AGAの可能性をセルフチェック!6つのポイントからみる見極め方

AGAのセルフチェックでは、抜け毛や頭皮の状態を見ることで、AGAの可能性を推測できる場合があります。
とはいえ、具体的に他の脱毛症と見分ける方法やAGA自体の特徴が分からないと、なかなか薄毛の原因を特定できませんよね。
そこで、本記事では、セルフチェックリストやAGAの具体的な見分け方を徹底解説します。病院に行くか悩んでいる人は要チェックです。
【AGAセルフチェックリスト】
起床時の枕やシャンプー時の抜け毛が明らかに増えたと感じる
前髪の生え際が後退しておでこが広くなってきた気がする
前髪の生え際がM字型に後退している
つむじの流れがはっきりしない
頭皮のにおいやかゆみ、べたつきがある
つむじや頭頂部の髪が薄くなり地肌が透けて見えるようになってきた
短くて細い産毛のような髪の毛が増えてきた
同年代の友人・同僚と比べて、自分の髪の量が少ないと感じる
食生活が乱れがちで、脂っこい食事や炭水化物中心の生活になっている
仕事や家庭など、日常生活で強いストレスを感じている
1日数本以上タバコを吸っている
上記のチェックリストで当てはまる項目がある人は、本記事を読むことでAGAかセルフチェックが可能です。
本記事をしっかり読み、自身の薄毛の原因や対処法を知っておきましょう。
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自宅でできるAGAのセルフチェック:ポイントと見分け方

AGAのセルフチェックポイントは、下記です。
鏡で見る生え際の位置
写真で見るつむじの状態
頭皮の状態
遺伝・家系
※抜け毛の増減だけでは原因特定は困難です。生理的な季節変動や一過性の休止期脱毛など他要因もあり、本数のみでAGAかどうかは判断できません。
※毛根の色や形、頭皮の硬さだけでAGAを特定することはできません。複数所見と経過を踏まえ、医療機関での鑑別が必要です。
ここからは、それぞれチェック方法やAGAの見分け方を詳しく紹介します。
鏡で見る生え際の位置
【チェックポイント!】
生え際は眉上から遠い位置にある?
側面から見て生え際と頭頂部の間隔
以前より生え際が後退している?
鏡で生え際やおでこの広さを確認するのも、おすすめのAGAセルフチェック方法です。
原因のほとんどがAGAといわれるM字ハゲは、生え際のみが後退してアルファベットのMに見える状態です。生え際を確認することで、AGAが原因のM字ハゲになっているかチェックできます。
まずは、眉の上に小指と薬指、中指の順で横向きにセットします。その際、一番上の中指から生え際までの距離が遠い場合、生え際が後退している可能性があります。
また、側面からチェックする方法もあります。横向きに立ち、頭頂部から垂直に下ろした線と、生え際から垂直に下ろした線の間隔を確認する方法です。
この時、頭頂部と生え際の間隔が大きい場合は、生え際が後退して頭頂部側に寄っていることになり、AGAの可能性があります。
写真で見るつむじの状態
【チェックポイント!】
つむじ周辺の毛が細くて短い?
つむじ付近の頭皮が赤くなったり茶色くなったりしてる?
つむじの毛流れが分かりにくい?
スマホで後頭部を撮影し、つむじの状態をチェックすることで、AGAかどうかを見分ける目安にすることもできます。この方法は、特に頭頂部だけが薄くなるO字型の薄毛を見抜くのにおすすめの方法です。
O字型の薄毛は、つむじ周辺の毛が薄くなり、真上から見るとアルファベットのOのようになっているのが特徴です。
AGAが進行している場合、つむじ周辺の毛が短くなったり細くなったります。そのため、頭皮が透けて見える人は、AGAの可能性があります。頭皮が赤や茶色になって炎症を起こすケースもあります。
また、つむじが右回りか左回りかすぐに判断できない場合、毛量が減って毛流れが分かりにくくなっているサインです。
遺伝・家系
【チェックポイント!】
両親はAGAによる薄毛を発症している?
兄弟にも薄毛の人がいる?
