ヒルドイドは市販で買える?同じ成分のヘパリン類似物質・ヒルマイルドとの違いと、処方で入手する方法

乾燥肌の保湿剤として皮膚科で処方されることの多いヒルドイド。「病院に行かずに市販で買えないか」「ドラッグストアで売っているヒルマイルドとは何が違うのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。


結論からいうと、ヒルドイドそのものは医療用医薬品のため、市販されていません。ただし、ヒルドイドと同じ有効成分であるヘパリン類似物質を配合した市販薬は、ドラッグストアなどで購入できます。代表的なものが、健栄製薬のヒルマイルドです。


この記事では、ヒルドイドは市販で買えるのか、同じ成分のヘパリン類似物質の市販薬とヒルマイルドとの違い、市販薬の選び方、市販と処方の値段や入手方法の違い、ヒルドイドを処方で入手する方法までを解説します。


※本記事に関するご注意

  • 本記事は、執筆時点で確認できた公開情報をもとにした一般的な情報提供を目的としており、特定の製品の使用を推奨するものではありません。

  • 医薬品の効果や副作用のあらわれ方には個人差があります。

  • ヒルドイドは医師の処方が必要な医療用医薬品です。美容目的など、病気の治療以外を目的とした処方は保険給付の対象外とされています。

  • 市販薬を使う場合は、添付文書をよく読み、わからないことは薬剤師または登録販売者に相談してください。

  • 製品の仕様や販売状況、価格は変更される場合があります。最新の情報は、各製品の添付文書や製造販売元の公式サイトでご確認ください。

※監修者は医療的専門分野についてのみ監修を行っており、掲載されている商品・サービスの選定には関与しておりません。
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ヒルドイドは市販で買える?

ヒルドイドは医療用医薬品のため市販されていない

ヒルドイドは、マルホ株式会社が製造販売する医療用医薬品です。医療用医薬品は、医師が診察したうえで処方し、薬局で薬剤師から受け取る薬のため、ドラッグストアなどで市販薬として購入することはできません。


ヒルドイドには、ソフト軟膏、クリーム、ローション、フォームの4つの剤形がありますが、いずれも市販はされていません。「ヒルドイドローション 市販」「ヒルドイドクリーム 市販」などで探しても、ヒルドイドという名前の市販薬は見つからないのはこのためです。


ヒルドイドと同じ成分の市販薬はドラッグストアで買える

ヒルドイドそのものは市販されていませんが、ヒルドイドと同じ有効成分であるヘパリン類似物質を配合した市販薬は、ドラッグストアや通販サイトで購入できます。

ヘパリン類似物質を配合した市販薬は、ドラッグストアなどで処方箋なしで購入できます。

ヒルドイドの市販で代用できる薬を探している場合は、このヘパリン類似物質の市販薬が選択肢になります。


マツキヨなどでヒルドイドの市販薬を探すときのポイント

マツキヨやウエルシア、スギ薬局などのドラッグストアでヒルドイドの市販薬を探す場合は、「ヒルドイド」という名前ではなく、「ヘパリン類似物質」という成分名で探すのがポイントです。


ヘパリン類似物質の市販薬は、保湿剤や、しもやけ・あかぎれ用薬の売り場に置かれていることが多くあります。パッケージの成分表示に「ヘパリン類似物質」と書かれているかを確認しましょう。


ヘパリン類似物質の市販薬は第2類医薬品のため、通販サイトでも購入できます。通販で購入する場合も、製品名だけでなく、成分表示や医薬品の区分を確認してから選びましょう。


処方せんなしでヒルドイドを販売する薬局について

インターネット上では、「処方せんなしでヒルドイドが買える」とうたう薬局を見かけることがあります。ヒルドイドは処方箋医薬品には指定されていないため、薬局によっては販売されている場合があります。


