き出たように見えるとき
トレチノインを使い始めてしばらくすると、シミが一時的に濃くなったり、浮き出たように見えたりすることがあります。これは、肌の奥にあったメラニンがターンオーバーによって表面に押し上げられてくるためと考えられています。
このような変化は、治療の過程で見られることがありますが、炎症による色素沈着が起きている可能性もあります。自己判断で使い方を変えず、経過を医師に確認してもらいましょう。
紫外線対策と保湿
トレチノインを使っている期間は、角質がはがれやすくなっているため、紫外線の影響を受けやすい状態です。紫外線を浴びると新たなメラニンがつくられ、シミが悪化する原因になります。
治療中は、日焼け止めを毎日塗り、日傘や帽子、マスクなども活用して、紫外線をできるだけ避けましょう。屋外で長時間過ごす予定がある時期は、治療を始めるタイミングを医師と相談するのも一つの方法です。
また、トレチノインの使用中は肌が乾燥しやすくなります。刺激の少ない保湿剤で、こまめに保湿を行いましょう。
トレチノインとハイドロキノンは市販で買える?
トレチノインやハイドロキノンを、医療機関を受診せずに購入したいと考える方もいるでしょう。ここでは、それぞれが市販されているのか、医療機関で処方されるものとどのような違いがあるのかを解説します。
トレチノインの市販薬はない
トレチノインの外用剤は国内で承認されていないため、トレチノインを配合した市販薬はありません。ドラッグストアや通販サイトで、トレチノインを国内の市販品として購入することはできません。
ハイドロキノンについても、有効成分とする市販薬はなく、ドラッグストアで買えるハイドロキノン配合品は化粧品として販売されているものです。つまり、トレチノインとハイドロキノンの併用療法を市販品だけで同じように行うことはできず、医療機関での処方が必要です。
市販のレチノールとトレチノインの違い
ドラッグストアなどで購入できる化粧品には、レチノールが配合されたものがあります。レチノールもトレチノインと同じくビタミンAの仲間ですが、両者は別の成分です。
レチノールは、肌の中でいくつかの段階を経てレチノイン酸、つまりトレチノインへと変化してはたらくとされています。そのため作用はおだやかで、化粧品として販売されています。トレチノインはレチノイン酸そのもので、レチノールよりも作用が強く、その分、赤みや皮むけなどの反応も出やすいのが特徴です。
市販のレチノール化粧品を使っても、トレチノインとハイドロキノンの併用療法と同じ変化が得られるわけではありません。また、レチノール化粧品とハイドロキノン化粧品を自己判断で組み合わせると、刺激が強くなることもあるため注意しましょう。
通販・個人輸入のリスク
インターネット上では、海外で販売されているトレチノインやハイドロキノンの製剤を、個人輸入で購入できるサイトも見られます。
しかし、個人輸入される医薬品は、国内の薬機法にもとづく品質・有効性・安全性の確認がされていません。表示と異なる濃度や成分が含まれている偽造品のリスクもあります。厚生労働省は、個人輸入された医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象にならないとしています。
トレチノインは妊娠中に使えないなど、使用にあたって注意すべき点の多い薬です。医師の診察を受けずに自己判断で使うことは避けましょう。
皮膚科でトレチノインとハイドロキノンを処方してもらう流れと費用
トレチノインとハイドロキノンの併用療法を受けたい場合は、皮膚科や美容皮膚科に相談します。処方までの流れと、費用について紹介します。
受診から処方までの流れ
トレチノインとハイドロキノンは、主に美容皮膚科や、自由診療のメニューを設けている皮膚科で取り扱われています。一般の皮膚科では扱っていないこともあるため、受診前に公式サイトで取り扱いの有無を確認しておくとよいでしょう。
受診すると、医師がシミの種類や肌の状態を診察し、トレチノインとハイドロキノンの併用が適しているかを判断します。適していると判断された場合は、濃度や塗る範囲、期間などの説明を受けたうえで処方されます。治療中は、経過を確認するために定期的な受診を求められます。
近年は、オンライン診療でトレチノインとハイドロキノンの処方に対応している医療機関もあります。ただし、シミの状態によっては対面での診察が必要と判断される場合や、医師の判断により処方されない場合もあります。
費用の目安と保険適用外になる理由
トレチノインとハイドロキノンは、いずれも国内でシミ治療薬として承認されていないため、保険は適用されず、自由診療となります。また、シミを目立たなくすることを目的とした治療は美容目的とみなされることが多く、その点でも保険診療の対象外となるのが一般的です。
費用は医療機関によって異なり、薬の濃度や容量、診察料の有無などによっても変わります。トレチノインとハイドロキノンをセットで処方するプランを設けている医療機関もあれば、それぞれを個別に処方する医療機関もあります。オンライン診療の場合は、薬代や診察料に加えて配送料がかかることもあります。漂白期から治癒期まで数か月かかることもあるため、1回あたりの薬代だけでなく、治療全体でかかる費用の目安も事前に確認しておくと安心です。
トレチノインとハイドロキノンに関するよくある質問
トレチノインとハイドロキノンの治療期間はどのくらいですか?