AGAは遺伝によって発症することも多いです。ただし、必ずしも遺伝によって発症するわけではないため、あくまでもリスクの一つとして捉えておきましょう。
AGAと間違えやすい他の脱毛症との違い

薄毛には、AGA以外に次のような原因があります。
脱毛症の名前 |
AGAとの違い |
円形脱毛症 |
円形や楕円形に毛が抜ける |
粃糠(ひこう)性脱毛症や脂漏性脱毛症 |
フケやかゆみ、赤みが強く出る |
びまん性脱毛症 |
髪全体が薄くなる |
自然な抜け毛 |
抜け毛が一定量以上増えない |
どの脱毛症も、結果として薄毛が目立つようになる点は共通しています。ただし、原因や進行の仕方はAGAとは異なるため、正しく見分けることが大切です。
ここからは、AGAと他の脱毛症との違いや見分け方を具体的に解説します。薄毛の原因をしっかり特定したい人は必見です。
円形脱毛症
【円形脱毛症とAGAとの違い】
AGA |
円形脱毛症 |
|
進行速度 |
数年かけてゆっくりと進行する |
2~3日で急激に進行する |
毛の抜け方 |
前頭部や頭頂部からゆっくりと全体に広がる |
円形や楕円形に一部の毛が抜ける |
抜け毛と正常な毛の境目 |
分かりにくい |
分かりやすい |
円形脱毛症は自己免疫疾患の1つで、円形や楕円形にくっきり毛が抜け落ちるのが特徴です。
AGAは前頭部や頭頂部からゆっくりと全体に薄毛が広がっていきますが、円形脱毛症だと数日で一部の毛が急激に丸く抜けます。
AGAは抜け毛部分がはっきりと分かりません。しかし、円形脱毛症の抜け毛は、正常な毛と抜け毛がくっきりと分かれています。
そのため、前頭部や頭頂部が数ヶ月前に比べてやや薄いなどの症状であれば、円形脱毛症の可能性は低いです。一方、いきなり円形に髪の毛が抜け、かゆみも伴っている場合は、円形脱毛症の可能性があります。
粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症
【粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症とAGAとの違い】
AGA |
粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症 |
|
最初に毛が抜ける場所 |
頭頂部や前頭部 |
不規則 |
頭皮の炎症 |
比較的穏やか |
強い |
粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症は、頭皮環境が悪化して起こる薄毛です。
粃糠性脱毛症は乾燥に伴う細かいフケ、脂漏性脱毛症はべたつきのあるフケが特徴です。どちらもかゆみを伴い、頭皮も赤くなります。
AGAも頭皮が赤くなることがあるため、やや見分けるのが難しいです。しかし、粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症は、頭皮の炎症が強く出ます。かゆみや赤み、フケの症状が重い場合はAGAではなく粃糠性脱毛症や脂漏性脱毛症かもしれません。
また、AGAと併発することもあるため、頭皮の炎症がある人はクリニックで原因をしっかり調べてもらうのがおすすめです。
びまん性脱毛症
【びまん性脱毛症とAGAとの違い】
AGA |
びまん性脱毛症 |
|
抜け毛の進行パターン |
前頭部や頭頂部から全体に広がる |
髪全体が段々薄くなる |
主な症状 |
M字ハゲ、O字ハゲ |
髪全体のボリュームが薄くなる、分け目が広がる |
びまん性脱毛症はAGAとは異なり、女性に多い脱毛症で、ホルモンバランスが原因になることもあります。
AGAとの大きな違いは、抜け毛の進行パターンです。AGAは前頭部や頭頂部から抜けていき、M字やO字ハゲになって気付くケースがあります。
しかし、びまん性脱毛症は髪全体が段々薄くなるため、分け目が広がったり髪全体のボリュームが減って気付くことが多いです。
そのため、AGAよりも薄毛に気が付くまでに時間がかかるのもびまん性脱毛症の特徴です。生え際や頭頂部だけでなく、髪全体の抜け毛が増えている人は、びまん性脱毛症の可能性があります。
自然な抜け毛
【自然な抜け毛とAGAとの違い】
AGA |
自然な抜け毛 |
|
進行度 |
段々進行する |
一時的で悪化しないこともある |
回復 |
治療しない限り回復しない |
自然に回復することがある |
AGAと自然な抜け毛の判断ができない場合は、一度クリニックを受診して医師に診てもらうのがおすすめです。専門家にチェックしてもらうことで、抜け毛の原因を特定できます。
そもそもAGA(男性型脱毛症)とは?