しかし、厚生労働省は、処方箋医薬品以外の医療用医薬品であっても、処方せんにもとづいて薬剤師が交付することが原則であるとしています。販売できるのは、一般用医薬品で対応することを考慮したうえで、やむを得ない場合に限られ、必要な受診勧奨を行い、必要最小限の数量に限って販売するものとされています。


乾燥肌の保湿が目的であれば、まずはヘパリン類似物質の市販薬を検討し、症状が続く場合は医療機関を受診するのが基本的な考え方です。

ヒルドイドと同じ成分のヘパリン類似物質とは

ヒルドイドの有効成分は、ヘパリン類似物質です。市販薬にもヘパリン類似物質を配合した製品があります。


ヘパリン類似物質のはたらき

ヘパリン類似物質は、血液を固まりにくくするヘパリンに似た構造を持つ成分です。ヒルドイドは、薬理作用として血液凝固抑制作用、血流量増加作用、角質水分保持増強作用、線維芽細胞増殖抑制作用、抗炎症作用が示されています。


角質の水分を保つはたらきがあることから、乾燥した肌の保湿を目的として使われることの多い成分です。ステロイドは含まれていないため、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代に使われています。


ヘパリン類似物質の市販薬の効能・効果

ヘパリン類似物質の市販薬の効能・効果は、製品ごとに添付文書で定められています。たとえば、健栄製薬のヒルマイルドクリームやヒルマイルドローションでは、手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけなどが効能・効果として記載されています。


一方、医療用のヒルドイドの効能・効果には、皮脂欠乏症のほか、血栓性静脈炎、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、外傷後の腫脹・血腫などが含まれています。同じヘパリン類似物質でも、市販薬と医療用医薬品では、効能・効果の記載が異なる点に注意が必要です。


市販薬のなかでも、製品によって効能・効果の範囲が少しずつ異なります。たとえば、ヒルマイルドHクリームやピアソンHPクリームでは、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱりや、打ち身・捻挫後のはれなども効能・効果に含まれています。


使いたい症状が効能・効果に含まれているかどうかを、購入前に確認しておきましょう。


ヘパリン類似物質の市販薬の副作用

ヘパリン類似物質の市販薬は、比較的おだやかな作用の薬とされていますが、副作用がまったくないわけではありません。


使用後に、塗った部分に発疹や発赤、かゆみ、はれなどがあらわれることがあります。こうした症状が出た場合は使用を中止し、症状が続く場合や強い場合は医療機関に相談してください。

ヒルドイドとヒルマイルドの違い

ヒルマイルドは、ヒルドイドと同じヘパリン類似物質を有効成分とする市販薬です。ただし、ヒルドイドとヒルマイルドは同じ薬ではありません。


項目

ヒルドイド

ヒルマイルド

区分

医療用医薬品

第2類医薬品(市販薬)

製造販売元

マルホ

健栄製薬

有効成分

ヘパリン類似物質0.3%

ヘパリン類似物質0.3%(100g中0.3g)

入手方法

医師の処方

ドラッグストア・通販サイトなどで購入

保険適用

治療目的の場合に適用(美容目的は対象外)

適用なし(全額自己負担)

主な効能・効果

皮脂欠乏症、血栓性静脈炎、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、凍瘡など

手指のあれ、乾皮症、小児の乾燥性皮膚、しもやけ、手足のひび・あかぎれなど

剤形

ソフト軟膏、クリーム、ローション、フォーム

クリーム、ローションなど


ヒルマイルドとはどんな市販薬か

ヒルマイルドは、健栄製薬株式会社が製造販売する、ヘパリン類似物質を有効成分とする市販薬のシリーズです。第2類医薬品に分類され、ドラッグストアや通販サイトで購入できます。