一般的には、トレチノインとハイドロキノンを併用する漂白期が2〜8週間程度、ハイドロキノンのみを使う治癒期が4〜6週間程度とされています。シミの状態によっては治療を複数回繰り返すこともあり、全体で数か月以上かかる場合もあります。
トレチノインとハイドロキノンを混ぜて塗ってもいいですか?
医師から指示がない限り、混ぜて塗ることは避けましょう。トレチノインとハイドロキノンは塗る範囲が異なることが多く、混ぜてしまうとトレチノインを必要以上に広い範囲に塗ることになります。指示された順番と範囲を守って、別々に塗るのが基本です。
皮むけしている間に化粧をしてもいいですか?
医療機関の指示によりますが、日中にメイクをすることは可能とされる場合が多くあります。ただし、皮むけしている部分は刺激を受けやすいため、こすらないように注意し、メイク落としもやさしく行いましょう。日焼け止めは欠かさず使ってください。
トレチノインとハイドロキノンは肝斑に使えますか?
肝斑は刺激によって悪化しやすいシミとされており、トレチノインの使用は慎重に判断されることが多くあります。肝斑には、ハイドロキノン単独での外用や、トラネキサム酸の内服などが検討される場合もあります。肝斑が疑われる場合は、医師に相談しましょう。
トレチノインとハイドロキノンはニキビ跡にも使えますか?
ニキビ跡のうち、茶色く残る炎症後色素沈着には、トレチノインとハイドロキノンの併用が検討されることがあります。一方、赤みが残るタイプやクレーター状のニキビ跡には、別の治療法が選ばれることが多いため、医師にニキビ跡の状態を診てもらいましょう。
トレチノインとハイドロキノンをやめたらシミは戻りますか?
治療を終えたあとも、紫外線を浴びるなどしてメラニンが再びつくられると、シミが目立ってくることがあります。治療後も紫外線対策を続けることが、シミの再発を防ぐうえで大切です。
トレチノインとハイドロキノンの併用のやり方のまとめ
併用を始める前に確認したいこと
トレチノインとハイドロキノンの併用は、トレチノインで皮膚のターンオーバーを促し、ハイドロキノンでメラニンの生成を抑える治療法です。使用する濃度や塗る範囲、回数などは、シミの種類や肌の状態によって異なります。赤みや皮むけなどの症状が強い場合は、自己判断で使用を続けず、医療機関に相談しましょう。
トレチノインは日本では医薬品として承認されておらず、トレチノインを用いたシミ治療は保険適用外の自由診療です。治療を始める前に、自分のシミが治療に適しているか、使用方法や治療期間、費用、注意点などを医師に確認し、治療中は紫外線対策を行うことが大切です。
参照リンク
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厚生労働省:医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
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独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA):医薬品副作用被害救済制度
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厚生労働省:化粧品基準(平成12年厚生省告示第331号)