「AGA(男性型脱毛症)は主に男性に多い進行性の脱毛症で、女性にもホルモンや遺伝の影響による「女性型脱毛症」がみられます。
ここからは、そもそもAGAとはなにか、原因や仕組みを分かりやすく解説します。AGA自体について理解しておくことで、原因や症状が分かり、セルフチェックもしやすくなります。
AGAの基本情報
AGAとは、主に男性に多い進行性の脱毛症です。そのため、放置しているとどんどん進行し、抜け毛が増えて毛が生えてこなくなります。
前頭部や頭頂部から髪が薄くなっていくのが特徴で、遺伝や男性ホルモン、生活習慣が原因といわれています。
男性ホルモンの乱れが直接的な原因のため、男性ホルモンが盛んな20〜30代が発症しやすいです。10代でも発症することがあり、日本人男性の3人に1人がAGAともいわれています。
進行性の脱毛症なので、早期に治療を開始しないと薄毛が徐々に悪化してしまうことがあります。そのため、薄毛が気になる人は10代〜20代のうちから治療を始めるのがおすすめです。
治療方法は投薬治療や注射、植毛などさまざまありますが、飲み薬や塗り薬による治療が一般的です。投薬治療では、薄毛の原因となる活性酵素の働きを抑えたり、発毛を促す作用があるとされる成分を用いて、AGAの進行を抑えることを目指します。
AGAは治療をやめると再発したり再び進行したりすることがあります。そのため、多くの場合は治療を継続する必要がありますが、期間や内容は症状や医師の判断によって異なります。
なぜAGAは進行するのか?原因とメカニズム
AGAは、脱毛を引き起こすDHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれるホルモンが体内で生成されることで発症します。
DHTは、男性ホルモンの1つであるテストステロンと5αリダクターゼと呼ばれる酵素が結びついて生成されます。
テストステロンと5αリダクターゼが結合してしまう主な原因は、次の通りです。
1.遺伝
2.男性ホルモンバランスの乱れ
3.生活習慣の乱れ
つまり、AGAは遺伝的素因と男性ホルモンの影響が主因であり、睡眠不足やストレス、栄養の偏りは、頭皮環境を見出し、抜け毛を悪化させる原因の一つになることがあります。
AGAの症状と進行パターンをチェック

AGAは髪質が細くなるなどの初期症状から始まり、広範囲の薄毛など中期や後期の症状に変わっていきます。
ここからは、AGAの症状や進行パターンを3つにわけて解説します。自分がどのレベルにいるのかチェックできるので、ぜひ参考にしてください。
どのレベルにいるか分かれば、よりAGAの可能性や病院に行くべきかどうかを判断しやすくなります。
初期症状の見分け方
AGAの初期症状には、主に次のようなものがあります。
髪の毛が細く産毛のようになった
毛のコシやハリがなくなってきた
つむじやおでこ周辺の毛量が減った
以前より抜け毛が増えた
頭皮がかゆくなることが増えた
AGAの初期では、毛質がやや変化します。細くなったり毛のコシやハリがなくなったりするのも、初期症状の1つです。
また、AGAは前頭部や頭頂部から薄毛になることが多く、つむじやおでこ周辺の毛量が減るのも特徴的な症状です。他の脱毛症ではあまり見られないため、つむじやおでこなど一部の毛量が減っている場合は、AGAの可能性があります。
抜け毛や頭皮のかゆみが増えるのもAGAの初期症状です。AGAの原因となるDHTが皮脂の分泌を増やし、かゆみにつながります。
この時点では、明確に薄毛に悩むことは少ないです。しかし、早期治療によってAGAの進行を抑えやすくなるため、初期症状に当てはまる人は一度クリニックを受診するのがおすすめです。
代表的な3つの進行パターン(M字・O字・U字)
AGAの代表的な進行パターンは、次の3つです。
M字
O字