ヒルマイルドには、クリームやローションなど複数の剤形があり、乾燥肌やしもやけ、手足のひび・あかぎれなどに使われています。


ヒルドイドとヒルマイルドで同じところ

ヒルドイドとヒルマイルドの共通点は、有効成分がヘパリン類似物質であることと、その配合濃度です。


ヒルドイドはヘパリン類似物質を0.3%含んでいます。ヒルマイルドクリームとヒルマイルドローションも100g中ヘパリン類似物質0.3gと記載されており、配合濃度はヒルドイドと同じ0.3%です。


用法・用量も、1日1〜数回、適量を患部にすりこむか、ガーゼなどにのばして貼るとされており、基本的な使い方は共通しています。


ヒルドイドとヒルマイルドで違うところ

ヒルドイドとヒルマイルドの大きな違いは、医療用医薬品か市販薬かという区分です。ヒルドイドは医師の処方が必要で、治療目的であれば保険が適用されます。


ヒルマイルドは処方せんなしで購入できますが、保険は適用されず、全額自己負担となります。


効能・効果の記載も異なります。ヒルドイドには血栓性静脈炎や肥厚性瘢痕・ケロイドなどの効能・効果がありますが、ヒルマイルドの効能・効果は、手指のあれや乾皮症、しもやけなど、セルフケアの範囲で使う症状が中心です。


また、有効成分や濃度が同じでも、基剤や添加物は製品ごとに異なります。そのため、使用感や肌へのなじみ方が同じとは限りません。


ヒルドイドを使っていた方がヒルマイルドに切り替えると、塗り心地の違いを感じることもあります。


ヒルドイドからヒルマイルドに切り替えるときの注意

医療機関でヒルドイドを処方されていた方が、通院の手間を省くためにヒルマイルドなどの市販薬に切り替えることもあります。


乾燥肌の保湿として使っていた場合は、市販薬で代用できることも多いと考えられます。一方で、ヒルドイドがアトピー性皮膚炎の治療の一環として処方されていた場合や、ほかの塗り薬と組み合わせて使うよう指示されていた場合は、自己判断で切り替えず、医師に相談しましょう。


また、市販薬に切り替えてから肌の状態が悪化した場合や、塗り心地が合わずに使い続けられない場合は、別の剤形を試したり、医療機関を受診したりすることを検討してください。

ヒルドイドの市販で代用できるヘパリン類似物質の市販薬

ヘパリン類似物質を配合した市販薬には、クリームやローションなどさまざまな剤形があります。ここでは、ヘパリン類似物質を0.3%配合した代表的な市販薬を紹介します。


製品名

製造販売元

剤形

区分

ヘパリン類似物質

ヒルマイルドクリーム

健栄製薬

クリーム

第2類医薬品

100g中0.3g

ヒルマイルドHクリーム

健栄製薬

クリーム

第2類医薬品

100g中0.3g

ヒルマイルドローション

健栄製薬

ローション

第2類医薬品

100g中0.3g

ビーソフテンクリーム

テイコクファルマケア

クリーム

第2類医薬品

100g中0.3g

ビーソフテンαローション

テイコクファルマケア

ローション

第2類医薬品

100g中0.3g

ビーソフテンスプレー

テイコクファルマケア

スプレー

第2類医薬品

100g中0.3g

ビーソフテン泡スプレー

テイコクファルマケア

泡

第2類医薬品

100g中0.3g

ピアソンHPクリーム

日医工

クリーム

第2類医薬品

100g中0.3g



クリームタイプのヒルドイドの市販薬

クリームタイプは、しっとりとした使用感で、乾燥がとくに気になる部分や、手指のあれ、かかとの角化症などに使いやすい剤形です。


健栄製薬のヒルマイルドクリーム、ヒルマイルドHクリームのほか、テイコクファルマケアのビーソフテンクリーム、日医工のピアソンHPクリームなどがあります。ヒルドイドクリームやヒルドイドソフト軟膏を使っていた方にとって、クリームタイプは代用として選びやすい剤形です。