U字
それぞれ、見た目がアルファベットの形に似ていることから、M・O・Uと名付けられています。

M字型
M字型は、横に進行していくタイプで、図のⅠ〜Ⅶにあたる進行パターンです。
M字型の初期では、おでこ全体ではなく両端の毛だけが薄くなるのが大きな特徴です。上から見ると、真ん中の毛だけが残るのでM字に見えます。
進行度Ⅲまではおでこのみですが、Ⅳ以降は頭頂部の毛も少なくなります。最終的には前頭部と頭頂部の両方の毛がなくなり、全体の頭皮が露出する進行パターンです。
20〜30代に多く発症し、比較的早い段階で気付きやすいのが特徴です。
O字型
O字型は、図のⅡvertexやⅢvertexのように、頭頂部がアルファベットのOの形のように薄くなる進行パターンです。
初期段階ではおでこの薄毛はそこまで進行しないことが多く、鏡を正面から見るだけでは気が付かないこともあります。
Ⅳ以降になると、M字型と同じようにおでこと頭頂部の両方で薄毛が進行していきます。O字型は20〜30代で発症しやすいものの、M字型に比べて気付きにくいため、治療の開始が遅れるケースも少なくありません。
U字型
U字型は、図のようにⅡa〜Ⅴaを経てⅦまで進行するパターンです。M字のようにおでこから薄毛が始まりますが、両端ではなく額全体が少しずつ後退していくのが特徴です。
Ⅴaまで進行すると頭頂部の脱毛も急速に進み、O字型と併発することもあります。見た目の変化が大きい進行パターンのため、できるだけ早めに治療を始めることをおすすめします。
進行レベル別の特徴(初期・中期・後期)
AGAの進行レベルは、次の3つにわけられます。
症状 |
主な治療法 |
|
初期 |
【Ⅰ型】 抜け毛が増えるが見た目の変化はない 【Ⅱ型】 見た目に変化が出始める |
投薬治療 |
中期 |
【Ⅲ型】 進行が進んでアルファベットの形が分かるようになる 【Ⅳ型】 地肌が透け始める |
・投薬治療 ・注入治療 |
後期 |
【Ⅴ型】 前頭部と頭頂部の頭皮の透けが繋がり始める 【Ⅵ型】 前頭部と頭頂部の頭皮の透けが繋がる 【Ⅶ型】 側頭部や後頭部の薄毛も始まる |
・投薬治療 ・注入治療 ・自毛植毛 |
基本的には、どの進行段階でも投薬治療が中心となります。そのうえで、必要に応じて他の治療を組み合わせていきます。
AGAは進行するほど治療効果を感じにくくなり、費用もかさみやすくなります。そのため、薄毛に気付いた時点でできるだけ早めに治療を始めることをおすすめします。
AGAかも?病院に行くべき判断基準

AGAでクリニックを受診した方がいいか分からない人は、無料カウンセリングやオンライン診療など気軽に受診できるクリニックで一度診てもらうのがおすすめです。
特に、以前より抜け毛や薄毛が気になる人は、AGAが進行している可能性もあります。
ここからは、セルフチェックで不安に感じた時の対処法やおすすめの受診方法を紹介します。
セルフチェックで不安を感じたときの対応
本記事のセルフチェックなどでAGAかもと不安に思う人は、クリニックの無料相談などで相談してみるのがおすすめです。
AGAの診察を行う多くのクリニックでは、チャット相談やオンライン対応など、恥ずかしさを感じずに薄毛について相談できる体制を整えています。
どうしても相談に行く勇気が出ない人は、まず頭皮の状態を定期的に撮影してみましょう。時間の経過とともに薄毛が進行していないかを確認することができます。
放置NG!AGAは早期発見・早期治療が重要
薄毛の相談が恥ずかしいと感じても、放置するのはおすすめできません。なぜなら、AGAは進行性の脱毛症のため、治療が遅れれば遅れるほど改善が難しくなるからです。
また、進行した状態だと治療法も限られ、治療費もどんどん高くなります。
なお、費用は薬・用量・通院頻度等で変動します。詳しくは各院の料金表で税込・諸費用有無を確認しましょう。
早期に治療を開始すれば費用を抑えられ、短期間でも効果が感じやすいです。早く薄毛の悩みから解放されたい人は、勇気を出して治療を始めてみて下さいね。
診療ハードルが下がる無料カウンセリング・オンライン相談
AGAの治療や相談を行うクリニックでは、次のような診療に対応していることが多いです。
診察料無料のオンライン診療
LINEなど無料チャットで医師に相談
スマホで質問に答えるAGA診断
多くのクリニックでは、患者のプライバシーに最大限配慮しており、薄毛が恥ずかしいという気持ちも理解してくれています。
自宅にいながら受けられるオンライン診療やLINEなどを使ったチャット、AGAのリスクがあるか調べられるスマホ診断などがあり、気軽に相談ができます。
また、診察や相談は無料でできるケースも多く、費用をかけずにまずはAGAか診断してもらいたい人も利用しやすいクリニックが多いです。
AGAクリニックでの診断と治療の流れ

クリニックでAGAか診断してもらいたい人は、診察や治療の流れを事前に知っておくのがおすすめです。
AGAクリニックで実際に治療を受ける際の、診察内容や治療法を具体的に紹介します。受診前にイメージしておきたい人は、要チェックです。
クリニックでの診察内容
クリニックで行うAGAの診察内容は、主に次の通りです。
家族のAGA発症歴など遺伝についての問診
生活習慣や既往歴、体質についての問診
スコープなどを使って頭皮の状態を確認
AGAの診断や治療法についての説明
実際に治療を受ける際のプランや副作用について
必要に応じて血液検査
基本的には、医師が体質や生活習慣に関する問診を行い、AGAのリスクがあるか診断します。その後、実際に頭皮を診察し、AGAの進行度やその他の脱毛症の可能性があるかチェックする流れです。
医師の診断後、治療法や治療による副作用やリスクについての説明も受けられます。遺伝子検査や投薬治療を受けるための血液検査が必要になる場合もあります。
また、クリニックによっては、医師との診察の前に毛髪診断士やカウンセラーによるカウンセリングを行うこともあります。
代表的な治療法(内服薬・外用薬・生活改善)
AGAの初期で行う代表的な治療法は、次の通りです。
治療法 |
内容 |
代表的な薬の種類 |
内服薬 |
1日1回薬を飲んで脱毛抑制や発毛効果を狙う |
・フィナステリド ・デュタステリド |
外用薬 |
塗り薬を塗って発毛効果を狙う |
ミノキシジル外用 |
生活改善指導 |
生活習慣を改善してAGAの悪化を防ぐ |
- |
AGAの投薬治療は、内服薬と外用薬の2種類があります。内服薬は5αリダクターゼ2型の働きを抑えるフィナステリドと1型と2型の両方の働きを抑制するデュタステリドがあります。
※内服ミノキシジルは国内未承認で、安全性・有効性は公的に確認されたものではありません。
また、発毛効果を実感したい場合は、頭皮に直接スプレーしたり塗ったりする外用薬のミノキシジルもあります。
それぞれプランや料金が異なるため、予算に合わせて医師と相談しながら使用する薬を決定します。
AGA専門クリニックでは、生活改善指導を行うケースもあります。ただし、指導だけでAGAが改善されることは少ないため、基本的には投薬治療と並行して行います。
自宅でできるAGAセルフケア|今すぐ始められること

セルフチェックでAGAの可能性を感じたけれど、いきなりクリニックに行くのはハードルが高いという人も多いのではないでしょうか。
ここでは、受診前でもすぐに取り組める、セルフケアを紹介します。
※頭皮マッサージや栄養バランス、運動は頭皮環境の維持や体調管理に役立つ一般的ケアです。AGAそのものを治療するものではありません。
頭皮マッサージで血行促進
髪に良い栄養を意識した食生活