ローションタイプのヒルドイドの市販薬

ローションタイプは、さらっとした使用感で伸びがよく、広い範囲に塗りやすい剤形です。べたつきが苦手な方や、体全体の乾燥が気になる方に向いています。


健栄製薬のヒルマイルドローションや、テイコクファルマケアのビーソフテンαローションなどがあります。ヒルドイドローションを使っていた方は、ローションタイプの市販薬から選ぶとよいでしょう。


泡・スプレータイプのヒルドイドの市販薬

泡タイプやスプレータイプは、手を汚さずに塗りやすく、背中など手の届きにくい部分にも使いやすい剤形です。


テイコクファルマケアのビーソフテンスプレーやビーソフテン泡スプレーなどがあります。ヒルドイドフォームを使っていた方は、泡タイプを候補にするとよいでしょう。


泡やスプレーの製品は、使う前によく振る、逆さまで使わないなど、製品ごとの使い方を確認しておきましょう。


ヒルドイドの市販薬を製品ごとに比べるときのポイント

ヘパリン類似物質の市販薬は、有効成分と濃度が同じ製品が多いため、製品ごとの違いは、主に剤形、容量、効能・効果の範囲、使用感にあらわれます。


たとえば、同じクリームタイプでも、効能・効果に傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱりや、打ち身・捻挫後のはれを含む製品と、含まない製品があります。また、無香料・無着色であることを特徴としている製品もあります。


ヒルドイドの市販で代用する薬を選ぶときは、価格だけで選ぶのではなく、使いたい症状が効能・効果に含まれているか、塗る部位に合った剤形か、使い続けやすい使用感かといった点をあわせて比べると、自分に合った市販薬を選びやすくなります。

ヒルドイドの市販薬のおすすめの選び方

ヘパリン類似物質の市販薬は種類が多く、どれを選べばよいか迷うこともあります。ヒルドイドの市販薬を選ぶときのおすすめのポイントを紹介します。


  • 成分表示に「ヘパリン類似物質」と書かれているか

  • パッケージに「第2類医薬品」などの医薬品の区分が表示されているか

  • 塗る部位と肌質に合った剤形か(クリーム、ローション、泡、スプレー)

  • 顔に使用する場合は、目に入らないよう注意する

  • 容量あたりの価格を比べたか


塗る部位と肌質で剤形を選ぶ

ヒルドイドの市販薬は、塗る部位と肌質にあわせて剤形を選ぶのが、おすすめの基本的な選び方です。


手指やかかとなど乾燥や角化が強い部分にはクリームタイプ、体全体や広い範囲にはローションタイプ、背中など手の届きにくい部分には泡やスプレータイプが使いやすいとされています。季節によって使い分け、冬はクリーム、夏はローションというように選ぶ方法もあります。


顔に使うヒルドイドの市販薬を選ぶ場合

顔にヒルドイドの市販薬を使いたい場合は、使用上の注意を必ず確認しましょう。


たとえば、ヒルマイルドローションは、目や目の周囲、口や鼻などの粘膜には使用しないこととされています。また、製品によっては、傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱりについて、顔面を除くと記載されているものもあります。


顔に使う場合は、目のまわりを避け、べたつきの少ないローションタイプや、顔に使いやすい使用感の製品を選ぶのがおすすめです。


赤ちゃん・子どもに使う場合

ヘパリン類似物質の市販薬の多くは、効能・効果に小児の乾燥性皮膚が含まれており、赤ちゃんや子どもの乾燥肌にも使われています。


ただし、小児に使用させる場合は、保護者の指導監督のもとで使用するように記載されています。赤ちゃんの肌に湿疹やただれがある場合は、市販薬で様子を見るのではなく、小児科や皮膚科を受診しましょう。