質の良い睡眠で成長ホルモンを活かす
ストレスケアと運動習慣
頭皮マッサージで血行促進
頭皮マッサージは血行を促し、栄養が毛根に届きやすくすることで、頭皮環境を整えるのに役立ちます。
特にデスクワーク中心の生活やストレスの多い日常を送っている人は、頭皮がこり固まりやすく血流が悪くなっている可能性があります。
頭皮マッサージは、毎日のシャンプー中や入浴後に指の腹を使って行うのがおすすめです。耳の上から頭頂部、後頭部にかけて円を描くようにやさしく揉みほぐすことで、血流が改善されてリラックス効果も得られます。強く押し過ぎたり爪を立てたりするのは逆効果なので、気持ちいいと感じる程度の圧を意識しましょう。
また、専用の頭皮マッサージャーなどを活用するのも有効です。
髪に良い栄養を意識した食生活
髪の成長にはバランスの取れた栄養摂取が欠かせません。頭髪を健康にしたい場合、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、髪の材料となる栄養素を意識して食事に取り入れることが大切です。例えば、髪の主成分であるケラチンはタンパク質から作られるため、肉・魚・卵・大豆製品などをしっかり摂る必要があります。
また、亜鉛には抗酸化作用があり、牡蠣やレバー、ナッツ類などに多く含まれています。さらに、ビタミンB群やビタミンEは頭皮の代謝をサポートします。
反対に脂っこいものや糖分の多い食事は、皮脂の過剰分泌を招いて頭皮環境を悪化させる可能性があるため注意が必要です。
暴飲暴食やコンビニ食に偏りがちな人は、なるべく自炊を心がけ、野菜や海藻などもバランスよく摂取しましょう。食生活の改善は髪の健康だけでなく、体全体のコンディション向上にもつながります。
質の良い睡眠で成長ホルモンを活かす
頭皮を健やかにするために、質の良い睡眠は非常に大きな役割を果たします。髪の成長を司る成長ホルモンは、夜間の睡眠中、特に深い眠り時に多く分泌されるため、夜ふかしや睡眠不足は毛髪の育成にとって大きなマイナス要因となります。
成長ホルモンは「就寝直後の深い睡眠」で分泌が高まりやすいとされます。大切なのは決まった時刻よりも、十分な睡眠時間と睡眠の質を確保することが重要です。
寝る直前のスマホ使用やカフェイン摂取、アルコールは睡眠の質を下げる原因になります。寝室を暗く静かな環境に整えて、就寝前はぬるめの入浴やストレッチなどでリラックスすることを心がけましょう。良質な睡眠が継続すれば、頭皮も健やかになるでしょう。
ストレスケアと運動習慣
ストレスはAGAの直接的な原因ではありません。しかし、ホルモンバランスの乱れや血行不良を介して引き起こし、その結果として頭皮の健康が損なわれる可能性があります。特に、日常的に強いストレスを感じている人は、自律神経の乱れによって血流が悪くなることがあります。
そのため、AGA対策としてもストレスの管理は重要です。軽い運動はストレス解消に効果的なだけでなく、血行を促進し頭皮にも好影響をもたらします。ウォーキングや軽いランニング、ストレッチなど、毎日10〜20分の運動を生活に取り入れるだけでもリフレッシュ効果が期待できます。
また、深呼吸や瞑想、趣味の時間を設けることも、ストレスを和らげる有効な手段です。最近では、スマホアプリなどで簡単にできる瞑想も注目されています。
ストレスに強くなる生活習慣を作ることは、髪だけでなく全身の健康を守る土台になります。まずは無理のない範囲で心身のバランスを整える習慣を始めてみましょう。
【Q&A】AGAに関するよくある疑問と誤解

ここからは、AGAに関するよくある疑問や誤解について解説します。
AGAに対する正しい知識を身につけることで、セルフチェックの精度が上がり、実際にクリニックに行った際も医師の説明が理解しやすくなります。
AGAはシャンプーで治るって本当?
シャンプーだけでAGAを治すことはできません。シャンプーはあくまで清浄・フケかゆみを防ぐことがメインです。
また、頭皮環境を整えても、AGAの原因となるDHTが減ることはありません。DHTの生成を抑えるには、フィナステリドやデュタステリドなどの内服薬といった医学的治療が必要です。
ただし、シャンプーにも頭皮、毛髪を清浄にすることでフケ・かゆみ・炎症を抑え、抜け毛の悪化を防いで治療の効果をサポートする役割はあります。治療中の人や予防目的の人は、育毛シャンプーの活用を検討してみても良いでしょう。
AGAはストレスが原因?
ストレスは抜け毛の一因になりますが、AGAの直接的な原因ではありません。
AGAは男性ホルモンのバランスが乱れることで、DHTが作られて発症します。原因の多くは遺伝でありストレス自体が直接的な原因にはなりません。
ただし、ストレスによって男性ホルモンのバランスが崩れやすくなったり、血流が悪化して頭皮環境が悪くなったりすることでAGAの進行を早めることがあります。生活習慣や心のケアも、治療と並行して意識すると良いでしょう。
おでこが広いのはAGAの兆候?
生え際がM字型に後退してきたり、左右非対称な後退があったりする場合はAGAの初期症状の可能性があります。
特に、AGAはおでこや頭頂部から薄毛が進行します。M字やU字タイプの進行パターンだと、初期症状でおでこの生え際が後退することが多いです。
もともと額が広い人と見分けがつきにくい場合もありますが、写真で経過を記録したり、左右の後退に差があるかをチェックすることで判断しやすくなります。変化に気付いたら早めの対策が肝心です。
何歳から薄毛を気にすべき?
AGAの発症は20代から30代が最も多いです。また、10代でも発症することがありこの場合は若年性AGAの可能性があります。
進行が早いこともあるため、若い世代でも薄毛が気になる人はクリニックで相談するのがおすすめです。
まだ若いから大丈夫と放置してしまうと、進行が進んで治療に時間や費用がかかるケースもあります。気になった段階でセルフチェックを行い、必要に応じて医師に相談するのがベストです。
親が薄毛だと自分もAGAになりやすい?
遺伝はAGAの大きなリスク要因の1つです。親が薄毛の場合は遺伝の影響を大きく受け、AGAになるリスクが高いです。
AGAの発症には複数の遺伝要因が関与し、父母両系の影響を受けます。「母方が必ず強い」といった単純な法則はありません。
もちろん、遺伝だけでAGAが決まるわけではなく、生活習慣やストレスも影響します。リスクを自覚した上で、早期のチェックと対策を心がけましょう。
AGAの症状が出たら、どうしたらいい?
生え際や頭頂部の薄毛に気付いたら、まずは専門の医師に相談するのがおすすめです。なぜなら、セルフケアだけではAGAの改善は非常に難しいからです。
また、進行すると改善がどんどん難しくなるため、症状が出始めた段階でクリニックを受診しましょう。
最近で、は無料カウンセリングやオンライン診療を実施しているクリニックも多く、気軽に相談しやすくなっています。恥ずかしさや費用面の不安がある人でもまずは一歩を踏み出してみましょう。
まとめ|セルフチェックから始めて、必要なら専門医に相談を

AGAのセルフチェックでは、抜け毛の本数や質、頭皮の状態や遺伝のリスクを確認するのがおすすめです。そうすることで、セルフチェックでも、自分がAGAかどうかある程度判断できます。
しかし、AGAかどうかを自己判断で決めるのはおすすめできません。医師の診断であれば、スコープを使った専門的な診察ができ、正確にAGAか診てもらえます。また、他の脱毛症かどうかの判断もしてもらえるので、最終的にはクリニックで診断するのがおすすめ。
AGA診断ができるクリニックは、オンラインやチャット相談が充実しており、恥ずかしい人も気軽に相談できるのがうれしいポイントです。
相談するのが恥ずかしい人は、プライバシーに配慮されたクリニックを選び、勇気を出して相談してみましょう。早期に治療を開始することで、薄毛の悩みから解放される可能性が非常に高いです。