医薬品か医薬部外品・化粧品かを確認する

ヘパリン類似物質は、医薬品だけでなく、医薬部外品や化粧品にも配合されていることがあります。医薬部外品や化粧品は、医薬品とは目的や位置づけが異なります。


ヒルドイドと同じように乾燥肌の治療を目的として使いたい場合は、パッケージに「第2類医薬品」などの医薬品の区分が表示されているかを確認しましょう。

ヒルドイドの市販と処方の違い

ヒルドイドは医師の処方が必要な医療用医薬品ですが、ヘパリン類似物質を配合した市販薬はドラッグストアなどで購入できます。


ヒルドイドの市販と処方の値段の違い

ヒルドイドを処方で入手する場合、治療目的であれば保険が適用されるため、薬代の自己負担は原則として1〜3割です。ただし、薬代とは別に、診察料や処方せんの発行、薬局での調剤にかかる費用などが必要になります。


ヘパリン類似物質の市販薬は、保険が適用されないため全額自己負担ですが、診察料などはかかりません。市販薬の値段は、製品や容量、販売店によって異なります。


どちらが安くなるかは、必要な量や受診の頻度、ほかに相談したい症状があるかどうかなどによって変わります。広い範囲に長く使う場合は処方のほうが負担を抑えやすく、少量を一時的に使う場合は市販薬のほうが手軽なこともあります。


容量と入手しやすさの違い

市販薬は、ドラッグストアが開いていればすぐに購入でき、受診の時間をとる必要がありません。容量も、持ち運びしやすい少量のものから、家族で使いやすい大容量のものまで選べます。


処方のヒルドイドは、医療機関を受診する必要がありますが、医師が症状にあわせて必要な量を判断して処方します。


医師の診察を受けるかどうかの違い

処方と市販のもっとも大きな違いは、医師の診察を受けるかどうかです。


乾燥肌だと思っていても、実際にはアトピー性皮膚炎や接触皮膚炎など、別の皮膚疾患が隠れていることがあります。処方の場合は、医師が肌の状態を診たうえで、ヒルドイドが適しているか、ほかの薬が必要かを判断します。


市販薬の場合は自分で判断することになるため、症状が改善しないときは早めに受診することが大切です。

ヒルドイドを処方で入手する方法

ヒルドイドは医療用医薬品のため、医療機関を受診し、医師が治療に必要と判断した場合に処方されます。


皮膚科などを受診して処方を受ける

ヒルドイドは、皮膚科を中心に、小児科や内科などでも処方されることがあります。乾燥肌やかゆみ、手荒れなどの症状を医師に伝え、診察の結果、治療に必要と判断された場合に処方されます。


受診時には、症状が出ている部位や、いつごろから症状があるか、これまでに使った市販薬などを伝えると、医師が判断しやすくなります。処方されたヒルドイドは、処方せんを持って薬局で受け取ります。

ヒルドイドと同じヘパリン類似物質を有効成分とするジェネリック医薬品が処方されることもあります。


オンライン診療で処方を受ける

近年は、スマートフォンやパソコンを使ったオンライン診療で、皮膚の症状を相談できる医療機関もあります。通院の時間がとりにくい方にとっては、選択肢の一つになります。


ただし、オンライン診療では、症状によって対面での診察が必要と判断される場合や、医師の判断によって処方されない場合もあります。


美容目的ではヒルドイドは保険で処方されない

ヒルドイドは、保湿クリームの代わりとして美容目的で処方を求めるケースが増えたことが、医療費の観点から問題視された経緯があります。これを受けて、美容目的など、病気の治療以外を目的とした処方は保険給付の対象外であることが明確にされています。


日本皮膚科学会も、医療用ヘパリン類似物質製剤の適正な処方を求める見解を示しています。


美容目的での保湿を考えている場合は、医療用のヒルドイドではなく、ヘパリン類似物質の市販薬や化粧品を検討しましょう。

ヒルドイドの市販薬を使うときの注意点

ヘパリン類似物質の市販薬を使用する際は、使用できない部位や副作用などの注意点を確認しておくことが大切です。


ヘパリン類似物質の市販薬を使えない人

ヘパリン類似物質の市販薬は、血友病や血小板減少症、紫斑病などの出血性血液疾患のある方は使えない薬です。ヒルマイルドクリームの添付文書でも、出血性血液疾患のある方は使用しないこととされています。ヘパリン類似物質には、血液を固まりにくくするはたらきがあるためです。


また、傷口やただれている部分、目や粘膜には使用しないよう注意が必要です。血液を固まりにくくする薬を服用している方や、妊娠中の方、持病のある方は、購入前に薬剤師や登録販売者に相談しましょう。


市販薬より受診を優先したい症状

使用しても症状が改善しない場合や、悪化する場合は使用を中止し、医療機関に相談してください。
また、使用後に発疹や発赤、かゆみ、はれなどがあらわれた場合も、使用を中止して相談してください。


強いかゆみや赤み、じゅくじゅくした湿疹がある場合や、広い範囲に症状が出ている場合は、市販薬で様子を見るよりも、早めに皮膚科を受診しましょう。


ヘパリン類似物質は保湿や血行促進を目的とした成分で、湿疹の炎症を抑える薬ではありません。かゆみや赤みを伴う湿疹には、炎症を抑える薬が必要になることもあります。

乾燥肌だと思って市販薬を使用しても改善しない場合は、医療機関を受診してください。

ヒルドイドの市販に関するよくある質問

ヒルドイドのジェネリックは市販されていますか?

ヒルドイドのジェネリック医薬品にあたる医療用のヘパリン類似物質製剤も、医療用医薬品のため市販はされていません。市販で購入できるのは、ヒルマイルドなど、ヘパリン類似物質を配合した一般用医薬品です。


ヒルドイドの市販薬の濃度はヒルドイドと同じですか?

ヒルマイルドやビーソフテン、ピアソンHPクリームなど、ヘパリン類似物質を100g中0.3g配合した市販薬は、ヒルドイドと同じ0.3%の濃度です。ただし、基剤や添加物は製品ごとに異なります。


ヒルドイドの市販薬の値段はどのくらいですか?

ヘパリン類似物質の市販薬の値段は、製品や容量、販売店によって異なります。購入前に、容量あたりの価格を比べて選ぶとよいでしょう。


ヒルドイドの市販薬は顔に使えますか?

乾皮症などの効能・効果の範囲であれば、顔の乾燥にも使える製品があります。ただし、目や目の周囲、粘膜には使用しないこととされている製品があるため、使用上の注意を確認してください。


ヒルドイドの市販薬は赤ちゃんに使えますか?

赤ちゃんに使用できるかどうかは製品によって異なります。使用する前に対象年齢や使用方法を確認し、湿疹やただれなどの症状がある場合は、自己判断で使用を続けず医療機関に相談してください。


ヒルドイドの市販薬は内出血やしもやけにも使えますか?

しもやけは、多くのヘパリン類似物質の市販薬の効能・効果に含まれています。打ち身・捻挫後のはれを効能・効果に含む製品もあります。


内出血が広範囲に及ぶ場合や、原因がわからない内出血がある場合は、医療機関を受診してください。


ヒルドイドの市販薬とワセリンはどちらがよいですか?

ワセリンは、肌の表面をおおって水分の蒸発を防ぐ保湿剤です。ヘパリン類似物質は、角質の水分を保つはたらきを持つ成分で、保湿の仕組みが異なります。

どちらが適しているかは、肌の状態や使用する部位によって異なります。

ヒルドイドの市販と処方の違いのまとめ

ヒルドイドは医療用医薬品のため市販されていません。一方、同じ有効成分であるヘパリン類似物質を0.3%配合した市販薬は、ドラッグストアなどで購入できます。ヒルマイルドはその代表的な製品の一つですが、ヒルドイドとは区分や効能・効果、添加物などが異なります。

ヘパリン類似物質の市販薬を使用しても症状が改善しない場合や、症状が強い場合は、自己判断で使用を続けず医療機関を受診してください。

参照リンク

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